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モモタとママと虹の架け橋
第十八話 言葉を伝える大変さ
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次の日、朝ごはんを食べたみんなは、モモタがお世話になっている千夏ちゃんというお名前のお姉さんちに集まりました。
チュウ太の提案で、千夏ちゃんに助けてもらおう、ということになったので、モモタは「にゃあにゃあ」お願いしてみます。ですが、何度も何度もお願いするけれど、分かってもらえません。
ちょうどお仕事がお休みだった千夏ちゃんは、健気にモモタの相手をしてあげます。とても優しいお姉さん。モモタは、「ごろにゃん」と甘えつきました。
窓の外から、「モモタ、モモタ」とチュウ太が呼びました。「まったりしてちゃダメじゃないか。ミゾゴイを助けてもらうんだろ?」
「そうか」とモモタが思い出します。でもやっぱり千夏ちゃんは分かってくれません。モモタが遊びたがっているものだと思っている様子で、指先にモモタをじゃれつかせて遊んでいます。
「だめだな」しびれを切らしたチュウ太が言いました。「僕が行ってくるよ」と言って、部屋の中に入っていきました。
すぐに、千夏ちゃんのけたたましい叫び声が、「きゃ~~~‼‼‼‼‼」と響きます。
千夏ちゃんは大騒ぎ。慌ててほうきを持ってきてチュウ太を追いかけまわす。
チュウ太も叫びました。
「わ、わ、わ、なんだよ、落ち着いて、ちょっと話聞けって、モモタ~、助けて~」
ペシペシ、とほうきの掃くほうで叩かれたチュウ太は、堪らずテーブルの下や、ベッドの下に隠れますが、ほうきの柄が隙間に入り込んできて、すぐに外へとかきだされてしまいます。
モモタは、チュウ太が叩き潰されないように、慌てふためく千夏ちゃんの足の間をすり抜けて、振り下ろされたほうきを掻い潜り、チュウ太をくわえて窓から外へと走り出ました。
チュウ太は、干された洗濯物のように脱力しきっています。
「う~、ありがとう、モモタ」
「もー、気を付けてよ。人間がネズミを嫌いなの知っているでしょう?」
「そうだけどさ、人間は勝手すぎるよ。ペットのネズミは好きなくせに」
モモタは思いました。そういえば、ハツカネズミを手のひらに乗せて可愛がっているのに、屋根裏から出てきたハツカネズミには怖がって追い出した子がいたなぁ、と。
「僕が上手くやるから、見ていて」
そう言って、モモタがお部屋に戻っていくと、戻ってきたモモタに、「ありがろう」とお礼を言おうとした千夏ちゃんは、ビックリ仰天。今度はオオタカが部屋に入ってきたではありませんか。
視界いっぱいに広がって迫ってくる翼を羽ばたかせたキキを見て、千夏ちゃんは「食べられる~!」と泣き叫びます。
黄色くて鋭い眼光。目をえぐり取られてしまいそうな鋭いくちばし。肌が切り裂けてしまいそうなほど尖った爪、それらを見た千夏ちゃんは生きた心地がしないでしょう。あたふたとそばにあったクッションを盾にして、部屋の隅っこで縮こまっています。
キキは、「ヒューイ、ヒューイ」と鳴いて言いました。
「人間すら怖がる空の王者、僕ってやっぱりすごいんだな、エッヘン」と得意気自慢気満足気。
千夏ちゃんが動けずに固まっていることをいいことに、キキは、ミゾゴイのことをなんとか伝えようと、ミゾゴイが首を長くした時のまねをします。モモタも真似をして、首を伸ばそうとしました。
すると、千夏ちゃんが叫びます。
「ぎゃー、またネズミが入ってきたー」
後ろを見やるモモタとキキに、やってきたチュウ太が言いました。
「だめだめ、二人とも物まね下手だな。特にキキ、おんなじ鳥で翼があるんだから、鳥感アピールしなきゃ」
そう言いながら、チュウ太は手を左右に広げて振りました。
そうか、と思ったキキは、翼を広げます。
またまた千夏ちゃんが叫びました。羽を広げたオオタカは一メートルを超える大きさですから、仕方ありません。
泣き叫ぶ千夏ちゃんが、不意に泣き止みました。涙目で宙を見上げます。
やって来たアゲハちゃんが、言いました。
「だめねー、あなたたち。それじゃあ、どの鳥か分からないじゃない。そもそも羽のあるお友達は他にもいるわよ。コウモリだってそうだし、わたしたち虫だってそうだわ」
みんなは、アゲハちゃんに妙案があるのかと思って、黙って聞いています。
アゲハちゃんは続けて、「それにチュウ太」と語気を強めて言いました。
「あなたのは腹びれね」
「は、腹びれ~? なんだよそれ」
「あなたは、河原に打ち上げられた魚が、ピチピチやっている時の腹びれに見えたもの」
思わず、モモタとキキが笑います。
「それでね」とアゲハちゃん。「ミゾゴイって分身の術が使えるじゃない? あれはどんな鳥にもまねできないと思うの。それをまねれば伝わるんじゃないかしら」
そこでみんなは、アゲハちゃんの指導の下、特徴ある独特なミゾゴイのまねをしました。
アゲハちゃんが、優雅に右に左に舞い踊ります。
「ヒラ、ヒラヒラ。ヒラ、ヒラヒラ」
モモタも前足をあげて、「にゃっにゃっにゃっ、にゃっにゃっにゃっ」左右で招き猫。なんだかとっても縁起がよさそう。
「ちゅっちゅっちゅっ、ちゅっちゅっちゅっ」と、チュウ太が肩を左右交互に上げ下げします。何だかゾンビダンスをしているよう。
さすがはキキ――と言いたいところですが、同じ鳥でもミゾゴイの動きをうまくまねできません。
翼を半開きにしたキキは、ぎこちなく頭をピクピク下にさげながら、「ヒュッヒュッヒュッ、ヒュッヒュッヒュッ」と鳴きました。獲物(千夏ちゃん)を狙って襲いかかりそうに見えなくもありません。・・・いえ、それ以外には見えません。
みんなで頑張りましたが、千夏ちゃんには伝わりません。突然舞い飛んできたアゲハちゃんに癒された千夏ちゃんでしたが、ミゾゴイの“ミ”の字にも気がつかない様子です。
しかも、何とか伝えよう、とミゾゴイのまねをする四匹にこれでもかと迫られて、千夏ちゃんは八方塞。「来ないでー! 来ないでー!」とクッションを振り回して、またまたパニック状態です。
そんな感情が伝播して、モモタたちも興奮ぎみにお祭り騒ぎ。ひげが触れるほど千夏ちゃんに迫ったモモタが真似をします。アゲハちゃんも真似をします。チュウ太もキキも真似をします。
千夏ちゃんの視界は、隙間なくアニマルパラダイス。
「きゃー! 助けてモモにゃーん」と叫んだ千夏ちゃんは、膝に飛び乗ったチュウ太を払いのけ、モモタを抱き上げてチュウ太とキキにずいっ、とつきだして、守ってもらおう、と揺すりました。
「うにゃにゃにゃにゃ~」と身をよじらせたモモタが、千夏ちゃんの手の中から滑り降りて、またまたミゾゴイのまねをして迫ります。
千夏ちゃんは、ここでようやくあることに気がつきました。自分に迫るみんなの動きはバラバラですが、リズムは一緒。上手くセッションしています。
「・・・? もしかして、モモにゃんのお友だち?」
仲良さそうなモモタたちを見て、千夏ちゃんはそう思いました。真剣にみんなの鳴き声の翻訳に取り掛かります。
「変なおとぎ話に迷い込んだのかしら? なになに? ご・は・ん・が・ほ・し・い?」
「違う違う」とみんなが鳴きます。
「ふむふむ、『千夏ちゃん可愛すぎ?』照れるなぁー」
「違う違う」とみんなが鳴きます。
「違うって何よ、ぷんぷん」
言葉は通じていないはずですが、気持ちは伝わりました。あと一息です。ああでもないこうでもない、としばらく答え合わせが続きました。
チュウ太の提案で、千夏ちゃんに助けてもらおう、ということになったので、モモタは「にゃあにゃあ」お願いしてみます。ですが、何度も何度もお願いするけれど、分かってもらえません。
ちょうどお仕事がお休みだった千夏ちゃんは、健気にモモタの相手をしてあげます。とても優しいお姉さん。モモタは、「ごろにゃん」と甘えつきました。
窓の外から、「モモタ、モモタ」とチュウ太が呼びました。「まったりしてちゃダメじゃないか。ミゾゴイを助けてもらうんだろ?」
「そうか」とモモタが思い出します。でもやっぱり千夏ちゃんは分かってくれません。モモタが遊びたがっているものだと思っている様子で、指先にモモタをじゃれつかせて遊んでいます。
「だめだな」しびれを切らしたチュウ太が言いました。「僕が行ってくるよ」と言って、部屋の中に入っていきました。
すぐに、千夏ちゃんのけたたましい叫び声が、「きゃ~~~‼‼‼‼‼」と響きます。
千夏ちゃんは大騒ぎ。慌ててほうきを持ってきてチュウ太を追いかけまわす。
チュウ太も叫びました。
「わ、わ、わ、なんだよ、落ち着いて、ちょっと話聞けって、モモタ~、助けて~」
ペシペシ、とほうきの掃くほうで叩かれたチュウ太は、堪らずテーブルの下や、ベッドの下に隠れますが、ほうきの柄が隙間に入り込んできて、すぐに外へとかきだされてしまいます。
モモタは、チュウ太が叩き潰されないように、慌てふためく千夏ちゃんの足の間をすり抜けて、振り下ろされたほうきを掻い潜り、チュウ太をくわえて窓から外へと走り出ました。
チュウ太は、干された洗濯物のように脱力しきっています。
「う~、ありがとう、モモタ」
「もー、気を付けてよ。人間がネズミを嫌いなの知っているでしょう?」
「そうだけどさ、人間は勝手すぎるよ。ペットのネズミは好きなくせに」
モモタは思いました。そういえば、ハツカネズミを手のひらに乗せて可愛がっているのに、屋根裏から出てきたハツカネズミには怖がって追い出した子がいたなぁ、と。
「僕が上手くやるから、見ていて」
そう言って、モモタがお部屋に戻っていくと、戻ってきたモモタに、「ありがろう」とお礼を言おうとした千夏ちゃんは、ビックリ仰天。今度はオオタカが部屋に入ってきたではありませんか。
視界いっぱいに広がって迫ってくる翼を羽ばたかせたキキを見て、千夏ちゃんは「食べられる~!」と泣き叫びます。
黄色くて鋭い眼光。目をえぐり取られてしまいそうな鋭いくちばし。肌が切り裂けてしまいそうなほど尖った爪、それらを見た千夏ちゃんは生きた心地がしないでしょう。あたふたとそばにあったクッションを盾にして、部屋の隅っこで縮こまっています。
キキは、「ヒューイ、ヒューイ」と鳴いて言いました。
「人間すら怖がる空の王者、僕ってやっぱりすごいんだな、エッヘン」と得意気自慢気満足気。
千夏ちゃんが動けずに固まっていることをいいことに、キキは、ミゾゴイのことをなんとか伝えようと、ミゾゴイが首を長くした時のまねをします。モモタも真似をして、首を伸ばそうとしました。
すると、千夏ちゃんが叫びます。
「ぎゃー、またネズミが入ってきたー」
後ろを見やるモモタとキキに、やってきたチュウ太が言いました。
「だめだめ、二人とも物まね下手だな。特にキキ、おんなじ鳥で翼があるんだから、鳥感アピールしなきゃ」
そう言いながら、チュウ太は手を左右に広げて振りました。
そうか、と思ったキキは、翼を広げます。
またまた千夏ちゃんが叫びました。羽を広げたオオタカは一メートルを超える大きさですから、仕方ありません。
泣き叫ぶ千夏ちゃんが、不意に泣き止みました。涙目で宙を見上げます。
やって来たアゲハちゃんが、言いました。
「だめねー、あなたたち。それじゃあ、どの鳥か分からないじゃない。そもそも羽のあるお友達は他にもいるわよ。コウモリだってそうだし、わたしたち虫だってそうだわ」
みんなは、アゲハちゃんに妙案があるのかと思って、黙って聞いています。
アゲハちゃんは続けて、「それにチュウ太」と語気を強めて言いました。
「あなたのは腹びれね」
「は、腹びれ~? なんだよそれ」
「あなたは、河原に打ち上げられた魚が、ピチピチやっている時の腹びれに見えたもの」
思わず、モモタとキキが笑います。
「それでね」とアゲハちゃん。「ミゾゴイって分身の術が使えるじゃない? あれはどんな鳥にもまねできないと思うの。それをまねれば伝わるんじゃないかしら」
そこでみんなは、アゲハちゃんの指導の下、特徴ある独特なミゾゴイのまねをしました。
アゲハちゃんが、優雅に右に左に舞い踊ります。
「ヒラ、ヒラヒラ。ヒラ、ヒラヒラ」
モモタも前足をあげて、「にゃっにゃっにゃっ、にゃっにゃっにゃっ」左右で招き猫。なんだかとっても縁起がよさそう。
「ちゅっちゅっちゅっ、ちゅっちゅっちゅっ」と、チュウ太が肩を左右交互に上げ下げします。何だかゾンビダンスをしているよう。
さすがはキキ――と言いたいところですが、同じ鳥でもミゾゴイの動きをうまくまねできません。
翼を半開きにしたキキは、ぎこちなく頭をピクピク下にさげながら、「ヒュッヒュッヒュッ、ヒュッヒュッヒュッ」と鳴きました。獲物(千夏ちゃん)を狙って襲いかかりそうに見えなくもありません。・・・いえ、それ以外には見えません。
みんなで頑張りましたが、千夏ちゃんには伝わりません。突然舞い飛んできたアゲハちゃんに癒された千夏ちゃんでしたが、ミゾゴイの“ミ”の字にも気がつかない様子です。
しかも、何とか伝えよう、とミゾゴイのまねをする四匹にこれでもかと迫られて、千夏ちゃんは八方塞。「来ないでー! 来ないでー!」とクッションを振り回して、またまたパニック状態です。
そんな感情が伝播して、モモタたちも興奮ぎみにお祭り騒ぎ。ひげが触れるほど千夏ちゃんに迫ったモモタが真似をします。アゲハちゃんも真似をします。チュウ太もキキも真似をします。
千夏ちゃんの視界は、隙間なくアニマルパラダイス。
「きゃー! 助けてモモにゃーん」と叫んだ千夏ちゃんは、膝に飛び乗ったチュウ太を払いのけ、モモタを抱き上げてチュウ太とキキにずいっ、とつきだして、守ってもらおう、と揺すりました。
「うにゃにゃにゃにゃ~」と身をよじらせたモモタが、千夏ちゃんの手の中から滑り降りて、またまたミゾゴイのまねをして迫ります。
千夏ちゃんは、ここでようやくあることに気がつきました。自分に迫るみんなの動きはバラバラですが、リズムは一緒。上手くセッションしています。
「・・・? もしかして、モモにゃんのお友だち?」
仲良さそうなモモタたちを見て、千夏ちゃんはそう思いました。真剣にみんなの鳴き声の翻訳に取り掛かります。
「変なおとぎ話に迷い込んだのかしら? なになに? ご・は・ん・が・ほ・し・い?」
「違う違う」とみんなが鳴きます。
「ふむふむ、『千夏ちゃん可愛すぎ?』照れるなぁー」
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