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改めて [ぶりたん]を見ると
立っている上に 正面に顔がある
「ゴキブリの目ってその位置に
あるのは、変じゃない?」
「この目はうちの手作りやねん
手先も器用やねん」

胸を張ってぶりたんは嬉しそうにいう

「うちは自己紹介終わったでー
杉浦 美雪ちゃんは何で呼んだら
ええかな?」
「何で私の名前知ってるの?!」

「この3日間、うちが何もしないで
この部屋にいたわけないやん。
色々調べたで」

家でも孤独だったし、学生時代は
イジメられていたし、今の会社も
名字で呼ばれている。
何だか寂しくなって黙っていたら

触角ピコピコさせなから
「ゆきちゃんって呼ぶわ、これから
仲良くしてな」
と、ぶりたんが嬉しそうにいう

忌み嫌われていた私とぶりたん
何だかお似合いかも知れないと思った

こうしてぶりたんと私の奇妙な
同居生活が、始まった
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