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万保7(2025)年10月
天皇御一家が生活を営む皇居・御所の私室の一室。時計の針が12時を過ぎた頃、天皇御一家の長女である理宮富子内親王は起床した。
後2ヶ月で30歳となる彼女は2014~2024年に掛けて海外の名門大学で経済学を学び、博士号まで取得していた。しかし、その才覚は彼女の投資で富を築く以外で活かされることは全くなく、彼女は自他ともに認めるロイヤルニートとして生活している。
そうなってしまったのは、彼女が物心ついた頃から自身を含めた家族がバッシングされ、母が精神疾患を患ったこと、そんな日々が続き、改元後にいとこの憲子内親王の結婚問題が生じると叔父一家(皇嗣家)にバッシングの矛先を向けた国民に対して務めを果たすモチベーションが消滅したことが原因である。
公務も宮中祭祀も出席せず、かと言って非営利団体の嘱託職員として勤務するわけでもない。
母譲りの目鼻立ちの整った容姿は聡明なキャリアウーマンな雰囲気を漂わせているが、実態は朝5時過ぎまで漫画アプリやソシャゲで時間を溶かすニートである。
「ふぁ~あ。良く寝た。」
彼女はベッドから起き上がるといつもの部屋着に着替える。それは高校時代の体操服。伸縮性に優れており着心地が良いので愛用しているのだ。
そうしてリビングに向かうと両親がいた。
「お父さん、お母さん。おはよ~」
「富子、もう12時過ぎてるぞ。おそようだろ。」
「そうよ。少しは生活リズムを整えたら?」
両親である天皇皇后もそう富子に告げる。しかし、富子は右から左に聞き流している。ちなみに妹の朋宮芳子内親王は大学を卒業後非営利団体の嘱託職員として就職しており、既に出勤中だ。
「大丈夫だって。ちゃんと睡眠時間は取ってるから」
富子は両親にそう伝えた。
「そろそろ昼食にしようと思ってたんだが一緒にどうだ?」
天皇の提案を富子は快諾する。
「いーよ。」
こうして3人は昼食の為、食堂へと向かった。
◇◇◇
富子と天皇皇后は食堂で席に付き食事を取っている。見た目は一般家庭の食事と変わらないか、やや質素に見える。しかし、実際は宮内庁大膳課の職員が御料牧場で育てられたオーガニックな食材を丁寧に調理し栄養バランスを考えられた最上級の食事である。
食事を楽しみながら天皇は富子に話しかける。
「今日はどうやって過ごす予定なんだい?」
「投資のポートフォリオを確認するのと漫画とゲーム。あ、後彼氏と1週間ぶりに電話する」
彼女には恋人がいた。名前はパク・テソン。世界的に有名なKPOPアイドルグループのメンバーである。初めての出会いは2人が幼い頃まで遡る。富子が両親と共に韓国を親善訪問した時である。その時、花束を代表で渡してくれたのがテソンであった。
それから10年以上会っていなかったのだが、ある番組でテソンが初恋について聞かれ「小さい頃に花束を渡した日本のお姫様」と答えたこと、同時期にちょうど成年を迎えた富子が関連質問で理想の男性像について「小さい頃に花束を渡してくれた韓国の男の子」を挙げ彼を「初恋」と述べたことが公となって再会する機会が設けられ流れで交際を始めたのだ。
その後、富子の学業やテソンの兵役が完了したタイミングで結婚しようと思っており、実は彼女はもうすぐ皇室を離れる身分である。
「そういえば結婚会見まで後少しだな。メディアへの発表は来月行うそうだ」
「別に結婚すること自体は反対しないけどテソンさんと日本で暮らすの?」
天皇は婚約の発表を行う時期を告げ、皇后は結婚後の生活について尋ねる。
「いや、韓国で暮らす予定。私韓国語結構話せるし」
富子はニートとして過ごしつつその才覚は本物であった。彼女は独学で韓国語を学び、既にネイティブレベルで話す事が出来るのだ。その為、テソンとの電話は韓国語で行っているし、会見も彼女が通訳を行う予定だ。
ちなみに結婚に関して行われる儀式については富子とテソン双方が「面倒くさい」と思ったので一切省略して結婚する。
ただし一時金は満額キッチリと受け取る予定である。
「そうか…韓国で暮らすのか…まあ、日本とは近いし何かあったらいつでも頼ってきなさい。皇室経済法でも1800万円までは財産の下賜もできるしな」
天皇はそう言って娘に微笑む。皇后ももうすぐ皇室を離れる娘が寂しいのか少し涙目だ。
「ま、今までお世話になりました。まあ、もうしばらく皇室にいそうだけどね」
そう言って富子は笑った。
◇◇◇
翌月、宮内庁は富子とテソンの結婚を発表。1週間後には結婚会見が行われた。天皇の皇女の結婚相手が外国出身、それも何かとわだかまりのある韓国であったことから一部で大きな反発が巻き起こった。
しかし、幼少期からバッシングに晒されており、両親の即位と共に掌返しで皇嗣家に攻撃の矛先を変えるるような国民にどう思われようが知った事ではないと言わんばかりにフル無視して結婚。
一時金を満額受け取った後、結婚してすぐ韓国に渡航した。
彼女は出国ゲートに入る直前、報道陣に満面の笑みを見せた後思いっきり中指を突き立てた。
30年間我慢していた鬱憤を晴らしたのである。
その後、富子は韓国のシンクタンクに就職してテソンの芸能活動を支えつつ子供にも恵まれ韓国で幸せな日々を過ごすことになった。
~完~
勢いで書いたメチャクチャな作品ですがご容赦下さい...基本的に自分が書く皇室小説は『型にはまらないぶっ飛んだ行動を行う皇族(元も含む)』をテーマに書いております...
天皇御一家が生活を営む皇居・御所の私室の一室。時計の針が12時を過ぎた頃、天皇御一家の長女である理宮富子内親王は起床した。
後2ヶ月で30歳となる彼女は2014~2024年に掛けて海外の名門大学で経済学を学び、博士号まで取得していた。しかし、その才覚は彼女の投資で富を築く以外で活かされることは全くなく、彼女は自他ともに認めるロイヤルニートとして生活している。
そうなってしまったのは、彼女が物心ついた頃から自身を含めた家族がバッシングされ、母が精神疾患を患ったこと、そんな日々が続き、改元後にいとこの憲子内親王の結婚問題が生じると叔父一家(皇嗣家)にバッシングの矛先を向けた国民に対して務めを果たすモチベーションが消滅したことが原因である。
公務も宮中祭祀も出席せず、かと言って非営利団体の嘱託職員として勤務するわけでもない。
母譲りの目鼻立ちの整った容姿は聡明なキャリアウーマンな雰囲気を漂わせているが、実態は朝5時過ぎまで漫画アプリやソシャゲで時間を溶かすニートである。
「ふぁ~あ。良く寝た。」
彼女はベッドから起き上がるといつもの部屋着に着替える。それは高校時代の体操服。伸縮性に優れており着心地が良いので愛用しているのだ。
そうしてリビングに向かうと両親がいた。
「お父さん、お母さん。おはよ~」
「富子、もう12時過ぎてるぞ。おそようだろ。」
「そうよ。少しは生活リズムを整えたら?」
両親である天皇皇后もそう富子に告げる。しかし、富子は右から左に聞き流している。ちなみに妹の朋宮芳子内親王は大学を卒業後非営利団体の嘱託職員として就職しており、既に出勤中だ。
「大丈夫だって。ちゃんと睡眠時間は取ってるから」
富子は両親にそう伝えた。
「そろそろ昼食にしようと思ってたんだが一緒にどうだ?」
天皇の提案を富子は快諾する。
「いーよ。」
こうして3人は昼食の為、食堂へと向かった。
◇◇◇
富子と天皇皇后は食堂で席に付き食事を取っている。見た目は一般家庭の食事と変わらないか、やや質素に見える。しかし、実際は宮内庁大膳課の職員が御料牧場で育てられたオーガニックな食材を丁寧に調理し栄養バランスを考えられた最上級の食事である。
食事を楽しみながら天皇は富子に話しかける。
「今日はどうやって過ごす予定なんだい?」
「投資のポートフォリオを確認するのと漫画とゲーム。あ、後彼氏と1週間ぶりに電話する」
彼女には恋人がいた。名前はパク・テソン。世界的に有名なKPOPアイドルグループのメンバーである。初めての出会いは2人が幼い頃まで遡る。富子が両親と共に韓国を親善訪問した時である。その時、花束を代表で渡してくれたのがテソンであった。
それから10年以上会っていなかったのだが、ある番組でテソンが初恋について聞かれ「小さい頃に花束を渡した日本のお姫様」と答えたこと、同時期にちょうど成年を迎えた富子が関連質問で理想の男性像について「小さい頃に花束を渡してくれた韓国の男の子」を挙げ彼を「初恋」と述べたことが公となって再会する機会が設けられ流れで交際を始めたのだ。
その後、富子の学業やテソンの兵役が完了したタイミングで結婚しようと思っており、実は彼女はもうすぐ皇室を離れる身分である。
「そういえば結婚会見まで後少しだな。メディアへの発表は来月行うそうだ」
「別に結婚すること自体は反対しないけどテソンさんと日本で暮らすの?」
天皇は婚約の発表を行う時期を告げ、皇后は結婚後の生活について尋ねる。
「いや、韓国で暮らす予定。私韓国語結構話せるし」
富子はニートとして過ごしつつその才覚は本物であった。彼女は独学で韓国語を学び、既にネイティブレベルで話す事が出来るのだ。その為、テソンとの電話は韓国語で行っているし、会見も彼女が通訳を行う予定だ。
ちなみに結婚に関して行われる儀式については富子とテソン双方が「面倒くさい」と思ったので一切省略して結婚する。
ただし一時金は満額キッチリと受け取る予定である。
「そうか…韓国で暮らすのか…まあ、日本とは近いし何かあったらいつでも頼ってきなさい。皇室経済法でも1800万円までは財産の下賜もできるしな」
天皇はそう言って娘に微笑む。皇后ももうすぐ皇室を離れる娘が寂しいのか少し涙目だ。
「ま、今までお世話になりました。まあ、もうしばらく皇室にいそうだけどね」
そう言って富子は笑った。
◇◇◇
翌月、宮内庁は富子とテソンの結婚を発表。1週間後には結婚会見が行われた。天皇の皇女の結婚相手が外国出身、それも何かとわだかまりのある韓国であったことから一部で大きな反発が巻き起こった。
しかし、幼少期からバッシングに晒されており、両親の即位と共に掌返しで皇嗣家に攻撃の矛先を変えるるような国民にどう思われようが知った事ではないと言わんばかりにフル無視して結婚。
一時金を満額受け取った後、結婚してすぐ韓国に渡航した。
彼女は出国ゲートに入る直前、報道陣に満面の笑みを見せた後思いっきり中指を突き立てた。
30年間我慢していた鬱憤を晴らしたのである。
その後、富子は韓国のシンクタンクに就職してテソンの芸能活動を支えつつ子供にも恵まれ韓国で幸せな日々を過ごすことになった。
~完~
勢いで書いたメチャクチャな作品ですがご容赦下さい...基本的に自分が書く皇室小説は『型にはまらないぶっ飛んだ行動を行う皇族(元も含む)』をテーマに書いております...
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