218 / 785
第三部 異世界建築士と思い出の家
第199話:これぞ夫婦の
しおりを挟む
「その特徴だと、フロインドさんか? フロインドさんなら今日は非番……」
言いかけた若い騎士の頭に、年配の騎士が拳を振り下ろす。
「馬鹿もん! 何を口走っとる! ……あー、フロインドの奴は今は持ち場を離れておって、今はここにはおらん。残念だが、またの機会にしろ」
「あ……え、ええと! そ、そうだ! フロインドさんは今、自宅にいるからここには……」
再び脳天に拳を食らう若い騎士。
うん、もう分かったよ。要するにローテーションみたいなものを悟られたら、警備上の不利益になるから、誰がいつここに詰めて、いつ非番になるかという情報は、本当は漏らしたらダメなんだな。
「ええと、私たちをつけて門に近づいてきた人物を、見かけませんでしたか?」
「どうしてそんなことを教えねばならんのだ。我々は忙しい。身分は確認したのだ、とっとと行きたまえ」
「あ、怪しい人物ですか? ええと、暗い緑の――」
「通り過ぎた連中の相手などしておらんと、とっとと次の相手をせんか!」
言いかけた若い騎士の脳天を、再び年配騎士がぶん殴る。
すまん、名前も分からん若い騎士。俺のせいで余計な一撃をもらったみたいで。
揚げ肉を多めに買った理由は、すぐに分かった。
たっぷりのタレを絡めた揚げ肉を細かく刻んで、鍋に放り込んだリトリィ。
紙袋の内側にべっとりとついていたタレも、丁寧にぬぐって鍋に入れた。
「お夕飯の準備に間に合わないのは、分かっていましたから」
彼女が、スープづくりに結構時間をかけるのは知っている。帰宅後、すぐに夕食の準備にかかったのだが、それで日暮れまでに食べられるかというと、まあ、まず無理な時間帯だった。
そこでリトリィは、揚げ肉を購入する際に、そのタレをスープに流用することを思いついたらしい。
「やってみるのは初めてですけれど……。こんな手抜きで、美味しくなかったら、その……ごめんなさい」
手抜きなものか。手持ちのリソースでいかに最良の結果を出すかを考えて、妻が夫のために、時短と美味しさのバランスを図ってくれているのだ。これぞ夫婦の醍醐味、安心して任せることにする。
俺はその間に、ギルドからもらってきたものを確認することにした。
ギルド長からもらったものを、布袋から一つ一つ取り出し、確認する。
ギルドの所属証明書。
事務所の営業許可証。
看板というか、ギルドの紋章の図案ももらった。この意匠通りのものをぶら下げないと駄目なんだそうだ。
よくゲーム、特にRPGなんかだと、どんな店か一目で分かるように、入り口の前にアイコンが出ているよな。宿屋なら「INN」、酒場なら「ジョッキの絵」、武器屋なら「盾の前に剣を交差させている絵」とか。
ところが、この大工ギルド所属を示す看板の様式がまた、なんというか。
盾を四分割し、左上に車輪、右上に上向きの矢印――おそらく家、左下にたぶんノコギリと金槌を縦にして並べたもの、右下がクリスマスリースみたいなもの。上棟式で家のてっぺんにくくりつけてた、あれを模しているのかもしれない。
「それが、大工ギルドの紋章ですか?」
リトリィが、焼き直したパンを持ってやって来た。
「鉄工ギルドの紋章とは、随分違うんですね」
「鉄工ギルド?」
リトリィの話によると、鉄工ギルドの紋章は、「金槌とやっとこ|(焼けた鉄を掴むための、ペンチに似た道具)」をクロスさせたものという、シンプルなものなのだそうだ。
だが、シンプルだからこそ、分かりやすそうだ。それに比べて、大工ギルドの紋章の、なんとセンスのない(失礼!)ごてごてした図案なのか。
「ギルドによって意匠の流儀が違うのか?」
「そうですね。たしか、パン屋さんのギルドだと、麺棒とねじり揚げパンを並べたデザインだったはずです」
……実にシンプルだ。まあ、分かりやすいだろうけどな!
「それにしても、どうして鉄工ギルドの紋章なんか知っていたんだ?」
「わたしは『鍛冶師ジルンディール』の娘ですけれど、その弟子でもありますから。だから、鉄工ギルド所属の徒弟でもあります」
……考えたこともなかった。だが、職人を目指すならば当然ギルドに所属するものなのだろう。
鍛冶師のギルドがあるのだとばかり思っていたが……そうか、リトリィは鉄工ギルドに所属していたのか。
そういえば、リトリィは山で最後の修行をしてきて、親方に合格をもらったはずだから、職人として登録できるはずなんだっけか。
……待てよ? 俺は今日、大工ギルドに所属することになったが、リトリィはすでに、鉄工ギルドに既に所属している。それって、どうなんだろう?
「夫婦で別々のギルドに所属していてもいいのか?」
「はい。問題ありません。ただ、守秘義務契約はあるので、お互いに、そこは触れないようにしなければいけませんけれど」
まあ、そういうことになるのか。現代でも、公務員なんかは職務上知り得た情報を家族にも漏らしちゃだめだとかいうし、もちろんそれは一般企業も同じだしな。
とはいっても、そんなこと、情報が漏れてしまうことはありうることだろう。夫婦なんだし。善意に頼っているのか、それともある程度漏れること前提なのか。
まあ、ひとりで考えていても仕方のないことだけどな。
「リトリィは、いつ登録するつもりなんだ?」
「今はいろいろ忙しいですから、また落ち着いてからにしようと思っています」
――はやく、あなたのお役に立てるようになりたいですし。
そう言って微笑む彼女を捕まえて、その唇をふさぐ。
「今のままでも十分すぎるほどだよ」
「……だめです。ちゃんと、あなたのために技を修めてきたんですから。その技で、あなたのお役に立ちたいんです」
「そうか……、うん、そうだな。ありがとう」
リトリィがキッチンに戻っていく。ふわふわの尻尾が大きく揺れている、なんだか機嫌がよくなったらしい。
そういえば、彼女は全身が金の毛並みで覆われているからあまり意識していなかったけれど、……なんで、今、彼女はエプロン一枚しか身につけていないんだろう?
山でも、貫頭衣一枚きりとはいえ、服は着ていたよな?
……まあいいや。テーブルに目を戻す。
この、ごてごてとした図案通りに鋳鉄で紋章を作って、目立つようにぶら下げる。で、その下に、ムラタ設計事務所の看板を下げるわけだ。
大工ギルドに所属していることを示すことで、店の正当性と、不当な干渉に対抗することができる、という事らしい。
鋳鉄だから、もちろん俺には作れない。というより、こういうのは、鉄工ギルドに専門の窓口があって、そこできちんと依頼しないと、偽造と見なされて重い懲罰が下されるのだそうだ。
鉄工ギルドにはすべてのギルドの鋳型があって、街のギルドすべての注文に対応できるようになっているらしい。一緒に店の看板も注文を受け付けてくれるそうだが、どうせならまとめてやってしまいたいという人間心理を突いた仕様に、苦笑する。
ギルド同士、互いの職分の利益を守るために、持ちつ持たれつ、といったところか。
リトリィが急ごしらえで作ったスープは、揚げ肉のタレの風味を生かしつつ、それでも意外にさっぱりとした出来に仕上がっていた。揚げ肉の濃厚な甘辛いタレの風味は、ほくほくの芋の甘みにほどよい旨味を付け加えている。
しかし、別に盛られた揚げ肉の風味とはずいぶん違っている。タレの濃い味付けに対して、スープの方は優しい旨味というか。やっぱりリトリィはすごい。
「そんなこと、ないです」
うつむき、恥じらう彼女もまた、可愛い。
そして、そんな彼女をより可愛らしく彩るものの存在もまた、思い当たった。
「……そういえば、そのエプロン、可愛いね」
そしてまた、さらに縮こまるリトリィ。耳をぱたぱたとせわしなく動かしているさまが、うん、またさらに可愛い。
山で身に着けていたシンプルなエプロンも実用的、かつ清楚でよかったが、フリルやレースがふんだんに使われている今のエプロンは、なんというか、可愛らしい。
山と違って布が手に入りやすいせいだろうか。
昔、大学の講義で、装飾の多い服は、それだけ布を贅沢に使えるという「経済力の誇示」の役割を果たしていたと聞いたことがある。フリルなんかはその一例らしい。
ただ、そんな蘊蓄なんかよりも、彼女の愛らしさが引き立てられる、そのビジュアルだけで、レースやフリルの存在意義というものが実感できるのだ!
うん、あれはいいものだ。
「……そういえば」
ついでだ、さっきからずっと聞きたかったことを、聞いてみる。
「帰ってきて、ドレスを脱いだのは分かるんだけど、どうしてエプロンだけを着ているんだ?」
突然、びくりと背筋を伸ばしたリトリィに、こちらも思わずのけぞる。
「ご、ごめんなさい! や、やっぱり、は……はしたなかったですよね……!?」
……はしたないのか、やっぱり。
そうか、そうだよな。ひとの感覚で言えば、裸にエプロン一枚……だもんな?
「ドレスはその、どうしても窮屈に感じてしまって……ごめんなさい!」
「い、いや、リトリィが楽に過ごせるなら、それでいいんだ、ほら、その……お尻も一応、少しは隠れてるし!」
「い、いいえ! も、もうしません、もうしませんから……!」
その後、お互いに、妙に気まずい沈黙の中、食事が進んだ。大変美味しかった、はずなのだが、いまいちその味を楽しめなかったのは、もったいなかったかもしれない。
そのぶん片付けのとき、キッチンで、ちょっとがんばっちゃったけどな!
エプロン一枚きりの生活も、夜に限っては続けてくれるって約束してくれたし。
うん、これぞ夫婦のルール作りってやつだな!
言いかけた若い騎士の頭に、年配の騎士が拳を振り下ろす。
「馬鹿もん! 何を口走っとる! ……あー、フロインドの奴は今は持ち場を離れておって、今はここにはおらん。残念だが、またの機会にしろ」
「あ……え、ええと! そ、そうだ! フロインドさんは今、自宅にいるからここには……」
再び脳天に拳を食らう若い騎士。
うん、もう分かったよ。要するにローテーションみたいなものを悟られたら、警備上の不利益になるから、誰がいつここに詰めて、いつ非番になるかという情報は、本当は漏らしたらダメなんだな。
「ええと、私たちをつけて門に近づいてきた人物を、見かけませんでしたか?」
「どうしてそんなことを教えねばならんのだ。我々は忙しい。身分は確認したのだ、とっとと行きたまえ」
「あ、怪しい人物ですか? ええと、暗い緑の――」
「通り過ぎた連中の相手などしておらんと、とっとと次の相手をせんか!」
言いかけた若い騎士の脳天を、再び年配騎士がぶん殴る。
すまん、名前も分からん若い騎士。俺のせいで余計な一撃をもらったみたいで。
揚げ肉を多めに買った理由は、すぐに分かった。
たっぷりのタレを絡めた揚げ肉を細かく刻んで、鍋に放り込んだリトリィ。
紙袋の内側にべっとりとついていたタレも、丁寧にぬぐって鍋に入れた。
「お夕飯の準備に間に合わないのは、分かっていましたから」
彼女が、スープづくりに結構時間をかけるのは知っている。帰宅後、すぐに夕食の準備にかかったのだが、それで日暮れまでに食べられるかというと、まあ、まず無理な時間帯だった。
そこでリトリィは、揚げ肉を購入する際に、そのタレをスープに流用することを思いついたらしい。
「やってみるのは初めてですけれど……。こんな手抜きで、美味しくなかったら、その……ごめんなさい」
手抜きなものか。手持ちのリソースでいかに最良の結果を出すかを考えて、妻が夫のために、時短と美味しさのバランスを図ってくれているのだ。これぞ夫婦の醍醐味、安心して任せることにする。
俺はその間に、ギルドからもらってきたものを確認することにした。
ギルド長からもらったものを、布袋から一つ一つ取り出し、確認する。
ギルドの所属証明書。
事務所の営業許可証。
看板というか、ギルドの紋章の図案ももらった。この意匠通りのものをぶら下げないと駄目なんだそうだ。
よくゲーム、特にRPGなんかだと、どんな店か一目で分かるように、入り口の前にアイコンが出ているよな。宿屋なら「INN」、酒場なら「ジョッキの絵」、武器屋なら「盾の前に剣を交差させている絵」とか。
ところが、この大工ギルド所属を示す看板の様式がまた、なんというか。
盾を四分割し、左上に車輪、右上に上向きの矢印――おそらく家、左下にたぶんノコギリと金槌を縦にして並べたもの、右下がクリスマスリースみたいなもの。上棟式で家のてっぺんにくくりつけてた、あれを模しているのかもしれない。
「それが、大工ギルドの紋章ですか?」
リトリィが、焼き直したパンを持ってやって来た。
「鉄工ギルドの紋章とは、随分違うんですね」
「鉄工ギルド?」
リトリィの話によると、鉄工ギルドの紋章は、「金槌とやっとこ|(焼けた鉄を掴むための、ペンチに似た道具)」をクロスさせたものという、シンプルなものなのだそうだ。
だが、シンプルだからこそ、分かりやすそうだ。それに比べて、大工ギルドの紋章の、なんとセンスのない(失礼!)ごてごてした図案なのか。
「ギルドによって意匠の流儀が違うのか?」
「そうですね。たしか、パン屋さんのギルドだと、麺棒とねじり揚げパンを並べたデザインだったはずです」
……実にシンプルだ。まあ、分かりやすいだろうけどな!
「それにしても、どうして鉄工ギルドの紋章なんか知っていたんだ?」
「わたしは『鍛冶師ジルンディール』の娘ですけれど、その弟子でもありますから。だから、鉄工ギルド所属の徒弟でもあります」
……考えたこともなかった。だが、職人を目指すならば当然ギルドに所属するものなのだろう。
鍛冶師のギルドがあるのだとばかり思っていたが……そうか、リトリィは鉄工ギルドに所属していたのか。
そういえば、リトリィは山で最後の修行をしてきて、親方に合格をもらったはずだから、職人として登録できるはずなんだっけか。
……待てよ? 俺は今日、大工ギルドに所属することになったが、リトリィはすでに、鉄工ギルドに既に所属している。それって、どうなんだろう?
「夫婦で別々のギルドに所属していてもいいのか?」
「はい。問題ありません。ただ、守秘義務契約はあるので、お互いに、そこは触れないようにしなければいけませんけれど」
まあ、そういうことになるのか。現代でも、公務員なんかは職務上知り得た情報を家族にも漏らしちゃだめだとかいうし、もちろんそれは一般企業も同じだしな。
とはいっても、そんなこと、情報が漏れてしまうことはありうることだろう。夫婦なんだし。善意に頼っているのか、それともある程度漏れること前提なのか。
まあ、ひとりで考えていても仕方のないことだけどな。
「リトリィは、いつ登録するつもりなんだ?」
「今はいろいろ忙しいですから、また落ち着いてからにしようと思っています」
――はやく、あなたのお役に立てるようになりたいですし。
そう言って微笑む彼女を捕まえて、その唇をふさぐ。
「今のままでも十分すぎるほどだよ」
「……だめです。ちゃんと、あなたのために技を修めてきたんですから。その技で、あなたのお役に立ちたいんです」
「そうか……、うん、そうだな。ありがとう」
リトリィがキッチンに戻っていく。ふわふわの尻尾が大きく揺れている、なんだか機嫌がよくなったらしい。
そういえば、彼女は全身が金の毛並みで覆われているからあまり意識していなかったけれど、……なんで、今、彼女はエプロン一枚しか身につけていないんだろう?
山でも、貫頭衣一枚きりとはいえ、服は着ていたよな?
……まあいいや。テーブルに目を戻す。
この、ごてごてとした図案通りに鋳鉄で紋章を作って、目立つようにぶら下げる。で、その下に、ムラタ設計事務所の看板を下げるわけだ。
大工ギルドに所属していることを示すことで、店の正当性と、不当な干渉に対抗することができる、という事らしい。
鋳鉄だから、もちろん俺には作れない。というより、こういうのは、鉄工ギルドに専門の窓口があって、そこできちんと依頼しないと、偽造と見なされて重い懲罰が下されるのだそうだ。
鉄工ギルドにはすべてのギルドの鋳型があって、街のギルドすべての注文に対応できるようになっているらしい。一緒に店の看板も注文を受け付けてくれるそうだが、どうせならまとめてやってしまいたいという人間心理を突いた仕様に、苦笑する。
ギルド同士、互いの職分の利益を守るために、持ちつ持たれつ、といったところか。
リトリィが急ごしらえで作ったスープは、揚げ肉のタレの風味を生かしつつ、それでも意外にさっぱりとした出来に仕上がっていた。揚げ肉の濃厚な甘辛いタレの風味は、ほくほくの芋の甘みにほどよい旨味を付け加えている。
しかし、別に盛られた揚げ肉の風味とはずいぶん違っている。タレの濃い味付けに対して、スープの方は優しい旨味というか。やっぱりリトリィはすごい。
「そんなこと、ないです」
うつむき、恥じらう彼女もまた、可愛い。
そして、そんな彼女をより可愛らしく彩るものの存在もまた、思い当たった。
「……そういえば、そのエプロン、可愛いね」
そしてまた、さらに縮こまるリトリィ。耳をぱたぱたとせわしなく動かしているさまが、うん、またさらに可愛い。
山で身に着けていたシンプルなエプロンも実用的、かつ清楚でよかったが、フリルやレースがふんだんに使われている今のエプロンは、なんというか、可愛らしい。
山と違って布が手に入りやすいせいだろうか。
昔、大学の講義で、装飾の多い服は、それだけ布を贅沢に使えるという「経済力の誇示」の役割を果たしていたと聞いたことがある。フリルなんかはその一例らしい。
ただ、そんな蘊蓄なんかよりも、彼女の愛らしさが引き立てられる、そのビジュアルだけで、レースやフリルの存在意義というものが実感できるのだ!
うん、あれはいいものだ。
「……そういえば」
ついでだ、さっきからずっと聞きたかったことを、聞いてみる。
「帰ってきて、ドレスを脱いだのは分かるんだけど、どうしてエプロンだけを着ているんだ?」
突然、びくりと背筋を伸ばしたリトリィに、こちらも思わずのけぞる。
「ご、ごめんなさい! や、やっぱり、は……はしたなかったですよね……!?」
……はしたないのか、やっぱり。
そうか、そうだよな。ひとの感覚で言えば、裸にエプロン一枚……だもんな?
「ドレスはその、どうしても窮屈に感じてしまって……ごめんなさい!」
「い、いや、リトリィが楽に過ごせるなら、それでいいんだ、ほら、その……お尻も一応、少しは隠れてるし!」
「い、いいえ! も、もうしません、もうしませんから……!」
その後、お互いに、妙に気まずい沈黙の中、食事が進んだ。大変美味しかった、はずなのだが、いまいちその味を楽しめなかったのは、もったいなかったかもしれない。
そのぶん片付けのとき、キッチンで、ちょっとがんばっちゃったけどな!
エプロン一枚きりの生活も、夜に限っては続けてくれるって約束してくれたし。
うん、これぞ夫婦のルール作りってやつだな!
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
ペーパードライバーが車ごと異世界転移する話
ぐだな
ファンタジー
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。
異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。
「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」
異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発
ハーフのクロエ
ファンタジー
アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。
#密売じゃありません!ミツバイギフトで最高に美味しい果物作ったら、領主令息が夫になった件について
国府知里
ファンタジー
「がんばっても報われなかったあなたに」“スローライフ成り上がりファンタジー”
人生に疲れ果てた北村めぐみは、目覚めると異世界の農村で少女グレイスとして転生していた。この世界では6歳で神から“ギフト”を授かるという。グレイスが得た謎の力「ミツバイ」は、果物を蜜のように甘くするという奇跡の力だった!村を、領地を、やがて王国までも変えていく果樹栽培の物語がいま始まる――。美味しさが未来を育てる、異世界農業×スローライフ・ファンタジー!
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる