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しおりを挟むカタカタカタカタカタカチカチ
パソコンの音が広い車内でも鳴り響く。
このパソコンは奏多がこの移動時間が暇だったのかバカでかいリュックから取り出したものだ。
「ねぇねぇ、今どこに向かってるの?」
「かあさま、それは着いてからのお、た、の、し、みですよ!」
俺も暇なのでなにか話そうと思い隣のパソコンとにらめっこしてる奏多に話しかけた。
そんな俺に奏多はこちらを向いてなにか含みのあるような言い方で返してきた。
驚くことに実は奏多は車の手配も行き先もあっという間に全てしてくれた。
任せるとは言ったけど、、、ここまでとは。
俺はただぼーっとしてただけだ。
しかし俺はあることに気がついた。
はっ!?待てよ。
これって親がすべき仕事してなくね?
頼りない親っておもわれるんじゃね??
そうなったら奏多に呆れられるかも…
どうしようか考えた挙句俺は、少しでも奏多にいい所を見せるためにできることがないか聞いてみる。
「ねぇ、奏多かあさまにも手伝うことはな、」
「大丈夫です。かあさまは何もせずリラックスしておいて下さい。」
全て言いきれず、言葉を途中で遮られしかも断られた。
ガーン…
少しショックをうける。
「あ、あぁそう…??」
「はい。」
そう短く答えるとまた奏多は目をパソコンに移しカタカタとキーボードを叩く。
「もうすぐで目的地に到着します。」
俺は車の中で少し寂しい思いをしながらも目的地に着いた。
はぁ、ここに雅人がいてくれたらなぁ。
なんて思いながら窓の外を覗いた。
瞬間パァと目が大きく見開く。
「え、、、」
派手な色で彩られたすっごく大きい門。
それに軽快な音楽がドア越しにも関わらず大音量で流れてる。
さっきの寂しさもどこへやら急いで車をおりる。
奏多もパソコンをしまい俺に続いて降りる。
「なにここぉぉお!!!!」
ある程度声を抑えて言ったつもりだが、奏多が笑っている。
恥ずかしい。すぐさま我に返り深呼吸して少し中を遠目から覗いてみると奥には船のようなものや鉄の乗り物?とかで溢れえっていた。
何ここ何ここ!!
「かあさま!ここはアミューズメントパークです。またの名を"遊園地"といいます。」
「ゆうえんち!」
奏多が自慢げに言った。
ゆうえんち、、何その響き、すごくいい!
「ねぇ、ねぇ、どうやったら中に入れるの??早く早く」
「かあさま落ち着いてください。」
「あ、そうね!うんん、はしたなかったわ!!!」
またも我を失ってしまった。平常心平常心
「普通は受付を済まさないとダメなんだよ。でも、今回は特別に貸し切りだから僕がいればすぐ入れるよ」
「え、まじ!?やったー!!奏多早く行くよぉ!!」
と、奏多に手を伸ばす。
「ふふ、かあさま可愛いですね。早く行きましょ。」
そういって奏多は弥生の手を握った。
その後奏多は小声で耳を押えてニヤッと笑い
「パターン3始動」
と呟いた。
もちろん弥生には聞こえなかった。
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雅人視点
雅人は双眼鏡を片手に2人の行方を見ていた。
「クソガキめぇ!俺の許可無く弥生に触れやがって!!
クソっ!!弥生をはやくとりかえさなくては!!」
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