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第四章
確かめたい大事なこと
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小太郎が熱を出してぶっ倒れた。
朝、少し顔色が悪いと指摘したロイドの前でボロボロと泣き出してしまった小太郎。慌てたロイドが小太郎の様子がおかしいと言うので額に手を当てたらビックリするような高熱で、そのまま彼は寝込んでしまった。
僕には聖魔法の素質がある、聖魔法の中には回復魔法もあるのだが、意外な事に聖魔法の中には病気に効く魔法がない。
いや、ないと言うと語弊があるな、病気治癒に関してのスキルは聖魔法の中でも高レベルのスキルになっていて僕はまだそれを習得していないのだ。そしてそれは茉莉も同じでどうしてやる事も出来なかった。
回復魔法というのは基本的に怪我や状態異常を治すスキルがほとんどで、それは健康な人を元の状態に戻すという効果になる。
病気治癒に関しては高位回復術が有効らしいのだが、その魔術を使って元々病弱な人の病気を治したとしても病弱なのには変わりなく、それ以上に健康になる事はない。
基礎体力と言うのは個々人のものであり、それをどうこうする事は魔法でもできないというのがこの世界の理であり、魔法は全てにおいて万能という訳ではないのである。
今回小太郎が熱を出したのは、言ってしまえば知恵熱だった。急激に変わってしまった生活環境と過度なストレス、そして昨日風呂上がりにバタバタして湯冷めしたのも影響して身体が限界を超えてしまったらしい。早くに気付いてあげられなくて申し訳ない事をしたよ。
ライムの小さな分裂体が小太郎の額の上にちょこんと乗って、小太郎の熱を吸収している。幾つかに分かれたライムの分裂体達は小太郎の脇の下や首の下など熱のこもりそうな場所に潜り込み一生懸命に熱を冷まそうとしてくれているのだが、そう簡単に小太郎の熱は下がりそうにない。
「僕、熱さましの薬を買ってきます!」
「医者は知恵熱だと言っていたのですよ、放っておいても熱はいずれ下がります」
「それでも! 少しでも早く小太郎君に楽になって欲しいから、僕、行ってきます!」
「待ってください、それなら私も行きます。タケルはこの街にはまだ不案内でしょう?」
そう言って立ち上がったルーファウス、それに「じゃあ俺も付いてくわ」とアランも立ち上がる。
「俺だけここに残されても、どうにも居心地が悪いからな。もしかしたらお邪魔虫かもしれないし?」
「アランさん! これ、そういうんじゃないですからね!」
慌てたように声をあげたのはロイド。小太郎が熱を出し倒れた際に一番近くに居たのはロイドだった。そのままロイドは抱えるように小太郎を支え、ベッドに運んだ所までは、まぁ、誰でも同じようにしたと思うからいいのだけど、運ばれた小太郎がうなされながらもロイドの服をぎゅっと握って放さないのだ。
何度か放してくれとロイドは言ったのだが、熱に浮かされているせいもあるのだろう、夢うつつのような状態の小太郎は首を振り、決してその手を放そうとしない。
「分かってるって、そいつは心細いんだよ。小さい子供と同じだ。うちの子も熱を出した時には俺やかみさんに同じような事をしていた。俺だったら添い寝でも何でもしてやる所だが、どうやらコタローはお前がいいみたいだから仕方ない。ちゃんと看病してやれ。たぶん完全に寝入れば手も離れる」
添い寝……
アランの口から出てきた単語に少し驚く。いや、でもこれはアランの子育て経験から出てきた言葉で、疚しい気持ちは何もないと分かってるけど、それをロイドと小太郎で想像してしまうと少しこう複雑な気持ちになるのは何故なのか。
やっぱり何事も経験の差って大きいよな。アランにとって添い寝は誰としても何でもない事なのだろう。実際僕も何度もアランには抱き枕代わりにされた事がある。それを変な風に受け止めてしまう僕の気持ちの方が変なのだ。「これだから童貞は」って笑われそうだから何も言うまい。
「アランって、凄く良いパパって感じしますよね」
「はは、んな訳あるかよ。俺は妻子を置き去りに自分勝手して、結局妻子に捨てられた男だぞ。良い父親なんかである訳がない」
薬屋までの道行、アランを褒めたら苦笑いされてしまった。
「でも、それには理由が……」
「理由がどうあれ、俺は自分のこの手で大事な家庭を壊したんだ。間違っても良い父親だなんて言える立場じゃねぇよ」
自虐的なアランの言葉。いつも聞かせてくれる家族の話は幸せな記憶ばかりだからうっかり失念しかけていたけど、そうだよな。それだってもう、きっと遥か昔の過去の記憶だ。
アランの職業は格闘家、そして戦闘スタイルは狂戦士だ。それを聞いたのはもうずいぶん前だけど、僕はアランが狂戦士化した姿をまだ見た事がない。
アランは格闘家として普通に強いし、僕達のパーティーはルーファウスを筆頭に皆そこそこ戦えるのでアランが狂戦士化しなくても手強い魔物を倒す事ができている。もしかしたらルーファウスと二人でダンジョンに潜っていた時などはアランも狂戦士化する事があったのかもしれないけれど、少なくとも彼は僕やロイドの前ではそんな捨て身の戦い方をする事はなかった。
自分と一緒に戦うと仲間まで巻き込んでしまうからと、アランはルーファウス以外と組む事をしなかった、そして何故かルーファウスもアラン以外と組む事をしない。
「そういえば、今まで聞いた事なかったですけど、アランとルーファウスってなんで二人で組むようになったんですか?」
「あ? なんかルーファウスがぼっちで寂しそうだったから組んでやったら、意外と戦いやすかったから、かな?」
「は!? ぼっちはお互い様でしょう! それに貴方に組んでもらわずとも私は一人で充分戦えます!」
「ははは、だろうな~」
そんな事を言いながらもアランは「それでも、一人くらい背中を守る奴が居た方が戦いやすかろう?」とにっと笑みを零した。
「まぁ、確かにアランは戦闘力が高いので、魔物の討伐依頼は格段に楽になりましたよ」
ルーファウスって意外とツンデレな所があるから、これでも最上級にアランの事を認めてるんだよな。それはロイドや小太郎、果てはオロチまで排除しようとしていたルーファウスが最後までアランの事には言及しなかった事からも窺い知れる事だ。
ルーファウスはアランの無神経な所が嫌いと言ってた事はあるけど、排除しようとまでしないのは恐らく二人の間には僕の知らない信頼関係が確立しているからなのだろう。
まぁ、それでも僕が『ルーファウスと二人きりがいい♡』なんて言った日には簡単に切り捨てそうだけど。
僕は絶対にそんな事言わないけどね!
「実際のところは俺がルーファウス以外の奴と組めないから一緒に組んでもらってるってのが正解だな。お陰さんで、最近は無闇に暴れて後ろ指指される事がなくなったのは本当に有難い」
「後ろ指って……そんなにですか? 普段のアランを知ってるから余計に全く想像できないんですけど」
「ははは、王都行ったら顔馴染みもいるからヤバいかもなぁ……タケルに幻滅されたら俺は泣くかもしれん」
「僕は幻滅なんてしませんよ!」
アランはにこにこと何事もなさそうな顔で軽口を叩いてくるけど、王都はやはりアランにとって良い思い出ばかりの場所じゃないって事なんだろう。
「それでも王都に行こうと思うなんて、貴方、被虐趣味でもあるんですか? 戻りたくもない場所に赴いても楽しい事なんて何ひとつありませんよ」
「ああ~……これは俺のけじめなんだよ! それに、俺には確かめたい事があるんだ」
「確かめたい事?」
「ああ、とても大事な事なんだ」
そう言ってアランが見つめる先には一体何があるのだろうか?
王都、か……一体どんな街なんだろうな。
朝、少し顔色が悪いと指摘したロイドの前でボロボロと泣き出してしまった小太郎。慌てたロイドが小太郎の様子がおかしいと言うので額に手を当てたらビックリするような高熱で、そのまま彼は寝込んでしまった。
僕には聖魔法の素質がある、聖魔法の中には回復魔法もあるのだが、意外な事に聖魔法の中には病気に効く魔法がない。
いや、ないと言うと語弊があるな、病気治癒に関してのスキルは聖魔法の中でも高レベルのスキルになっていて僕はまだそれを習得していないのだ。そしてそれは茉莉も同じでどうしてやる事も出来なかった。
回復魔法というのは基本的に怪我や状態異常を治すスキルがほとんどで、それは健康な人を元の状態に戻すという効果になる。
病気治癒に関しては高位回復術が有効らしいのだが、その魔術を使って元々病弱な人の病気を治したとしても病弱なのには変わりなく、それ以上に健康になる事はない。
基礎体力と言うのは個々人のものであり、それをどうこうする事は魔法でもできないというのがこの世界の理であり、魔法は全てにおいて万能という訳ではないのである。
今回小太郎が熱を出したのは、言ってしまえば知恵熱だった。急激に変わってしまった生活環境と過度なストレス、そして昨日風呂上がりにバタバタして湯冷めしたのも影響して身体が限界を超えてしまったらしい。早くに気付いてあげられなくて申し訳ない事をしたよ。
ライムの小さな分裂体が小太郎の額の上にちょこんと乗って、小太郎の熱を吸収している。幾つかに分かれたライムの分裂体達は小太郎の脇の下や首の下など熱のこもりそうな場所に潜り込み一生懸命に熱を冷まそうとしてくれているのだが、そう簡単に小太郎の熱は下がりそうにない。
「僕、熱さましの薬を買ってきます!」
「医者は知恵熱だと言っていたのですよ、放っておいても熱はいずれ下がります」
「それでも! 少しでも早く小太郎君に楽になって欲しいから、僕、行ってきます!」
「待ってください、それなら私も行きます。タケルはこの街にはまだ不案内でしょう?」
そう言って立ち上がったルーファウス、それに「じゃあ俺も付いてくわ」とアランも立ち上がる。
「俺だけここに残されても、どうにも居心地が悪いからな。もしかしたらお邪魔虫かもしれないし?」
「アランさん! これ、そういうんじゃないですからね!」
慌てたように声をあげたのはロイド。小太郎が熱を出し倒れた際に一番近くに居たのはロイドだった。そのままロイドは抱えるように小太郎を支え、ベッドに運んだ所までは、まぁ、誰でも同じようにしたと思うからいいのだけど、運ばれた小太郎がうなされながらもロイドの服をぎゅっと握って放さないのだ。
何度か放してくれとロイドは言ったのだが、熱に浮かされているせいもあるのだろう、夢うつつのような状態の小太郎は首を振り、決してその手を放そうとしない。
「分かってるって、そいつは心細いんだよ。小さい子供と同じだ。うちの子も熱を出した時には俺やかみさんに同じような事をしていた。俺だったら添い寝でも何でもしてやる所だが、どうやらコタローはお前がいいみたいだから仕方ない。ちゃんと看病してやれ。たぶん完全に寝入れば手も離れる」
添い寝……
アランの口から出てきた単語に少し驚く。いや、でもこれはアランの子育て経験から出てきた言葉で、疚しい気持ちは何もないと分かってるけど、それをロイドと小太郎で想像してしまうと少しこう複雑な気持ちになるのは何故なのか。
やっぱり何事も経験の差って大きいよな。アランにとって添い寝は誰としても何でもない事なのだろう。実際僕も何度もアランには抱き枕代わりにされた事がある。それを変な風に受け止めてしまう僕の気持ちの方が変なのだ。「これだから童貞は」って笑われそうだから何も言うまい。
「アランって、凄く良いパパって感じしますよね」
「はは、んな訳あるかよ。俺は妻子を置き去りに自分勝手して、結局妻子に捨てられた男だぞ。良い父親なんかである訳がない」
薬屋までの道行、アランを褒めたら苦笑いされてしまった。
「でも、それには理由が……」
「理由がどうあれ、俺は自分のこの手で大事な家庭を壊したんだ。間違っても良い父親だなんて言える立場じゃねぇよ」
自虐的なアランの言葉。いつも聞かせてくれる家族の話は幸せな記憶ばかりだからうっかり失念しかけていたけど、そうだよな。それだってもう、きっと遥か昔の過去の記憶だ。
アランの職業は格闘家、そして戦闘スタイルは狂戦士だ。それを聞いたのはもうずいぶん前だけど、僕はアランが狂戦士化した姿をまだ見た事がない。
アランは格闘家として普通に強いし、僕達のパーティーはルーファウスを筆頭に皆そこそこ戦えるのでアランが狂戦士化しなくても手強い魔物を倒す事ができている。もしかしたらルーファウスと二人でダンジョンに潜っていた時などはアランも狂戦士化する事があったのかもしれないけれど、少なくとも彼は僕やロイドの前ではそんな捨て身の戦い方をする事はなかった。
自分と一緒に戦うと仲間まで巻き込んでしまうからと、アランはルーファウス以外と組む事をしなかった、そして何故かルーファウスもアラン以外と組む事をしない。
「そういえば、今まで聞いた事なかったですけど、アランとルーファウスってなんで二人で組むようになったんですか?」
「あ? なんかルーファウスがぼっちで寂しそうだったから組んでやったら、意外と戦いやすかったから、かな?」
「は!? ぼっちはお互い様でしょう! それに貴方に組んでもらわずとも私は一人で充分戦えます!」
「ははは、だろうな~」
そんな事を言いながらもアランは「それでも、一人くらい背中を守る奴が居た方が戦いやすかろう?」とにっと笑みを零した。
「まぁ、確かにアランは戦闘力が高いので、魔物の討伐依頼は格段に楽になりましたよ」
ルーファウスって意外とツンデレな所があるから、これでも最上級にアランの事を認めてるんだよな。それはロイドや小太郎、果てはオロチまで排除しようとしていたルーファウスが最後までアランの事には言及しなかった事からも窺い知れる事だ。
ルーファウスはアランの無神経な所が嫌いと言ってた事はあるけど、排除しようとまでしないのは恐らく二人の間には僕の知らない信頼関係が確立しているからなのだろう。
まぁ、それでも僕が『ルーファウスと二人きりがいい♡』なんて言った日には簡単に切り捨てそうだけど。
僕は絶対にそんな事言わないけどね!
「実際のところは俺がルーファウス以外の奴と組めないから一緒に組んでもらってるってのが正解だな。お陰さんで、最近は無闇に暴れて後ろ指指される事がなくなったのは本当に有難い」
「後ろ指って……そんなにですか? 普段のアランを知ってるから余計に全く想像できないんですけど」
「ははは、王都行ったら顔馴染みもいるからヤバいかもなぁ……タケルに幻滅されたら俺は泣くかもしれん」
「僕は幻滅なんてしませんよ!」
アランはにこにこと何事もなさそうな顔で軽口を叩いてくるけど、王都はやはりアランにとって良い思い出ばかりの場所じゃないって事なんだろう。
「それでも王都に行こうと思うなんて、貴方、被虐趣味でもあるんですか? 戻りたくもない場所に赴いても楽しい事なんて何ひとつありませんよ」
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