14 / 137
一章
13
しおりを挟む
前世も今世も含めて、他人からここまでの愛情を振り向けられたことなどなかった。大きな身体ですっぽりとジュセルの身体を包み込んで抱きしめてくるケイレンに、何も言えないし身動きすることもできない。
しばらく、抱きしめられたまま二人はそこに佇んでいたが、最後にきゅっと力を入れるとそっと腕を外された。
身体を覆っていたぬくもりが、すうっと冷めていく。
その感覚に戸惑っているうちに、ケイレンは優しく微笑んで「じゃあ出かけてくる」というと、一度自室に戻ってそのまま出かけていってしまった。
ケイレンが出かけていく足音を聞きながらぼうっとしていたジュセルは、ばたん、と扉が閉まった音を聞いてようやくハッとした。
「か、片づけなきゃ‥」
朝食に使った皿やカップなどを台所に運び、鍋と一緒に洗った。すべてを洗い籠に収めてから、はーっと息を吐いてずるずるとその場にうずくまった。
「‥流されすぎ‥」
人は好意を示してくれる存在には、ここまで心のガードが下がるものなのだろうか。
ケイレンの身体のぬくもりを思い出すと、また顔が熱くなってきそうだ。
まずいって、ちょろすぎるって俺。
‥‥やっぱり、俺って、「男」が好きだったんだろうか。
ジュセルは両手でパン!と頬をひっぱたくと掃除道具がしまってある場所に行って道具を取り出し、水を汲んで自室の窓を磨き始めた。
そのまま自室のガラス窓を全部磨き上げ、一階に二つある浴室の、片方の浴槽を掃除したところでぐったり疲れて座り込んだ。とはいえ、掃除は無心で続けられるから好きだ。特に、この家はまだどこもかしこも掃除のし甲斐がありすぎるほどだから、場所に困ることはなかった。ふと気がついて外を見れば日は高く昇っていて、とっくに昼を過ぎてしまっているようだった。一人しかいないし、昼食は何か買いに行くか、と前掛けを外して自分の財布を持った。
家から歩いて十分もしないところに品のいい市場通りがあった。生活に必要なものはたいていここでも揃えられそうだ。昨日買い物した場所は、イェライシェンの中でも一番の繁華街だったが、ここは生活に密着した店が多く価格もそこまで高くはない、
昼時ということもあって屋台もいくつか出ていた。市場通りの真ん中にはちょっとした広場があり、近くの住民や職人たちなどが思い思いに座って何か食べている。ジュセルはパルジャというサンドイッチのようなものを買った。パルトの実という大きな実に、塩梅よく火を通すとパンのようになる。それに野菜や肉を挟んだサッカン大陸ならどの国でも見かける軽食だ。まれに甘い果実やクリームなどを挟んであるスイーツのようなパルジャもある。パルトの実はサッカン大陸なら比較的どこでもとれる作物だが、火入れの加減が難しく、なかなか自宅で焼く者はいない。
ジュセルはホロ鳥の肉と野菜を挟んだパルジャを買って、広場の縁石に腰かけた。足を投げ出すように座ると、腰に少し痛みを感じた。少し掃除を頑張りすぎたかもしれない。
(でも、おかげで今日は風呂に入れそうだ)
身体の軋みに顔を歪めつつ、パルジャにかぶりついた。甘辛いたれがよくしみていて旨い。食べ始めれば空腹だったのがよくわかって、あっという間に食べ終えた。
投げ出した足を見て、靴がかなり傷んでいるのに気づく。どうしても身の回りのものに金をかけることができなくて、何度も直しながら履いていた靴だ。この国で一般的に履かれている、足首までを覆うショートブーツである。足底が分厚い板になっており、それに靴下のように柔らかい革が打ちつけてある。横を革ひもで編み上げるものと金具で止めるものがあるが、ジュセルのはひもで編み上げるタイプの靴だった。そのひもも随分ほつれが見えてきている。
当分の間、家賃は浮きそうだし、寝台を買うための金も浮いた。靴くらいは新調しようか、と思って立ち上がり、靴屋を探すことにした。
広場から少し奥に入ったところにある、小さな靴屋を見つけてそこに入ってみた。中にいるのは二十代後半ほどに見えるレイリキシャだった。愛想はなく、ジュセルが入ってきた時もちらりとこちらに目をやっただけで何も言わない。
こういう店の態度にも今は慣れたが、小さい頃は『日本の接客』が頭にありすぎて違和感が半端なかった。いつも店のヒトは怒っているような気さえしていた。だから陽気で人当たりのいい店の者がいるところでは心からほっとしたものだ。
だが、今ではそこまで気にすることもなくなった。むしろ気を遣わずに買い物ができていいと思えるようになっていた。
いくつか見繕ってサイズを見てもらうと、店員は細かくジュセルの足のサイズを測ってくれて左右違うサイズを持ってきてくれた。ヒトの足は微妙に左右でサイズが違うらしい。親切な対応に思わず笑みがこぼれた。
軽くて履きやすいものと、丈夫だがやや重いもの、二つで迷って唸っていると、店員が初めて話しかけてきた。
「若者は仕事は何してるの?」
「初級請負人になったばっかりだ」
レイリキシャは少し考える様子を見せた。
「仕事は警護が多い?採取や配達が多い?」
「最初は採取や配達が多いと思うな」
「採取と配達ではどちらが多くなりそう?」
細かく訊かれて、う~んと顎に手を当てた。
「慣れてるのは採取の方だから、採取が多くなるかも‥」
ジュセルがそう答えると、レイリキシャの店員は重いが丈夫な方を指した。
「なら多少重くてもこっちの靴の方がいい。足場の悪いところでも歩きやすいし、虫や毒草にも負けないからね。配達で街を歩くことが多くなってきたら、軽いものを買い直せばいいさ」
「そうか、ありがとう」
ありがたい助言を受けて靴を包んでもらった。今履いている靴も、近くを歩くくらいならまだ使えるだろうから、と言って長さの半端な革ひももおまけしてくれた。重ねて礼を言うと、レイリキシャは無表情なままひらひらと手を振った。
店から出ようとした時、別の客が入ってくるのに行き当たった。それを避けようと棚の方へ身を寄せていると、客が「あら」と言ってジュセルの顔を見た。
「あんた、ケイレンさんにべたべた引っ付いてたキリキシャね?ヤーレさんにも色目使ってた」
「‥はぁ?」
どこをどう見れば、あの場面をそうとらえられるのか。しかもヤーレに色目なんぞ使ったことはないし何なら色目の使い方もわからない。
「あたしはずっとケイレンさんを見てたの。だからわかるわ。ケイレンさんは見知らぬヒトにあんな態度を取るヒトじゃない。どんな弱みを掴んで脅してるのよ!?」
知らんがな。
ジュセルはあきれ果てた目で、怒りと嫉妬に顔を歪めている見知らぬレイリキシャを眺めた。
「俺、あんたのことだって知らないし、昨日までケイレンのことだって知らなかったけど。勝手にあっちが騒いでただけだ」
「なんっ‥あんた何様のつもりなのっ!」
ジュセルより少し大柄なそのレイリキシャが右手を高く上げたとき、後ろから靴屋のレイリキシャがぱしっとその腕を掴んだ。
「あたしの店で揉め事はごめんだよ。‥というか、あんたみたいなキャンキャンうるさいヤツに売るもんなんかないからとっとと出て行きな」
靴屋に掴まれた腕をばっと振り払い、レイリキシャはジュセルと靴屋の店員を交互に睨みつけながら店を出て、荒々しく扉を叩きつけていった。
靴屋の店員は、ふん、と鼻を鳴らして扉の様子を確認して店内に戻る。ジュセルは申し訳ない気持ちになって頭を下げた。
「俺のせいで客を逃がしちまったな‥すまない」
「‥こっちにだって売る相手を選ぶ権利くらいあるさ。気にするこたない。ただ‥あんたは『黒剣』の知り合いなのかい?」
「‥くろつるぎ?」
靴屋のレイリキシャはいくつか出していた靴を棚にしまいながら言った。
「二級請負人のケイレンだよ。腕もいいし見栄えもするから有名なマリキシャだね。無愛想でそっけない奴だけど、人気はあるしあいつを崇めてるような奴らもいる。‥その『黒剣』に気に入られちまったのなら‥また厄介ごとはあるかもしれない。せいぜい気をつけな」
店に入って来た時のそっけない態度とは裏腹に、店員はジュセルに助言をしてくれた。これまで全くそういう噂を耳にしてこなかったジュセルは、驚きながらも重ねて店員に礼を言って店を出た。
自分が望んだことではないが、これからもああいったやっかみを受けることがあるのだろうか。
そう考えると、晴れ渡った空とは裏腹にジュセルの心は重く沈んだ。
しばらく、抱きしめられたまま二人はそこに佇んでいたが、最後にきゅっと力を入れるとそっと腕を外された。
身体を覆っていたぬくもりが、すうっと冷めていく。
その感覚に戸惑っているうちに、ケイレンは優しく微笑んで「じゃあ出かけてくる」というと、一度自室に戻ってそのまま出かけていってしまった。
ケイレンが出かけていく足音を聞きながらぼうっとしていたジュセルは、ばたん、と扉が閉まった音を聞いてようやくハッとした。
「か、片づけなきゃ‥」
朝食に使った皿やカップなどを台所に運び、鍋と一緒に洗った。すべてを洗い籠に収めてから、はーっと息を吐いてずるずるとその場にうずくまった。
「‥流されすぎ‥」
人は好意を示してくれる存在には、ここまで心のガードが下がるものなのだろうか。
ケイレンの身体のぬくもりを思い出すと、また顔が熱くなってきそうだ。
まずいって、ちょろすぎるって俺。
‥‥やっぱり、俺って、「男」が好きだったんだろうか。
ジュセルは両手でパン!と頬をひっぱたくと掃除道具がしまってある場所に行って道具を取り出し、水を汲んで自室の窓を磨き始めた。
そのまま自室のガラス窓を全部磨き上げ、一階に二つある浴室の、片方の浴槽を掃除したところでぐったり疲れて座り込んだ。とはいえ、掃除は無心で続けられるから好きだ。特に、この家はまだどこもかしこも掃除のし甲斐がありすぎるほどだから、場所に困ることはなかった。ふと気がついて外を見れば日は高く昇っていて、とっくに昼を過ぎてしまっているようだった。一人しかいないし、昼食は何か買いに行くか、と前掛けを外して自分の財布を持った。
家から歩いて十分もしないところに品のいい市場通りがあった。生活に必要なものはたいていここでも揃えられそうだ。昨日買い物した場所は、イェライシェンの中でも一番の繁華街だったが、ここは生活に密着した店が多く価格もそこまで高くはない、
昼時ということもあって屋台もいくつか出ていた。市場通りの真ん中にはちょっとした広場があり、近くの住民や職人たちなどが思い思いに座って何か食べている。ジュセルはパルジャというサンドイッチのようなものを買った。パルトの実という大きな実に、塩梅よく火を通すとパンのようになる。それに野菜や肉を挟んだサッカン大陸ならどの国でも見かける軽食だ。まれに甘い果実やクリームなどを挟んであるスイーツのようなパルジャもある。パルトの実はサッカン大陸なら比較的どこでもとれる作物だが、火入れの加減が難しく、なかなか自宅で焼く者はいない。
ジュセルはホロ鳥の肉と野菜を挟んだパルジャを買って、広場の縁石に腰かけた。足を投げ出すように座ると、腰に少し痛みを感じた。少し掃除を頑張りすぎたかもしれない。
(でも、おかげで今日は風呂に入れそうだ)
身体の軋みに顔を歪めつつ、パルジャにかぶりついた。甘辛いたれがよくしみていて旨い。食べ始めれば空腹だったのがよくわかって、あっという間に食べ終えた。
投げ出した足を見て、靴がかなり傷んでいるのに気づく。どうしても身の回りのものに金をかけることができなくて、何度も直しながら履いていた靴だ。この国で一般的に履かれている、足首までを覆うショートブーツである。足底が分厚い板になっており、それに靴下のように柔らかい革が打ちつけてある。横を革ひもで編み上げるものと金具で止めるものがあるが、ジュセルのはひもで編み上げるタイプの靴だった。そのひもも随分ほつれが見えてきている。
当分の間、家賃は浮きそうだし、寝台を買うための金も浮いた。靴くらいは新調しようか、と思って立ち上がり、靴屋を探すことにした。
広場から少し奥に入ったところにある、小さな靴屋を見つけてそこに入ってみた。中にいるのは二十代後半ほどに見えるレイリキシャだった。愛想はなく、ジュセルが入ってきた時もちらりとこちらに目をやっただけで何も言わない。
こういう店の態度にも今は慣れたが、小さい頃は『日本の接客』が頭にありすぎて違和感が半端なかった。いつも店のヒトは怒っているような気さえしていた。だから陽気で人当たりのいい店の者がいるところでは心からほっとしたものだ。
だが、今ではそこまで気にすることもなくなった。むしろ気を遣わずに買い物ができていいと思えるようになっていた。
いくつか見繕ってサイズを見てもらうと、店員は細かくジュセルの足のサイズを測ってくれて左右違うサイズを持ってきてくれた。ヒトの足は微妙に左右でサイズが違うらしい。親切な対応に思わず笑みがこぼれた。
軽くて履きやすいものと、丈夫だがやや重いもの、二つで迷って唸っていると、店員が初めて話しかけてきた。
「若者は仕事は何してるの?」
「初級請負人になったばっかりだ」
レイリキシャは少し考える様子を見せた。
「仕事は警護が多い?採取や配達が多い?」
「最初は採取や配達が多いと思うな」
「採取と配達ではどちらが多くなりそう?」
細かく訊かれて、う~んと顎に手を当てた。
「慣れてるのは採取の方だから、採取が多くなるかも‥」
ジュセルがそう答えると、レイリキシャの店員は重いが丈夫な方を指した。
「なら多少重くてもこっちの靴の方がいい。足場の悪いところでも歩きやすいし、虫や毒草にも負けないからね。配達で街を歩くことが多くなってきたら、軽いものを買い直せばいいさ」
「そうか、ありがとう」
ありがたい助言を受けて靴を包んでもらった。今履いている靴も、近くを歩くくらいならまだ使えるだろうから、と言って長さの半端な革ひももおまけしてくれた。重ねて礼を言うと、レイリキシャは無表情なままひらひらと手を振った。
店から出ようとした時、別の客が入ってくるのに行き当たった。それを避けようと棚の方へ身を寄せていると、客が「あら」と言ってジュセルの顔を見た。
「あんた、ケイレンさんにべたべた引っ付いてたキリキシャね?ヤーレさんにも色目使ってた」
「‥はぁ?」
どこをどう見れば、あの場面をそうとらえられるのか。しかもヤーレに色目なんぞ使ったことはないし何なら色目の使い方もわからない。
「あたしはずっとケイレンさんを見てたの。だからわかるわ。ケイレンさんは見知らぬヒトにあんな態度を取るヒトじゃない。どんな弱みを掴んで脅してるのよ!?」
知らんがな。
ジュセルはあきれ果てた目で、怒りと嫉妬に顔を歪めている見知らぬレイリキシャを眺めた。
「俺、あんたのことだって知らないし、昨日までケイレンのことだって知らなかったけど。勝手にあっちが騒いでただけだ」
「なんっ‥あんた何様のつもりなのっ!」
ジュセルより少し大柄なそのレイリキシャが右手を高く上げたとき、後ろから靴屋のレイリキシャがぱしっとその腕を掴んだ。
「あたしの店で揉め事はごめんだよ。‥というか、あんたみたいなキャンキャンうるさいヤツに売るもんなんかないからとっとと出て行きな」
靴屋に掴まれた腕をばっと振り払い、レイリキシャはジュセルと靴屋の店員を交互に睨みつけながら店を出て、荒々しく扉を叩きつけていった。
靴屋の店員は、ふん、と鼻を鳴らして扉の様子を確認して店内に戻る。ジュセルは申し訳ない気持ちになって頭を下げた。
「俺のせいで客を逃がしちまったな‥すまない」
「‥こっちにだって売る相手を選ぶ権利くらいあるさ。気にするこたない。ただ‥あんたは『黒剣』の知り合いなのかい?」
「‥くろつるぎ?」
靴屋のレイリキシャはいくつか出していた靴を棚にしまいながら言った。
「二級請負人のケイレンだよ。腕もいいし見栄えもするから有名なマリキシャだね。無愛想でそっけない奴だけど、人気はあるしあいつを崇めてるような奴らもいる。‥その『黒剣』に気に入られちまったのなら‥また厄介ごとはあるかもしれない。せいぜい気をつけな」
店に入って来た時のそっけない態度とは裏腹に、店員はジュセルに助言をしてくれた。これまで全くそういう噂を耳にしてこなかったジュセルは、驚きながらも重ねて店員に礼を言って店を出た。
自分が望んだことではないが、これからもああいったやっかみを受けることがあるのだろうか。
そう考えると、晴れ渡った空とは裏腹にジュセルの心は重く沈んだ。
26
あなたにおすすめの小説
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
目が覚めたら宿敵の伴侶になっていた
木村木下
BL
日本の大学に通う俺はある日突然異世界で目覚め、思い出した。
自分が本来、この世界で生きていた妖精、フォランだということを。
しかし目覚めたフォランはなぜか自分の肉体ではなく、シルヴァ・サリオンという青年の体に入っていた。その上、シルヴァはフォランの宿敵である大英雄ユエ・オーレルの『望まれない伴侶』だった。
ユエ×フォラン
(ムーンライトノベルズ/全年齢版をカクヨムでも投稿しています)
過保護な父の歪んだ愛着。旅立ちを控えた俺の身体は、夜ごとに父の形で塗り潰される
中山(ほ)
BL
「パックの中、僕の形になっちゃったね」
夢か現か。耳元で囁かれる甘い声と、内側を執拗に掻き回す熱。翌朝、自室で目覚めたパックに、昨夜の記憶はない。ただ、疼くような下腹部の熱だけが残っていた。
相談しようと向かった相手こそが、自分を侵食している張本人だとも知らずに、パックは父の部屋の扉を開く。
このお話はムーンライトでも投稿してます〜
僕に双子の義兄が出来まして
サク
BL
この度、この僕に双子の義兄が出来ました。もう、嬉し過ぎて自慢しちゃうよ。でも、自慢しちゃうと、僕の日常が壊れてしまう気がするほど、その二人は人気者なんだよ。だから黙って置くのが、吉と見た。
そんなある日、僕は二人の秘密を知ってしまった。ん?知っているのを知られてしまった?が正しいかも。
ごめんよ。あの時、僕は焦っていたんだ。でもね。僕の秘密もね、共有して、だんだん仲良くなったんだよ。
…仲良くなったと、そう信じている。それから、僕の日常は楽しく、幸せな日々へと変わったんだ。そんな僕の話だよ。
え?内容紹介が内容紹介になってないって?気にしない、気にしない。
ダンジョンを拾ったので、スキル〈ホームセンター〉で好き勝手リフォームします
ランド犬
ファンタジー
異世界に転移した佐々木悠人は、召喚でも勇者でもなかった。ただ迷い込んだ先で見つけたのは、王都を望む郊外にひっそりと口を開けるダンジョン。足を踏み入れた瞬間、発動したスキルは
――〈ホームセンター〉
壁を張り替え、部屋を増やし、畑や牧場、カフェまで作れる不可思議な力だった。
気ままに始めたリフォームは、もふもふなネコミミ獣人の少女との出会いをきっかけに、思わぬ変化を呼び始める。
拡張され続けるダンジョンの先で、悠人が作り上げる“住める迷宮”とは――?
たとえば、俺が幸せになってもいいのなら
夜月るな
BL
全てを1人で抱え込む高校生の少年が、誰かに頼り甘えることを覚えていくまでの物語―――
父を目の前で亡くし、母に突き放され、たった一人寄り添ってくれた兄もいなくなっていまった。
弟を守り、罪悪感も自責の念もたった1人で抱える新谷 律の心が、少しずつほぐれていく。
助けてほしいと言葉にする権利すらないと笑う少年が、救われるまでのお話。
冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される
マンスーン
BL
王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。
泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。
幻獣保護センター廃棄処理係の私、ボロ雑巾のような「ゴミ幻獣」をこっそり洗ってモフっていたら、実は世界を喰らう「終焉の獣」だった件について
いぬがみとうま🐾
ファンタジー
「魔力なしの穀潰し」――そう蔑まれ、幻獣保護センターの地下で廃棄幻獣の掃除に明け暮れる少女・ミヤコ。
実のところ、その施設は「価値のない命」を無慈悲に殺処分する地獄だった。
ある日、ミヤコの前に運ばれてきたのは、泥と油にまみれた「ボロ雑巾」のような正体不明の幻獣。
誰の目にもゴミとしか映らないその塊を、ミヤコは放っておけなかった。
「こんなに汚れたままなんて、かわいそう」
彼女が生活魔法を込めたブラシで丹念に汚れを落とした瞬間、世界を縛る最凶の封印が汚れと一緒に「流されてしまう。
現れたのは、月光を纏ったような美しい銀狼。
それは世界を喰らうと恐れられる伝説の災厄級幻獣『フェンリル・ヴォイド』だった……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる