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第1章 森のドラゴン
第4話 誘導弾
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次の日。
金ぴかの魔法使いが一人で歩いているのを発見した。
魔法使いは今までも剣を持っていないので一目で分かる。
遠目に見ても腕輪だのネックレスだのが光を反射してキラキラと光る。
なんか金をやたらと持ってそうだな。
俺は興味を引かれたので目の前に降り立ってやった。
「君が魔法使い殺しか。何でも魔法使いのプライドをずたずたにするらしいな。俺と勝負だ」
「ギャオ」
俺は頷き短く答えた。
「ヒラニシ・モチニミゆニミカ・チスキソネソクチス・けチスキヒガムよ・が・
ソクチス・ラスコニカガヌワムレ・
ニミカ・ニレ・
モチキニソ・けモセレ・
モセほハニスイろコチリリろモチノイゆヌワワワよレ・
ハラスゆニほワレニねヌワワワレニれれよが・
モチキニソろシニスイソカゆモセネラスコニカネトニツイラハゆラスコニカよネチスキヒガヌムよレ・
モチキニソろモラヒイゆモセネラスコニカネトニツイラハゆラスコニカよよレ・む・む」
うわ、長い呪文だな。
『ハニスイろコチリリろカイトカゆよレ』の文言がない。
でも着火の呪文を解析した俺には分かっている。
『ハニスイろコチリリろモチノイ』があるからこれは、火の呪文だ。
予想は当たり超巨大なファイヤーボールが生成された。
何時もの六倍はあるぞ。
六倍って事は三乗で二百倍の威力か。
やばい。
慌ててよける。
なんと、ファイヤーボールは軌道を変えて追尾してくる。
おお、誘導弾か。
呪文は覚えたから後で解析だ。
その前に。
俺は深呼吸して特大のブレスを吐いた。
ファイヤーボールとブレスが正面からぶつかる。
もの凄い爆発音がして爆風が吹き荒れた。
地面が抉られ土ぼこりが舞い散る。
むっ、相打ちか。
「ふははは。お手上げだ。今のが文字通り一撃必殺だ。もう魔力がほとんどない。二発目は撃てない」
男は両手を上げて言った。
うん、凄かったよ。
大きさといい追尾してくるところといい必殺の一撃だった。
金ぴかの魔法使いは手を差し出してきた。
俺は前足の指を一本出し握手する。
「ドラゴンと分かり合える日がくるなんて。想像もしてなかったよ」
「ギャオ」
俺もだという気持ちを込めて頷きながら返事をした。
「ちょっと待ってね。
ヒラニシ・モチニミゆヒラニシよ・が・
カイリ・けカセレ・
カセほカラセイミゆふキナニリシモチトカイスふよレ・
カセスニミカハゆカセネふ「ザンダリルだ。終わった。今から帰還する」ふよレ・
カソリラトイゆカセよレ・む」
おー、また新しい呪文だ。
今度のは全く新しい。
後で分析しないとな。
俺がわくわくしながら待っていると「名もなきドラゴンよ、また会おう」そう言って金ぴかの魔法使いは去って行った。
さて、お待ちかね解析タイムだ。
まずは誘導弾だ『む』が二つある所からループだな。
それよりも注目すべきは冒頭部分だ。
長くなっている。
思うに『void main(void)』が『void main(int argc,char *argv[])』になったんではなかろうか。
ここで誘導のターゲットを指定していると思われる。
『モチキニソろシニスイソカ……』と『モチキニソろモラヒイ……』がループの中にある事からここが誘導の心臓部なのだろう。
『モチキニソ・けモセレ』の部分が着火の呪文と同じだ。
そして『モセほハニスイろコチリリろモチノイ』という部分が着火の呪文と同じだ。
イメージにしてみる。
void main(int argc,char *argv[]) /*『int argc』が外部からの入力の個数。『char *argv[]』が外部からの入力*/
{
■■■■■■;
int i;
MAGIC *mp;
mp=fire_ball_make(1000);
for(i=0;i<1000;i++){
■■■■■■;
■■■■■■;
}
}
今分かっているのはこんな所だ。
冒頭の分からないのも定義だろう。
『ラスコニカ』というものを定義していると思われる。
『ラスコニカ』というのがループの中で使われていることから誘導に関するデータ領域の定義なんだろう。
ループの中はまだ分からない。
もう一つの後に唱えた別の呪文はなんだろうな。
冒頭部分以外は全く分からない。
いつか分かる時がくるのかな。
俺は思うところがあって寝床である巣穴に岩を転がしてきて蓋をした。
そして森の奥へと飛翔する。
地形は山々が連なる連山になり、俺はその山の中でも一番高い山の天辺を目指して飛んだ。
山頂近くに俺が着陸出来るスペースがあったのでそこに降り立つ。
そして、寝そべって考え事を始めた。
たぶん俺は有名になったのだろう。
これからはあの金ぴかの魔法使いみたいな手練れが押しかけてくるのだろう。
討伐隊を組まれるのも時間の問題か。
どうしようかな。
縄張りを変えた方がいいのかな。
よし決めた。
俺はなんとしても魔法使いになる。
そして言葉の壁を乗り越えるんだ。
金ぴかの魔法使いとも分かり合えたんだ。
言葉さえ通じればなんとかなるさ。
まずそのためには。
俺は『ア』を念じる。
よし次は『イ』だ。
何をしているのかと言えば、総当りで念じてドラゴンが使う魔法を作れないのか試すのだ。
よし『ウ』。
賽の河原の石積みにも似た作業は始まった。
やった『ン』まで終わったぞ。
次は『アア』だな。
そして作業は続き、『アアア』まで来た。
よし三文字頑張るぞ。
その前に腹ごしらえだ。
ドラゴンの目が山裾の森に鹿に似た生物を捉えた。
滑空して鹿を頂く。
さあ山に戻りまた続きだ。
幾日かそんな生活を続け
そして遂に『イシニカ』という単語を念じた時に反応があったのだ。
念じた文字が目の前にある半透明のボードに映し出される。
これはもしかしてエディタじゃないか。
エディタというのはメモ帳だと思えば良い。
記録を念じると確かに記録した手ごたえがあった。
読み込みを念じるとさっき入力した文字列が映し出された。
という事はコンパイルなんかもあるな。
うん、今までの努力が無駄じゃなくって安心した。
実は五文字目に突入したら辞めようと思っていたところだ。
総当りは続き『クイリセ』という単語でなんと全てのコマンドが映し出されたのだった。
やったヘルプだ。
説明書きも異世界語だった。
俺の転生特典は文字も分かるんだな。
『ソラモセニリイ』でエディタで書いた詠唱をコンパイル出来るらしい。
コンパイルってのはプログラムを実行できる形式にする事だ。
たぶん詠唱は要らない。
異世界人は詠唱しているが不便じゃないのか。
インタプリタのプログラムを毎回打っているような物だ。
ようするに同じ文章を入力するのに毎回打っているようなものだ。
コンパイルの場合は文章を入力するのにコピペで簡単というところだ。
コンパイラを得た事で俺の魔法使い人生が始まった。
金ぴかの魔法使いが一人で歩いているのを発見した。
魔法使いは今までも剣を持っていないので一目で分かる。
遠目に見ても腕輪だのネックレスだのが光を反射してキラキラと光る。
なんか金をやたらと持ってそうだな。
俺は興味を引かれたので目の前に降り立ってやった。
「君が魔法使い殺しか。何でも魔法使いのプライドをずたずたにするらしいな。俺と勝負だ」
「ギャオ」
俺は頷き短く答えた。
「ヒラニシ・モチニミゆニミカ・チスキソネソクチス・けチスキヒガムよ・が・
ソクチス・ラスコニカガヌワムレ・
ニミカ・ニレ・
モチキニソ・けモセレ・
モセほハニスイろコチリリろモチノイゆヌワワワよレ・
ハラスゆニほワレニねヌワワワレニれれよが・
モチキニソろシニスイソカゆモセネラスコニカネトニツイラハゆラスコニカよネチスキヒガヌムよレ・
モチキニソろモラヒイゆモセネラスコニカネトニツイラハゆラスコニカよよレ・む・む」
うわ、長い呪文だな。
『ハニスイろコチリリろカイトカゆよレ』の文言がない。
でも着火の呪文を解析した俺には分かっている。
『ハニスイろコチリリろモチノイ』があるからこれは、火の呪文だ。
予想は当たり超巨大なファイヤーボールが生成された。
何時もの六倍はあるぞ。
六倍って事は三乗で二百倍の威力か。
やばい。
慌ててよける。
なんと、ファイヤーボールは軌道を変えて追尾してくる。
おお、誘導弾か。
呪文は覚えたから後で解析だ。
その前に。
俺は深呼吸して特大のブレスを吐いた。
ファイヤーボールとブレスが正面からぶつかる。
もの凄い爆発音がして爆風が吹き荒れた。
地面が抉られ土ぼこりが舞い散る。
むっ、相打ちか。
「ふははは。お手上げだ。今のが文字通り一撃必殺だ。もう魔力がほとんどない。二発目は撃てない」
男は両手を上げて言った。
うん、凄かったよ。
大きさといい追尾してくるところといい必殺の一撃だった。
金ぴかの魔法使いは手を差し出してきた。
俺は前足の指を一本出し握手する。
「ドラゴンと分かり合える日がくるなんて。想像もしてなかったよ」
「ギャオ」
俺もだという気持ちを込めて頷きながら返事をした。
「ちょっと待ってね。
ヒラニシ・モチニミゆヒラニシよ・が・
カイリ・けカセレ・
カセほカラセイミゆふキナニリシモチトカイスふよレ・
カセスニミカハゆカセネふ「ザンダリルだ。終わった。今から帰還する」ふよレ・
カソリラトイゆカセよレ・む」
おー、また新しい呪文だ。
今度のは全く新しい。
後で分析しないとな。
俺がわくわくしながら待っていると「名もなきドラゴンよ、また会おう」そう言って金ぴかの魔法使いは去って行った。
さて、お待ちかね解析タイムだ。
まずは誘導弾だ『む』が二つある所からループだな。
それよりも注目すべきは冒頭部分だ。
長くなっている。
思うに『void main(void)』が『void main(int argc,char *argv[])』になったんではなかろうか。
ここで誘導のターゲットを指定していると思われる。
『モチキニソろシニスイソカ……』と『モチキニソろモラヒイ……』がループの中にある事からここが誘導の心臓部なのだろう。
『モチキニソ・けモセレ』の部分が着火の呪文と同じだ。
そして『モセほハニスイろコチリリろモチノイ』という部分が着火の呪文と同じだ。
イメージにしてみる。
void main(int argc,char *argv[]) /*『int argc』が外部からの入力の個数。『char *argv[]』が外部からの入力*/
{
■■■■■■;
int i;
MAGIC *mp;
mp=fire_ball_make(1000);
for(i=0;i<1000;i++){
■■■■■■;
■■■■■■;
}
}
今分かっているのはこんな所だ。
冒頭の分からないのも定義だろう。
『ラスコニカ』というものを定義していると思われる。
『ラスコニカ』というのがループの中で使われていることから誘導に関するデータ領域の定義なんだろう。
ループの中はまだ分からない。
もう一つの後に唱えた別の呪文はなんだろうな。
冒頭部分以外は全く分からない。
いつか分かる時がくるのかな。
俺は思うところがあって寝床である巣穴に岩を転がしてきて蓋をした。
そして森の奥へと飛翔する。
地形は山々が連なる連山になり、俺はその山の中でも一番高い山の天辺を目指して飛んだ。
山頂近くに俺が着陸出来るスペースがあったのでそこに降り立つ。
そして、寝そべって考え事を始めた。
たぶん俺は有名になったのだろう。
これからはあの金ぴかの魔法使いみたいな手練れが押しかけてくるのだろう。
討伐隊を組まれるのも時間の問題か。
どうしようかな。
縄張りを変えた方がいいのかな。
よし決めた。
俺はなんとしても魔法使いになる。
そして言葉の壁を乗り越えるんだ。
金ぴかの魔法使いとも分かり合えたんだ。
言葉さえ通じればなんとかなるさ。
まずそのためには。
俺は『ア』を念じる。
よし次は『イ』だ。
何をしているのかと言えば、総当りで念じてドラゴンが使う魔法を作れないのか試すのだ。
よし『ウ』。
賽の河原の石積みにも似た作業は始まった。
やった『ン』まで終わったぞ。
次は『アア』だな。
そして作業は続き、『アアア』まで来た。
よし三文字頑張るぞ。
その前に腹ごしらえだ。
ドラゴンの目が山裾の森に鹿に似た生物を捉えた。
滑空して鹿を頂く。
さあ山に戻りまた続きだ。
幾日かそんな生活を続け
そして遂に『イシニカ』という単語を念じた時に反応があったのだ。
念じた文字が目の前にある半透明のボードに映し出される。
これはもしかしてエディタじゃないか。
エディタというのはメモ帳だと思えば良い。
記録を念じると確かに記録した手ごたえがあった。
読み込みを念じるとさっき入力した文字列が映し出された。
という事はコンパイルなんかもあるな。
うん、今までの努力が無駄じゃなくって安心した。
実は五文字目に突入したら辞めようと思っていたところだ。
総当りは続き『クイリセ』という単語でなんと全てのコマンドが映し出されたのだった。
やったヘルプだ。
説明書きも異世界語だった。
俺の転生特典は文字も分かるんだな。
『ソラモセニリイ』でエディタで書いた詠唱をコンパイル出来るらしい。
コンパイルってのはプログラムを実行できる形式にする事だ。
たぶん詠唱は要らない。
異世界人は詠唱しているが不便じゃないのか。
インタプリタのプログラムを毎回打っているような物だ。
ようするに同じ文章を入力するのに毎回打っているようなものだ。
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