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本編
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「目を開けて良いぞ。」
「………ん………」
俺とアルさんは天上界から樹のいる異世界へ移動してきた。
天上界の魔法陣での移動だが、俺はアルさんに抱き着かなければ移動出来ない。
アルさんは「これが普通だ」と、言うけれど…
「ねぇ、アルさん。」
「何だ?」
「移動に俺…お姫様抱っこじゃなきゃダメだったのかな?」
「あぁ、ダメだ。」
ダメなんだ。
でも、見送りに来たゼスさん達の顔見たら違う気がしたんだけどなぁ…
ゆっくりと降ろされて周りを見ると、風景は少し地球と似ている。
ただ違うのは……
「わぁ、モフモフかわいい。」
街へと入ると、ピョコピョコした耳やパタパタと感情に合わせて動く尻尾。
人間と獣人が入り交じる街だった。
「…あ…」
___樹だ___
そして、久し振りに遠くから見た樹は健康な時のまま少し成長した感じの……素直で優しい面影を残したままの青年の姿だった。
「…樹。」
アルさんと初めて会った時に樹の笑顔と重なったけど……うん、やっぱり樹は樹。アルさんとは違う…本物の樹だ。
「俺達の事は天上界の天使として話をしに行く。リュカは今は髪も瞳の色も天界の色になっているから分からないかもしれないな。」
「そういえば聞いてなかったけど、今回は何の審査なの?」
「あぁ…それは…」
アルさんが俺に話そうとした時に樹がこちらに手を振った。
「あっ、もしかしてアルさんですか?」
懐かしい……この声…樹だ…声も変わらないなんて…どうしよう、泣きそうだ。
「あぁ、待たせてしまったかな?」
アルさんが俺の手を握って、樹の元へと向かった。
「はじめまして、俺はイツキ。今回女神様が付与の審査に天使を送るって聞いてましたけど……」
「あぁ、俺だ。そして、この子は俺のサポートの…」
「……こ…こんにちは…」
「はじめまして、今回はよろしくお願いします。」
___はじめまして……か…___
「………」
「どうかしましたか?」
「……っ、いえっ。俺、ルカっていいます。」
「…ルカ……」
「はい。」
どうしよう…バレるかな…
「…何だろう……初めて会った気がしないな…同じ名前で…フフッ…同じ優しい瞳だからかなぁ。」
「そう…ですか…?」
「あっ、立ち話もなんですし…俺の家で話しましょう。今日はカイルも家にいるからちょうど良かったです!」
カイル…家族かな?
俺達は樹の家へ移動した。
*************
「ただいま~。」
「お帰り、イツキ。」
迎えた優しい声の主は樹が転生前にこうなりたいと話していた姿…アルさんと容姿は似ているけど顔はこちらの方がかなり優しく黒髪に黒い耳、フサフサの黒い尻尾は嬉しそうにユラユラと揺れている。
「女神様のお使いが来たよ。天使のアルさんとルカさん。」
「こんにちは。」
「こんにちは。」
「……こんにちは。」
俺達が挨拶をすると、カイルは少し驚いた顔をしたもののすぐに元の顔に戻り返事をした。
「すぐお茶を淹れますね、お話はそれからしましょう。カイル、席までご案内して。」
「あぁ、では…こちらへ。」
カイルが優しく俺達を誘導してくれる。
このカイル……何だか懐かしい感じがする。
何でだろう?
家はこじんまりとしているが狭すぎず、日差しも良く入り過ごしやすそうな家だった。
椅子はカイルが作ったそうで、この世界では普通の事らしい。
「お待たせしました。」
樹がお茶とクッキーを持って来てくれた。
「いただきます。」
俺が知っている樹は料理をする事もなく、ジュースとスナック菓子を食べながらゲームとかしてたっけ。
「…美味しい…」
「フフッ、ありがとう。」
これ、樹の手作りなんだ…
「…では、本題に入ろうか。」
アルさんが話を切り出した。
「はい、実は…」
樹は隣に座るカイルの手を握った。
「俺に子を宿す能力の付与をお願いしたいんです。」
…子を宿す…
「子ども…」
「あぁ、それは天上界に申請は上がっている。」
あぁ、そうか…アルさんはそれを言いたかったのか……
「ルカさん、大丈夫ですか?」
「…っ…あ……はい、大丈夫です。」
「……やっぱり…お前…瑠佳だろ。」
「………っ⁉」
顔を上げると複雑な顔をしたカイルと目が合った。
「お前……もしかして、イツキを連れ戻しに来たのか?」
「え…違…」
「え……瑠佳…なのか?」
「あ……」
どうして良いか分からず、アルさんを見ると頷いたので俺は認める事にした。
「…うん…ごめん…」
「いや、俺こそ気付かなくてごめん。」
「ううん、だってあれから俺も成長したし。それに……髪も変わったしね。でも、カイルはよく分かったね。」
「あぁ、匂いが変わってなかったからな。」
「……え、もしかして……」
「うん、カイルは犬のカイルの転生した姿だよ。」
「そうなの⁉」
樹が獣人の世界に転生後、後を追って本当に転生したらしい。
「この世界は地球と違って寿命が長いんだよ、獣人は特にね。俺も耳や尻尾はないけど先祖返りなだけで獣人だよ。」
「そうなんだ…」
「ただ、俺達の世界は男同士の恋愛はあるけど子を宿せるのはひと握りなんだ。だから、女神様にお願いしたら申請したら良いって言われてさ。」
「俺は転生前からイツキを愛していた。でも種族が違うし…お前と過ごす事がイツキの幸せだったから諦めていたが、転生してイツキと再会して…俺はイツキに愛を伝えたんだ。」
「俺はね、ルカとの事も大事な思い出で忘れたく無かったからずっと断っていたんだけど…忘れなくていいから…それごと俺を愛するって言ってくれて…」
2人を見れば分かる。
「…樹…今…幸せ?」
「あぁ…幸せだよ。」
樹はカイルの手を握って幸せそうに微笑んだ。
「あの時は…辛かった?」
「あの時……あぁ、病気の時?」
「うん。」
「確かに、薬で吐き気も凄かったし髪も凄く抜けたよな。」
「いや……そうじゃなくて……最初の…」
辛い症状を隠していたんじゃないのか?
「あぁ、病気が分かる前の事か?よく分かってなかったよ。」
「……え…」
「だって、関節痛いのも成長期だったから成長痛だとと思ってたし…吐き気や頭痛もトレーニングのし過ぎと思ってたからなぁ。」
あ…それ、俺が思ってたのと変わらない…
「じゃあ…」
「うん、どうしようも無かったんだよ。苦しかったけど今は平気だし、大好きなモフモフな動物…獣人がいる世界で俺も獣人だから身体能力高いし、結構走るのも早いんだぜ?」
「そっか…」
「それよりさ……瑠佳は?」
「え?」
「瑠佳は…今…幸せなのか?」
「…あ……うん…」
うん…俺も今はアルさんやネル姉さん、ゼスさんやヘミーもいる。
「うん、俺も……幸せだよ。」
「そっか……良かった…」
そう言った樹の顔は…とても嬉しそうな顔をしていた。
「………ん………」
俺とアルさんは天上界から樹のいる異世界へ移動してきた。
天上界の魔法陣での移動だが、俺はアルさんに抱き着かなければ移動出来ない。
アルさんは「これが普通だ」と、言うけれど…
「ねぇ、アルさん。」
「何だ?」
「移動に俺…お姫様抱っこじゃなきゃダメだったのかな?」
「あぁ、ダメだ。」
ダメなんだ。
でも、見送りに来たゼスさん達の顔見たら違う気がしたんだけどなぁ…
ゆっくりと降ろされて周りを見ると、風景は少し地球と似ている。
ただ違うのは……
「わぁ、モフモフかわいい。」
街へと入ると、ピョコピョコした耳やパタパタと感情に合わせて動く尻尾。
人間と獣人が入り交じる街だった。
「…あ…」
___樹だ___
そして、久し振りに遠くから見た樹は健康な時のまま少し成長した感じの……素直で優しい面影を残したままの青年の姿だった。
「…樹。」
アルさんと初めて会った時に樹の笑顔と重なったけど……うん、やっぱり樹は樹。アルさんとは違う…本物の樹だ。
「俺達の事は天上界の天使として話をしに行く。リュカは今は髪も瞳の色も天界の色になっているから分からないかもしれないな。」
「そういえば聞いてなかったけど、今回は何の審査なの?」
「あぁ…それは…」
アルさんが俺に話そうとした時に樹がこちらに手を振った。
「あっ、もしかしてアルさんですか?」
懐かしい……この声…樹だ…声も変わらないなんて…どうしよう、泣きそうだ。
「あぁ、待たせてしまったかな?」
アルさんが俺の手を握って、樹の元へと向かった。
「はじめまして、俺はイツキ。今回女神様が付与の審査に天使を送るって聞いてましたけど……」
「あぁ、俺だ。そして、この子は俺のサポートの…」
「……こ…こんにちは…」
「はじめまして、今回はよろしくお願いします。」
___はじめまして……か…___
「………」
「どうかしましたか?」
「……っ、いえっ。俺、ルカっていいます。」
「…ルカ……」
「はい。」
どうしよう…バレるかな…
「…何だろう……初めて会った気がしないな…同じ名前で…フフッ…同じ優しい瞳だからかなぁ。」
「そう…ですか…?」
「あっ、立ち話もなんですし…俺の家で話しましょう。今日はカイルも家にいるからちょうど良かったです!」
カイル…家族かな?
俺達は樹の家へ移動した。
*************
「ただいま~。」
「お帰り、イツキ。」
迎えた優しい声の主は樹が転生前にこうなりたいと話していた姿…アルさんと容姿は似ているけど顔はこちらの方がかなり優しく黒髪に黒い耳、フサフサの黒い尻尾は嬉しそうにユラユラと揺れている。
「女神様のお使いが来たよ。天使のアルさんとルカさん。」
「こんにちは。」
「こんにちは。」
「……こんにちは。」
俺達が挨拶をすると、カイルは少し驚いた顔をしたもののすぐに元の顔に戻り返事をした。
「すぐお茶を淹れますね、お話はそれからしましょう。カイル、席までご案内して。」
「あぁ、では…こちらへ。」
カイルが優しく俺達を誘導してくれる。
このカイル……何だか懐かしい感じがする。
何でだろう?
家はこじんまりとしているが狭すぎず、日差しも良く入り過ごしやすそうな家だった。
椅子はカイルが作ったそうで、この世界では普通の事らしい。
「お待たせしました。」
樹がお茶とクッキーを持って来てくれた。
「いただきます。」
俺が知っている樹は料理をする事もなく、ジュースとスナック菓子を食べながらゲームとかしてたっけ。
「…美味しい…」
「フフッ、ありがとう。」
これ、樹の手作りなんだ…
「…では、本題に入ろうか。」
アルさんが話を切り出した。
「はい、実は…」
樹は隣に座るカイルの手を握った。
「俺に子を宿す能力の付与をお願いしたいんです。」
…子を宿す…
「子ども…」
「あぁ、それは天上界に申請は上がっている。」
あぁ、そうか…アルさんはそれを言いたかったのか……
「ルカさん、大丈夫ですか?」
「…っ…あ……はい、大丈夫です。」
「……やっぱり…お前…瑠佳だろ。」
「………っ⁉」
顔を上げると複雑な顔をしたカイルと目が合った。
「お前……もしかして、イツキを連れ戻しに来たのか?」
「え…違…」
「え……瑠佳…なのか?」
「あ……」
どうして良いか分からず、アルさんを見ると頷いたので俺は認める事にした。
「…うん…ごめん…」
「いや、俺こそ気付かなくてごめん。」
「ううん、だってあれから俺も成長したし。それに……髪も変わったしね。でも、カイルはよく分かったね。」
「あぁ、匂いが変わってなかったからな。」
「……え、もしかして……」
「うん、カイルは犬のカイルの転生した姿だよ。」
「そうなの⁉」
樹が獣人の世界に転生後、後を追って本当に転生したらしい。
「この世界は地球と違って寿命が長いんだよ、獣人は特にね。俺も耳や尻尾はないけど先祖返りなだけで獣人だよ。」
「そうなんだ…」
「ただ、俺達の世界は男同士の恋愛はあるけど子を宿せるのはひと握りなんだ。だから、女神様にお願いしたら申請したら良いって言われてさ。」
「俺は転生前からイツキを愛していた。でも種族が違うし…お前と過ごす事がイツキの幸せだったから諦めていたが、転生してイツキと再会して…俺はイツキに愛を伝えたんだ。」
「俺はね、ルカとの事も大事な思い出で忘れたく無かったからずっと断っていたんだけど…忘れなくていいから…それごと俺を愛するって言ってくれて…」
2人を見れば分かる。
「…樹…今…幸せ?」
「あぁ…幸せだよ。」
樹はカイルの手を握って幸せそうに微笑んだ。
「あの時は…辛かった?」
「あの時……あぁ、病気の時?」
「うん。」
「確かに、薬で吐き気も凄かったし髪も凄く抜けたよな。」
「いや……そうじゃなくて……最初の…」
辛い症状を隠していたんじゃないのか?
「あぁ、病気が分かる前の事か?よく分かってなかったよ。」
「……え…」
「だって、関節痛いのも成長期だったから成長痛だとと思ってたし…吐き気や頭痛もトレーニングのし過ぎと思ってたからなぁ。」
あ…それ、俺が思ってたのと変わらない…
「じゃあ…」
「うん、どうしようも無かったんだよ。苦しかったけど今は平気だし、大好きなモフモフな動物…獣人がいる世界で俺も獣人だから身体能力高いし、結構走るのも早いんだぜ?」
「そっか…」
「それよりさ……瑠佳は?」
「え?」
「瑠佳は…今…幸せなのか?」
「…あ……うん…」
うん…俺も今はアルさんやネル姉さん、ゼスさんやヘミーもいる。
「うん、俺も……幸せだよ。」
「そっか……良かった…」
そう言った樹の顔は…とても嬉しそうな顔をしていた。
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