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国王様と騎士帝

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「ドガァーンとか聞こえた方向担当の騎士に念話したらやっぱり勇者だったらしく、俺にあいつどうすんだって聞いてきたが、どうするユリウス。」


「直す。金は勇者持ちで金持ってないようなら借金だな。」


ユリウスはある意味見当違いに答え現実逃避に走る。
やっと落ち着いたなと言い四人は近くにある椅子とソファーに座りなおした。


「さてやっと落ち着いたかな。
お菓子もお茶ももう持ってきていたし、目的のティータイムができるな。

俺は、ケント君に質問があるのだがいいかい?」


ユリウスはそれぞれカップにお茶を注ぐと向かいに座っているケントに話しかけた。


「恋話はすんなよ。
俺はこいつを手放す気はないからな。」


そうするとニコラスが割り込んできた。
だが三人とも無視をしケントはユリウスに向かって良いですよ。なんですか?とか答える。


「学校はどうするのか気になってね。

ルナタニア学園には勇者もいるわけだし。」


「そのうち通いますよ。
勇者はどうせ俺のこと覚えていないと思うので、死ぬまでも死んでからもうざいままな性格であれば、ずっと無視を決めこみます。」


ニコッと笑いケントは言った。
お茶を飲んで聞いていたユリウスはなるほどと頷いた。


「暇な時があればいつでもここに遊びにおいで。

あー。でも普通には通してもらえないから、ケント君なら無理矢理転移してこれそうだけど、帝になるかい?

帝になれば帝専用のローブ着ていればここにすぐ来れるし、それ着ていれば大抵どこでも入れるし、おまけにそれ着ていればあまり人も近寄って来ないらしいぞ。

まあ、俺は国王という立場で着たことないから事実か知らないけどな。」


「なるのは構いませんが、例えば...?」


「そうだなぁー。

このさい神帝とか。
...?」


あまり考えずに適当に言われ、なんと言っていいのかケントはなんとも微妙な表情を作り話を逸らす。


「神帝は勇者じゃないんですか?」


「勇帝とか勇者帝とか者帝とか。
...。者帝。しゃてい、舎弟。

あー。ちょっと可愛そうだな...。」 
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