32 / 248
第1章 異世界転移でざまぁ編
第32話 おっさん、塩漬け依頼を受ける
しおりを挟む
朝一で冒険者ギルドに行く。
依頼の掲示版を見て大分下の方にある塩漬け依頼を剥がした。
金額が破格で盗賊の持ち物を自由にして良い旨書いてある。
やってみるとするか。
エティの窓口に並ぶ。
「ムニさん、この依頼受けてくれるのですか。嬉しいです」
「なんとなく、ピッと来たんだよな、この依頼」
「これ、10パーティほど挑戦してますが、未だに成功はおろか、帰って来た人もいません。ですが、ムニさんなら出来ると思います」
「そうか、程々にやってみるよ」
手続きをしてもらい、四人でバイクに跨り、問題の盗賊団の居るであろう場所に急ぐ。
◆◆◆
樹海の入り口に三日掛けて着いた。
「今回の依頼はどないなもんやろか?」
「樹海盗賊団と名付けられた盗賊の討伐だ。樹海の奥地に拠点を構えているらしい」
アルマの問いに俺は答えた。
「受付している時に後ろから聞いていたけど、難しい依頼なんだって。大丈夫なの?」
「うーん、樹海に踏み込んで無理そうなら諦めるよ」
エリナは心配そうに聞いてきて、俺は軽い口調で答えた。
「秘策?」
「秘策があるかだって、無くも無い」
モニカが一言、言う。俺は言葉を推測して返事をした。
「まずは、盗賊の歩いた痕跡を探そう」
俺達は樹海に踏み込み、探索を開始した。
迷わない様に木に紐を結びながら、鉈を片手に進む。
3メートルぐらいの蛇モンスターがスルスルと木立をぬうように接近してきた。
「気をつけろ!」
俺は警告の声を上げた。
「亡者の手よ絡み付け、拘束」
モニカが詠唱し、手に持ったカセットガスバーナーから青白い火が飛んで蛇モンスターに絡みつく。
蛇は苦しみもがくが、火の束縛は離れない。
程なくして蛇モンスターは息絶えた。
「よくやった。でも森で火は危ないから気をつけろ」
俺の言葉にモニカは少し複雑な顔で頷いた。
「なんや、初めてアンデッドダンジョンに行った時を思い出すわぁ。そんなに時間も経ってへんのに昔の事みたいや」
「分かる分かる。展開が早すぎて理解がついていけないのよ」
「劇的展開」
「俺もだ。俺もこの一ヶ月は急展開すぎて正直とまどう。あれっ、さっき結んだ紐がない」
「ほんまや。野生動物のいたずらやろか」
「そんな訳ないと思うが。やばいぞ。闇雲に歩くのは駄目だな。今日はここで野営しよう」
エリナとモニカは先に休んだ。
俺はアルマと二人焚き火を前に雑談していた。
「なぁ、ご主人様。ご主人様の夢は何? うちの夢はお嫁さんや」
俺はとんでもない事を気づいてしまった。
異世界に飛ばされる前、酔って会社の同僚に夢を語ったのを思い出した。
確か、俺の事を誰も知らない外国に行って、通販で生活したい。
あと四つほど語った気がする。
思い出せないのは置いておくとして、全て叶っているじゃないか。
「うわ、俺の馬鹿。酔ってたからといってなんでそんな事を言ってしまったのだろう」
[なんや、分からんけど。酔ってとんでもない夢を語ったみたいやな」
「ああ、夢が叶ってみてみると後悔する事もあるんだな」
「そうやな。夢に憧れている時が幸せなのかもしれへん」
「俺は疲れた。交代の時間になったら起こしてくれ」
夜中過ぎ見張りのアルマが大声を上げ、起こされた。
「敵襲や!」
「盗賊団の方から来てくれるとは、ついているな」
盗賊は半分ぐらいが松明を持っている。
俺はヘッドライトを出して装備した。
「お頭また間抜けな冒険者ですぜ。俺達に目印を取られた事にも気づかないとはお笑い草だ」
「おまえら、やっちまうぞ」
「「「おー」」」
「みんな俺に任せてくれ」
俺はそう言ってから、アイテムボックスからトイレのすっぽんを取り出し盗賊の前に躍り出た。
俺はトイレのすっぽんを使いレベル200のパワーで殴りまくる。
盗賊は思い思いの武器を抜いて応戦したが、俺の魔力壁に阻まれ有効な攻撃をできずに数を減らした。
中には身代わり人形などを装備している奴もいたが二度殴れば問題ない。
固い奴も三度ほど殴ると魔道具の魔力がなくなり無防備になった。
盗賊が使ってきた攻撃力アップと俊敏力アップのドロップ品も俺にはさほど効果がないようだ。
「おい、引き上げるぞ」
盗賊の頭が声をかけると潮が引くように逃げだした。
「元気なのを一人残して後は止めを刺そう」
手分けして殺して回る。
遺体は入れたくはなかったが、アイテムボックスに入れた。
「おい起きろ、まだ死にたくはないだろう」
俺は一人残った盗賊の頬を叩きながら言った。
「うっ」
短く呻いた後盗賊は目を覚ました。
「やっと起きたか。アジトに案内しろ」
「案内すれば殺さないんで?」
「ああ、約束は守る」
依頼の掲示版を見て大分下の方にある塩漬け依頼を剥がした。
金額が破格で盗賊の持ち物を自由にして良い旨書いてある。
やってみるとするか。
エティの窓口に並ぶ。
「ムニさん、この依頼受けてくれるのですか。嬉しいです」
「なんとなく、ピッと来たんだよな、この依頼」
「これ、10パーティほど挑戦してますが、未だに成功はおろか、帰って来た人もいません。ですが、ムニさんなら出来ると思います」
「そうか、程々にやってみるよ」
手続きをしてもらい、四人でバイクに跨り、問題の盗賊団の居るであろう場所に急ぐ。
◆◆◆
樹海の入り口に三日掛けて着いた。
「今回の依頼はどないなもんやろか?」
「樹海盗賊団と名付けられた盗賊の討伐だ。樹海の奥地に拠点を構えているらしい」
アルマの問いに俺は答えた。
「受付している時に後ろから聞いていたけど、難しい依頼なんだって。大丈夫なの?」
「うーん、樹海に踏み込んで無理そうなら諦めるよ」
エリナは心配そうに聞いてきて、俺は軽い口調で答えた。
「秘策?」
「秘策があるかだって、無くも無い」
モニカが一言、言う。俺は言葉を推測して返事をした。
「まずは、盗賊の歩いた痕跡を探そう」
俺達は樹海に踏み込み、探索を開始した。
迷わない様に木に紐を結びながら、鉈を片手に進む。
3メートルぐらいの蛇モンスターがスルスルと木立をぬうように接近してきた。
「気をつけろ!」
俺は警告の声を上げた。
「亡者の手よ絡み付け、拘束」
モニカが詠唱し、手に持ったカセットガスバーナーから青白い火が飛んで蛇モンスターに絡みつく。
蛇は苦しみもがくが、火の束縛は離れない。
程なくして蛇モンスターは息絶えた。
「よくやった。でも森で火は危ないから気をつけろ」
俺の言葉にモニカは少し複雑な顔で頷いた。
「なんや、初めてアンデッドダンジョンに行った時を思い出すわぁ。そんなに時間も経ってへんのに昔の事みたいや」
「分かる分かる。展開が早すぎて理解がついていけないのよ」
「劇的展開」
「俺もだ。俺もこの一ヶ月は急展開すぎて正直とまどう。あれっ、さっき結んだ紐がない」
「ほんまや。野生動物のいたずらやろか」
「そんな訳ないと思うが。やばいぞ。闇雲に歩くのは駄目だな。今日はここで野営しよう」
エリナとモニカは先に休んだ。
俺はアルマと二人焚き火を前に雑談していた。
「なぁ、ご主人様。ご主人様の夢は何? うちの夢はお嫁さんや」
俺はとんでもない事を気づいてしまった。
異世界に飛ばされる前、酔って会社の同僚に夢を語ったのを思い出した。
確か、俺の事を誰も知らない外国に行って、通販で生活したい。
あと四つほど語った気がする。
思い出せないのは置いておくとして、全て叶っているじゃないか。
「うわ、俺の馬鹿。酔ってたからといってなんでそんな事を言ってしまったのだろう」
[なんや、分からんけど。酔ってとんでもない夢を語ったみたいやな」
「ああ、夢が叶ってみてみると後悔する事もあるんだな」
「そうやな。夢に憧れている時が幸せなのかもしれへん」
「俺は疲れた。交代の時間になったら起こしてくれ」
夜中過ぎ見張りのアルマが大声を上げ、起こされた。
「敵襲や!」
「盗賊団の方から来てくれるとは、ついているな」
盗賊は半分ぐらいが松明を持っている。
俺はヘッドライトを出して装備した。
「お頭また間抜けな冒険者ですぜ。俺達に目印を取られた事にも気づかないとはお笑い草だ」
「おまえら、やっちまうぞ」
「「「おー」」」
「みんな俺に任せてくれ」
俺はそう言ってから、アイテムボックスからトイレのすっぽんを取り出し盗賊の前に躍り出た。
俺はトイレのすっぽんを使いレベル200のパワーで殴りまくる。
盗賊は思い思いの武器を抜いて応戦したが、俺の魔力壁に阻まれ有効な攻撃をできずに数を減らした。
中には身代わり人形などを装備している奴もいたが二度殴れば問題ない。
固い奴も三度ほど殴ると魔道具の魔力がなくなり無防備になった。
盗賊が使ってきた攻撃力アップと俊敏力アップのドロップ品も俺にはさほど効果がないようだ。
「おい、引き上げるぞ」
盗賊の頭が声をかけると潮が引くように逃げだした。
「元気なのを一人残して後は止めを刺そう」
手分けして殺して回る。
遺体は入れたくはなかったが、アイテムボックスに入れた。
「おい起きろ、まだ死にたくはないだろう」
俺は一人残った盗賊の頬を叩きながら言った。
「うっ」
短く呻いた後盗賊は目を覚ました。
「やっと起きたか。アジトに案内しろ」
「案内すれば殺さないんで?」
「ああ、約束は守る」
132
あなたにおすすめの小説
ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。
夜兎ましろ
ファンタジー
高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。
ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。
バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。
ボッチになった僕がうっかり寄り道してダンジョンに入った結果
安佐ゆう
ファンタジー
第一の人生で心残りがあった者は、異世界に転生して未練を解消する。
そこは「第二の人生」と呼ばれる世界。
煩わしい人間関係から遠ざかり、のんびり過ごしたいと願う少年コイル。
学校を卒業したのち、とりあえず幼馴染たちとパーティーを組んで冒険者になる。だが、コイルのもつギフトが原因で、幼馴染たちのパーティーから追い出されてしまう。
ボッチになったコイルだったが、これ幸いと本来の目的「のんびり自給自足」を果たすため、町を出るのだった。
ロバのポックルとのんびり二人旅。ゴールと決めた森の傍まで来て、何気なくフラっとダンジョンに立ち寄った。そこでコイルを待つ運命は……
基本的には、ほのぼのです。
設定を間違えなければ、毎日12時、18時、22時に更新の予定です。
『冒険者をやめて田舎で隠居します 〜気づいたら最強の村になってました〜』
チャチャ
ファンタジー
> 世界には4つの大陸がある。東に魔神族、西に人族、北に獣人とドワーフ、南にエルフと妖精族——種族ごとの国が、それぞれの文化と価値観で生きていた。
その世界で唯一のSSランク冒険者・ジーク。英雄と呼ばれ続けることに疲れた彼は、突如冒険者を引退し、田舎へと姿を消した。
「もう戦いたくない、静かに暮らしたいんだ」
そう願ったはずなのに、彼の周りにはドラゴンやフェンリル、魔神族にエルフ、ドワーフ……あらゆる種族が集まり、最強の村が出来上がっていく!?
のんびりしたいだけの元英雄の周囲が、どんどんカオスになっていく異世界ほのぼの(?)ファンタジー。
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。
幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』
電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。
龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。
そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。
盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。
当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。
今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。
ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。
ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ
「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」
全員の目と口が弧を描いたのが見えた。
一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。
作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌()
15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26
パーティーを追放されるどころか殺されかけたので、俺はあらゆる物をスキルに変える能力でやり返す
名無し
ファンタジー
パーティー内で逆境に立たされていたセクトは、固有能力取得による逆転劇を信じていたが、信頼していた仲間に裏切られた上に崖から突き落とされてしまう。近隣で活動していたパーティーのおかげで奇跡的に一命をとりとめたセクトは、かつての仲間たちへの復讐とともに、助けてくれた者たちへの恩返しを誓うのだった。
無能扱いされ会社を辞めさせられ、モフモフがさみしさで命の危機に陥るが懸命なナデナデ配信によりバズる~色々あって心と音速の壁を突破するまで~
ぐうのすけ
ファンタジー
大岩翔(オオイワ カケル・20才)は部長の悪知恵により会社を辞めて家に帰った。
玄関を開けるとモフモフ用座布団の上にペットが座って待っているのだが様子がおかしい。
「きゅう、痩せたか?それに元気もない」
ペットをさみしくさせていたと反省したカケルはペットを頭に乗せて大穴(ダンジョン)へと走った。
だが、大穴に向かう途中で小麦粉の大袋を担いだJKとぶつかりそうになる。
「パンを咥えて遅刻遅刻~ではなく原材料を担ぐJKだと!」
この奇妙な出会いによりカケルはヒロイン達と心を通わせ、心に抱えた闇を超え、心と音速の壁を突破する。
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる