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第十四話 甘いPlay
しおりを挟む「今日でいいんだよね」
佳子はまた「Play room B」の扉の前にいる。
久しぶりに放課後、杏と話せるので緊張している。戸を開こうとすると先に中から開かれた。
「佳子、いらっしゃい」
室内の様子は全く変わっていない。薄暗いままだ。ゆっくりと戸を閉じる。
「杏。よろしくね」
「こちらこそよろしく、佳子。こっちに"来て"」
ほどよい力で引きつけられる。前とは全然違って優しい。
「目を閉じて」
言われるがままに閉じうと首元に手の当たる感覚。少しして軽い圧迫感がある。
「もういいよ」
そう言われ、目を開くとにっこり笑顔の杏がいる。
「前に言ったcolor。やっぱり白い肌に黒は綺麗だね」
ポケットから鏡を取り出し確認すると黒いチョーカーだった。中央に銀色の金具と黒のハートが付いている。
「可愛い」
「でしょ?」
チョーカーも自慢気な杏の様子も全てが愛おしい。だからこの後のことも怖くなかった。
「じゃあ"Play"を始めます。佳子、"座ってください"」
力に補助されて地面にすわる。
「"いい子"ですね。"可愛い"ですよ」
と頭を撫でられる。嬉しくて、気分が綿飴のようにふわふわとする。
「じゃあちょっと脱がしますよ」
杏はそういうと私のブレザーとシャツを取り去ってしまう。残っているのは黒い下着のみ。
「綺麗な肌をしていますね」
そう言いながら杏は私の肌を撫でる。少しくすぐったい。
「佳子、"寝そべってください"」
命令通り地面に仰向けに寝転がる。床はひんやり冷たい。
「"いい子ですね"」
その一言だけ。一言なのに甘い声が私をふわふわとさせる。杏はポケットから何かを取り出した。カチカチと音がしている。もしやこれは……
「佳子は綺麗な白い肌をしていますよね。きっと血の赤も映えまよ」
そう言いながらカッターの刃を右手首に当てられる。そのまま肘に向かってゆっくりとうごかされる。
「ああ、"綺麗"ですよ。佳子がもっと"綺麗"になってますよ」
綺麗と褒められるおかげで前のような恐怖は生まれない。ただただ愛おしさが増すばかり。カッターの刃は右肘から右肩へ。そこで一度離れて左肩へ。そこから肘を通って左手首。切り返して左肩。というふうに赤い足跡をつけながら動いてゆく。
多少の痛みはあるが杏にずっと褒められ、撫でられしていると全て好きに変換されてしまう。腕全体が真っ赤になるとカッターは終わってしまう。だが代わりに首に手がくる。
「息、全部吐いてください」
言われるがままに息を全て吐く。すると首を絞められた。以外と苦しくはない。喉がヒリヒリと痛む。頭がパンパンになる。くらくらする。十数秒して手を離される。
「はぁ はぁ 」
ちょっと苦しいけれど、ハマりそうだな。などと考えながら息を整える。
「痕ついてますね」
嬉しそうに告げる杏。
「私は杏のものって証だね」
そう言い私も笑う。私、木下佳子は彼女、川上杏のものである。その事実に胸を躍らせながら後始末をして部屋を去った。
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