目が覚めたらBLゲームの悪役令息になったけど、山に引き籠もりたいので全力で主人公を応援しますっ!

mana.

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【17歳】

【17歳】10☆

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夜になり、閨の服を着るのかと思ったんだが…

「あれ…今日の服……」

「シオン、疲れてるでしょ?今日は俺の番だし…止めたほうが良いかと思って…」

いつもより締め付けのない閨に近い服な感じだけど…でも脱がせやすい服じゃない。
でも…今日は……

「ヤダ…」

着せられている途中だったが、ボタンを付けてもらっている手を制してカヤに抱きついた。

「シオン…?」

「今日は……ヤダ…」

「……っ!そんな事言ったら……俺…我慢できないよ…?」

「……い…ぃもん……」

抱きついた腕に力を込める。
大の男が「いいもん」…なんて普段は鳥肌が立つけど…今日はいいっ!

「シオン…」

カヤの手が俺の頬を撫でる。
キス…する?

「…ん………あがっ!」

「……シオン…何を…隠してるのかなぁ…?」

キスをすると思って目を瞑ったらカヤの両手が俺の頬を掴んでムニムニと引っ張った。

「ひゃ…ひゃめ…ろぉぉっ…!」

絶対流されてくれると思ったのにぃっ!

「俺がシオンのそんな顔…分からない訳がないでしょ?」

「…っ!」

「……話して、シオン。」

ゆっくりと両手を離し、優しく抱き締めて頭にキスをされた。

「……抱き締めたままが良い……」

顔を隠せるから。

「…良いよ。でも…」

「わぁっ!」

カヤが俺をお姫様抱っこしたので思わず首に腕を回してしがみつくと、そのままベッドへと連れて行かれた。

「話が長くなるでしょ?だったら立ったままじゃ…疲れるよね?」

…と、ベッドの端に俺を抱っこしたまま腰掛けた。

「靴…脱ごうか…」

「ん…」

靴を脱がしてもらいながら体勢を変えて気付いたらカヤの膝を跨ぐ形になっていて、更に身体が密着して安心できるなと、そのまま甘えるように抱きついた。

「フフッ…シオン……子どもみたい。」

「嫌…?」

「嫌じゃないよ?でも…いつもならしないでしょ?」

カヤが母の様に優しく髪を撫でてくれる。

「…そうかも…」

「……カヤさ…カヤは…精霊王になるんだよな…?」

「…そうなるね…」

「…俺は愛し子だけど…人間じゃん?……お前を選んだら……どうなるのかなって…」

「あぁ……そうか。クロバイや精霊の樹は言って無かったんだ。」

「え?」

「……愛し子が精霊王を選ぶとね……」


___儀式によって精霊王と共に次代の精霊王が生まれるまで不老不死となるんだよ___


「それって…」

「うん、俺を選ぶと家族を見送る立場となるんだ。ただ、家族が生きている間に俺の次が生まれてしまえばあまり変わらないんだけどね。」

カヤを選べば不老長寿になるから同じ時間を生きることが出来るけど…オークを選べばカヤは1人でクロバイの様に長い時を生きなければいけない。
カヤを選んだら一緒に生きる事が出来るのか…それなら良かった…けど…

「…余計に不安にさせたかな…」

「あ…いや…」

「そっか…だからクロバイも精霊の樹も言わなかったのか……家族と同じ時間を過ごせなくなるなら…クロバイの愛し子みたいに……選べない…よね…」

「いや…違…っ…」

カヤの顔を見ると泣きそうな顔になっていた。

「シオンが…オーク様を選んだら………俺は…」

「違う…って……言ってんだろ~がぁっ‼」

「シオン⁉」

カヤがビックリした顔でこちらを見た。
そうだよな。
俺、オークとは同年代で結構言い合うことも多くなってきたからキツく言う時もあるけど、カヤとは……カヤが落ち着いているから今まで強く言うなんてほとんど無かったんじゃないかな。

「確かに家族と同じ時間じゃなくなるのは辛いし本音を言えば怖いさ!でもっ、俺がそれだけの理由でオークを選ぶ人間だと思っているのか⁉」

「……それは……」

「それに、小さい頃から一緒のお前を…不老長寿の精霊王だからと俺が逃げるとでも思ったのかよっ!」

「シオン……」

「俺はなっ!小さい頃からお前と一緒に色々と遊んだりお菓子を作ったり…沢山支えてくれて……だからっ……精霊王なんて後付け…俺には関係ねぇんだよっ‼」

「…っ…」

「オークだってそうだっ!最初は最低なヤツだったけど、沢山の努力を俺は見た。王様にはなれないかもしんないのに民のために一生懸命に頑張っている姿を俺は………クソッ…」

「シオン……もう…いい……」

カヤが抱き締めて俺の首元に顔を埋めた。

「…ヤダ…ッ……だからこそ悩んでんじゃんっ…俺……どっちが好き…とか……まだよく分かってねぇんだよ…っ…!」

「もう……良いから…っ…」

「………カヤの…分からず屋ぁ……」

カヤが俺を抱き締める力が強まる。

「俺…待ってて…良いの……?」

「当たり前だろ?…威張って言える事じゃないけど……待ってて…」

「……うん……ねぇ…シオン……キス…したい…」

「…ん……いいよ…」

キスをしながら俺はカヤを押し倒して馬乗りになった。

「…んっ……シオン……大胆……」

「今の俺には…カヤもオークも大事なんだ……すぐに選べなくて…ゴメン……」

服を脱いで裸になり、カヤのズボンを脱がす。

「……もぅ…こんな…なってんじゃん……」

脱がすと同時にブルンッと、カヤのペニスが立ち上がる。

「…だって……あんな事言われたら…ね。」

「……カヤ…もう…入れたい……」

カヤがシャツとベストを脱いでいる間に後孔を少し確認したらここ最近毎日しているから柔らかいし…問題はないと思うんだけど…
再び跨ってカヤのペニスにローションを付け、俺の後孔に擦り付けて誘ってみた。

「確かに…通ると…プチュプチュいってる…誘うの…上手になったね…」

「…ぅん…カヤ…先生の…お陰…ぅ……っ。」

俺は了解のサインと思ってそのままカヤのペニスを後孔に当て、そのままゆっくりと体重を掛けていった。

「んんんぅ……っ………ぉっき……っ……」

「いきなり最初から全部は無理だよ…シオン…」

「んぁあっ!」

カヤが腰を少し浮かしてカヤから俺の中に入って来た。
思わずカヤの腹に手を付く。

「…んっ…!」

「ひゃぁっ!急におっ…きっ…‼」

腹を付いた刺激でカヤのペニスが大きくなり途中で止まってしまったが、そのまま自分の自重でズズズッ…と、入っていき、全部入る頃には息も絶え絶えになってしまった。

「……は…っ…ぁ…っ…カヤ…動……」

「分かった…動く…ねっ…!」

「あぁぁんっ!違っ…ぁあっ‼」

グボッ!と、最奥へカヤのペニスが入り身体が反り返る。
動くなって言おうとしたのにぃぃっ!

「あぅっ‼イっ…くぅ……やぁぁぁあっ‼」

腰をしっかりと掴まれてグポグポと最奥を突かれて俺はあっという間にイってしまった。

「い…ぁっ…!カヤッ…俺…イったぁ……‼」

「ぅ…ん…っ……俺も…もうっ…イ…く…から……ねっ‼」

「………っっっ!!!」

最後の一突きでドクドクと最奥にカヤの精が俺の中に勢い良く流れて来る。
快感が身体を駆け抜け、俺は全身の震えが止まらなかった。
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