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第2話 黄金宮殿

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アスナラーマ神。

自然を生み出した大神であり、あらゆる精霊の長である。自然の厳しさと恵みを司っており、同時に戦いと狩りの守護者でもある。自然崇拝者や未開地の蛮族はアスナラーマ神を崇拝しており、誓いや口上にこの神の名を用いることが多い。彼らの宗教観によれば、アスナラーマ神は飢えと略奪、逃亡と盗みを司るエストレア神とは敵対関係にあり、刃の主ゾールや深海の支配者デ=ゴルとは盟友である。



   ―― 辺境の宗教(多神教と自然崇拝者) ――



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 イヴァの住処すまいは、奴隷市場から歩いてすぐの高級住宅街にある。



 砂漠の都でもあるエルカバラードの街路は砂塵まみれであるが、道の端には荘厳な神々の石像が立ち並び、あらゆる建物の屋根や壁には恐るべき怪物と英雄の戦う姿が彫られている。十数年の前に都市を征服した連合軍も、この歴史ある建造物を破壊することを躊躇ったので、高級住宅街では戦火の爪痕はほとんど見られない。



 とはいえ、華やかさばかりがエルカバラードの姿ではない。

 裏路地に目をやれば仕事にしくじったらしい盗賊の死体が転がっており、縄張りを侵した娼婦が慰み者にされている。耳を澄ませば、館から絹を裂くような悲鳴や怪物の唸り声なども聞こえてくるのだ。



「死体が野ざらしでは、疫病が流行るのではないか?」



 ペルセネアは暗殺者たちを引きずりながら、目にした死体について問う。



「ああ、その辺は大丈夫だよ。この都市には優秀な死体処理係がたくさんいるからね」

「死体処理係?」

「死霊魔術師の実験材料に売りつけようとする商人や下水道に住み着いている食屍鬼グールや粘液生命体スライム、空には屍肉をついばむ赤鴉や禿鷲、大地を移動する腐肉喰らいと呼ばれる巨大イモムシとかだね。骨もすぐに砕かれて、砂に混じっちゃうよ」



 イヴァはそう言ってから、目的地が見えたので指差した。



「あ、見えてきた。あれがボクの家だよ」



 指の先にあるのは、豪華絢爛な黄金宮殿。

 他の建物よりひときわ大きく、まだ少し距離があるのに目を引かずにはいられない建物だ。砂漠の国特有の印象的なドーム型の屋根、周囲を囲う高い城壁には巨大な黄金のコブラ像が並んでいる。この建物を建造するのに、どれほどの金と人材が使われたのかは想像するのも難しい。



「見た目はあんなだけど、建物の内部は白い大理石で作ってあるし、タペストリーとかで飾っているから、目が痛くなる心配はないよ」

「そうか、それは良かった」



 アマゾネスの奴隷戦士はそう言った後で、思いついた疑問を口にする。



「壁とか、削られないのか?」

「オリハルコンとミスリルで薄くコーティングしているらしくてね。ドラゴンの炎で何年も炙らなきゃ溶けることはないらしいよ。少なくとも普通の武器や魔法じゃ傷つけることはできない。まあ、そうでもしなきゃ建物も中の住民も一晩だって無事じゃいられないだろうね」



 話していると、ようやく出入り口が見えた。

 門の前に立っているのは、リヴィング・スタチューと呼ばれる魔法生物で、その名の通り、動く彫像である。その外見は人間の上半身と獅子の下半身、蟻の頭を持つ異形の怪物であり、蠍の尾を持っている。身長は3メートルほどで、武器以外の体全ては曇りのない漆黒の宝石オニキスで作られており、衝撃や炎などに対する魔術的な防御が施されている。手にした武器はオリハルコン製の黄金に輝く巨大な刃を持つ儀仗であり、人間三人がかりでようやく持ち上げられそうな大きさであった。



 それが4体。

 まるで番兵のように佇んでいる。



「ただいま、彼女はボクの奴隷だから大丈夫だよ」



 イヴァはリヴィング・スタチューに語りかけた。

 リヴィング・スタチューは感情のない兵器であるが、主人の言葉を理解する程度の知性は与えられている。そして客人をもてなす衛兵のように、素早く左右に分かれて武器を天高く掲げた。



「頼もしい門番だな、他にもいるのか?」

「もちろん。見ての通り広い宮殿だからね。後で案内するよ。それよりも、先に食事……、いやお風呂かな?」



 黄金宮殿の城門が開かれると、巨大な中庭と真っ赤に咲き乱れる花が出迎えた。

 すると、ガラガラと馬車が近づいてくる。庭があまりに広いので、移動に馬車を使っているようであるが、馬車から1人の老人が身を乗り出して叫んでいる。



「イヴァ様~、イヴァさまぁああ~~~!!!」



 馬車はイヴァとペルセネアの前で止まると、中から老人が慌てて飛び出してきた。

 頭に孔雀の羽飾りのついたターバンを巻いた老人の髪と髭は黒く、肌は浅黒い、瞳は黄色である。

 赤と黒のゆったりとしたローブには、熟練の職人が創意工夫を凝らした刺繍が施されており、見ただけで上等な生地を使っているのがわかる。



「やあ、ザハド。そんなに慌ててどうしたの?」

「どうしたではありません。なぜ、供も連れずにお一人で出歩かれたのですか? 御身の命はこの都市の宝ですぞ。せめて、どこに向かわれたのか……おや、そちらの方は?」

「ああ、彼女はペルセネア。新しい奴隷だよ」



 奴隷という言葉に、ザハド老は頬を引きつらせる。



「い、いくらでお買い上げに?」

「5000万」

「いヴぁさまぁあああああああああーーーーー!!!!!」



 予想していたのか、イヴァは耳をふさいでおり、大絶叫の犠牲となったのはペルセネアだけであった。



「ボクが稼いだお金で何を買おうが、ボクの勝手じゃない?」

「ですが、奴隷1人に5000万は出し過ぎです。先日も、700万で少女の奴隷を買い、すぐに暇を出してしまったではありませんか!」

「ああ、人さらいにさらわれた女の子ね~。いや、彼女のお兄さんが必死に頼み込むから断れなくてさ。ボクは兄妹とかいないから、あの手の兄妹愛に弱いんだよね♪」

「イヴァ様、まさかその娘も?」



 ダークエルフの少年はいたずらを思いついた子供のような笑みを浮かべて言う。



「どう思う?」



 主人の言葉に、老人の顔は真っ青に染まった。

 ダークエルフの少年はその反応を面白そうな目で見た後、話題の中心となっている奴隷の方を向く。



「とりあえず、食事の前にお風呂だね。料理長には精のつく食べ物を作るように言っておいて、あと服も必要かな」

「この暗殺者たちはどうする?」

「ああそうだった。ザハド、男用の蟲蔵に放り込んでおいて、とりあえず依頼人と暗殺の理由、報酬の受け渡し場所、仲間の有無を聞いて」



 老人はそこで初めて、ペルセネアに引きずられていた暗殺者たちを発見した。

 裸同然の姿で砂まみれになった彼らを縛る鎖を受け取ると、ザハド老はけわしい表情をして首を縦に振る。



「それじゃあ、よろしくね。それじゃあペルセネア、行こうか」



 ダークエルフの少年に手を引かれて、女蛮族は馬車に乗った。





 ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※   





 黄金宮殿の浴室。

 砂漠で一般的なハンマームと呼ばれる蒸し風呂のような公衆浴場ではなく、湯船が張られている肩までつかれる西方の都市国家群にある風呂を参考に作られている。四方に配置された女神像の壷から温水が湧き出て、プールのように広い風呂を温かい湯で満たしており、中庭にあった花びらが浮かんでいる。



「湯に浸かる前に、これで体の汚れを落とすんだよ」



 イヴァはピンク色の石鹸せっけんを見せる。

 この時代、石鹸は珍しく一部の裕福層しか使用していない。材料は千年花と夢見草油、火竜灰を混ぜ合わせて作成したものであり、美容や健康によい品物だ。微量ではあるが回復効果などもあり、古傷などにも効果がある。



「せっかくだし、洗ってあげるね」



 本来、貴人には数人の従者が入浴を手伝ったりするのだが、イヴァは以前に買収された従者に襲われたことがある。それ以来、入浴中は自分以外の立ち入りを禁止している。だが、気まぐれにお気に入りの奴隷と風呂に入ることがある。

 その時は子供の特権を活かして、いろいろと楽しむのだ。



「いや、遠慮する」



 ペルセネアは少年の手から石鹸を取ると、イヴァがニコニコと笑いながら見ているのも気にせずに体を洗い始めた。腰辺りまで伸びている赤い髪を濡らして、身を清める姿は、女神の入浴といっても良いほどの目を奪われる光景である。

 だが、ダークエルフの少年は不思議な事に気づいた。



「綺麗な体だね。今までの戦いで傷ついたりしなかったの?」



 イヴァの疑問も当然であった。

 戦闘民族と言うには、あまりに肌が綺麗なのである。切り傷や火傷の一つもなく、シミやかぶれなどもない。まるで一度も傷ついたことのない貴族の娘のような肌でありながら、鍛えぬかれた戦士の肉体を持っている。

 相容れることのないと思われた美の融合に、ダークエルフの少年は非常に関心を持った。



「私が住んでいた場所は危険な動植物が多かったが、同時に回復効果の高い薬草なども多くあった。それで傷口は跡も残さずに塞がったし、呪術師の中には優秀な癒やし手もいたからな。手足を失ったりするのでもなければ、なんの問題もない」

「なるほどね。危険な環境であればあるほど、それに抵抗する力も強くなるってことかな」



 そこまで聞いて、イヴァはついでに疑問に思ったことを問う。



「ところで枷を外された時、逃げようと思わなかったの? 今まで出会った女戦士とかは、奴隷にされると聞けば逃げようしたものだけど」

「逃げて欲しかったのか?」

「うーん、捕まえるのが面倒くさいけど、屈服させるのは楽しいから、半々ってとこだったかな」



 ダークエルフの少年は無邪気に笑う。

 まるで虫を捕まえるのは面倒くさいけど、その後で遊ぶのは大好きだとでも言うような態度である。



「逃げなかった理由はいくつかある。何度も繰り返すようだが、まず腹が減っていたので力が出ない。次にこの場所のことをよく知らないから逃げるアテがない。それに、お前は強い。まともにやりあっても、勝てるかどうかわからん」



 素手で絞め殺す事ができそうなほどに華奢な子供に対して、アマゾネスの奴隷はいつでも攻撃にうつれるように体を動かした。それはペルセネアの野性的な直感が、イヴァは今まで戦ったどんな猛獣よりも手強い存在であると告げていたからである。



「最後に、私は自由にそれほど価値をおいてはいない。いや、そもそもどんな生き物も、何かの奴隷だ。だから主人が食事と戦いの場を与えてくれるなら、喜んで従おう」

「なるほど、うん、ありがとう。あ、洗い流すのにはこの桶を使ってね」



 女蛮族の話を聞いて、イヴァはふむふむと一人納得した。



(これは手懐けるのが難しそうだ)



 アマゾネスがダークエルフの少年を警戒したのと同じく、イヴァの方でもペルセネアの扱いに悩んだ。

 自由を願う者や富を求める者であるならば、エサをチラつかせることで制御できる。だが、ペルセネアにはそういったものは通じない。自由に関しては、先ほど本人が言ったとおり価値を見出していないし、黄金宮殿を見た反応から金銀財宝などに対する執着も薄いように思える。

 本人にとって価値の無いものなど、いくら差し出しても意味が無いだろう。

 もちろん、奴隷刻印を始めとする洗脳系統の呪いを刻み無理矢理にでも虜にすることは可能であるが、別にそれほど女に飢えているわけではない。また、ペルセネアにそうされるだけの落ち度があるわけでもない。

 つまるところ、服従させるのに常識的な手が通じないのだ。



(まあ、だから面白そうなんだけどね!)



 生きる楽しみは多いほうが良い。

 アマゾネスの裸身を見ながら、いずれ彼女の心も体も籠絡させようと考えつつ、少年は当面の問題を解決するべく、湯船につかりながら口を開いた。



「ペルセネアはもう知っているだろうけど、ボクの命は狙われている。どんなに強くても、生身である以上、いつかは賊の凶刃に倒れるかもしれない。まあ、もう15年以上もそんな綱渡りの生活を続けてきたんだけど、そろそろ終わらせようと思っているんだ」



 名目上の領主なので徴税権などはなく、市民から税金を徴収したこと無いのだが、各ギルドから領主に対する上納金が支払われており、実質的にそれが税金ともいえる。その他にも領主の特権で幾つか名前を使い分けて事業をおこない、そこそこに成功している。

 結果として、一ヶ月で最低でも数千万リエルの稼ぎがあるといえば(*軽歩兵の月給は約100リエル)、暗殺者の1人や2人は致し方ないことである。もちろん、成功の影には失敗という魔物が潜んでおり、事業に失敗すれば凄まじい負債を背負うことになるのだが、それを差し引いても彼の性交を妬むものは多く、邪魔してやろうと思うものはさらに多いのだ。



「今月の末、つまり今から30日後に領主会議を開催することになっている。そこで、ボクは正式にエルカバラードの支配者になろうと思っているんだ」

「ふむ」



 汚れを落としたペルセネアも湯船に入る。

 心地よい花の香と肌に染み込む湯を堪能しながら、イヴァの話に耳を傾けた。



「なぜ、今なのだ?」

「都市国家群の戦争は終息に向かっているし、大帝国も内乱が終わりそうなんだ。たぶん、どちらも数年以内に国内を平定して、再びエルカバラードの支配権を巡って争うと思う。そうなった時、どちらが勝ったとしても、この都は15年前と同じように滅茶苦茶に蹂躙されるよ。少なくとも、今みたいにバラバラな状態じゃね」



 イヴァはやれやれと首を横に振る。

 法のない自由都市、欲望の集まる背徳の都、冒険とロマンスの味わえる楽園といえば聞こえは良いが、要するに支配者不在の地である。そして、そのような場所がいつまでも存続することはできない。

 今この地があるのは、東西の勢力が内部で争っているからに過ぎない。



「だから、他国の干渉を許さないだけの準備を整えなきゃならない。それにはこの都市の支配権を手に入れる必要があるんだ」

「それはご主人様がやる必要あるのか?」

「大人がしっかりしてくれていれば、ボクがでしゃばる必要はなかったんだけどね。残念ながら今は頼りになる人がいない。だから、ボクがやるしかない。一応、甘い汁を吸わせてもらっている身だからね。この都市に恩返しはしなきゃ」



 自分が支配者になればなんとかなると思っているのは、いささか傲慢と言えなくもない。だが、ペルセネアは気にしなかった。アマゾネス独自の見解でいうのならば〝蟲の皇子ヴァーミン・プリンス〟という大層な称号を背負ったダークエルフの少年は「この都市の奴隷」なのだと考えたからである。



「君にして欲しいのは他でもない。近々行なわれる領主会議まで、ボクを守ってほしい」

「この館にいれば、私の護衛など必要はないだろう」



 浴場に向かう途中、門番と同じような魔法生物に出会っている。

 それに加えて黄金宮殿には魔法の仕掛けなどもあるようだし、普通の警備兵などの姿もあった。さらにペルセネアの見立てでは、〝蟲の皇子〟イヴァに護衛が必要だとは思えない。



「そりゃ、この館にいれば安全かもしれないけど、色々と根回しをしなきゃいけないからね。あっちこっちに出歩かなきゃならないし、魔法生物は強力だけど目立つし、柔軟性に欠けるから連れてはいけないよ」



 領主会議は裏の実力者たちが姿を見せて、互いの利益を確認する場所だ。

 その場でいきなり交渉しても、話が通るはずはない。事前に必要な打ち合わせをせねばならず、あらかじめ十分な味方を確保しておかなくてはならない。つまり、会議までにどれだけ味方を増やせるかで、勝敗は決するといって良い。



「実は今日も、その帰り道だったんだよ。まあ、本格的な話し合いをする前の下準備ってところかな。でもやっぱり、ザハドの言った通り1人で歩くのは危険だったよね」



 だが、大量の護衛を引き連れて堂々と会談したのでは、その動きは様々な勢力に知れ渡ってしまう。

 イヴァの方としても、敵対派や中立派が大同盟を結んで自分を領主の地位から引きずりおろそうとすれば為す術はない。なので、可能な範囲で水面下で話し合いを進めたほうが良いと思っている。もちろん、ある程度の情報網を持つ勢力ならば今回の動きは把握しているだろう。少なくとも奴隷商人ギルドの長には、ゴブリンの奴隷商人を通して、今日のイヴァの動きが耳に入っているだろう。



「敵と味方、必要な人と不要な人を見極めるのも他人任せにするわけにもいかないからね。必要ならば、口を封じなきゃいけない」



 この15年間で財力を貯めこむことには成功したが、人材の確保はうまくいっていない。忠実な老執事であるザハドや腕利きの料理人やそれなりに勤勉な衛兵を雇うことはできたが、自分の片腕となって動いてくれる副官などはいない。

 なので、重要な案件にはどうしても自分で足を運ぶ必要があるのだ。



「まあそんなわけで少しの時間、ボクに付き合ってよ。多分、厄介事の方から飛び込んでくるから、戦いの場には困らないと思うよ。それと日々の食事にもね」



 ダークエルフの少年は湯船から上がると、そう言った。



「わかった。お前……ご主人様の剣となり、盾となることを、アスナラーマ神の名にかけて誓おう」



 ペルセネアも湯船から上がると、奴隷にしては尊大な言葉で誓約する。

 それに関して、イヴァは咎めない。それよりも、汚れを落とされた彼女の肉体美に改めて見惚れてしまっていた。内から沸き立つ肉欲を抑えて、ダークエルフの少年は着替えて食事にしようと告げた。



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収支報告書(リエルで統一)



支払い給与

・軽歩兵隊長5名――5,000

・軽歩兵250名――25,000

・重装歩兵隊長1名――1,500

・重装歩兵50名――10,000

・長弓兵隊長2名――16,000

・長弓兵100名――80,000

・軽騎兵隊長3名――12,000

・軽騎兵75名――30,000

・重装騎兵隊長1名――10,000

・重装騎兵25名――25,000

・高位魔術師1名――5,000

・下位魔術師10名――4,000

・高位聖職者1名――5,000

・下位聖職者10名――4,000

・間者20名――6,000

・建築技師1名――15,000

・防具職人(頭領)1名――10,000

・防具職人(一般)5名――5,000

・武器職人(頭領)1名――10,000

・武器職人(一般)5名――5,000

・弓矢職人(頭領)1名――5,000

・弓矢職人(一般)5名――2,500

・猟師(頭領)1名――1,000

・猟師(一般)8名――4,000

・馬番10名――1,000

・専属召使い(料理人・仕立屋など)20名――4,000

・雑用召使い80名――4,000

・執事1名――20,000



維持費

・生活費――20,000

・黄金宮殿の修繕費――30,000

・兵士の武具修理費――7,500

・魔法生物維持費――850,000(詳細は別ページ参照)

・労働奴隷100名――1,000

・愛玩奴隷10名――1,000

・失敗した貿易の負債額――900,000

・その他、雑費――308,000



支出金額 合計2,442,500



収入

・上納金:奴隷商人ギルド――400,000

・上納金:貿易商人ギルド――250,000

・上納金:冒険者ギルド――150,000

・上納金:盗賊ギルド――200,000

・上納金:暗殺者ギルド――100,000

・上納金:鍛冶職人ギルド――120,000

・上納金:魔法使い同盟――80,000

・上納金:神殿――20,000

・上納金:その他――10,000

・貿易:奴隷――780,000

・貿易:毛皮――250,000

・貿易:鉄――450,000

・貿易:香辛料――800,000

・貿易:油――380,000

・貿易:塩――470,000

・貿易:機織物――1,200,000

・貿易:ワイン――420,000

・貿易:陶器――600,000

・貿易:工具――270,000

・貿易:金銀細工――1,700,000



収入金額 合計8,650,000



・貯蓄金1,329,869,000(+6,107,500)



注釈:女奴隷7,000,000と50,000,000の支出もお忘れなきように。



   ―― ザハドの収支報告書 ――
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