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決着2
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結局クズンは自ら騎士団長を引退、アンドレ殿下は表向きは病気療養のため、実際には生涯幽閉となった。
ウィルフレッド様はいつもは見せない黒い笑顔で他にも色々な条件をつけていた。
「それと今回のようなことが二度と起きないように、しっかりと事実を説明していただかないと」
国王陛下は今回の事件を表沙汰にしない代わりに、私の婚約破棄や国外追放について貴族たちに説明することになった。
これで家族が犯罪者を出したと後ろ指を刺されることもなくなるだろうし、とりあえずは一安心。
陛下あれこれしてたのがばれて大変だろうけどね。
アンドレ殿下も病気療養ということにはなってるけど、みんなこれで察するだろう。
「なんでよっ!! 私は何も知らないわよ! 勝手に殿下がやったことでしょ!!? クソッ! 王子のくせに、なんでこんなに使えないのよ!!」
そして新しくアンドレ殿下の婚約者となっていたシャルロッテ・シフォンヌ男爵令嬢も、私の国外追放になった時に嘘の証言をしたとして捕縛された。
捕縛された時のシャルロッテはいつものあのふわふわとした可愛らしい雰囲気と顔からは考えられないような、鬼のような形相と言動と暴れ具合だったらしい。
男爵令嬢が公爵令嬢を陥れたのだから、重い罪になると思う。
よくても修道院には入ることになると思う。
身分の高い男性を射止めることに必死だったシャルロッテには1番の罰になるだろう。
「お父様っ! お母様っ!」
「「オレリアッ!!」」
久しぶりの家、思わずお父様とお母様のもとへと飛び込んだ。
「よかった! オレリアが無事でよかった!」
「心配したのよ……っ!」
お父様もお母様も、久しぶりの再会に目に涙を浮かべて喜んでくれている。
久しぶりと言っても実は1年くらいしか経っていないのだけれど、だいぶ濃い1年だったし、公爵令嬢の私はそんなに家を離れたことは今までになかったのだ。
「私のことも忘れないでくれ」
「お兄様っ!」
お兄様とも久しぶりに再会に抱擁を交わす。
「お兄様、ウィルフレッド様に手紙を送ってくれたと聞きました。ありがとうございます」
お兄様は照れているのか、人差し指で頬をかいた。
「殿下、お久しぶりでございます。この度は妹を助けていただきありがとうございました」
「いいや、むしろこちらがいろいろと助けられたんだ。オレリアはきっと私と出会わなくても従魔達と一緒にあのまま大森林で暮らせていただろうから」
「いいえ! こうしてまた家族と会えたのはたしかにウィルフレッド様のおかげだわ」
「「「だ、大森林……!?」」」
私が大森林を通って隣国に行ったのは伝わっているはずだけれど、さすがに暮らしていたとは思っていなかったみたいだ。
「もうなんの問題もなくなったことだし、このままここにいてもいいんだよ?」
お父様とお母様の表情からは、私を心配していることがありありとわかる。
確かに普通は結婚まで家にいるものだろうし。
久しぶりに会えた家族。しかももう一生会えなと思っていた家族。ずっと一緒にいたい。でも……。
「私はウィルフレッド様と一緒にラルージュ帝国へ帰ります」
隣にいるウィルフレッド様が、ホッと息を吐いたような気がした。
「私、帝国に2ヶ所と大森林に1ヶ所、家があるんです! 自分のお家! あ、クレンセシアのお家はまだ建ててるところだけど……。 どれもとっても素敵なの! お父様とお母様に、ぜひ遊びにきてほしい。もちろんお兄様もよ!」
私が寂しさを誤魔化すように明るく話すと、
「……そう。オレリアにとって、ラルージュ帝国が帰る場所になったのね」
とお母様が少し寂しそうに、そして嬉しそうに笑った。
ウィルフレッド様はいつもは見せない黒い笑顔で他にも色々な条件をつけていた。
「それと今回のようなことが二度と起きないように、しっかりと事実を説明していただかないと」
国王陛下は今回の事件を表沙汰にしない代わりに、私の婚約破棄や国外追放について貴族たちに説明することになった。
これで家族が犯罪者を出したと後ろ指を刺されることもなくなるだろうし、とりあえずは一安心。
陛下あれこれしてたのがばれて大変だろうけどね。
アンドレ殿下も病気療養ということにはなってるけど、みんなこれで察するだろう。
「なんでよっ!! 私は何も知らないわよ! 勝手に殿下がやったことでしょ!!? クソッ! 王子のくせに、なんでこんなに使えないのよ!!」
そして新しくアンドレ殿下の婚約者となっていたシャルロッテ・シフォンヌ男爵令嬢も、私の国外追放になった時に嘘の証言をしたとして捕縛された。
捕縛された時のシャルロッテはいつものあのふわふわとした可愛らしい雰囲気と顔からは考えられないような、鬼のような形相と言動と暴れ具合だったらしい。
男爵令嬢が公爵令嬢を陥れたのだから、重い罪になると思う。
よくても修道院には入ることになると思う。
身分の高い男性を射止めることに必死だったシャルロッテには1番の罰になるだろう。
「お父様っ! お母様っ!」
「「オレリアッ!!」」
久しぶりの家、思わずお父様とお母様のもとへと飛び込んだ。
「よかった! オレリアが無事でよかった!」
「心配したのよ……っ!」
お父様もお母様も、久しぶりの再会に目に涙を浮かべて喜んでくれている。
久しぶりと言っても実は1年くらいしか経っていないのだけれど、だいぶ濃い1年だったし、公爵令嬢の私はそんなに家を離れたことは今までになかったのだ。
「私のことも忘れないでくれ」
「お兄様っ!」
お兄様とも久しぶりに再会に抱擁を交わす。
「お兄様、ウィルフレッド様に手紙を送ってくれたと聞きました。ありがとうございます」
お兄様は照れているのか、人差し指で頬をかいた。
「殿下、お久しぶりでございます。この度は妹を助けていただきありがとうございました」
「いいや、むしろこちらがいろいろと助けられたんだ。オレリアはきっと私と出会わなくても従魔達と一緒にあのまま大森林で暮らせていただろうから」
「いいえ! こうしてまた家族と会えたのはたしかにウィルフレッド様のおかげだわ」
「「「だ、大森林……!?」」」
私が大森林を通って隣国に行ったのは伝わっているはずだけれど、さすがに暮らしていたとは思っていなかったみたいだ。
「もうなんの問題もなくなったことだし、このままここにいてもいいんだよ?」
お父様とお母様の表情からは、私を心配していることがありありとわかる。
確かに普通は結婚まで家にいるものだろうし。
久しぶりに会えた家族。しかももう一生会えなと思っていた家族。ずっと一緒にいたい。でも……。
「私はウィルフレッド様と一緒にラルージュ帝国へ帰ります」
隣にいるウィルフレッド様が、ホッと息を吐いたような気がした。
「私、帝国に2ヶ所と大森林に1ヶ所、家があるんです! 自分のお家! あ、クレンセシアのお家はまだ建ててるところだけど……。 どれもとっても素敵なの! お父様とお母様に、ぜひ遊びにきてほしい。もちろんお兄様もよ!」
私が寂しさを誤魔化すように明るく話すと、
「……そう。オレリアにとって、ラルージュ帝国が帰る場所になったのね」
とお母様が少し寂しそうに、そして嬉しそうに笑った。
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