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天音華恋は妊娠18weekに舞台から消える
12week 必要なものは己が手にした鎧ひとつ
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ー初めて送られてきた『写真』は1年前ーでしたわね。
「ホスト時代の隠し撮りですの、、随分と古い手札をと、思いましたわ。」
わたくしは愛しきエコー写真を、ソッとデスクに戻します。
今頃『走馬灯のわたくし』が、離婚宣言に大騒ぎをする父母や兄を振り切って、実家に在る自分の部屋へと籠っている様子を思い描きますの。
「結局、このマンションが居場所なのだと、気が付いたのは、、3日後でしたわね。」
喩え決着をつけ、主人と離婚したとしてもですわ。
ゆっくり、まだついている足で、、クローゼットへ歩きましょうか。
互いのデスクスペースが両端に有るのだけれど、そう言えば主人のデスクには行った事が、なかったですわ!
「せっかくですもの~。覗いてみましょう。はしたない?でも『走馬灯』ですものね?」
そのまま通路を兼用した、互いのウォークインクローゼットに挟まれる配置で、夫婦の寝室を真ん中にリフォームしたのは主人。
ウォークインクローゼットにだけ出入口があるのは
『カレンとのベッドルーム、知られんのは、ダメもん?』
と、わたくしには解らない持論を主人が言ったからですの。
「ホスト時代の名残でしょうけど、、ユキヒコさんに伺えば良かったかしら、、新居の御祝いにいらした時、寝室で微妙な表情されてましたもの~。あの方なら理由を知ってらっしゃったはず、ね?」
そんな後悔を呟き、わたくしはショーケースに鎮座する1つの小瓶を指輪のある指で突つきまして、ある事に気が付きましたの。
「 、、、わたくし、、香りが、、しませんわ、、、、、」
ええ、主人が贈ってくれた、この瓶の香り。
普段から付けてはいるのだけれど、クローゼットに入ると特に、香っていたのに、香水が薫ら、ない?
まるで空の下、海が飛沫と潮の香をキラキラと散らせる様な薫りが、、
「逝った人間は、、『香り』が御馳走だと聞いたのですけれど?違うのかしら、、それとも、まだわたくしは?」
傍らの姿見に映る自分のスッと形良い鼻。
朝。
主人が唇を重ねる時、自分の鼻と、わたくしの鼻を
離れがたそうに1擦り愛撫する、この鼻を撫でつつ思案しますが、、
「諦めましょうか。」
潔く考えるのを止めましたわ。
「~♪」
わたくしのプライベートデスクに飾る港や、島の写真振り返って眺めますの。
4年前。
新婚旅行にと家族全員で訪れたのは、主人の育った養護院の島。
コインロッカーベビーだった主人を、溢れる親愛で島の皆様が育てたと話される、シスターが連れて下さった礼拝堂で見上げた、聖母像は忘れられませんわね。
主人にとって、あの強い聖母の眼差しが、愛なのだと理解しましたもの。
この瞳を初めて誇れ、浄化された気持ちになりました。
何故なら、会った時から不思議でしたの。
主人は何時でも、わたくしの悪女上がる此の瞳を
焦がれる様に奥まで犯し覗くのですから。
けれど、
「潮の香りも、しませんわ。」
だから少し、、寂しいですわね。
イモーテルの甘さにウッディなナチュラルノートが
癒しになって、次第にビタークールな青いマンダリンが癖になる。
あの如何にも、主人っぽい薫りがないなんて。
「嗅覚が1番最後まで記憶に残るんですのよ?」
ならば、主人の顔を何時まで、わたくしは覚えていれるかしら?
『カレンの身に付けるもんは僕ん用意するん、だけぇ♪』
機嫌よく歌いながら、主人自ら買ってくる、わたくしのランジェリーを直していたのが、クローゼットで主人を見た最後でしたわね。
あの夜、初めて主人は帰りませんでしたもの。
「あ! いけない!アレは見つかってないかしら!確認ですわね。」
主人はわたくしの服飾を購入した時だけ、わたくしのクローゼットに直しに入るのですの。
だからクローゼットに隠したモノ部分に視線を投げれば、大丈夫でしたわ。見つかってません。
「ふふ、残念。わたくしが自分で揃えたモノもありますわよ~ 内緒のお買い物ですの。」
クローゼットウオールには、服や鞄が並んでますけど、全部主人が用意した品々で、わたくしが纏うのは、ご自分が購入したモノでなくては嫌だと我が儘なのですわ。
「今回は、あの性分が問題で、仕方なく、ここに隠しました けど。意外に大丈夫でしたわ。」
1つでも、主人が知らないドレスなんて、あれば直ぐに解ってしまいます。
デイドレスやフォーマルの装いをハンキングしている棚。
そう、クラッチバッグや、ハンギングするワンピースの奥に、深紅のホルダーネックデイドレスという女の鎧を隠してますの。
主人が揃えたクローゼットの洋服達で唯一、わたくしが自分で買ったパワーアイテム。
「アマネさんも、まさかわたくしがホステスをして、ご自分を探っていたなんて思いもしないでしょ。」
つい、楽しくて口元が弓なりになってしまう。
送り付けられる写真は、主人がホストをしていた頃の写真から徐々に、最近ゲストとしてクラブに出入りする主人の様子を、ご丁寧に変化をさせて送り付けて来ましたのよ?
「わたくしが、ヤられるばかりの令嬢ではないと、相手には知らしめませんとですわよね。」
今宵
主人が選んだルージュカラーで、わたくしの口は弓なりに吊り上がりますの。
「ホスト時代の隠し撮りですの、、随分と古い手札をと、思いましたわ。」
わたくしは愛しきエコー写真を、ソッとデスクに戻します。
今頃『走馬灯のわたくし』が、離婚宣言に大騒ぎをする父母や兄を振り切って、実家に在る自分の部屋へと籠っている様子を思い描きますの。
「結局、このマンションが居場所なのだと、気が付いたのは、、3日後でしたわね。」
喩え決着をつけ、主人と離婚したとしてもですわ。
ゆっくり、まだついている足で、、クローゼットへ歩きましょうか。
互いのデスクスペースが両端に有るのだけれど、そう言えば主人のデスクには行った事が、なかったですわ!
「せっかくですもの~。覗いてみましょう。はしたない?でも『走馬灯』ですものね?」
そのまま通路を兼用した、互いのウォークインクローゼットに挟まれる配置で、夫婦の寝室を真ん中にリフォームしたのは主人。
ウォークインクローゼットにだけ出入口があるのは
『カレンとのベッドルーム、知られんのは、ダメもん?』
と、わたくしには解らない持論を主人が言ったからですの。
「ホスト時代の名残でしょうけど、、ユキヒコさんに伺えば良かったかしら、、新居の御祝いにいらした時、寝室で微妙な表情されてましたもの~。あの方なら理由を知ってらっしゃったはず、ね?」
そんな後悔を呟き、わたくしはショーケースに鎮座する1つの小瓶を指輪のある指で突つきまして、ある事に気が付きましたの。
「 、、、わたくし、、香りが、、しませんわ、、、、、」
ええ、主人が贈ってくれた、この瓶の香り。
普段から付けてはいるのだけれど、クローゼットに入ると特に、香っていたのに、香水が薫ら、ない?
まるで空の下、海が飛沫と潮の香をキラキラと散らせる様な薫りが、、
「逝った人間は、、『香り』が御馳走だと聞いたのですけれど?違うのかしら、、それとも、まだわたくしは?」
傍らの姿見に映る自分のスッと形良い鼻。
朝。
主人が唇を重ねる時、自分の鼻と、わたくしの鼻を
離れがたそうに1擦り愛撫する、この鼻を撫でつつ思案しますが、、
「諦めましょうか。」
潔く考えるのを止めましたわ。
「~♪」
わたくしのプライベートデスクに飾る港や、島の写真振り返って眺めますの。
4年前。
新婚旅行にと家族全員で訪れたのは、主人の育った養護院の島。
コインロッカーベビーだった主人を、溢れる親愛で島の皆様が育てたと話される、シスターが連れて下さった礼拝堂で見上げた、聖母像は忘れられませんわね。
主人にとって、あの強い聖母の眼差しが、愛なのだと理解しましたもの。
この瞳を初めて誇れ、浄化された気持ちになりました。
何故なら、会った時から不思議でしたの。
主人は何時でも、わたくしの悪女上がる此の瞳を
焦がれる様に奥まで犯し覗くのですから。
けれど、
「潮の香りも、しませんわ。」
だから少し、、寂しいですわね。
イモーテルの甘さにウッディなナチュラルノートが
癒しになって、次第にビタークールな青いマンダリンが癖になる。
あの如何にも、主人っぽい薫りがないなんて。
「嗅覚が1番最後まで記憶に残るんですのよ?」
ならば、主人の顔を何時まで、わたくしは覚えていれるかしら?
『カレンの身に付けるもんは僕ん用意するん、だけぇ♪』
機嫌よく歌いながら、主人自ら買ってくる、わたくしのランジェリーを直していたのが、クローゼットで主人を見た最後でしたわね。
あの夜、初めて主人は帰りませんでしたもの。
「あ! いけない!アレは見つかってないかしら!確認ですわね。」
主人はわたくしの服飾を購入した時だけ、わたくしのクローゼットに直しに入るのですの。
だからクローゼットに隠したモノ部分に視線を投げれば、大丈夫でしたわ。見つかってません。
「ふふ、残念。わたくしが自分で揃えたモノもありますわよ~ 内緒のお買い物ですの。」
クローゼットウオールには、服や鞄が並んでますけど、全部主人が用意した品々で、わたくしが纏うのは、ご自分が購入したモノでなくては嫌だと我が儘なのですわ。
「今回は、あの性分が問題で、仕方なく、ここに隠しました けど。意外に大丈夫でしたわ。」
1つでも、主人が知らないドレスなんて、あれば直ぐに解ってしまいます。
デイドレスやフォーマルの装いをハンキングしている棚。
そう、クラッチバッグや、ハンギングするワンピースの奥に、深紅のホルダーネックデイドレスという女の鎧を隠してますの。
主人が揃えたクローゼットの洋服達で唯一、わたくしが自分で買ったパワーアイテム。
「アマネさんも、まさかわたくしがホステスをして、ご自分を探っていたなんて思いもしないでしょ。」
つい、楽しくて口元が弓なりになってしまう。
送り付けられる写真は、主人がホストをしていた頃の写真から徐々に、最近ゲストとしてクラブに出入りする主人の様子を、ご丁寧に変化をさせて送り付けて来ましたのよ?
「わたくしが、ヤられるばかりの令嬢ではないと、相手には知らしめませんとですわよね。」
今宵
主人が選んだルージュカラーで、わたくしの口は弓なりに吊り上がりますの。
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