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モモタとママと虹の架け橋
第二十一話 誰かを思い通りに変えるよりも、自分を思い通りに変えるほうが楽ちんちん
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数日して、健康診断を受けて元気だと判明したミゾゴイが、山に放される時がやってきました。
本来なら、その日まで何事もなく毎日が過ぎるはずでした。ですが事件が起こったのです。驚くことに、この数日で事態は一変してしまいました。目の当たりにしていたモモタたちですら、にわかには信じられません。
数日の間キキは、保健所そばの木をねぐらにして見張っていました。
木といっても庭木ですから、二メートル半くらいの高さしかありません。ですから、五十センチくらいある大きなタカのキキは、大変目立ちます。瞬く間にうわさは広がり、多くのタカファンが集まってきました。
キキはその性格上、怖くてもその場から逃げようとはしません。胸を張って虚勢を張っていました。その姿がまた凛としていて、正に里山の王者に相応しい、と評判になったのです。
キキとしては、「“里山”とは何事か」とプンプンしたそぶりを見せていましたが、内心嬉しそうでした。
キキだけではありません。アゲハちゃんも大人気。町の中に、紫色に輝くアゲハ蝶がいるなんてとても珍しいことですから、可愛い女の子たちに大人気です。多くの親子連れが集まりました。
アゲハちゃんは、キキと違ってサービス満点。みんなの頭にとまってあげて、リボンになってあげたり、一緒に写真を撮ってあげたりしています。
カメラがなにか分かりませんでしたが、大人の人たちが構えるカメラに向かって、はいポーズ。葉っぱにとまったり、翅を羽ばたかせずに飛んであげたりしていました。
さすがは森のアイドルです。やっぱり町でもアイドルでした。自分を見て楽しんてくれていることは伝わってきましたから、アゲハちゃんはとてもハイな気分です。大勢の人を前にして怖がらないなんて、アゲハちゃんは生まれながらにしてアイドルなんだなぁ、とモモタは感心しました。
人気者はキキとアゲハちゃんだけではありません。モモタもチュウ太も大人気。毎日毎日いつも一緒、仲良しこよしの猫とネズミなんて奇跡です。すぐに猫好きのみんなが集まってきました。
飼われている猫とハムスターとかなら分かりますが、チュウ太は違います。チュウ太は野ネズミではなく家ネズミではあるものの、人に飼われているわけではありません。野生のクマネズミです。
日向ぼっこしているモモタのお腹を枕にゴロリとしているチュウ太が可愛くって、ネズミ好きも集まってきました。
普段はネズミを怖がるであろう小さな子供たちも、チュウ太のことを「可愛い、可愛い」と言ってそばに寄ってきます。
ですが恥ずかしがり屋のチュウ太は、モモタのお腹の下に潜ってしまいました。モモタも恥ずかしくなって、自分のお腹にしがみつくチュウ太をぶら下げて塀の上へと避難します。
チュウ太は、普段暗い屋根裏に住んでいて、ハムスターのように人と遊ぶことはありませんし、モモタもこんなに大勢の人からチヤホヤされることは普段ありませんから、逃げてしまうのも無理はありません。
モモタがチュウ太に話しかけました。
「チュウ太には悪いけど、僕は、人間はネズミを嫌っていると思ってたけど、本当は違うのかもしれないね」
「そんなことないさ。みんな僕たちを見れば追いかけまわすし、ネバネバで捕まえたりするんだ。モモタにとっては優しいかもしれないけど、僕たちにとってはとても怖い存在だよ」
「確かにそうかもしれないけど、人間も怖いんだよ。人間は暗いところで目は利かないし、鼻もあまりよくないよ。だから、暗い所にいるネズミのことはよく分からないんだと思う」
「分からなくたって、人間と僕たちの大きさは歴然じゃないか。こんなに小さな僕を怖がったりしないよ」
「僕、以前大きなうごめく影に追いかけられたことがあったんだ。とてもとってーも怖い思いをしたんだけど、なんだったと思う?」
チュウ太は、モモタの問いに答えられません。モモタは教えてあげました。
「小さな虫だった。それが集まって大きな塊に見えたんだ。それで怖い思いしたんだけど、正体を知ったら全然怖くないの」
「何が言いたいのさ」
「お互いよく分かっていないんだよ。ネズミも人間も」
「うーん、まあ、飼われているハツカネズミは可愛がられているけど、家ネズミのハツカネズミは嫌われているよね」
「そのくせ、野ネズミのハツカネズミは、山歩きしている人に興味を持たれてるよ」
そう言い終えて、モモタはそういえば、と思いました。チュウ太は、以前に今とおんなじようなことを言っていました。チュウ太は気がついているのです。なぜ自分たちが嫌われているのか、を。
チュウ太たちネズミは、人間を怖がっています。それは、人間が自分たちを追いかけまわすからでしたが、その原因はネズミたちにありました。なんせ、人間のお家に勝手に住み着いて穴を開けたり、ごはんを失敬していたからです。
チュウ太は言いました。
「猫みたいにネズミを捕れば、違うんだろうね」
「そうかもね、僕のご主人様のお家には、お家を守るヤモリさんやカマキリさんがいて、人間に可愛がられていたもの。それに、クモさんもいたずら羽虫を捕るからって、巣は大事にされていたよ」
チュウ太が閃きました。
「そうだ、人間はゴキブリを嫌うだろ? ゴキブリをごはんにしようかな」
「でも、それじゃあゴキブリに嫌われちゃうよ。それに、人間が嫌いなゴキブリを食べるチュウ太を嫌いになるかも」
「そうか・・・。そうか分かった。人間は、なぜか畑にウンチをまくだろ? 畑のニンジンを食べながらウンチをすれば一石二鳥。お腹いっぱい仲良し満点」
「お野菜は人間のごはんだから、怒られちゃうよ」
「うーん、難しいなぁ」
それでも二匹は思いました。人間と動物は違うけれど、仲良くなる手立てはいくらでもあるのかもしれない、と。
全てが同じようにうまくいくわけではありませんが、考えることと実行することをやめなければ、いつかは仲良しこよしになれるのだ、と。
そう気がつけたのは、屈託のない笑顔を見せてくれる人間の子供たちのおかげでした。
本来なら、その日まで何事もなく毎日が過ぎるはずでした。ですが事件が起こったのです。驚くことに、この数日で事態は一変してしまいました。目の当たりにしていたモモタたちですら、にわかには信じられません。
数日の間キキは、保健所そばの木をねぐらにして見張っていました。
木といっても庭木ですから、二メートル半くらいの高さしかありません。ですから、五十センチくらいある大きなタカのキキは、大変目立ちます。瞬く間にうわさは広がり、多くのタカファンが集まってきました。
キキはその性格上、怖くてもその場から逃げようとはしません。胸を張って虚勢を張っていました。その姿がまた凛としていて、正に里山の王者に相応しい、と評判になったのです。
キキとしては、「“里山”とは何事か」とプンプンしたそぶりを見せていましたが、内心嬉しそうでした。
キキだけではありません。アゲハちゃんも大人気。町の中に、紫色に輝くアゲハ蝶がいるなんてとても珍しいことですから、可愛い女の子たちに大人気です。多くの親子連れが集まりました。
アゲハちゃんは、キキと違ってサービス満点。みんなの頭にとまってあげて、リボンになってあげたり、一緒に写真を撮ってあげたりしています。
カメラがなにか分かりませんでしたが、大人の人たちが構えるカメラに向かって、はいポーズ。葉っぱにとまったり、翅を羽ばたかせずに飛んであげたりしていました。
さすがは森のアイドルです。やっぱり町でもアイドルでした。自分を見て楽しんてくれていることは伝わってきましたから、アゲハちゃんはとてもハイな気分です。大勢の人を前にして怖がらないなんて、アゲハちゃんは生まれながらにしてアイドルなんだなぁ、とモモタは感心しました。
人気者はキキとアゲハちゃんだけではありません。モモタもチュウ太も大人気。毎日毎日いつも一緒、仲良しこよしの猫とネズミなんて奇跡です。すぐに猫好きのみんなが集まってきました。
飼われている猫とハムスターとかなら分かりますが、チュウ太は違います。チュウ太は野ネズミではなく家ネズミではあるものの、人に飼われているわけではありません。野生のクマネズミです。
日向ぼっこしているモモタのお腹を枕にゴロリとしているチュウ太が可愛くって、ネズミ好きも集まってきました。
普段はネズミを怖がるであろう小さな子供たちも、チュウ太のことを「可愛い、可愛い」と言ってそばに寄ってきます。
ですが恥ずかしがり屋のチュウ太は、モモタのお腹の下に潜ってしまいました。モモタも恥ずかしくなって、自分のお腹にしがみつくチュウ太をぶら下げて塀の上へと避難します。
チュウ太は、普段暗い屋根裏に住んでいて、ハムスターのように人と遊ぶことはありませんし、モモタもこんなに大勢の人からチヤホヤされることは普段ありませんから、逃げてしまうのも無理はありません。
モモタがチュウ太に話しかけました。
「チュウ太には悪いけど、僕は、人間はネズミを嫌っていると思ってたけど、本当は違うのかもしれないね」
「そんなことないさ。みんな僕たちを見れば追いかけまわすし、ネバネバで捕まえたりするんだ。モモタにとっては優しいかもしれないけど、僕たちにとってはとても怖い存在だよ」
「確かにそうかもしれないけど、人間も怖いんだよ。人間は暗いところで目は利かないし、鼻もあまりよくないよ。だから、暗い所にいるネズミのことはよく分からないんだと思う」
「分からなくたって、人間と僕たちの大きさは歴然じゃないか。こんなに小さな僕を怖がったりしないよ」
「僕、以前大きなうごめく影に追いかけられたことがあったんだ。とてもとってーも怖い思いをしたんだけど、なんだったと思う?」
チュウ太は、モモタの問いに答えられません。モモタは教えてあげました。
「小さな虫だった。それが集まって大きな塊に見えたんだ。それで怖い思いしたんだけど、正体を知ったら全然怖くないの」
「何が言いたいのさ」
「お互いよく分かっていないんだよ。ネズミも人間も」
「うーん、まあ、飼われているハツカネズミは可愛がられているけど、家ネズミのハツカネズミは嫌われているよね」
「そのくせ、野ネズミのハツカネズミは、山歩きしている人に興味を持たれてるよ」
そう言い終えて、モモタはそういえば、と思いました。チュウ太は、以前に今とおんなじようなことを言っていました。チュウ太は気がついているのです。なぜ自分たちが嫌われているのか、を。
チュウ太たちネズミは、人間を怖がっています。それは、人間が自分たちを追いかけまわすからでしたが、その原因はネズミたちにありました。なんせ、人間のお家に勝手に住み着いて穴を開けたり、ごはんを失敬していたからです。
チュウ太は言いました。
「猫みたいにネズミを捕れば、違うんだろうね」
「そうかもね、僕のご主人様のお家には、お家を守るヤモリさんやカマキリさんがいて、人間に可愛がられていたもの。それに、クモさんもいたずら羽虫を捕るからって、巣は大事にされていたよ」
チュウ太が閃きました。
「そうだ、人間はゴキブリを嫌うだろ? ゴキブリをごはんにしようかな」
「でも、それじゃあゴキブリに嫌われちゃうよ。それに、人間が嫌いなゴキブリを食べるチュウ太を嫌いになるかも」
「そうか・・・。そうか分かった。人間は、なぜか畑にウンチをまくだろ? 畑のニンジンを食べながらウンチをすれば一石二鳥。お腹いっぱい仲良し満点」
「お野菜は人間のごはんだから、怒られちゃうよ」
「うーん、難しいなぁ」
それでも二匹は思いました。人間と動物は違うけれど、仲良くなる手立てはいくらでもあるのかもしれない、と。
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