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第4章 冒険者のドラゴン
第22話 運搬依頼
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朝っぱらから塀の外がうるさい。
ドラゴンは耳が良いから遠くの声も拾っちゃう。
「出て来い!! ドラゴン!!」
あの声は確かテイマーのズリー。
俺が塀の外に舞い降りると、とんでもない事を言い始める。
「俺は遂に許可なしで隷属させる呪文を開発した。いくぞ。ヒラニシ・モチニミ……む」
魔法の詠唱が終わるとズリーは気絶した。
これは隷属魔法だなどこが違うのかと言うと『メホン』の文言が『メン』になっている。
その行のイメージはこうだな。
『system("copy /Y temp テニツチスシ.soul");』
書き換えを許可なしにして、システムに弾かれたのか。
そうして気絶したと。
馬鹿だな。
神様が創ったのかは分からないけど。
そんなに簡単にシステムの穴が突ける訳ないだろう。
今日は魔法名鑑定士が一緒じゃないのだな。
リタリーによると魔法名鑑定士は一族で魔法を秘匿しているらしい。
そういえば俺と会った時は口元を隠し小声で詠唱していたな。
呪文がばれないように対策しているんだろう。
魔法名の鑑定は一回金貨一枚からだそうだ。
美味しい商売だな。
でも、ミニアにやらせたりしたら、殺し屋が飛んできそうだ。
前回は金を沢山積んで無理やり連れてきたのだろう。
友達とかじゃなかったのだな。
そうだ、魔法名鑑定の魔道具を作ってみようか。
でも、売り捌くのが難しいな。
商人も殺し屋はごめんだろうし。
中々うまい具合にはいかないものだ。
今日の課題依頼は穀物の運搬だ。
普通の冒険者なら荷馬車を借りて来てそれを使う。
俺、俺ならアイテムボックスで一発だ。
穀物を受け取りに農村まで飛ぶ。
農村に着くと。
「怪物だ。Sランク魔獣だ」
やっぱり大騒ぎになったか。
今度この手の依頼をする時は伝言魔法を使っておこう。
「注目。頭。入れても。食われない」
ミニアが大口を開けた俺の口の中に頭を入れるというパフォーマンスを見せる。
村人は納得したみたいだ。
俺は依頼の穀物をアイテムボックスに収納して街に引き返した。
倉庫に穀物を入れ、報告のため訪れたギルドの外で俺は待った。
いくら経ってもミニアは出てこない。
あまりに遅いので耳を澄ます。
「冗談ですよね。二時間でこの依頼が終わるわけありません」
「終わった」
「とにかくズルは駄目です。どうせ依頼主を脅すとかしたんでしょう」
「してない」
おう、もめてるな。
俺って言っちゃあなんだけど無敵だ。
しかし、こういうのは解決できない。
仕方ない力技でいこう。
俺は大声で吠える。
なんだなんだとギルドから人が出てきた。
ミニアともめていた職員も出てきたので、職員を口に咥え背中に乗せる。
ミニアが背中によじ登ったのを見て飛び上がった。
職員はわめいていたが気にせず森に進路をとる。
エアカッターの魔法で木を数十本、伐採。
アイテムボックスに木を入れて、街に戻る。
職員は相変わらずわめいていた。
ギルドの前に丸太を積み上げ、ブレス一発。
職員の顔は青くなった。
なんだか、怪獣になった気分だ。
そういえば俺ドラゴンだった。
「出来る。証明した」
「ばかもん! やりすぎじゃ!」
ギルドマスターが怒鳴った。
「ウィザ、悪くない」
「従魔の責任は飼い主の責任じゃ」
「私、悪くない」
ごめん、ミニアかばってやれなくて。
「受付が困っとる。お金をちょろまかしても分からないじゃろうと言っとった。不心得者が出てドラゴンが暴れるんじゃないかと。罰として計算を覚えてもらうのじゃ」
「そんな」
ギルドマスターに首根っこをつかまれミニアは連行されていった。
そっと耳を澄ます。
「6足す。8は。14」
ミニアの元気な声。
「8引く6は」
「4」
少し自信なさげなミニアの声。
「2じゃ。足し算はできるのに引き算は出来ないとはのう。4足す6は」
「魔力ない」
「なぜ魔力が関係あるのじゃ。こやつズルしておるな」
「ギクッ」
声からミニアが焦った様子が伝わった。
「出来るまで帰さん。計算問題を十ページじゃ」
やってるな。
魔力が切れそうなんで、もう足し算はできないのか。
良い機会だから教えてもらうと良い。
俺はそうだな。
四則演算が出来る魔法でも開発するか。
数式イメージを入力。
数字と記号を分離して後は順番に計算すれば良いな。
まだ魔法では判明してないが多方向分岐があれば簡単だな。
多方向分岐というのはこういうのだ。
switch(ichimoji){ /*ichimojiというデータを参照*/
case '+': /*+ならば*/
プラスの処理
break; /*処理の終わり*/
case '-':
マイナスの処理
break;
case '*':
掛け算の処理
break;
case '/':
割り算の処理
break;
case '=':
イコールの処理
break;
case '0':
数字の処理
break;
︙
と計算の魔法ではこういうイメージになる。
要するに文章でいえば箇条書きだ。
『if』を重ねても可能だが、こっちの方がすっきりする。
厳密にやるなら掛け算と割り算を最初に計算するようにしないとな。
その場合、乗除算のループと加減のループを分ければ良いだけか。
魔法の構築に夢中になり何時しか時は過ぎていて、計算魔法のイメージが出来上がる頃にはミニアの罰は終わっていた。
「すまん、やりすぎた」
俺はミニアに魔法で謝った。
「良い。私も。頭きてた。もう少しで。殴ってる」
「今日はなんでも一つだけお願いを聞いてもいいぞ」
「うーん。指輪ほしい」
指輪か。
宝物庫にあったかな。
記憶を探る。
そう言えば拾ったのがあったけど、中古はなんか嫌だな。
作るか。
「指輪作ろうと思うけど、材料はどれがいいかな」
「ウロコ」
俺のウロコか。
そんなので良いのか。
ウロコは何かに役に立つかなと思って宝物庫に沢山ある。
俺が急いで一枚取って来るとミニアが宝石店に依頼。
特級料金で頼んだらしい。
数分で出来上がった。
魔法で作ったのか。
呪文を是非知りたいな。
ミニアは全てが赤いド派手な指輪を手に取る。
それを指に嵌めると透かしたり色々な角度から眺めてご満悦だった。
とにかく波乱の運搬依頼は終わった。
ドラゴンは耳が良いから遠くの声も拾っちゃう。
「出て来い!! ドラゴン!!」
あの声は確かテイマーのズリー。
俺が塀の外に舞い降りると、とんでもない事を言い始める。
「俺は遂に許可なしで隷属させる呪文を開発した。いくぞ。ヒラニシ・モチニミ……む」
魔法の詠唱が終わるとズリーは気絶した。
これは隷属魔法だなどこが違うのかと言うと『メホン』の文言が『メン』になっている。
その行のイメージはこうだな。
『system("copy /Y temp テニツチスシ.soul");』
書き換えを許可なしにして、システムに弾かれたのか。
そうして気絶したと。
馬鹿だな。
神様が創ったのかは分からないけど。
そんなに簡単にシステムの穴が突ける訳ないだろう。
今日は魔法名鑑定士が一緒じゃないのだな。
リタリーによると魔法名鑑定士は一族で魔法を秘匿しているらしい。
そういえば俺と会った時は口元を隠し小声で詠唱していたな。
呪文がばれないように対策しているんだろう。
魔法名の鑑定は一回金貨一枚からだそうだ。
美味しい商売だな。
でも、ミニアにやらせたりしたら、殺し屋が飛んできそうだ。
前回は金を沢山積んで無理やり連れてきたのだろう。
友達とかじゃなかったのだな。
そうだ、魔法名鑑定の魔道具を作ってみようか。
でも、売り捌くのが難しいな。
商人も殺し屋はごめんだろうし。
中々うまい具合にはいかないものだ。
今日の課題依頼は穀物の運搬だ。
普通の冒険者なら荷馬車を借りて来てそれを使う。
俺、俺ならアイテムボックスで一発だ。
穀物を受け取りに農村まで飛ぶ。
農村に着くと。
「怪物だ。Sランク魔獣だ」
やっぱり大騒ぎになったか。
今度この手の依頼をする時は伝言魔法を使っておこう。
「注目。頭。入れても。食われない」
ミニアが大口を開けた俺の口の中に頭を入れるというパフォーマンスを見せる。
村人は納得したみたいだ。
俺は依頼の穀物をアイテムボックスに収納して街に引き返した。
倉庫に穀物を入れ、報告のため訪れたギルドの外で俺は待った。
いくら経ってもミニアは出てこない。
あまりに遅いので耳を澄ます。
「冗談ですよね。二時間でこの依頼が終わるわけありません」
「終わった」
「とにかくズルは駄目です。どうせ依頼主を脅すとかしたんでしょう」
「してない」
おう、もめてるな。
俺って言っちゃあなんだけど無敵だ。
しかし、こういうのは解決できない。
仕方ない力技でいこう。
俺は大声で吠える。
なんだなんだとギルドから人が出てきた。
ミニアともめていた職員も出てきたので、職員を口に咥え背中に乗せる。
ミニアが背中によじ登ったのを見て飛び上がった。
職員はわめいていたが気にせず森に進路をとる。
エアカッターの魔法で木を数十本、伐採。
アイテムボックスに木を入れて、街に戻る。
職員は相変わらずわめいていた。
ギルドの前に丸太を積み上げ、ブレス一発。
職員の顔は青くなった。
なんだか、怪獣になった気分だ。
そういえば俺ドラゴンだった。
「出来る。証明した」
「ばかもん! やりすぎじゃ!」
ギルドマスターが怒鳴った。
「ウィザ、悪くない」
「従魔の責任は飼い主の責任じゃ」
「私、悪くない」
ごめん、ミニアかばってやれなくて。
「受付が困っとる。お金をちょろまかしても分からないじゃろうと言っとった。不心得者が出てドラゴンが暴れるんじゃないかと。罰として計算を覚えてもらうのじゃ」
「そんな」
ギルドマスターに首根っこをつかまれミニアは連行されていった。
そっと耳を澄ます。
「6足す。8は。14」
ミニアの元気な声。
「8引く6は」
「4」
少し自信なさげなミニアの声。
「2じゃ。足し算はできるのに引き算は出来ないとはのう。4足す6は」
「魔力ない」
「なぜ魔力が関係あるのじゃ。こやつズルしておるな」
「ギクッ」
声からミニアが焦った様子が伝わった。
「出来るまで帰さん。計算問題を十ページじゃ」
やってるな。
魔力が切れそうなんで、もう足し算はできないのか。
良い機会だから教えてもらうと良い。
俺はそうだな。
四則演算が出来る魔法でも開発するか。
数式イメージを入力。
数字と記号を分離して後は順番に計算すれば良いな。
まだ魔法では判明してないが多方向分岐があれば簡単だな。
多方向分岐というのはこういうのだ。
switch(ichimoji){ /*ichimojiというデータを参照*/
case '+': /*+ならば*/
プラスの処理
break; /*処理の終わり*/
case '-':
マイナスの処理
break;
case '*':
掛け算の処理
break;
case '/':
割り算の処理
break;
case '=':
イコールの処理
break;
case '0':
数字の処理
break;
︙
と計算の魔法ではこういうイメージになる。
要するに文章でいえば箇条書きだ。
『if』を重ねても可能だが、こっちの方がすっきりする。
厳密にやるなら掛け算と割り算を最初に計算するようにしないとな。
その場合、乗除算のループと加減のループを分ければ良いだけか。
魔法の構築に夢中になり何時しか時は過ぎていて、計算魔法のイメージが出来上がる頃にはミニアの罰は終わっていた。
「すまん、やりすぎた」
俺はミニアに魔法で謝った。
「良い。私も。頭きてた。もう少しで。殴ってる」
「今日はなんでも一つだけお願いを聞いてもいいぞ」
「うーん。指輪ほしい」
指輪か。
宝物庫にあったかな。
記憶を探る。
そう言えば拾ったのがあったけど、中古はなんか嫌だな。
作るか。
「指輪作ろうと思うけど、材料はどれがいいかな」
「ウロコ」
俺のウロコか。
そんなので良いのか。
ウロコは何かに役に立つかなと思って宝物庫に沢山ある。
俺が急いで一枚取って来るとミニアが宝石店に依頼。
特級料金で頼んだらしい。
数分で出来上がった。
魔法で作ったのか。
呪文を是非知りたいな。
ミニアは全てが赤いド派手な指輪を手に取る。
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