榊原さんちの家庭の事情

矢の字

文字の大きさ
18 / 31
βだって愛されたい!②

もう誰にも渡さない

しおりを挟む
「力を抜け、四季」
「や……やってる!」

 それでも兄ちゃんのイチモツが規格外で入らないんだよっ! 

「あっ、いっっ……」

 それでも何とか兄ちゃんの先っぽが俺の中に入ってくる、って言うか本当に入っちゃったびっくりだ。指までの経験しかない俺のそこはきつきつで、異物感は半端ない。息をするのが精一杯で俺は枕に顔を埋める。

「辛いか?」

 兄の気遣う声、でもきっとここで「辛い」と言えば兄はこれ以上の事をするのを止めてしまう。俺は無言で首を横に振る。正直きついけど、ここまできて止められる方がよほど辛い。
 少しずつ少しずつ俺の様子を見ながら身体を進めてくる兄だってきっと辛い。誰だよHが気持ちいいだけみたいに言った奴、こんなの普通に苦行じゃないか! 女だったら、Ωだったらもっと楽に兄を受け入れられたのだろうか? やっぱりβの俺は兄ちゃんには相応しくないのだと急に悲しくなった。

「泣くな、四季。辛いなら今日はもう止めておこう」
「やっ……だっ! ここで止めたら、別れるから!」
「四季……」
「やだよっ、ただでさえ俺は、兄ちゃんにこんな風に抱いてもらう資格すらないのに、それすらできないとか、俺の存在意義どうなるんだよ!」
「そんな事、お前は考えなくてもいいのに……」

 考えなくていいとか言われたって考えちゃうよ、そんなの当然だろ? バース性の家庭で育って地味に生きてきたΩでもない俺が、αの兄に愛されるなんておこがましいにも程があるってちゃんと分かってる。
 だから余計に愛して欲しいし、もっと執着して欲しいんだ。

 兄の指がすいっと伸びて俺の胸の突起を撫でる。耳朶を食まれ「お前はただ感じていろ」と囁かれた。息子を握り込まれて、やわやわと擦られる。まだ兄の挿入の中途半端な所で止まっているのに、どうやら兄は俺を達かせる方向にシフトしたらしい。
 嫌だよ、そんなの! 俺は兄ちゃんと一緒に気持ちよくなりたいんだ!

「やめ……そんなにされたら……あぁ」
「いいんだよ、お前は何も考えなくていい。ただ俺に愛されていたらそれでいい」
「んん……」

 胸なんて男の俺が感じるわけないなんて思ってたんだけど摘ままれ弾かれ撫でられて、そこはぷくりと立ち上がる。

「四季は可愛いな」
「んっ……」

 撫でられている亀頭からくぷりと先走りの蜜が零れた。恥ずかしい。

「そのまま、こっちに集中しておいで、自分で握って、そう……上手」

 そんな言葉と共にぐいっと兄の押し入る感触にぐっと息が詰まる。でも入ってる、うん、入った。
 ゆるりと動き出した兄の感触に喘ぎが零れる、それは可愛げもなく低い声で思わずシーツを口に咥える。こんな可愛くない声、聞かせて萎えられたら堪らない。

「四~季? そんなにしたら苦しいだろ?」
「んぅっ、んぅん」

 「まったく……」と呆れたような声で言われて、腰をぐいと起こされた。

「あぁっ!」

 自然自分の重みでまたずっと兄が俺の中に深く入ってくる。

「声を聴かせて」
「やっ、ふかいぃ」
「ようやく、全部入ったからな」

 え? 本当に? 見れば確かに兄は根元まですっかり俺の中に埋まってる。良かった、ちゃんと入った。思わずぽろりと涙が零れて、また心配されたのだけど、苦しい訳じゃない、これは嬉しいんだ。



 何度か下から突かれて、その都度堪えきれずに声が上がる。

「ダメっ、声……」
「我が家の防音はしっかりしている、声なんて聞こえない。実際双葉達の声だって聞こえたりしないだろう?」
「双葉、兄ちゃん……?」
「あいつ等結構前から部屋でやってる」

 え……そうなの?

「だから四季も声は気にしなくていい。俺にだけ集中していろ」
「ひあっ!」

 何度も何度も突き上げられて声が止まらなくなった、そして次第にじんわりと何かがせり上がってくるような感覚に怖くなる。

「兄……ちゃ、やっ、なんか……あぁっ」
「どこだ?」
「んんっ……」
「ここか?」
「ひゃぁん!」

 ある一点を突かれてびくりと身体が震える。え? なにこれ怖い。電流のような何かが身体を走り抜けた感覚に戸惑う時間も与えられず、兄はそこを執拗に攻めてくる。

「やっ、ダメぇ、そこっ! こわいぃ!」
「怖がらなくていい、気持ちいいだろう?」

 え? そうなのか? だけど、俺の感情とは裏腹に突き上げられるたびに先走りが飛び出して、腹を汚す。
 抱えられていたのをうつ伏せに、腰を激しく打ち付けられた。

「あぁっ、そこぉ……っ!」

 またしても身体に電流が走り、頭が馬鹿になる。怖い気持ち半分、このままその感覚に身を委ねたい気持ち半分、だけどこのままこの感覚に身を委ねてしまったら、俺はどうなってしまうのだろう?
 覆いかぶさってきた兄が背中に舌を這わせ、そのまま首筋まで舐め上げる。あぁ、これはもしかして……

「四季、いいよな?」
「いいよっ、噛んで! 俺を兄ちゃんのモノにしてっ!」

 首筋にかかる髪を掻き上げ項を晒す、俺にとっては何でもない場所だけどΩにとったらそこは急所、αにそこを噛まれれば番になれる。俺達は番にはなれないけれど、それでも俺はそこを噛んで欲しい。
 生温い舌がそこを舐め、狙いを定めるように噛み付かれた。それと同時にぐいっと腰も押し付けられて息が出来ない。

「あ……あぁ……」
「四季、もう誰にも渡さない」
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

氷の公爵様と身代わりパティシエ~「味覚なし」の旦那様が、僕のお菓子でトロトロに溶かされています!?~

水凪しおん
BL
【2月14日はバレンタインデー】 「お前の菓子だけが、私の心を溶かすのだ」 実家で「魔力なしの役立たず」と虐げられてきたオメガのリウ。 義弟の身代わりとして、北の果てに住む恐ろしい「氷血公爵」ジークハルトのもとへ嫁ぐことになる。 冷酷無慈悲と噂される公爵だったが、リウが作ったカカオのお菓子を食べた途端、その態度は激変!? リウの持つ「祝福のパティシエ」の力が、公爵の凍りついた呪いを溶かしていき――。 拾ったもふもふ聖獣と一緒に、甘いお菓子で冷たい旦那様を餌付け(?)する、身代わり花嫁のシンデレラストーリー!

人族は一人で生きられないらしい――獣人公爵に拾われ、溺愛されて家族になりました

よっちゃん
BL
人族がほとんど存在しない世界に、 前世の記憶を持ったまま転生した少年・レオン。 獣人が支配する貴族社会。 魔力こそが価値とされ、 「弱い人族」は守られるべき存在として扱われる世界で、 レオンは常識の違いに戸惑いながらも必死に生きようとする。 そんな彼を拾ったのは、 辺境を治める獣人公爵アルト。 寡黙で冷静、しかし一度守ると決めたものは決して手放さない男だった。 溺愛され、守られ、育てられる日々。 だが、レオンはただ守られるだけの存在で終わることを選ばない。 学院での出会い。 貴族社会に潜む差別と陰謀。 そして「番」という、深く重い絆。 レオンは学び、考え、 自分にしかできない魔法理論を武器に、 少しずつ“並び立つ覚悟”を身につけていく。 獣人と人族。 価値観も、立場も、すべてが違う二人が、 それでも選び合い、家族になるまでの物語。 溺愛×成長×異世界BL。 読後に残るのは、 「ここに居場所があっていい」と思える、あたたかな幸福。

記憶を無くしたら家族に愛されました

レン
BL
リオンは第三王子で横暴で傲慢で侍女や執事が少しでも気に入らなかったら物を投げたり怒鳴ったりする。家族の前でも態度はあまり変わらない… 家族からも煩わしく思われたていて嫌われていた… そんなある日階段から落ちて意識をなくした…数日後目を覚ましたらリオンの様子がいつもと違くて…

早く惚れてよ、怖がりナツ

ぱんなこった。
BL
幼少期のトラウマのせいで男性が怖くて苦手な男子高校生1年の那月(なつ)16歳。女友達はいるものの、男子と上手く話す事すらできず、ずっと周りに煙たがられていた。 このままではダメだと、高校でこそ克服しようと思いつつも何度も玉砕してしまう。 そしてある日、そんな那月をからかってきた同級生達に襲われそうになった時、偶然3年生の彩世(いろせ)がやってくる。 一見、真面目で大人しそうな彩世は、那月を助けてくれて… 那月は初めて、男子…それも先輩とまともに言葉を交わす。 ツンデレ溺愛先輩×男が怖い年下後輩 《表紙はフリーイラスト@oekakimikasuke様のものをお借りしました》

運命の息吹

梅川 ノン
BL
ルシアは、国王とオメガの番の間に生まれるが、オメガのため王子とは認められず、密やかに育つ。 美しく育ったルシアは、父王亡きあと国王になった兄王の番になる。 兄王に溺愛されたルシアは、兄王の庇護のもと穏やかに暮らしていたが、運命のアルファと出会う。 ルシアの運命のアルファとは……。 西洋の中世を想定とした、オメガバースですが、かなりの独自視点、想定が入ります。あくまでも私独自の創作オメガバースと思ってください。楽しんでいただければ幸いです。

【完結】抱っこからはじまる恋

  *  ゆるゆ
BL
満員電車で、立ったまま寄りかかるように寝てしまった高校生の愛希を抱っこしてくれたのは、かっこいい社会人の真紀でした。接点なんて、まるでないふたりの、抱っこからはじまる、しあわせな恋のお話です。 ふたりの動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵もあがります。 YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。 プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら! 完結しました! おまけのお話を時々更新しています。 BLoveさまのコンテストに応募しているお話を倍以上の字数増量でお送りする、アルファポリスさま限定版です! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

番に見つからない街で、子供を育てている

はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。 異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。 現世の記憶は失われているが、 この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。 街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、 ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。 だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。 再会は望まない。 今はただ、この子との生活を守りたい。 これは、番から逃げたオメガが、 選び直すまでの物語。 *本編完結しました

僕の、しあわせ辺境暮らし

  *  ゆるゆ
BL
雪のなか3歳の僕を、ひろってくれたのは、やさしい16歳の男の子でした。 ふたりの、しあわせな辺境暮らし、はじまります! ぽて と むーちゃんの動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵もあがります。 YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。 プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら!

処理中です...