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2章 ビギシティと出会い
指揮官
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「ここでか……敵を感知した。3体のヒューデットだ。」
『エリアハック』に何度も見た人型の魔物の姿を察知する。
俺の報告に緩んでいた雰囲気が一瞬で張りつめ、アイオン以外、緊張しているのが手に取るようにわかる。
「ユウキ、ヒューデットは変異種か?距離は?」
「体のでかい筋力特化のやつが1体、あとは通常のヒューデットだ。距離は全員25mほど前方だ。」
少し目をこらすと、木の影に隠れていたのか、唸り声が聞こえ、その姿を現す。
明らかにこちらを認識していて、唸り声をあげる。逃げたとしてもこの走りにくい森の中じゃ、追いつかれるだろう。
「逃げられないか……ユウキ、通常種は任せてもいいか?あのデカブツは俺がやる。」
子供達を守るように、真剣な表情で前に立ち、大剣を構える。
「分かった、俺はあの2体だな。」
リーエンと子供達に近づかせないように立ち回らないといけないな。
「おいデカブツ!こっちだ!!」
「〈赤き炎を纏いし火矢よ・刺し射抜け〉!」
アイオンが大声を上げて変異種のヒューデットを引きつける。
声に反応して通常種のヒューデットもアイオンに向かおうとしたため、俺の方に引きつけるため魔法を放つ。
せっかく背中を向けてくれているんだ。どうせならと、俺の使える魔法の中では火力がでる『ファイアアロー』を遠慮なく放った。
「「がァァァァッ!!」」
距離もそこまで離れていなかったため、5本全てが命中し、2体のヒューデットは倒れ込む。そして起き上がると、表情は分からないが、明らかに怒り狂っており、俺の元へ全力で走ってくる。
「よし、引き離すのには成功したな。〈集いし魔力よ〉!」
一直線に向かってくる2体のヒューデットの顔面に、デュアルアクションで2発の魔弾をそれぞれ1発ずつ『マジックショット』をお見舞する。大した攻撃力ではないが、顔面に直撃させたのと、こっちに全力で走ってきている最中に当てたのもあり、そこそこ効いたようで怯んでいる。
「〈更なる魔力纏いて・爆ぜよ魔弾〉!」
追撃で放った『マジックボム』が1体に直撃し、倒れる。
「ガァァァァァァ!!」
もう1体のヒューデットが怯みから立ち直り、空に向かって顔を上げ、勢いよく咆哮する。
「……?〈風よ阻め〉」
今までのヒューデットとは異なる行動をとったヒューデットに一瞬疑問が生まれるが、倒した方がいいと判断し、『ウィンドブロウ』が完了し、さらに吹き飛ばされ、同じように『マジックボム』で追撃し、1体目と同じ結末を迎えた。
「流石に通常種の相手は慣れてきたな。」
倒れたヒューデットを見ながらポツリと呟く。
「ユウキ、構えろ!囲まれたぞ!」
「なっ!?」
変異種のヒューデットを俺よりも早く倒し終わっていたアイオンが俺に向かって言う。周囲を見渡すと、『エリアハック』の範囲外にいたヒューデットが10体現れ、俺達を包囲する。10体いるヒューデットのうち3体は筋力特化の体のでかいヒューデット、3体は速度特化の小柄なヒューデット、3体は通常種、そしてもう1体は
「まさかさっきの咆哮で仲間を呼んだのか……
今までのヒューデットはそんなことしなかったのに!」
「あいつを見てみろ。多分知性持ちで指揮官かなんかだ。
あいつが人間を見つけたら知らせろと伝えたんだろう。」
他のヒューデットを盾にするようにして、後方で俺達を観察しており、通常種よりは少し体が大きく、服装も他のヒューデットがボロボロの服、または上半身裸なのに対し、質の良いグレー色の服を着ており、杖を持っている。
「ちっ、知性があるのは厄介だな。とりあえずは、皆を守りながら、包囲を突破するぞ!お前たち目を閉じろ!」
アイオンに従い、目を閉じるとなにかが地面に衝突し、目を閉じてても強力な光が発生しているのが分かる。
目を開けると、周りのヒューデット達が目を抑えており、まるで視界が潰されているようだ。
いや、これは……
「閃光石か。こんなに強力とは……。」
包囲されてはいるが、まだ距離はそこまで詰まっていなかった。しかし、それほど距離はがあるのにも関わらず、ヒューデット達は全員目を抑えている。
「閃光石を3個一気に使ったからな。1個ずつ使った時よりも強力なんだ。
よし、付いてこい!」
ヒューデット達の包囲の隙間を通り抜け、走る。アイオンが1番前を、俺が1番後ろを走り、いつヒューデット達が襲ってきても大丈夫なように『マジックボム』の詠唱を完了させ、右手に維持しておく。
「きゃっ!?」
恐怖でよほど慌てていたのだろうか、子供達の1人、弓使いの女の子、ラウが途中で転倒し、驚きの声をあげる。
「大丈夫ですか!?」
すぐ後ろを走っていたリーエンが、ラウの手をとって起こす。
「は、はい大丈夫で……」
「「「ガァァァ!!」」」
ラウが礼を言い終わる前に、俺の後ろの方からヒューデットの声が響き渡った。後ろを確認すると、変異種の小柄で足の早い奴らが追ってきていた。その後ろに他のヒューデットの姿も見える。
「はっ!」
追いつかれないよう、俺は近くにあった木に向かって『マジックボム』を放つ。
木はヒューデット達の進路を防ぐように横に倒れる。
「よしこれなら少しは足止めできるだろ。」
前を再び向いて走りながらそう思ったが――ドガッと大きな音が鳴り響く。
「まさかあの木を蹴り飛ばすなんて……どんだけの脚力だよ。」
3体の変異種のヒューデットが一緒に木を蹴ったのか、木は宙を舞い、最前列にいるアイオンの目の前に大きな音を立てて降ってきた。
「なにっ?」
アイオンは足を止め、リーエンや子供達も怯えている。
「もう追いつかれる……戦うしかない!」
アイオンにそう呼びかけ、ヒューデットが追いついてくるまでの時間で魔法を詠唱し、俺はヒューデット達に向かって『ファイアアロー』を放つ。
5本中4本が命中し、一瞬だが直撃したヒューデットはふらつくが倒れない。『ファイアアロー』が1本当たっただけだと、大して火力がでないため、当然か。
「はぁぁぁ!『ダッシュストライク』、『フルスイング』!」
後方からアイオンが『ダッシュストライク』で勢い良く飛び出し、勢いを崩さずに、前方にいた2体の小柄変異種のヒューデットに大剣を思いっきり振りかぶって叩きつける。
「「ガァァ!?」」
小柄変異種は数十メートル吹っ飛び、木に激突する。かなりダメージが入ったみたいですぐには起き上がらない。
「〈集いし魔力よ〉!」
攻撃後のアイオンを狙って殴りかかろうとした筋力変異種のヒューデットに向け、デュアルアクションを使用して『マジックショット』を2発腕に当て、それを阻止する。
そのうちにアイオンはバックステップをしながら後退する。
「助かったぞユウキ。……それにしてもやつら攻撃してこないな。」
アイオンの言う通り、ヒューデット達はその場から動かなくなり、ヒューデットの指揮官が笑みを浮かべその直後――
「ガァァァッ!!」
空に向けて大きく咆哮する。さっきのヒューデットと同じだが、今回は仲間を呼ぶためでなく……
「ヒューデット達が赤いオーラに包まれた?」
後ろから体術師のレンリが口にする。
確かに、ヒューデットが一瞬、赤いオーラに包まれた。そして――
「「「ガァァァァァァッ!!」」」
明らかに強化された雰囲気で、咆哮しながら全員が同時に向かってくる。
「アイオンこれはヤバいんじゃ……」
「ヤバいなんてもんじゃないが、逃げても追いつかれる。やるしかない!おおぉぉ!!」
アイオンは再び突っ込み、手を伸ばしてきた通常種のヒューデットの手を大剣を振って切り落とし、腹に大剣を突き刺し、仕留める。……が、大剣を抜くのにワンテンポ遅れてしまい、他のヒューデットからの攻撃を受けてしまう。
「〈更なる魔力纏いて・爆ぜよ魔弾〉!」
アイオンに攻撃していたヒューデット目掛けて、『マジックボム』を放ち、爆発させた衝撃でアイオンが攻撃されないよう他のヒューデット達との距離を少し離す。
アイオンにも少しダメージがいっただろうが、ヒューデット目掛けて放ったため大したダメージにはなっていないはずだ。
「〈不可視の刃よ・鋭く切り刻め〉!〈更なる魔力纏いて・爆ぜよ魔弾〉!」
手を振って、『エアブレード』を発動させ、ヒューデットの足止めをし、直後に『マジックボム』を今度は直撃させるように狙って、ヒューデットに攻撃する。
「「ガガッ!?」」
この攻撃で小柄変異種の先ほどアイオンに吹っ飛ばされた2体が地に倒れ、動かなくなる。
あと6体だ。
『エリアハック』に何度も見た人型の魔物の姿を察知する。
俺の報告に緩んでいた雰囲気が一瞬で張りつめ、アイオン以外、緊張しているのが手に取るようにわかる。
「ユウキ、ヒューデットは変異種か?距離は?」
「体のでかい筋力特化のやつが1体、あとは通常のヒューデットだ。距離は全員25mほど前方だ。」
少し目をこらすと、木の影に隠れていたのか、唸り声が聞こえ、その姿を現す。
明らかにこちらを認識していて、唸り声をあげる。逃げたとしてもこの走りにくい森の中じゃ、追いつかれるだろう。
「逃げられないか……ユウキ、通常種は任せてもいいか?あのデカブツは俺がやる。」
子供達を守るように、真剣な表情で前に立ち、大剣を構える。
「分かった、俺はあの2体だな。」
リーエンと子供達に近づかせないように立ち回らないといけないな。
「おいデカブツ!こっちだ!!」
「〈赤き炎を纏いし火矢よ・刺し射抜け〉!」
アイオンが大声を上げて変異種のヒューデットを引きつける。
声に反応して通常種のヒューデットもアイオンに向かおうとしたため、俺の方に引きつけるため魔法を放つ。
せっかく背中を向けてくれているんだ。どうせならと、俺の使える魔法の中では火力がでる『ファイアアロー』を遠慮なく放った。
「「がァァァァッ!!」」
距離もそこまで離れていなかったため、5本全てが命中し、2体のヒューデットは倒れ込む。そして起き上がると、表情は分からないが、明らかに怒り狂っており、俺の元へ全力で走ってくる。
「よし、引き離すのには成功したな。〈集いし魔力よ〉!」
一直線に向かってくる2体のヒューデットの顔面に、デュアルアクションで2発の魔弾をそれぞれ1発ずつ『マジックショット』をお見舞する。大した攻撃力ではないが、顔面に直撃させたのと、こっちに全力で走ってきている最中に当てたのもあり、そこそこ効いたようで怯んでいる。
「〈更なる魔力纏いて・爆ぜよ魔弾〉!」
追撃で放った『マジックボム』が1体に直撃し、倒れる。
「ガァァァァァァ!!」
もう1体のヒューデットが怯みから立ち直り、空に向かって顔を上げ、勢いよく咆哮する。
「……?〈風よ阻め〉」
今までのヒューデットとは異なる行動をとったヒューデットに一瞬疑問が生まれるが、倒した方がいいと判断し、『ウィンドブロウ』が完了し、さらに吹き飛ばされ、同じように『マジックボム』で追撃し、1体目と同じ結末を迎えた。
「流石に通常種の相手は慣れてきたな。」
倒れたヒューデットを見ながらポツリと呟く。
「ユウキ、構えろ!囲まれたぞ!」
「なっ!?」
変異種のヒューデットを俺よりも早く倒し終わっていたアイオンが俺に向かって言う。周囲を見渡すと、『エリアハック』の範囲外にいたヒューデットが10体現れ、俺達を包囲する。10体いるヒューデットのうち3体は筋力特化の体のでかいヒューデット、3体は速度特化の小柄なヒューデット、3体は通常種、そしてもう1体は
「まさかさっきの咆哮で仲間を呼んだのか……
今までのヒューデットはそんなことしなかったのに!」
「あいつを見てみろ。多分知性持ちで指揮官かなんかだ。
あいつが人間を見つけたら知らせろと伝えたんだろう。」
他のヒューデットを盾にするようにして、後方で俺達を観察しており、通常種よりは少し体が大きく、服装も他のヒューデットがボロボロの服、または上半身裸なのに対し、質の良いグレー色の服を着ており、杖を持っている。
「ちっ、知性があるのは厄介だな。とりあえずは、皆を守りながら、包囲を突破するぞ!お前たち目を閉じろ!」
アイオンに従い、目を閉じるとなにかが地面に衝突し、目を閉じてても強力な光が発生しているのが分かる。
目を開けると、周りのヒューデット達が目を抑えており、まるで視界が潰されているようだ。
いや、これは……
「閃光石か。こんなに強力とは……。」
包囲されてはいるが、まだ距離はそこまで詰まっていなかった。しかし、それほど距離はがあるのにも関わらず、ヒューデット達は全員目を抑えている。
「閃光石を3個一気に使ったからな。1個ずつ使った時よりも強力なんだ。
よし、付いてこい!」
ヒューデット達の包囲の隙間を通り抜け、走る。アイオンが1番前を、俺が1番後ろを走り、いつヒューデット達が襲ってきても大丈夫なように『マジックボム』の詠唱を完了させ、右手に維持しておく。
「きゃっ!?」
恐怖でよほど慌てていたのだろうか、子供達の1人、弓使いの女の子、ラウが途中で転倒し、驚きの声をあげる。
「大丈夫ですか!?」
すぐ後ろを走っていたリーエンが、ラウの手をとって起こす。
「は、はい大丈夫で……」
「「「ガァァァ!!」」」
ラウが礼を言い終わる前に、俺の後ろの方からヒューデットの声が響き渡った。後ろを確認すると、変異種の小柄で足の早い奴らが追ってきていた。その後ろに他のヒューデットの姿も見える。
「はっ!」
追いつかれないよう、俺は近くにあった木に向かって『マジックボム』を放つ。
木はヒューデット達の進路を防ぐように横に倒れる。
「よしこれなら少しは足止めできるだろ。」
前を再び向いて走りながらそう思ったが――ドガッと大きな音が鳴り響く。
「まさかあの木を蹴り飛ばすなんて……どんだけの脚力だよ。」
3体の変異種のヒューデットが一緒に木を蹴ったのか、木は宙を舞い、最前列にいるアイオンの目の前に大きな音を立てて降ってきた。
「なにっ?」
アイオンは足を止め、リーエンや子供達も怯えている。
「もう追いつかれる……戦うしかない!」
アイオンにそう呼びかけ、ヒューデットが追いついてくるまでの時間で魔法を詠唱し、俺はヒューデット達に向かって『ファイアアロー』を放つ。
5本中4本が命中し、一瞬だが直撃したヒューデットはふらつくが倒れない。『ファイアアロー』が1本当たっただけだと、大して火力がでないため、当然か。
「はぁぁぁ!『ダッシュストライク』、『フルスイング』!」
後方からアイオンが『ダッシュストライク』で勢い良く飛び出し、勢いを崩さずに、前方にいた2体の小柄変異種のヒューデットに大剣を思いっきり振りかぶって叩きつける。
「「ガァァ!?」」
小柄変異種は数十メートル吹っ飛び、木に激突する。かなりダメージが入ったみたいですぐには起き上がらない。
「〈集いし魔力よ〉!」
攻撃後のアイオンを狙って殴りかかろうとした筋力変異種のヒューデットに向け、デュアルアクションを使用して『マジックショット』を2発腕に当て、それを阻止する。
そのうちにアイオンはバックステップをしながら後退する。
「助かったぞユウキ。……それにしてもやつら攻撃してこないな。」
アイオンの言う通り、ヒューデット達はその場から動かなくなり、ヒューデットの指揮官が笑みを浮かべその直後――
「ガァァァッ!!」
空に向けて大きく咆哮する。さっきのヒューデットと同じだが、今回は仲間を呼ぶためでなく……
「ヒューデット達が赤いオーラに包まれた?」
後ろから体術師のレンリが口にする。
確かに、ヒューデットが一瞬、赤いオーラに包まれた。そして――
「「「ガァァァァァァッ!!」」」
明らかに強化された雰囲気で、咆哮しながら全員が同時に向かってくる。
「アイオンこれはヤバいんじゃ……」
「ヤバいなんてもんじゃないが、逃げても追いつかれる。やるしかない!おおぉぉ!!」
アイオンは再び突っ込み、手を伸ばしてきた通常種のヒューデットの手を大剣を振って切り落とし、腹に大剣を突き刺し、仕留める。……が、大剣を抜くのにワンテンポ遅れてしまい、他のヒューデットからの攻撃を受けてしまう。
「〈更なる魔力纏いて・爆ぜよ魔弾〉!」
アイオンに攻撃していたヒューデット目掛けて、『マジックボム』を放ち、爆発させた衝撃でアイオンが攻撃されないよう他のヒューデット達との距離を少し離す。
アイオンにも少しダメージがいっただろうが、ヒューデット目掛けて放ったため大したダメージにはなっていないはずだ。
「〈不可視の刃よ・鋭く切り刻め〉!〈更なる魔力纏いて・爆ぜよ魔弾〉!」
手を振って、『エアブレード』を発動させ、ヒューデットの足止めをし、直後に『マジックボム』を今度は直撃させるように狙って、ヒューデットに攻撃する。
「「ガガッ!?」」
この攻撃で小柄変異種の先ほどアイオンに吹っ飛ばされた2体が地に倒れ、動かなくなる。
あと6体だ。
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