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サンライト・ホーリースライム編
最終決戦開幕
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双方の陣営が対峙するその場は吹き抜ける風と土埃の匂いがした。
戦場を洗い流す様な治癒の波はもう立たない。
生き残った者は、死にかけた時の恐怖を思い出し、あるものは興奮し、あるものはその恐怖に飲まれ震え、あるものはそこに救いを求めた。永劫なる死が全ての感情からの救済だと。
死が救済だろうと悪夢だろうと、今回はやり直しが利かない。
これまでは練習試合だけどここからは本番…そんなイメージか?
アルヴァの軍勢はサムライという修羅の戦士たち、不退転の気迫をもって一致団結した淀みない動きをする。
前衛が槍と木の枝をまとめただけの盾、弓兵と僧兵、奥に巫女そしてその奥にアルヴァ。本陣。
こちらは最充電で再出力のスケルトン部隊が最前線。今回は前回のような大規模浄化はされないと読んでいる。
その後ろにオーク部隊とドレグ=ヴァス(コモドドラゴン系)リザードマンの部隊。リザードマン達に跨ってケルベロスの残存兵力も立つ。
そして、虎の子のヒュドラ七匹。ブリギッタを前線の大将としてこれらの部隊が動く。
後方はアストリッド率いる魔法省の魔法使い12名。
魔女王エラリアと魔王オレ、副官雫と鉄魁
衛士として、カイラ、ザルク、タイガ、レイラ、ナディア、そしてハイランダーエイラ。
その他のハイランダーは遊撃部隊。
「よし!少し我等の力を見せようぞ!」
エラリアは少し楽しそうだ。魔王としての裁量を振るえることがそんなに嬉しかったのだろうか?
いや、そうでは無い。彼女はオレのために鼓舞してキレているのだ。絶望に下を向かないように。
開戦と同時にスケルトン部隊が突撃する。
全てを絞り切るような出力でアストリッドが呼び出した数千の命を失った過去の亡霊を模った骨の化物だ。
迎え撃つのは、式神の獣。当たり前だが相手も対応してきている。前回は騎馬武者の騎馬と鬼を模っていたのを骨対策に対応してきたのだ。数には数を。
その間隙を縫ってリザードマンとリザードマンに騎乗して戦場を駆るケルベロス部隊。
前線の槍部隊に対して速度と質量を持つドレグ=ヴァスは巨大だが低い姿勢で硬く滑らかな表皮を利用して突撃する。
圧倒的であったのは、オレとの対決を受けてくれた族長のスカル=ザハルと、その背に乗ったエルトの悪魔合体みたいな戦力は前線の一部を完膚なきに破壊し、続くオーク部隊の血路を開けるに至る。
だが、敵もそこも読んでいる。割れた軍勢をそのまま移動して包囲戦を仕掛ける。
そして…
「御命頂戴!」「シェル様危ない!」ウィンディーネのナディアが驚異の反射能力で、オレを突き飛ばすとその場に無数のクナイや手裏剣が刺さる。
暗殺者、そう…ジパングと言うからには出てくるであろうニンジャである。
「我らハットリ忍軍…敵将エラリア女王とシェル殿下…御命頂戴致す」
いかにもな黒装束で、こちらが利用したスレインの洞窟を逆行してきたようだ…まあ、そりゃ利用するよな…
「おい、不意打ちとは…名乗れ…って」既にラカスタの三人が動いて打倒してしまっている。
襲撃者は5人…残念ながら、こちらもある程度は想定していたので、特に襲撃自体は驚くに値しなかったが、そのうちの一人は…一度先遣隊で上陸し、傷跡を残した七人の侍の中の一人、サユリだった。
「彼女は、明らかに不意打ちを狙いながらも殺気を隠さなかった…故にボクも気づけたのかも」
とナディアはちょっと怖いことを言う…うん?つまり彼女は暗殺部隊の中に紛れながら、オレを救うために行動してくれたのだろうか…
捕縛され、捕虜となったサユリに近づく。
「お前の命を狙ったのだ…暗殺者などとっとと殺してしまえばよいものを…」自分で言うなよ…
「この前生かして返したことへの復讐なら、黙って動けばよかったのに…ありがとう」
「なっ?!……そ、その様な…ことは…ぁぃぁぇ…」
「あれからどうしたんだ?」
「会ったことを報告しました。アルヴァ様は…そうか…とだけ。そしてその事実を元に出陣の指示をされました。私は処分も覚悟しておりましたが、特に何もありませんでした…ですが、シェル様の暗殺計画が一族の長老に下されました。隠密としては当然の作戦です…逆らえませんが…私は……」
「アルヴァは、この戦で何を求めているんだ?奴は強い…軍勢を戦わせて派手にやったりするより、自身で乗り込めばあっさり決着がつきそうだが…」
「私の様な末端の忍びに何も分かりませんが……カンベイ様の死の報告とその御印を届けた際に『…そうか、残念だ』と仰いましたが、とても楽しそうに笑っておりました」
「そうか…まあ戦の準備が進んだくらいか」
「…そうです、それまでは具体的な準備はなく、急激にそこから進みました。もしかしたら、我ら七人衆が都市の一つも落とすのかと期待されていたのかもしれません」
つまり、鍛え上げた名のある七人の侍、アルヴァの選抜したエリートが上陸すれば縦横無尽に暴れてある程度制圧できるであろうという目論見が思った以上に上手くいかなかったということに対する、作戦の変更もあったという可能性もある…
そして、上陸後、オレ達が魔族としての魂を一部とはいえ取り戻し、亜人を引き連れ闘う姿に計算外があったという可能性もある。なので、正面切っての合戦と言いつつ暗殺部隊を粉にタイミングで送り込んできた…ありそうな話ではある。
そんなことを考えていると、後ろから声がかけられる
「シェル様…そのぉ女、抱こうとしてませんよねぇ?」アストリッドだ。
「おいおい、オレを何だと思っているんだ…っておい!」
アストリッドはローブの裾を捲りその中でまたしても枯渇した欲望を求めた準備の整った下半身を晒す…
「スケルトン部隊で私のマナは枯渇しております…このままでは治療もぉままなりません…」
戦場で女抱いてんじゃねーよというどころか優先度の話か…まいったね…
爆速で彼女を満たす…決して手は抜かないぞ…と誰に言い訳するわけでもなく彼女を立ったまま後ろから挿す。
手は抜かないが少し激しめに突く。アストリッドの秘密はそれに応えて震えた。
彼女の中にマナを放つ…彼女が復活…の前に満足して倒れてしまった。
そんな呑気なことをしている間に戦況が動いた。
戦場を洗い流す様な治癒の波はもう立たない。
生き残った者は、死にかけた時の恐怖を思い出し、あるものは興奮し、あるものはその恐怖に飲まれ震え、あるものはそこに救いを求めた。永劫なる死が全ての感情からの救済だと。
死が救済だろうと悪夢だろうと、今回はやり直しが利かない。
これまでは練習試合だけどここからは本番…そんなイメージか?
アルヴァの軍勢はサムライという修羅の戦士たち、不退転の気迫をもって一致団結した淀みない動きをする。
前衛が槍と木の枝をまとめただけの盾、弓兵と僧兵、奥に巫女そしてその奥にアルヴァ。本陣。
こちらは最充電で再出力のスケルトン部隊が最前線。今回は前回のような大規模浄化はされないと読んでいる。
その後ろにオーク部隊とドレグ=ヴァス(コモドドラゴン系)リザードマンの部隊。リザードマン達に跨ってケルベロスの残存兵力も立つ。
そして、虎の子のヒュドラ七匹。ブリギッタを前線の大将としてこれらの部隊が動く。
後方はアストリッド率いる魔法省の魔法使い12名。
魔女王エラリアと魔王オレ、副官雫と鉄魁
衛士として、カイラ、ザルク、タイガ、レイラ、ナディア、そしてハイランダーエイラ。
その他のハイランダーは遊撃部隊。
「よし!少し我等の力を見せようぞ!」
エラリアは少し楽しそうだ。魔王としての裁量を振るえることがそんなに嬉しかったのだろうか?
いや、そうでは無い。彼女はオレのために鼓舞してキレているのだ。絶望に下を向かないように。
開戦と同時にスケルトン部隊が突撃する。
全てを絞り切るような出力でアストリッドが呼び出した数千の命を失った過去の亡霊を模った骨の化物だ。
迎え撃つのは、式神の獣。当たり前だが相手も対応してきている。前回は騎馬武者の騎馬と鬼を模っていたのを骨対策に対応してきたのだ。数には数を。
その間隙を縫ってリザードマンとリザードマンに騎乗して戦場を駆るケルベロス部隊。
前線の槍部隊に対して速度と質量を持つドレグ=ヴァスは巨大だが低い姿勢で硬く滑らかな表皮を利用して突撃する。
圧倒的であったのは、オレとの対決を受けてくれた族長のスカル=ザハルと、その背に乗ったエルトの悪魔合体みたいな戦力は前線の一部を完膚なきに破壊し、続くオーク部隊の血路を開けるに至る。
だが、敵もそこも読んでいる。割れた軍勢をそのまま移動して包囲戦を仕掛ける。
そして…
「御命頂戴!」「シェル様危ない!」ウィンディーネのナディアが驚異の反射能力で、オレを突き飛ばすとその場に無数のクナイや手裏剣が刺さる。
暗殺者、そう…ジパングと言うからには出てくるであろうニンジャである。
「我らハットリ忍軍…敵将エラリア女王とシェル殿下…御命頂戴致す」
いかにもな黒装束で、こちらが利用したスレインの洞窟を逆行してきたようだ…まあ、そりゃ利用するよな…
「おい、不意打ちとは…名乗れ…って」既にラカスタの三人が動いて打倒してしまっている。
襲撃者は5人…残念ながら、こちらもある程度は想定していたので、特に襲撃自体は驚くに値しなかったが、そのうちの一人は…一度先遣隊で上陸し、傷跡を残した七人の侍の中の一人、サユリだった。
「彼女は、明らかに不意打ちを狙いながらも殺気を隠さなかった…故にボクも気づけたのかも」
とナディアはちょっと怖いことを言う…うん?つまり彼女は暗殺部隊の中に紛れながら、オレを救うために行動してくれたのだろうか…
捕縛され、捕虜となったサユリに近づく。
「お前の命を狙ったのだ…暗殺者などとっとと殺してしまえばよいものを…」自分で言うなよ…
「この前生かして返したことへの復讐なら、黙って動けばよかったのに…ありがとう」
「なっ?!……そ、その様な…ことは…ぁぃぁぇ…」
「あれからどうしたんだ?」
「会ったことを報告しました。アルヴァ様は…そうか…とだけ。そしてその事実を元に出陣の指示をされました。私は処分も覚悟しておりましたが、特に何もありませんでした…ですが、シェル様の暗殺計画が一族の長老に下されました。隠密としては当然の作戦です…逆らえませんが…私は……」
「アルヴァは、この戦で何を求めているんだ?奴は強い…軍勢を戦わせて派手にやったりするより、自身で乗り込めばあっさり決着がつきそうだが…」
「私の様な末端の忍びに何も分かりませんが……カンベイ様の死の報告とその御印を届けた際に『…そうか、残念だ』と仰いましたが、とても楽しそうに笑っておりました」
「そうか…まあ戦の準備が進んだくらいか」
「…そうです、それまでは具体的な準備はなく、急激にそこから進みました。もしかしたら、我ら七人衆が都市の一つも落とすのかと期待されていたのかもしれません」
つまり、鍛え上げた名のある七人の侍、アルヴァの選抜したエリートが上陸すれば縦横無尽に暴れてある程度制圧できるであろうという目論見が思った以上に上手くいかなかったということに対する、作戦の変更もあったという可能性もある…
そして、上陸後、オレ達が魔族としての魂を一部とはいえ取り戻し、亜人を引き連れ闘う姿に計算外があったという可能性もある。なので、正面切っての合戦と言いつつ暗殺部隊を粉にタイミングで送り込んできた…ありそうな話ではある。
そんなことを考えていると、後ろから声がかけられる
「シェル様…そのぉ女、抱こうとしてませんよねぇ?」アストリッドだ。
「おいおい、オレを何だと思っているんだ…っておい!」
アストリッドはローブの裾を捲りその中でまたしても枯渇した欲望を求めた準備の整った下半身を晒す…
「スケルトン部隊で私のマナは枯渇しております…このままでは治療もぉままなりません…」
戦場で女抱いてんじゃねーよというどころか優先度の話か…まいったね…
爆速で彼女を満たす…決して手は抜かないぞ…と誰に言い訳するわけでもなく彼女を立ったまま後ろから挿す。
手は抜かないが少し激しめに突く。アストリッドの秘密はそれに応えて震えた。
彼女の中にマナを放つ…彼女が復活…の前に満足して倒れてしまった。
そんな呑気なことをしている間に戦況が動いた。
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