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第4章 盗賊団との対決編
第65話 届かない荷物
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「荷物が届ていない事が判明しました。損害は保険状況にそって補填します」
商業ギルドの受付で男性の職員にそう言われた。
ポリゴンの製品は元がただなんで保険を掛けてない。
「なんで届いていないって分かったの」
「鷹に手紙を運ばせました。冒険者ギルドも良い仕事をします」
「分かった。状況の情報を売って下さい」
「金貨1枚になります」
高いが、ケチっている場合でもないだろう。
俺は財布から金貨を出すとカウンターに置いた。
「はい、確かに受け取りました。被害は盗賊によるものだと思われます。盗賊団、明けの妖星の仕業だと判明しています。現在Sランク様に商業ギルドが指名依頼を出しているところです」
「ありがと」
Sランクが出て行けば少し経てば解決するに違いない。
しばらく商品を送らないが、手は打ちたい。
「イオ、カリスト、ガニメデ、エウロパ、雌ライオンを率いて盗賊を見つけてアジトを探せ。期限は門が閉まるまでだ」
門の所でライオンの群れを見送る。
盗賊の討伐を勝手にやって、依頼の横取りみたいになるのも嫌だ。
これで良いだろう。
盗賊のアジトが分からない場合は情報提供してあげよう。
「ディザ、ライオンさん達が活動しているって事は討伐依頼は受けないのね」
マリーがそう言ってきた。
「盗賊と鉢合わせする事も考えられるから」
「じゃ、クランハウスでのんびり過ごしましょ」
「まあ、良いか。たまにはお休みしても」
クランハウスの待機室でジュースを注文する。
待機室では酒は出ないが、他の飲み物と軽い食べ物は提供されている。
「おい、聞いたか。ジュエルスターさんが盗賊の討伐に出たってよ」
「おう、聞いた、聞いた」
「討伐が成功するか賭けをしないか」
「よせやい。Sランクの負けに賭ける奴なんていないぜ」
「じゃあ、成功か、逃げられたかで賭けるか」
「おう、いいね。俺は成功に銀貨1枚」
「俺は逃げられたに銀貨2枚」
賭けが始まった。
討伐に行ったのはジュエルスターらしい。
スライム使いだが、相性が悪いと負ける可能性もある。
「大変だ。ジュエルスターさんが幼児になっちまった」
えっ、若返ったのか。
ジュエルスターがぶかぶかの服を着て、クランハウスに入って来た。
クランのメンバーは笑いをこらえるのに必死だ。
頭は元のままで体だけ縮んでいるから、余計におかしく見える。
「ぶはははっ、ジュエルスターよ。情けねぇな。何だその様は」
大笑いして、冷やかす剣聖。
「剣聖先輩、油断しました」
「まあ、命があっただけでも良かったな。男ならリベンジだ」
「盗賊は一人残らず、あの世に送ってやります」
「そうだ。その意気だ。だが、ちっこいなりで言われてもな。ぐはははっ」
「スライム回復液をありったけ持って来い」
ジュエルスターがそう言い、何人かが倉庫に飛んで行った。
スライム回復液を掛けられ、ジュエルスターの体はみるみる成長していった。
「ところで、結局のところ、討伐は成功したんで」
「逃げられた。手下は何人かやったが、頭目に抱き着かれたら、スライムが縮んだ」
何の能力だろう。
縮小の能力ではなさそうだ。
スライムを溶かすなんて有り得るだろうか。
どちらかと言えばスライムは溶かす方だ。
乾燥の能力辺りだと相性が悪かったとしか言いようがない。
しかし、盗賊団の頭目が乾燥などという戦闘力の低い事などあるだろうか。
対戦してみないと分からないな。
「マリー、そろそろライオンを迎えに行こう」
「うん」
門の所に行くとライオン達は既に帰って来ていた。
雌ライオン達を消して、雄ライオン4頭を残す。
「アジトは突き止めたか」
首を振るライオン。
そうか駄目だったのか。
仕方ない。
「頭目の能力は分かるか」
頷くライオン。
能力が分かったのか。
「乾燥か」
ライオンは頷きも首を振る事もしない。
そうであるとも言えるし、そうでないとも言えるのか。
何だろう。
後でゆっくり考えてみよう。
俺が再びクランハウスに入ると、メンバーの動きが慌ただしい。
何かあったのか。
「聞いたか、金貨1枚だってよ」
「おう、盗賊団の下っ端を誰でもやればな」
「ジュエルスターさんも太っ腹だよな。下っ端にも賞金を懸けるなんて」
「不正する奴を見張らないと」
「よせやい。自己申告だからって、嘘を付く奴なんかクランにはいないはずだ」
「そうだな。野暮を言った」
俺も盗賊狩りをしてみようかな。
死骸を持ち帰れれば、賞金が懸かっているかも知れない。
そうすれば二重に美味しいな。
商業ギルドの受付で男性の職員にそう言われた。
ポリゴンの製品は元がただなんで保険を掛けてない。
「なんで届いていないって分かったの」
「鷹に手紙を運ばせました。冒険者ギルドも良い仕事をします」
「分かった。状況の情報を売って下さい」
「金貨1枚になります」
高いが、ケチっている場合でもないだろう。
俺は財布から金貨を出すとカウンターに置いた。
「はい、確かに受け取りました。被害は盗賊によるものだと思われます。盗賊団、明けの妖星の仕業だと判明しています。現在Sランク様に商業ギルドが指名依頼を出しているところです」
「ありがと」
Sランクが出て行けば少し経てば解決するに違いない。
しばらく商品を送らないが、手は打ちたい。
「イオ、カリスト、ガニメデ、エウロパ、雌ライオンを率いて盗賊を見つけてアジトを探せ。期限は門が閉まるまでだ」
門の所でライオンの群れを見送る。
盗賊の討伐を勝手にやって、依頼の横取りみたいになるのも嫌だ。
これで良いだろう。
盗賊のアジトが分からない場合は情報提供してあげよう。
「ディザ、ライオンさん達が活動しているって事は討伐依頼は受けないのね」
マリーがそう言ってきた。
「盗賊と鉢合わせする事も考えられるから」
「じゃ、クランハウスでのんびり過ごしましょ」
「まあ、良いか。たまにはお休みしても」
クランハウスの待機室でジュースを注文する。
待機室では酒は出ないが、他の飲み物と軽い食べ物は提供されている。
「おい、聞いたか。ジュエルスターさんが盗賊の討伐に出たってよ」
「おう、聞いた、聞いた」
「討伐が成功するか賭けをしないか」
「よせやい。Sランクの負けに賭ける奴なんていないぜ」
「じゃあ、成功か、逃げられたかで賭けるか」
「おう、いいね。俺は成功に銀貨1枚」
「俺は逃げられたに銀貨2枚」
賭けが始まった。
討伐に行ったのはジュエルスターらしい。
スライム使いだが、相性が悪いと負ける可能性もある。
「大変だ。ジュエルスターさんが幼児になっちまった」
えっ、若返ったのか。
ジュエルスターがぶかぶかの服を着て、クランハウスに入って来た。
クランのメンバーは笑いをこらえるのに必死だ。
頭は元のままで体だけ縮んでいるから、余計におかしく見える。
「ぶはははっ、ジュエルスターよ。情けねぇな。何だその様は」
大笑いして、冷やかす剣聖。
「剣聖先輩、油断しました」
「まあ、命があっただけでも良かったな。男ならリベンジだ」
「盗賊は一人残らず、あの世に送ってやります」
「そうだ。その意気だ。だが、ちっこいなりで言われてもな。ぐはははっ」
「スライム回復液をありったけ持って来い」
ジュエルスターがそう言い、何人かが倉庫に飛んで行った。
スライム回復液を掛けられ、ジュエルスターの体はみるみる成長していった。
「ところで、結局のところ、討伐は成功したんで」
「逃げられた。手下は何人かやったが、頭目に抱き着かれたら、スライムが縮んだ」
何の能力だろう。
縮小の能力ではなさそうだ。
スライムを溶かすなんて有り得るだろうか。
どちらかと言えばスライムは溶かす方だ。
乾燥の能力辺りだと相性が悪かったとしか言いようがない。
しかし、盗賊団の頭目が乾燥などという戦闘力の低い事などあるだろうか。
対戦してみないと分からないな。
「マリー、そろそろライオンを迎えに行こう」
「うん」
門の所に行くとライオン達は既に帰って来ていた。
雌ライオン達を消して、雄ライオン4頭を残す。
「アジトは突き止めたか」
首を振るライオン。
そうか駄目だったのか。
仕方ない。
「頭目の能力は分かるか」
頷くライオン。
能力が分かったのか。
「乾燥か」
ライオンは頷きも首を振る事もしない。
そうであるとも言えるし、そうでないとも言えるのか。
何だろう。
後でゆっくり考えてみよう。
俺が再びクランハウスに入ると、メンバーの動きが慌ただしい。
何かあったのか。
「聞いたか、金貨1枚だってよ」
「おう、盗賊団の下っ端を誰でもやればな」
「ジュエルスターさんも太っ腹だよな。下っ端にも賞金を懸けるなんて」
「不正する奴を見張らないと」
「よせやい。自己申告だからって、嘘を付く奴なんかクランにはいないはずだ」
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