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強気なΩは好きですか?③
プレゼント
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お昼に着信の返信をしたら、たぶん昼休憩だったのだろう先輩から速攻で返事が戻ってきた。
大会が始まるまであと一週間、やはり時間はあまり取れないみたいで、部活が終わったら先輩がうちの方まで来てくれると言うので、僕はそれまで待ちぼうけだ。結局先輩から連絡が入ったのは7時過ぎで、夕方って言うよりはもう夜だった。クリスマス終わっちゃうね。
「悪い、樹、遅くなった!」
近所の公園で待ち合わせ、白い呼気を吐き出し駆けてくる先輩が何故か僕からずいぶん離れた場所で立ち止まった。
「? どうしたの?」
「そう言えばシャワー浴びてない」
「へ?」
「だらしない人嫌いって言われてたのに、うっかりした!」
馬鹿じゃないの? それいつの話だよ? ってか先輩それちゃんと覚えて気にしてくれてたんだ?
「部活の後、そのまま走ってきたの?」
「悪い」
「寒いんだから汗かきっぱなしでいたら風邪ひくよ?」
「そこは割と平気なんだが……」
自分の事は気にしないのどうかと思う。今は大事な時期なんだから風邪なんかひいたら駄目なのに。
「先輩、ちょっと屈んで」
「? なに?」
「いいから!」
僕の方から近寄って、先輩の首に自分が巻いていたマフラーを巻いてあげたら、先輩はビックリしたような表情だ。
「クリスマスプレゼント。今回だけの特別だからね!」
違和感なく渡せたかな? プレゼント包装のままで渡すことも考えたけど、前もって準備してたのを知られたら嫌だなって妙なプライドが勝ってしまった僕の苦肉の策。そもそもクリスマスに渡せると思ってなかったし、最初から渡せなかったら自分で使うつもりで買った物だしね。
「いいのか?」
「見てる方が寒いんだもん」
「ありがと、樹の匂いがする。ふふ、嬉しいな」
先輩が満面の笑みで僕も嬉しいよ。
「ところで先輩は僕に何の用があったの?」
何となく分かってはいるけど敢えて聞いた僕に「樹に先を越されたけど」とスポーツバックの中から小さな紙袋を取り出した。
「昨日、凛子にクリスマス忘れるとかあり得ない! ってこっぴどく怒られて、慌てて買ってきたからこんな物しかなくて……」
掌に乗る小さな包み、開けてもいいかと尋ねたら良いと言うので開けてみた。そこにはもふっとした小さなウサギのぬいぐるみ、キーチェーンが付いてるからキーホルダーかな。
「可愛い……」
けど、男の僕に贈るには正直微妙。しかもこれがクリスマスプレゼント?
「最初に謝っとく、すまん。今までプレゼントなんか相手に言われるがままに準備してたから何を買ったらいいか全然分からなかった。指輪? ネックレス? ブランド物の財布? そんなモノを樹が欲しがるとは思えなくて、俺が樹に似合いそうだと思ったって理由だけで選んだから、樹は気に入らないかもしれない」
「先輩には僕はこんなに可愛く見えてるの?」
ふわもこピンクのウサギは口元をきゅっと結んでいて愛想はないのだがとても可愛らしい。
「似てると思った……」
「ぶふっ、ありがと。嬉しいよ」
僕ってこんなに可愛いかな? 僕はけらけらと笑いながらそのウサギのキーホルダーを撫でる。ふわもこで手触り最高だね。
今までは相手に欲しいと言われた物をただ贈るだけだったらしい先輩が、僕を想って僕のために選んでくれた、その事実がとても嬉しいよ。
四季兄が一兄に貰った指輪とは雲泥の差だけど、僕にとっては最高のクリスマスプレゼントだ。
「来週からの試合、頑張ってね」
「ああ、絶対勝つから」
寒いと思ったらちらちらと雪が舞い落ちる。ホワイトクリスマスだ、とても素敵だね。
大会が始まるまであと一週間、やはり時間はあまり取れないみたいで、部活が終わったら先輩がうちの方まで来てくれると言うので、僕はそれまで待ちぼうけだ。結局先輩から連絡が入ったのは7時過ぎで、夕方って言うよりはもう夜だった。クリスマス終わっちゃうね。
「悪い、樹、遅くなった!」
近所の公園で待ち合わせ、白い呼気を吐き出し駆けてくる先輩が何故か僕からずいぶん離れた場所で立ち止まった。
「? どうしたの?」
「そう言えばシャワー浴びてない」
「へ?」
「だらしない人嫌いって言われてたのに、うっかりした!」
馬鹿じゃないの? それいつの話だよ? ってか先輩それちゃんと覚えて気にしてくれてたんだ?
「部活の後、そのまま走ってきたの?」
「悪い」
「寒いんだから汗かきっぱなしでいたら風邪ひくよ?」
「そこは割と平気なんだが……」
自分の事は気にしないのどうかと思う。今は大事な時期なんだから風邪なんかひいたら駄目なのに。
「先輩、ちょっと屈んで」
「? なに?」
「いいから!」
僕の方から近寄って、先輩の首に自分が巻いていたマフラーを巻いてあげたら、先輩はビックリしたような表情だ。
「クリスマスプレゼント。今回だけの特別だからね!」
違和感なく渡せたかな? プレゼント包装のままで渡すことも考えたけど、前もって準備してたのを知られたら嫌だなって妙なプライドが勝ってしまった僕の苦肉の策。そもそもクリスマスに渡せると思ってなかったし、最初から渡せなかったら自分で使うつもりで買った物だしね。
「いいのか?」
「見てる方が寒いんだもん」
「ありがと、樹の匂いがする。ふふ、嬉しいな」
先輩が満面の笑みで僕も嬉しいよ。
「ところで先輩は僕に何の用があったの?」
何となく分かってはいるけど敢えて聞いた僕に「樹に先を越されたけど」とスポーツバックの中から小さな紙袋を取り出した。
「昨日、凛子にクリスマス忘れるとかあり得ない! ってこっぴどく怒られて、慌てて買ってきたからこんな物しかなくて……」
掌に乗る小さな包み、開けてもいいかと尋ねたら良いと言うので開けてみた。そこにはもふっとした小さなウサギのぬいぐるみ、キーチェーンが付いてるからキーホルダーかな。
「可愛い……」
けど、男の僕に贈るには正直微妙。しかもこれがクリスマスプレゼント?
「最初に謝っとく、すまん。今までプレゼントなんか相手に言われるがままに準備してたから何を買ったらいいか全然分からなかった。指輪? ネックレス? ブランド物の財布? そんなモノを樹が欲しがるとは思えなくて、俺が樹に似合いそうだと思ったって理由だけで選んだから、樹は気に入らないかもしれない」
「先輩には僕はこんなに可愛く見えてるの?」
ふわもこピンクのウサギは口元をきゅっと結んでいて愛想はないのだがとても可愛らしい。
「似てると思った……」
「ぶふっ、ありがと。嬉しいよ」
僕ってこんなに可愛いかな? 僕はけらけらと笑いながらそのウサギのキーホルダーを撫でる。ふわもこで手触り最高だね。
今までは相手に欲しいと言われた物をただ贈るだけだったらしい先輩が、僕を想って僕のために選んでくれた、その事実がとても嬉しいよ。
四季兄が一兄に貰った指輪とは雲泥の差だけど、僕にとっては最高のクリスマスプレゼントだ。
「来週からの試合、頑張ってね」
「ああ、絶対勝つから」
寒いと思ったらちらちらと雪が舞い落ちる。ホワイトクリスマスだ、とても素敵だね。
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