悪役令嬢になってしまったので準備は万全にしましたが義弟が心配です！

1章

グレイエ・モンスルトとは。

私のお付きメイドのミナアに起こされなくても早く起きることができた。まだ日が昇る前つまり誰もこの部屋に来ない今のうちに、昨日貰ったプレゼントの多くを開封した。お母様やお爺様や親戚の方まだ覚えてないが多くの人から貰った。大体昔の私は気に入らないものは捨ててたけど今はそういうわけにはいかない。
「お金になりそうなものはとっておいて売らなきゃね」私は多くのプレゼントを使うものと使わない売るものとで分けた。軽く記憶を頼りに査定すると1000000べルツつまり百万円ほどになった。これをどのようにお金にするのか、問題だが一応手は打ってある。明日にはなんとかしよう。売るものはクローゼットの奥の隅に隠した。他にもいらないドレスを売るよう仕分けをした。勉強やテストのご褒美がドレスであることが多かったので沢山あるのだけど、正直言って豪華なドレスはさほど着ずにタンスの肥やしになっているものばかりだ。まだデザイン流行っているうちに売った方が良い値段で売れる。はやく売ってもらおう。

ドレスを整理した後、昨日の約束通りお父様からプレゼントを貰った。そして学園にいく馬車は今度からグレイエと同じにして欲しいと頼んだ。
最初は勿論反対したが、私は姉として仲良くなって少しは大人になりたいと願うと。なんとか許可してくれた。
なぜ私がグレイエを気にかけるか。それはただ記憶を思い出す前の私のグレイエに対する行いを償うためだけに気にかけているのではない。
何故なら悪役令嬢の私の弟、義弟？グレイエはヒロインがどのルートを選んでも大抵幸せになれない不憫を代表する攻略対象者だからである。他の４人はもっと幸せラブラブエンドが多い。グレイエの場合最愛ルートで結婚はできないが一緒に暮らせ、恋愛ルートでヒロインと両思いになるがお互い告げずグレイエは国の為に戦いにいきそのまま。バッドルートは、ヒロインを義姉のリリーナルチアから守り死。とんでもない不憫である。王子ルートを選んでもヒロインを守っての死が多くて。本当に不憫なんです。だから私は平民になる準備をしつつ余力で弟の不憫をなんとかしたいと思って気にかけてます！