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第六部 異世界建築士とよろこびのうた
第705話:打ち砕くもの
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『幸せの鐘塔』の足場の解体作業が進む中、徐々に、無骨ながらも修理が終わった美しい全容が見えてくるのが、地元のご老人たちにはたまらないようだ。散歩をしては、見上げている老人が増えてきたように思う。
「大工さん、大工さん。これは年始の祭列に間に合うのかね?」
腰の曲がったお婆さんが、お孫さんらしい少女を連れて、俺に訪ねてきた。
女の子はふっかふかの毛皮のコートを着せられ、人目でそれなりに裕福な様子がうかがえる。
「ええ、間に合わせますよ。大丈夫です」
俺の言葉に安堵してみせたお婆さんは、目を細めて塔を見上げた。
「私も、この鐘塔の鐘の音で育ってきましたからねえ。この鐘の素晴らしい音を、孫にも十分に聴かせてやりたいのですよ」
先日、戦勝記念パレードの時にも鳴らしたから、聴いたことがないわけではないだろう。「鐘を聴いて暮らす」という文化を引き継がせてやりたいに違いない。
「大丈夫です。そのために、我々は努力を払っていますからね」
そう言って笑ってみせると、お婆さんも実にうれしそうな表情をしてくれた。ありがたいことだ。
竹竿と木の板でできた足場は、いま、三分の一ほどが撤去されている。このスピードなら、それほど時間もかかるまい。
だが、今は本格的に冬を迎えて寒さの厳しい季節なのだ。今だって、吐く息が白い。手がかじかんで、うっかり取り落とす、なんてこともありうる。
安全第一、慎重に。これまで一人も死者を出していないのが密かな自慢のこの現場、これからも可能な限りけが人が出ないようにしないとな。
「おい、ムラタ」
聞き覚えのある声が投げかけられた。もちろん、この現場で俺のことを呼び捨てにする人間なんて限られている。
「はい! クオーク親方! なんでしょう!」
「なんでしょう、じゃねえ。ムラタ、おめぇはバカか!」
親方の拳はもはや軽い挨拶みたいなものだ。保護帽越しの衝撃でくらくらする頭をなでながら理由を尋ねると、「解体作業が遅い!」だった。こっちは安全第一で一つ一つの手順を厳格に守らせているのだけれど、親方の目にはどうにもまだるっこしくてならなかったらしい。
しまいには「あんな作業で怪我をするなら、怪我をする奴がトロいんだ!」などと言われてしまったが、やっぱり現場で怪我をされると、あとで困るのはこっちだからな。親方の拳は甘んじて受けつつ、知らん顔をして、各班長たちにはこれまで通り、安全確認を徹底させて作業をさせ続けた。
クオーク親方は技術があって責任感もあるし、なにより面倒見がいい人で、俺があちこちに手を広げても「こっちは自分が面倒を見るからお前はそっちに行ってこい」などと言って、拳の一発で融通を聞かせてくれるすばらしいひとには違いない。決して現場の人間の命を軽視しているわけでもない。だが、昔気質の人だからな。そのうち分かってくれるだろう。
「……だからといって、だんなさまが痛い思いをがまんなさることはないのに……」
そう言って、リトリィがシチューを皿に盛りつけながら頬を膨らませる。リノから話を聞いたリトリィが、怒っているのだ。
「わたし、あした、その親方さまにおはなしをしてきます!」
「いや、ずいぶんと世話になってるかただし、そもそも安全第一の俺の方針と、昔ながらの親方の方針じゃ、食い違って当然だからな」
安全第一の考え方をこの世界に持ち込んだのは俺で、色々な反対や文句を押し切ってやってるわけだから、むしろ俺のほうが、こちらの建築文化を揺るがしているとも言える。
でも、俺が担当している現場で、少なくとも死者は一人も出ていないっていうのは俺の誇りだ。考えてみれば当たり前のことなんだけど、聞くところによれば、怪我人だって、非常に少ないらしい。実に喜ばしいことだと思う。
安全装備を面倒がって、来なくなる奴もいるみたいだけど、そんな奴は来なくて正解だ。
「ボク、だんなさまのやり方、好き! だって他の現場じゃ、おやつなんて出ないんでしょ?」
「それはリトリィやマイセル、フェルミたちががんばってくれているからだぞ? おやつをみんなが十分に食べられるように準備するのも、本当に大変なんだからな?」
リノの下心丸出しの擁護に、俺は苦笑を禁じ得ない。
「それから、俺のやり方が好きだと言ってくれるなら、せめて安全装備一式を身に着けてくれ」
「えーっ、だってあれ、重いしごちゃごちゃするし暑苦しいし動きづらいんだもん」
即座に否定するリノ。うん、わかってた。
「リノちゃん。そんなことを言うのなら、ムラタさんの現場について行くのを禁止にしますよ?」
「えーっ? マイセル姉ちゃん、ひどい! だんなさまは、ボクがいないと困っちゃうんだよー!」
リノがしっぽを振り立て、毛を逆立てて抗議をする。
「ボクはだんなさまと、奥までふかーくつながってるの! ボクが感じてること、みんなだんなさまに伝わってて、だからボクをいいように使ってくれるんだから!」
「いいように使って、って……!」
それを聞いて、マイセルが顔を真っ赤にし、フェルミがそれを見て爆笑する。
一瞬、どうしてマイセルが顔を赤くしたのかが分からなかったけど、フェルミの爆笑を見て、すぐに気づいた。
あー、うん。リノ。俺たちは「遠耳の耳飾り」との相性が抜群によくて、深くまで感覚をリンクできるから、視覚や聴覚を共有して作業できる──その強みを説明してくれてるのは分かったよ。ありがとう。
でも頼むから、もう少し言葉を選んでくれるとうれしいな。俺の成人男性としての評価を打ち砕きそうな勢いなので。
「……誰だ、こんなことをしたのは」
朝からどよめく塔の前で、俺は呆然としていた。
塔の出入り口の上に飾られていたレリーフ──『幸せの誕生』。獣人であることを象徴する大きな三角の耳が頭についている、母と赤ん坊のレリーフだ。フェクトール公の公的な愛人であるミネッタが、我が子を慈しむように抱く──そんなデザイン。
そのレリーフが打ち砕かれ、塔の扉の前に打ち捨てられていたのだ。そして、重厚な木でできた扉は、斧か何かで鍵を破壊されて、無惨なありさまになっていた。
俺は、発見したという大工に案内されて塔内に入ると、これまためまいをおこしそうになった。
塔の中に備え付けられている階段が、少し登ったところで破壊されていた。直せないことはないが、少々厄介だ。
そしてもっと腹立たしいのが、鐘を鳴らすための歯車につながる鎖が切断され、鎖が床に落ちていることだった。おそらく切断したあと、思いっきり引っ張って鎖を引きずり落としたのだ。
もし普通にそれをやれば、それをやった時点ですさまじい勢いで鐘が鳴るだろうから、間違いなく知識がある奴の犯行だ。メンテナンス用に、鐘とスプロケットの駆動を切り離すクラッチがあるけれど、それを使ったのだろう。それで鐘を鳴らすことなく破壊工作を済ませたのだ。
塔の外壁を包む足場が複雑に入り組んでいるのも、連中の姿を覆い隠すのに大いに役に立ったことだろう! くそったれめ!
だが、そんなことを知っている人間はそれほど多くはない。扉を破壊する音は決して小さくなかっただろうから、一連の工作は、かなり「慣れた者たち」の作業だったはず。少なくとも「内部事情に詳しい人間」が関わっているのは間違いない。
はらわたが煮えくり返るほどの怒りとはまさにこのことだが、俺を見上げて泣き出しそうなリノの姿に、俺は正直、救われた。
怒りに任せて何かに八つ当たりをしても、悲しみに打ちひしがれ涙を流してみても、なにも始まらないことを、目に涙をためて俺を見上げるリノを見て、気づかされたのだ。
人間、守るべきものがいると、少しだけ、冷静さを取り戻せる。俺は震える拳を抑えつつ、ゆっくり息を吸い、リノを抱き上げ、上を見上げた。
高さ三十メートルの塔に、もう一度、チェーンを掛け直さなければならない。そのためには、まず破壊された階段を直すところから。
……やってくれたな、まったく。
どこのどいつか知らないが。
フェクトール公だって許さないだろう。
だが、この塔の修復に携わってきた俺たちは、もっと許さない。
この塔の修復を心待ちにしているひとびとの期待を、打ち砕くような真似をしやがって。
絶対に見つけ出して、こっちがそっちのくだらないに決まっている目論見を打ち砕いてやる!
「大工さん、大工さん。これは年始の祭列に間に合うのかね?」
腰の曲がったお婆さんが、お孫さんらしい少女を連れて、俺に訪ねてきた。
女の子はふっかふかの毛皮のコートを着せられ、人目でそれなりに裕福な様子がうかがえる。
「ええ、間に合わせますよ。大丈夫です」
俺の言葉に安堵してみせたお婆さんは、目を細めて塔を見上げた。
「私も、この鐘塔の鐘の音で育ってきましたからねえ。この鐘の素晴らしい音を、孫にも十分に聴かせてやりたいのですよ」
先日、戦勝記念パレードの時にも鳴らしたから、聴いたことがないわけではないだろう。「鐘を聴いて暮らす」という文化を引き継がせてやりたいに違いない。
「大丈夫です。そのために、我々は努力を払っていますからね」
そう言って笑ってみせると、お婆さんも実にうれしそうな表情をしてくれた。ありがたいことだ。
竹竿と木の板でできた足場は、いま、三分の一ほどが撤去されている。このスピードなら、それほど時間もかかるまい。
だが、今は本格的に冬を迎えて寒さの厳しい季節なのだ。今だって、吐く息が白い。手がかじかんで、うっかり取り落とす、なんてこともありうる。
安全第一、慎重に。これまで一人も死者を出していないのが密かな自慢のこの現場、これからも可能な限りけが人が出ないようにしないとな。
「おい、ムラタ」
聞き覚えのある声が投げかけられた。もちろん、この現場で俺のことを呼び捨てにする人間なんて限られている。
「はい! クオーク親方! なんでしょう!」
「なんでしょう、じゃねえ。ムラタ、おめぇはバカか!」
親方の拳はもはや軽い挨拶みたいなものだ。保護帽越しの衝撃でくらくらする頭をなでながら理由を尋ねると、「解体作業が遅い!」だった。こっちは安全第一で一つ一つの手順を厳格に守らせているのだけれど、親方の目にはどうにもまだるっこしくてならなかったらしい。
しまいには「あんな作業で怪我をするなら、怪我をする奴がトロいんだ!」などと言われてしまったが、やっぱり現場で怪我をされると、あとで困るのはこっちだからな。親方の拳は甘んじて受けつつ、知らん顔をして、各班長たちにはこれまで通り、安全確認を徹底させて作業をさせ続けた。
クオーク親方は技術があって責任感もあるし、なにより面倒見がいい人で、俺があちこちに手を広げても「こっちは自分が面倒を見るからお前はそっちに行ってこい」などと言って、拳の一発で融通を聞かせてくれるすばらしいひとには違いない。決して現場の人間の命を軽視しているわけでもない。だが、昔気質の人だからな。そのうち分かってくれるだろう。
「……だからといって、だんなさまが痛い思いをがまんなさることはないのに……」
そう言って、リトリィがシチューを皿に盛りつけながら頬を膨らませる。リノから話を聞いたリトリィが、怒っているのだ。
「わたし、あした、その親方さまにおはなしをしてきます!」
「いや、ずいぶんと世話になってるかただし、そもそも安全第一の俺の方針と、昔ながらの親方の方針じゃ、食い違って当然だからな」
安全第一の考え方をこの世界に持ち込んだのは俺で、色々な反対や文句を押し切ってやってるわけだから、むしろ俺のほうが、こちらの建築文化を揺るがしているとも言える。
でも、俺が担当している現場で、少なくとも死者は一人も出ていないっていうのは俺の誇りだ。考えてみれば当たり前のことなんだけど、聞くところによれば、怪我人だって、非常に少ないらしい。実に喜ばしいことだと思う。
安全装備を面倒がって、来なくなる奴もいるみたいだけど、そんな奴は来なくて正解だ。
「ボク、だんなさまのやり方、好き! だって他の現場じゃ、おやつなんて出ないんでしょ?」
「それはリトリィやマイセル、フェルミたちががんばってくれているからだぞ? おやつをみんなが十分に食べられるように準備するのも、本当に大変なんだからな?」
リノの下心丸出しの擁護に、俺は苦笑を禁じ得ない。
「それから、俺のやり方が好きだと言ってくれるなら、せめて安全装備一式を身に着けてくれ」
「えーっ、だってあれ、重いしごちゃごちゃするし暑苦しいし動きづらいんだもん」
即座に否定するリノ。うん、わかってた。
「リノちゃん。そんなことを言うのなら、ムラタさんの現場について行くのを禁止にしますよ?」
「えーっ? マイセル姉ちゃん、ひどい! だんなさまは、ボクがいないと困っちゃうんだよー!」
リノがしっぽを振り立て、毛を逆立てて抗議をする。
「ボクはだんなさまと、奥までふかーくつながってるの! ボクが感じてること、みんなだんなさまに伝わってて、だからボクをいいように使ってくれるんだから!」
「いいように使って、って……!」
それを聞いて、マイセルが顔を真っ赤にし、フェルミがそれを見て爆笑する。
一瞬、どうしてマイセルが顔を赤くしたのかが分からなかったけど、フェルミの爆笑を見て、すぐに気づいた。
あー、うん。リノ。俺たちは「遠耳の耳飾り」との相性が抜群によくて、深くまで感覚をリンクできるから、視覚や聴覚を共有して作業できる──その強みを説明してくれてるのは分かったよ。ありがとう。
でも頼むから、もう少し言葉を選んでくれるとうれしいな。俺の成人男性としての評価を打ち砕きそうな勢いなので。
「……誰だ、こんなことをしたのは」
朝からどよめく塔の前で、俺は呆然としていた。
塔の出入り口の上に飾られていたレリーフ──『幸せの誕生』。獣人であることを象徴する大きな三角の耳が頭についている、母と赤ん坊のレリーフだ。フェクトール公の公的な愛人であるミネッタが、我が子を慈しむように抱く──そんなデザイン。
そのレリーフが打ち砕かれ、塔の扉の前に打ち捨てられていたのだ。そして、重厚な木でできた扉は、斧か何かで鍵を破壊されて、無惨なありさまになっていた。
俺は、発見したという大工に案内されて塔内に入ると、これまためまいをおこしそうになった。
塔の中に備え付けられている階段が、少し登ったところで破壊されていた。直せないことはないが、少々厄介だ。
そしてもっと腹立たしいのが、鐘を鳴らすための歯車につながる鎖が切断され、鎖が床に落ちていることだった。おそらく切断したあと、思いっきり引っ張って鎖を引きずり落としたのだ。
もし普通にそれをやれば、それをやった時点ですさまじい勢いで鐘が鳴るだろうから、間違いなく知識がある奴の犯行だ。メンテナンス用に、鐘とスプロケットの駆動を切り離すクラッチがあるけれど、それを使ったのだろう。それで鐘を鳴らすことなく破壊工作を済ませたのだ。
塔の外壁を包む足場が複雑に入り組んでいるのも、連中の姿を覆い隠すのに大いに役に立ったことだろう! くそったれめ!
だが、そんなことを知っている人間はそれほど多くはない。扉を破壊する音は決して小さくなかっただろうから、一連の工作は、かなり「慣れた者たち」の作業だったはず。少なくとも「内部事情に詳しい人間」が関わっているのは間違いない。
はらわたが煮えくり返るほどの怒りとはまさにこのことだが、俺を見上げて泣き出しそうなリノの姿に、俺は正直、救われた。
怒りに任せて何かに八つ当たりをしても、悲しみに打ちひしがれ涙を流してみても、なにも始まらないことを、目に涙をためて俺を見上げるリノを見て、気づかされたのだ。
人間、守るべきものがいると、少しだけ、冷静さを取り戻せる。俺は震える拳を抑えつつ、ゆっくり息を吸い、リノを抱き上げ、上を見上げた。
高さ三十メートルの塔に、もう一度、チェーンを掛け直さなければならない。そのためには、まず破壊された階段を直すところから。
……やってくれたな、まったく。
どこのどいつか知らないが。
フェクトール公だって許さないだろう。
だが、この塔の修復に携わってきた俺たちは、もっと許さない。
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