49 / 100
精霊救済編
第45話 山火事と森の復活
しおりを挟む
俺達は聖獣が出没すると言う森に来ていた。
森は神秘的な雰囲気が立ち込めていて魔物の気配が少しもしない。
動物が俺達の脇を走って行く。
「なんか、さっきから動物が多くないか」
「そういえば少し臭いわね」
「やだ波久礼君たら」
「俺は屁をこいたりしてないぞ。そう言えば何か焦げ臭いような」
辺りに煙が立ち込め始める。
「やばい、山火事だ」
火の手が目前まで迫ってきた。
「御花畑、水魔法でなんとかならないか」
「無理よ範囲が広すぎるわ」
「小前田はどうだ」
「手持ちの消化剤だと、焼け石に水ね」
とりあえず俺達は防火のお札を樹に貼りまくった。
安全地帯みたいなものは作れたが、火の勢いは止まらない。
辺りは火の海になった。
小鹿が一頭、安全地帯に駆け込んで来た。
「かわいい」
小前田が震える小鹿を盛んに撫でていた。
火事をどうしようかと考えていたら、野上達が安全地帯に駆け込んで来た。
「ふぃー、助かった」
「野上さんどうします」
クラスメイトが言った。
「寄居、どうすればいいか」
野上が寄居に尋ねる。
「ここを拠点に消火活動すればいいと具申します。水魔法で一斉消火が早いのでは」
「ちょっと、私達が苦労して作った安全地帯を勝手に使わないで」
「いや、ここは一時休戦しよう」
俺は文句を言う御花畑をいさめた。
野上達の中で水魔法が使える者達は水を放射。
しかし、火の勢いが止まる気配が無い。
俺は何か使える手はないかと本を漁る。
あった、火事が起きた時に雨乞いをしたら、大雨になり鎮火したという石碑の写しだ。
『ガミスト風土記』にその記載があった。
必要な物は綿と水と祝詞。
さっそくテーブルに布を掛けて祭壇を作った。
皿の上に綿を乗せ、水を掛けながら唱える。
「天の神々よ。雲を用意しました。雨を降らせたまえ。カタログスペック100%」
空を見るとどこからともなく雲が沸き出て来て、空を覆い始めた。
雲はどんどん厚くなりどす黒い雲になった。
ごろごろという音が聞こえ始める。
後少しで大雨だな。
俺達はテントを広げ、小鹿と雨を避けた。
ビシャガラガラという雷の音と共にざぁーという音がして雨が降り始めた。
辺りに水蒸気が上がる。
一時間もすると火の勢いは弱まってきた。
野上達も俺達と同じ様にテントを張って逃げ込んでいた。
どしゃぶりの雨は三時間続き、目に入るところの火は消えた。
小鹿がぴぃーと鳴くとしばらくして母鹿が現れる。
「バンビーヌちゃん、行かないで」
「小前田、名前つけたのか。行かせてやれよ」
小前田は母鹿に駆け寄る小鹿に手を振っていた。
小鹿は一回俺達の方を振り返ると見つめた後に踵を返し森に帰って行った。
「焼けた森を再生しないとな」
俺は『スプライン神話』にあった原初の土から樹が生えた神話を再現する事にした。
神の肉はまだあったのでそれを土に変えて辺りに撒く。
それから、俺の髪の毛を数本切り、原初の土に植える。
そして、髪の毛を抜き。
「カタログスペック100%」
髪の毛は光り幾本にも分裂して青々とした葉を茂らせた樹になって森に散らばっていった。
「これでバンビーヌちゃんも安心して暮らせるね」
先ほどまで泣いていたのか目を赤くした小前田が言った。
「そうだな、きっと幸せにやっていくだろう」
森の奥から青白い燐光を纏った狼がゆったりと歩いてくる。
魔物かな。
案内人を見るとひれ伏していた。
神様、いや聖獣かな。
「人の子よ、あっぱれだった。雨を降らした事や森を復活した事に感謝したい」
「火事が起きたら消火活動は人間として当たり前だろう。それに、森が枯れているとなんか悲しいしさ」
「そうか、望みを言うが良い」
「頼み事を俺達にしてくれ」
「そんな事でいいのか。最近、我のオーラが減衰してしまってな。それの復活を頼みたい」
「聞いたか、野上。お題が決まったぞ」
「おう、絶対勝つ」
森は神秘的な雰囲気が立ち込めていて魔物の気配が少しもしない。
動物が俺達の脇を走って行く。
「なんか、さっきから動物が多くないか」
「そういえば少し臭いわね」
「やだ波久礼君たら」
「俺は屁をこいたりしてないぞ。そう言えば何か焦げ臭いような」
辺りに煙が立ち込め始める。
「やばい、山火事だ」
火の手が目前まで迫ってきた。
「御花畑、水魔法でなんとかならないか」
「無理よ範囲が広すぎるわ」
「小前田はどうだ」
「手持ちの消化剤だと、焼け石に水ね」
とりあえず俺達は防火のお札を樹に貼りまくった。
安全地帯みたいなものは作れたが、火の勢いは止まらない。
辺りは火の海になった。
小鹿が一頭、安全地帯に駆け込んで来た。
「かわいい」
小前田が震える小鹿を盛んに撫でていた。
火事をどうしようかと考えていたら、野上達が安全地帯に駆け込んで来た。
「ふぃー、助かった」
「野上さんどうします」
クラスメイトが言った。
「寄居、どうすればいいか」
野上が寄居に尋ねる。
「ここを拠点に消火活動すればいいと具申します。水魔法で一斉消火が早いのでは」
「ちょっと、私達が苦労して作った安全地帯を勝手に使わないで」
「いや、ここは一時休戦しよう」
俺は文句を言う御花畑をいさめた。
野上達の中で水魔法が使える者達は水を放射。
しかし、火の勢いが止まる気配が無い。
俺は何か使える手はないかと本を漁る。
あった、火事が起きた時に雨乞いをしたら、大雨になり鎮火したという石碑の写しだ。
『ガミスト風土記』にその記載があった。
必要な物は綿と水と祝詞。
さっそくテーブルに布を掛けて祭壇を作った。
皿の上に綿を乗せ、水を掛けながら唱える。
「天の神々よ。雲を用意しました。雨を降らせたまえ。カタログスペック100%」
空を見るとどこからともなく雲が沸き出て来て、空を覆い始めた。
雲はどんどん厚くなりどす黒い雲になった。
ごろごろという音が聞こえ始める。
後少しで大雨だな。
俺達はテントを広げ、小鹿と雨を避けた。
ビシャガラガラという雷の音と共にざぁーという音がして雨が降り始めた。
辺りに水蒸気が上がる。
一時間もすると火の勢いは弱まってきた。
野上達も俺達と同じ様にテントを張って逃げ込んでいた。
どしゃぶりの雨は三時間続き、目に入るところの火は消えた。
小鹿がぴぃーと鳴くとしばらくして母鹿が現れる。
「バンビーヌちゃん、行かないで」
「小前田、名前つけたのか。行かせてやれよ」
小前田は母鹿に駆け寄る小鹿に手を振っていた。
小鹿は一回俺達の方を振り返ると見つめた後に踵を返し森に帰って行った。
「焼けた森を再生しないとな」
俺は『スプライン神話』にあった原初の土から樹が生えた神話を再現する事にした。
神の肉はまだあったのでそれを土に変えて辺りに撒く。
それから、俺の髪の毛を数本切り、原初の土に植える。
そして、髪の毛を抜き。
「カタログスペック100%」
髪の毛は光り幾本にも分裂して青々とした葉を茂らせた樹になって森に散らばっていった。
「これでバンビーヌちゃんも安心して暮らせるね」
先ほどまで泣いていたのか目を赤くした小前田が言った。
「そうだな、きっと幸せにやっていくだろう」
森の奥から青白い燐光を纏った狼がゆったりと歩いてくる。
魔物かな。
案内人を見るとひれ伏していた。
神様、いや聖獣かな。
「人の子よ、あっぱれだった。雨を降らした事や森を復活した事に感謝したい」
「火事が起きたら消火活動は人間として当たり前だろう。それに、森が枯れているとなんか悲しいしさ」
「そうか、望みを言うが良い」
「頼み事を俺達にしてくれ」
「そんな事でいいのか。最近、我のオーラが減衰してしまってな。それの復活を頼みたい」
「聞いたか、野上。お題が決まったぞ」
「おう、絶対勝つ」
20
あなたにおすすめの小説
異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる