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第二話 悪魔と弟子としあわせの鳥
本能と黒い影(1)
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「はああああ」
盛大なため息を吐く。現在の時刻、午後五時を回ったところ。学校の裏手にある神社が所有する雑木林の中で、あたしたちはちゅんたの餌探しをしている真っ最中であった。
お食事にありつこうとブンブン飛び回る蚊をブタちゃんの器に入れた蚊取り線香の煙でけん制しつつ、走馬灯のようによみがえる『タケノコ事件』という苦い経験を思い出しながら、鬱蒼と茂る草の下をスコップで掘る。
『タケノコ事件』とは今年の三月下旬の、ちょうど春休み真っ只中の頃。タケノコロケット――中をくりぬいて空洞化したタケノコに飴玉を詰めて発射する子供向けロケット――を大量生産したいというお師匠先生のワガママでこの雑木林に放り出されたあたし。
仕方なし片っ端からタケノコを掘りまくって帰ろうとしたところ、雑木林を管理する神社の神主さんに見つかって『勝手に人の土地のタケノコを掘るんじゃない』とこっぴどく怒られたんである。
なお、なぜタケノコを使用したかったのかと言えば、ロケットの形に似ていたからという単純明快な理由であるし、なんで飴玉を詰めて飛ばしたかったかと言えば『季節外れのハロウィンを実現させたかった』という意味不明な理由である。
結果、初犯だったし、高校生に土地の権利云々はわからないだろうと言って、神主さんが寛大にも二つばかりくれた以外はすべてお返して許してもらった。
そういうわけで、この雑木林はあたしにとっては鬼門も鬼門。そんな場所に再び放り出しやがったお師匠先生に対して、有り余るほどの憎悪を募らせるのは必然というもんだ。
「本当に……ごめんね」
こちらの込み入った事情など一切知る訳がない川村さんが、心底すまなそうに長いまつげを伏せて謝った。
「別に川村さんのせいじゃないよ。全部、あのイカれポンチが悪い」
「イカれポンチって…」
「イカれポンチがダメなら、う〇こ野郎にしますが?」
「いや、そういうんじゃなくて……飛鳥さんって顔に似合わず面白いこと言う人だなあ」
すっかり正体がバレてしまったあたしを見ながら、川村さんはぷくくっと背を丸めて笑った。
そう。すべての原因は我がお師匠先生にある。彼の衝動的行動により、またしても弟子のあたしがその尻拭いに走らされる羽目になったんだから。
今回は大きくなったちゅんたのために汗まみれになって餌探しをしている。元気になったちゅんたが「ぴいぴい」と鳴いて餌をせがむ姿を見たお師匠先生が、今度は食べている姿が見たいと、あたしと川村さんを外へ放出したんである。
当然のことながら、あたしはちゃんとお師匠先生に提言した。それこそ自分で餌をとってきて、食べさせてやればよかろうと。
すると彼はこんな話をし始めた。
「きみはカメの食事を見たことがあるかい? カメってやつはさ。ゆっくり歩く姿がとても可愛いし、なんとも言えない愛らしさがあるだろう? 見ているこちらはとても癒されてさ。だから私は思ったんだ。これはきっと食事姿ものんびりしてて、壮絶可愛いに違いないってね。
そこで私は二匹のカメに、一匹のイトミミズを差し上げたのさ。なんで二匹に対して一匹かって? なんて野暮なことを聞くんだい。それはね、はにかんで譲り合って、なかなか食べられずにもじもじする姿をとくと見てみたいと思ったからさ。
だけどさ。それは叶わなかった。なんで叶わなかったかと言えば、やつらが豹変したからさ。普段、あれだけ可愛いカメが、餌を前にしたときはとんでもない俊敏さを発揮してさ。こう、ニョキっと首を伸ばして、イトミミズを取り合ったんだ。もうね、私は震えあがったよ。怖くて、怖くてしかたなかったよ! それ以来ね、ダメになったんだ」
はは~ん、なるほど。それがトラウマで、餌やり自体に臆するようになったと言いたいのか――とあたしは思った。天下無敵、唯我独尊のお師匠先生もいささかカメは苦手になったか、可哀そうにとまで思った……んだけど、それはあたしの大きな早とちりだった。
「ミミズが」
こうである。要約すると『二匹のカメが引っ張り合ったイトミミズがプッチンと切れたあと、ピッチピッチもがきながら、カメの口の中に飲み込まれていくのが恐ろしくて苦手になった』というわけだった。
カメではなく、餌のイトミミズのほうがダメだと言うとは思わなくて、開いた口が塞がらなかった。なお、カメ自体は今も大好きなんだという。
そういうわけで、お師匠先生は餌取りには一切参加しないと高らかに宣言した。悪魔のくせに……と喉元まで出たのを押し返すのがなんとたいへんだったことか。最初から期待していなかったけど、本当に身勝手極まりないお師匠先生である。ただ、彼はこうも言い放った。
「育てたいと思う本人がやらずして誰がやるんだい」
これにはぐうの音も出なかった。
野鳥のひな――お師匠先生に言わせると魔法によって野鳥ではなくなったひな――を育てたいと言ったのは川村さんだ。命を預かる責任が生じた以上、餌をきちんと確保するのは当たり前の話。できなければ見捨てる以外にないわけだ。
ただ、ペンギンサイズになってしまったので、集める餌の量も大きさに比例して増やさねばならない。今後、成長していくにつれ、その量は絶対的に増加していくことになるんだけど、はたして彼はそのことを理解しているんだろうかと甚だ疑問である。
しかしながら、餌を探している彼の口からは一切不満の声は聞こえてこない。それどころか、どこか楽しそうである。まあ、一日目から音を上げているようでは端から見込みはないけども。
「でも、ぼくは黒沼先生にすごく感謝してるよ」
額に浮かぶ玉のような汗を拭いながら、川村さんは爽やかな笑顔を浮かべた。
「先生の奇術(マジック)のおかげで、ちゅんたは元気になったし。それにしても黒沼先生って、すごいんだねえ。あの漆黒の翼も、とても作り物に見えんかったし。先生なんてやめてマジシャンになれば、世界的に有名になれそうなのにね。あんだけ見た目もいいんだし」
「いやあ……それはどうかなあ……」
なんとも言えず、あたしはお茶を濁した。
奇術は人の錯覚や思い込みを利用して、あたかも実現不可能な出来事が起きているように見せかけたものである。これにはちゃんと合理的な仕掛けが存在しており、それがわかれば誰でも再現可能となる。
しかしながら、我がお師匠先生が扱う力は奇術とは似ても似つかぬものであり、トリックの類は一切なし。生粋の超自然現象である。そんなとんでもない力を後先考えずにバンバン使って見せるんだから、こっちは気が気じゃない。誤魔化すにしても限度があるし、川村さんのように純真無垢な人でなければ難しい。
今回の相談者が底なしのお人よしでよかったと、あたしはつくづく思った。
「さてと。ぼちぼちいいかな」
虫取りかごの中がみっちみちになったのを見計らって声を掛けると、川村さんも「そうだね」と言って笑った。
「にしても、飛鳥さんは虫、ぜんぜん平気なんだね。女子はみんな苦手かと思ったよ」
感心したようにこちらをしげしげ見つめながら川村さんが言った。元スズメとも、スズメにとっては大喜びのご馳走とも言えない。まして必死に垂れ落ちる涎を押し戻しているなんて言えるはずがない。
「そういう女子ばっかじゃないよ。ほら、ここらにいるのって小さいし、危害加えられるってこと、あんましないじゃん? それに、虫がいないと穀物は育たないから大事だしさ。農耕民族にとって虫は宝でしょ、宝!」
「アハハ。農耕民族ね。イナゴとかは敵になっちゃうけど、たしかにそうだよね。しっかし、ほんと。話してみると、見た感じとぜんぜん違うね、飛鳥さん」
雑木林の中を並んで歩きながら、川村さんはクスクスと笑った。可愛いもの至上主義者のお師匠先生の趣味がギュギュっと濃縮されたあたしの見た目からすれば、ミミズを素手でガツガツ虫かごの中に突っ込む姿は想像できなかったに違いない。
「じゃあ、逆に苦手なものってなに?」
そう聞かれて、あたしは「蛇!」と即答した。
「あとはカラスとか! 猫も苦手!」
「へえ。小鳥みたいだね」
「あ……そ……そうかなあ。アハハハハ」
墓穴を掘るとはこのことだ。やはり遺伝子に刷り込まれたスズメの本能は隠しようもない。今後はあらかじめ答えを用意しておくべきかと思案しながら、神社の長い石段を下りているときだった。
頭上でバサバサバサッと騒々しい羽音がして、視界に真っ黒な斜が走った。ハッとして身を引いたが、ゾワゾワと足元から這い上がる悪寒に耐え切れずに膝頭が笑い始める。頭の中では『WARNING』という本能からの警告音が鳴り響いている。
盛大なため息を吐く。現在の時刻、午後五時を回ったところ。学校の裏手にある神社が所有する雑木林の中で、あたしたちはちゅんたの餌探しをしている真っ最中であった。
お食事にありつこうとブンブン飛び回る蚊をブタちゃんの器に入れた蚊取り線香の煙でけん制しつつ、走馬灯のようによみがえる『タケノコ事件』という苦い経験を思い出しながら、鬱蒼と茂る草の下をスコップで掘る。
『タケノコ事件』とは今年の三月下旬の、ちょうど春休み真っ只中の頃。タケノコロケット――中をくりぬいて空洞化したタケノコに飴玉を詰めて発射する子供向けロケット――を大量生産したいというお師匠先生のワガママでこの雑木林に放り出されたあたし。
仕方なし片っ端からタケノコを掘りまくって帰ろうとしたところ、雑木林を管理する神社の神主さんに見つかって『勝手に人の土地のタケノコを掘るんじゃない』とこっぴどく怒られたんである。
なお、なぜタケノコを使用したかったのかと言えば、ロケットの形に似ていたからという単純明快な理由であるし、なんで飴玉を詰めて飛ばしたかったかと言えば『季節外れのハロウィンを実現させたかった』という意味不明な理由である。
結果、初犯だったし、高校生に土地の権利云々はわからないだろうと言って、神主さんが寛大にも二つばかりくれた以外はすべてお返して許してもらった。
そういうわけで、この雑木林はあたしにとっては鬼門も鬼門。そんな場所に再び放り出しやがったお師匠先生に対して、有り余るほどの憎悪を募らせるのは必然というもんだ。
「本当に……ごめんね」
こちらの込み入った事情など一切知る訳がない川村さんが、心底すまなそうに長いまつげを伏せて謝った。
「別に川村さんのせいじゃないよ。全部、あのイカれポンチが悪い」
「イカれポンチって…」
「イカれポンチがダメなら、う〇こ野郎にしますが?」
「いや、そういうんじゃなくて……飛鳥さんって顔に似合わず面白いこと言う人だなあ」
すっかり正体がバレてしまったあたしを見ながら、川村さんはぷくくっと背を丸めて笑った。
そう。すべての原因は我がお師匠先生にある。彼の衝動的行動により、またしても弟子のあたしがその尻拭いに走らされる羽目になったんだから。
今回は大きくなったちゅんたのために汗まみれになって餌探しをしている。元気になったちゅんたが「ぴいぴい」と鳴いて餌をせがむ姿を見たお師匠先生が、今度は食べている姿が見たいと、あたしと川村さんを外へ放出したんである。
当然のことながら、あたしはちゃんとお師匠先生に提言した。それこそ自分で餌をとってきて、食べさせてやればよかろうと。
すると彼はこんな話をし始めた。
「きみはカメの食事を見たことがあるかい? カメってやつはさ。ゆっくり歩く姿がとても可愛いし、なんとも言えない愛らしさがあるだろう? 見ているこちらはとても癒されてさ。だから私は思ったんだ。これはきっと食事姿ものんびりしてて、壮絶可愛いに違いないってね。
そこで私は二匹のカメに、一匹のイトミミズを差し上げたのさ。なんで二匹に対して一匹かって? なんて野暮なことを聞くんだい。それはね、はにかんで譲り合って、なかなか食べられずにもじもじする姿をとくと見てみたいと思ったからさ。
だけどさ。それは叶わなかった。なんで叶わなかったかと言えば、やつらが豹変したからさ。普段、あれだけ可愛いカメが、餌を前にしたときはとんでもない俊敏さを発揮してさ。こう、ニョキっと首を伸ばして、イトミミズを取り合ったんだ。もうね、私は震えあがったよ。怖くて、怖くてしかたなかったよ! それ以来ね、ダメになったんだ」
はは~ん、なるほど。それがトラウマで、餌やり自体に臆するようになったと言いたいのか――とあたしは思った。天下無敵、唯我独尊のお師匠先生もいささかカメは苦手になったか、可哀そうにとまで思った……んだけど、それはあたしの大きな早とちりだった。
「ミミズが」
こうである。要約すると『二匹のカメが引っ張り合ったイトミミズがプッチンと切れたあと、ピッチピッチもがきながら、カメの口の中に飲み込まれていくのが恐ろしくて苦手になった』というわけだった。
カメではなく、餌のイトミミズのほうがダメだと言うとは思わなくて、開いた口が塞がらなかった。なお、カメ自体は今も大好きなんだという。
そういうわけで、お師匠先生は餌取りには一切参加しないと高らかに宣言した。悪魔のくせに……と喉元まで出たのを押し返すのがなんとたいへんだったことか。最初から期待していなかったけど、本当に身勝手極まりないお師匠先生である。ただ、彼はこうも言い放った。
「育てたいと思う本人がやらずして誰がやるんだい」
これにはぐうの音も出なかった。
野鳥のひな――お師匠先生に言わせると魔法によって野鳥ではなくなったひな――を育てたいと言ったのは川村さんだ。命を預かる責任が生じた以上、餌をきちんと確保するのは当たり前の話。できなければ見捨てる以外にないわけだ。
ただ、ペンギンサイズになってしまったので、集める餌の量も大きさに比例して増やさねばならない。今後、成長していくにつれ、その量は絶対的に増加していくことになるんだけど、はたして彼はそのことを理解しているんだろうかと甚だ疑問である。
しかしながら、餌を探している彼の口からは一切不満の声は聞こえてこない。それどころか、どこか楽しそうである。まあ、一日目から音を上げているようでは端から見込みはないけども。
「でも、ぼくは黒沼先生にすごく感謝してるよ」
額に浮かぶ玉のような汗を拭いながら、川村さんは爽やかな笑顔を浮かべた。
「先生の奇術(マジック)のおかげで、ちゅんたは元気になったし。それにしても黒沼先生って、すごいんだねえ。あの漆黒の翼も、とても作り物に見えんかったし。先生なんてやめてマジシャンになれば、世界的に有名になれそうなのにね。あんだけ見た目もいいんだし」
「いやあ……それはどうかなあ……」
なんとも言えず、あたしはお茶を濁した。
奇術は人の錯覚や思い込みを利用して、あたかも実現不可能な出来事が起きているように見せかけたものである。これにはちゃんと合理的な仕掛けが存在しており、それがわかれば誰でも再現可能となる。
しかしながら、我がお師匠先生が扱う力は奇術とは似ても似つかぬものであり、トリックの類は一切なし。生粋の超自然現象である。そんなとんでもない力を後先考えずにバンバン使って見せるんだから、こっちは気が気じゃない。誤魔化すにしても限度があるし、川村さんのように純真無垢な人でなければ難しい。
今回の相談者が底なしのお人よしでよかったと、あたしはつくづく思った。
「さてと。ぼちぼちいいかな」
虫取りかごの中がみっちみちになったのを見計らって声を掛けると、川村さんも「そうだね」と言って笑った。
「にしても、飛鳥さんは虫、ぜんぜん平気なんだね。女子はみんな苦手かと思ったよ」
感心したようにこちらをしげしげ見つめながら川村さんが言った。元スズメとも、スズメにとっては大喜びのご馳走とも言えない。まして必死に垂れ落ちる涎を押し戻しているなんて言えるはずがない。
「そういう女子ばっかじゃないよ。ほら、ここらにいるのって小さいし、危害加えられるってこと、あんましないじゃん? それに、虫がいないと穀物は育たないから大事だしさ。農耕民族にとって虫は宝でしょ、宝!」
「アハハ。農耕民族ね。イナゴとかは敵になっちゃうけど、たしかにそうだよね。しっかし、ほんと。話してみると、見た感じとぜんぜん違うね、飛鳥さん」
雑木林の中を並んで歩きながら、川村さんはクスクスと笑った。可愛いもの至上主義者のお師匠先生の趣味がギュギュっと濃縮されたあたしの見た目からすれば、ミミズを素手でガツガツ虫かごの中に突っ込む姿は想像できなかったに違いない。
「じゃあ、逆に苦手なものってなに?」
そう聞かれて、あたしは「蛇!」と即答した。
「あとはカラスとか! 猫も苦手!」
「へえ。小鳥みたいだね」
「あ……そ……そうかなあ。アハハハハ」
墓穴を掘るとはこのことだ。やはり遺伝子に刷り込まれたスズメの本能は隠しようもない。今後はあらかじめ答えを用意しておくべきかと思案しながら、神社の長い石段を下りているときだった。
頭上でバサバサバサッと騒々しい羽音がして、視界に真っ黒な斜が走った。ハッとして身を引いたが、ゾワゾワと足元から這い上がる悪寒に耐え切れずに膝頭が笑い始める。頭の中では『WARNING』という本能からの警告音が鳴り響いている。
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※時代設定は2018年頃。お米も卵も今よりずっと安価です。
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