11 / 79
例えどんな理不尽な世界だとしても
Aランクですが?
しおりを挟む
「ライズさんが帰ってきたぞ!」
民衆の誰かが弾んだ声で叫んだ。もちろん、その声はライズの耳に入っていた。
青みがかった紺色の髪が風になびき、そのたびに女性の歓声が上がる。城門から街に入り数分。群がってくる人が多くて中々すすめない。
「鬱陶しい」
思わず口に出していた。この街に帰ってきたのは一か月ぶりだ。Aランククエストの『炎龍』との長きにわたる死闘の末、奴の息の根を止めてようやく帰ってくることが出来たにもかかわらず、この街はゆっくり休ませてもくれない。
「あの、通してください。すみません、すみません!」
横でペコペコと頭を下げているのはチームの魔導士――イアン。ずれかかった眼鏡にぼさぼさの黒髪でダサいという言葉がよく似合う人間だが、これでもAランクパーティー主火力担当の優れた魔導士だ。
「いつまでもアホみたいに頭下げてんじゃねーよ。舐められんだろ! おらおら! お前ら、このヤヒロ様がお通りだぞ! 道を開けろ!」
イアンの尻を鞘に納めた大剣の側面でバシッと叩くヤヒロ。赤い髪と常に怒っているようなクセ顔は、一か月の長期クエストの後でも健在だ。
「あぁ、この美しい私を照らす黄色い歓声……。んふぅ!」
「ゴラァ変態! うるせーぞ! だいたいこの歓声は全部俺様目当てだっつーの!」
イアンに続いてヤヒロが罵声を浴びせた相手はコマチ。長く艶やかな黒髪と女性にしては長身のスレンダーな体が特徴だ。ちなみに重度の変態ナルシシズム。
個性的過ぎるメンバーを横目にライズはため息をつく。こんなメンツでも世界に二チームしかいないAランクパーティーの一組だ。
冒険者としてパーティーを組んでから約十二年。特に困難など感じることもなくAランクまで進んだ彼らは、巷では近いうちにSランクに昇格するのではないかと噂されていた。つまり、現在勇者に一番近いパーティーである。
ごった返す人々をかき分け、どうにかギルドに足を踏み入れたライズたちは、早々にクエスト完了の報告を済ませる。
その間も、ギルドにいる冒険者たちの眼差しを一点に引き受け、得意げにするヤヒロとコマチ。イアンは相も変わらず誰に対するでもなく謝っている。
「ライズさんお疲れ様でした。報酬の二千万ガロですが、こちらはいつも通りの分配でよろしいでしょうか?」
「あぁ、四頭分にして俺の分はいつも通りに頼む」
「かしこまりました。それでは、ライズさんの分は今回も教会の方に寄付させていただきます」
ライズは四つに分けられた袋のうち、三つを受け取り、それぞれパーティーメンバーに手渡す。
「ライズぅー。お前また善人ぶって教会なんかに寄付してんのかよ。教会なんて、おぉー神のお告げが来ましたーとか適当なこと言ってる連中だぞ? それよか、俺にくれ! 俺は自分の城が欲しいんだよ!」
「鬱陶しいぞヤヒロ。俺は帰る。次のクエストが決まったら連絡しろ」
迫りくる赤髪を押しのける。
全く、ヤヒロに付き合っていたら埒があかない。それよりも、早く帰って連日の疲労を取り除きたかった。
「てんめー! それでもリーダーかこの野郎! 見てろ、次はスライム退治のクエストにしてやるからな!」
「スライムか。あのつぶらな瞳でこの超絶美人の私が見つめられるのも悪くない。よし、スライム討伐賛成!」
「やーかましいわ、黙っとけブス!」
瞬間、ヤヒロの頬を矢が掠める。叫びすぎて赤らんでいた頬が一気に蒼白し、あわや昏倒するのではないかと思うほどに顔をひきつらせた。
「次、ブスって言ったら脳天に特製の毒矢ぶち込んでやるよ」
「こ、コマチさん。落ち着いてください。すみません。すみません」
「ちょ、待てーい! なんでイアンが謝ってんだよ。へっ、こ、こんなの屁でもねーよ。次は跳ね返してやるからな!」
あーうるさ。何でこいつらこんなに元気なの? 国一つ潰した炎龍と闘った後だよ? 人類が龍を倒すとか本当にそうそうないことをやり遂げた後だというのに、全然実感沸かないわ。
「じゃ、そういうことだから、しっかりクエスト選んどけよ」
「そーゆーことってどういうことだよ! っておい! シカトすんな!」
口うるさいヤヒロをスルーしてギルドの門をくぐる。空は昼間だというのに薄暗く曇り、一雨来そうだ。
ギルドで少々時間をつぶしたおかげで、入り口までついてきていた観衆は綺麗にいなくなっていた。
「た、たすけてくれ――!」
ふいに前方から泥まみれの男性が走ってくることに気が付く。身に着けた鎧は所々陥没して、髪は何か鋭利なもので切られたのか、不規則に乱れている。頭からは鮮血が滴り、ただならぬ事態であることは容易にくみ取れた。
男性はライズに声をかけているわけではなかった。特定の誰かに声をかけているというよりは、とにかくそう騒ぎ続けるしか出来ないといった具合だ。
「なんだなんだ?」
ヤヒロとイアンが他の冒険者に交じってギルドから顔を出す。少し遅れてコマチも外に出てくる。
「デ、デッドリーパーが出た!」
その単語を聞いた瞬間、周りの冒険者たちがどよめく。
「おいおい、デッドリーパーといえばAランクの魔物じゃねーか。炎龍より弱いとはいえ、倒せんのはこの街で俺たちくらいだぞ」
「で、でも私たちでも油断したら一瞬で負けます。すみません」
「それで、そのデッドリーパーはどこに出たんだい? あいつは確か深淵の谷底に潜んでいる魔物だけど」
男性は力尽きるように膝から転がった。
「あ、暗躍の森だ。俺たちパーティーが遭遇して、俺以外の仲間はみんな死んだ……。今は後から来た魔剣士のパーティーが外に出ないように食い止めてくれてる」
ライズは眉をピクッと動かした。
「その冒険者たちのランクは?」
「たぶんDランク……」
「Dランク……」
ライズは呟くように繰り返す。
Dランクのパーティーではデッドリーパーの一撃で壊滅するだろう。どうやって耐えているのか知らないが、一刻も早く助けに行かなくては、デッドリーパーが暗躍の森を抜け出してこの街に侵略してくることも考えられる。そうなれば、被害は想像もつかない。
ライズは三人を見る。疲労の色を見せないとはいえ、コンディションは良くない。正直、いまこの状況でデッドリーパーと事構えるのは厳しい。
ただそれでも――
「よし、行くぞお前ら」
冒険者は戦わなければいけない。
民衆の誰かが弾んだ声で叫んだ。もちろん、その声はライズの耳に入っていた。
青みがかった紺色の髪が風になびき、そのたびに女性の歓声が上がる。城門から街に入り数分。群がってくる人が多くて中々すすめない。
「鬱陶しい」
思わず口に出していた。この街に帰ってきたのは一か月ぶりだ。Aランククエストの『炎龍』との長きにわたる死闘の末、奴の息の根を止めてようやく帰ってくることが出来たにもかかわらず、この街はゆっくり休ませてもくれない。
「あの、通してください。すみません、すみません!」
横でペコペコと頭を下げているのはチームの魔導士――イアン。ずれかかった眼鏡にぼさぼさの黒髪でダサいという言葉がよく似合う人間だが、これでもAランクパーティー主火力担当の優れた魔導士だ。
「いつまでもアホみたいに頭下げてんじゃねーよ。舐められんだろ! おらおら! お前ら、このヤヒロ様がお通りだぞ! 道を開けろ!」
イアンの尻を鞘に納めた大剣の側面でバシッと叩くヤヒロ。赤い髪と常に怒っているようなクセ顔は、一か月の長期クエストの後でも健在だ。
「あぁ、この美しい私を照らす黄色い歓声……。んふぅ!」
「ゴラァ変態! うるせーぞ! だいたいこの歓声は全部俺様目当てだっつーの!」
イアンに続いてヤヒロが罵声を浴びせた相手はコマチ。長く艶やかな黒髪と女性にしては長身のスレンダーな体が特徴だ。ちなみに重度の変態ナルシシズム。
個性的過ぎるメンバーを横目にライズはため息をつく。こんなメンツでも世界に二チームしかいないAランクパーティーの一組だ。
冒険者としてパーティーを組んでから約十二年。特に困難など感じることもなくAランクまで進んだ彼らは、巷では近いうちにSランクに昇格するのではないかと噂されていた。つまり、現在勇者に一番近いパーティーである。
ごった返す人々をかき分け、どうにかギルドに足を踏み入れたライズたちは、早々にクエスト完了の報告を済ませる。
その間も、ギルドにいる冒険者たちの眼差しを一点に引き受け、得意げにするヤヒロとコマチ。イアンは相も変わらず誰に対するでもなく謝っている。
「ライズさんお疲れ様でした。報酬の二千万ガロですが、こちらはいつも通りの分配でよろしいでしょうか?」
「あぁ、四頭分にして俺の分はいつも通りに頼む」
「かしこまりました。それでは、ライズさんの分は今回も教会の方に寄付させていただきます」
ライズは四つに分けられた袋のうち、三つを受け取り、それぞれパーティーメンバーに手渡す。
「ライズぅー。お前また善人ぶって教会なんかに寄付してんのかよ。教会なんて、おぉー神のお告げが来ましたーとか適当なこと言ってる連中だぞ? それよか、俺にくれ! 俺は自分の城が欲しいんだよ!」
「鬱陶しいぞヤヒロ。俺は帰る。次のクエストが決まったら連絡しろ」
迫りくる赤髪を押しのける。
全く、ヤヒロに付き合っていたら埒があかない。それよりも、早く帰って連日の疲労を取り除きたかった。
「てんめー! それでもリーダーかこの野郎! 見てろ、次はスライム退治のクエストにしてやるからな!」
「スライムか。あのつぶらな瞳でこの超絶美人の私が見つめられるのも悪くない。よし、スライム討伐賛成!」
「やーかましいわ、黙っとけブス!」
瞬間、ヤヒロの頬を矢が掠める。叫びすぎて赤らんでいた頬が一気に蒼白し、あわや昏倒するのではないかと思うほどに顔をひきつらせた。
「次、ブスって言ったら脳天に特製の毒矢ぶち込んでやるよ」
「こ、コマチさん。落ち着いてください。すみません。すみません」
「ちょ、待てーい! なんでイアンが謝ってんだよ。へっ、こ、こんなの屁でもねーよ。次は跳ね返してやるからな!」
あーうるさ。何でこいつらこんなに元気なの? 国一つ潰した炎龍と闘った後だよ? 人類が龍を倒すとか本当にそうそうないことをやり遂げた後だというのに、全然実感沸かないわ。
「じゃ、そういうことだから、しっかりクエスト選んどけよ」
「そーゆーことってどういうことだよ! っておい! シカトすんな!」
口うるさいヤヒロをスルーしてギルドの門をくぐる。空は昼間だというのに薄暗く曇り、一雨来そうだ。
ギルドで少々時間をつぶしたおかげで、入り口までついてきていた観衆は綺麗にいなくなっていた。
「た、たすけてくれ――!」
ふいに前方から泥まみれの男性が走ってくることに気が付く。身に着けた鎧は所々陥没して、髪は何か鋭利なもので切られたのか、不規則に乱れている。頭からは鮮血が滴り、ただならぬ事態であることは容易にくみ取れた。
男性はライズに声をかけているわけではなかった。特定の誰かに声をかけているというよりは、とにかくそう騒ぎ続けるしか出来ないといった具合だ。
「なんだなんだ?」
ヤヒロとイアンが他の冒険者に交じってギルドから顔を出す。少し遅れてコマチも外に出てくる。
「デ、デッドリーパーが出た!」
その単語を聞いた瞬間、周りの冒険者たちがどよめく。
「おいおい、デッドリーパーといえばAランクの魔物じゃねーか。炎龍より弱いとはいえ、倒せんのはこの街で俺たちくらいだぞ」
「で、でも私たちでも油断したら一瞬で負けます。すみません」
「それで、そのデッドリーパーはどこに出たんだい? あいつは確か深淵の谷底に潜んでいる魔物だけど」
男性は力尽きるように膝から転がった。
「あ、暗躍の森だ。俺たちパーティーが遭遇して、俺以外の仲間はみんな死んだ……。今は後から来た魔剣士のパーティーが外に出ないように食い止めてくれてる」
ライズは眉をピクッと動かした。
「その冒険者たちのランクは?」
「たぶんDランク……」
「Dランク……」
ライズは呟くように繰り返す。
Dランクのパーティーではデッドリーパーの一撃で壊滅するだろう。どうやって耐えているのか知らないが、一刻も早く助けに行かなくては、デッドリーパーが暗躍の森を抜け出してこの街に侵略してくることも考えられる。そうなれば、被害は想像もつかない。
ライズは三人を見る。疲労の色を見せないとはいえ、コンディションは良くない。正直、いまこの状況でデッドリーパーと事構えるのは厳しい。
ただそれでも――
「よし、行くぞお前ら」
冒険者は戦わなければいけない。
2
あなたにおすすめの小説
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
追放された回復術師は、なんでも『回復』できて万能でした
新緑あらた
ファンタジー
死闘の末、強敵の討伐クエストを達成した回復術師ヨシュアを待っていたのは、称賛の言葉ではなく、解雇通告だった。
「ヨシュア……てめえはクビだ」
ポーションを湯水のように使える最高位冒険者になった彼らは、今まで散々ポーションの代用品としてヨシュアを利用してきたのに、回復術師は不要だと考えて切り捨てることにしたのだ。
「ポーションの下位互換」とまで罵られて気落ちしていたヨシュアだったが、ブラックな労働をしいるあのパーティーから解放されて喜んでいる自分に気づく。
危機から救った辺境の地方領主の娘との出会いをきっかけに、彼の世界はどんどん広がっていく……。
一方、Sランク冒険者パーティーはクエストの未達成でどんどんランクを落としていく。
彼らは知らなかったのだ、ヨシュアが彼らの傷だけでなく、状態異常や武器の破損など、なんでも『回復』していたことを……。
世界最強の賢者、勇者パーティーを追放される~いまさら帰ってこいと言われてももう遅い俺は拾ってくれた最強のお姫様と幸せに過ごす~
aoi
ファンタジー
「なぁ、マギそろそろこのパーティーを抜けてくれないか?」
勇者パーティーに勤めて数年、いきなりパーティーを戦闘ができずに女に守られてばかりだからと追放された賢者マギ。王都で新しい仕事を探すにも勇者パーティーが邪魔をして見つからない。そんな時、とある国のお姫様がマギに声をかけてきて......?
お姫様の為に全力を尽くす賢者マギが無双する!?
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる