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間違え探し
6.8
しおりを挟むお母さんに手渡されたお菓子を持って病室に入り、泣きじゃくる3人をなだめる様に苺牛乳を渡す。
しばらくするとお母さんが病室に入って来て、小さな冷蔵庫にパンパンに苺牛乳を入れていた。
「あら、私と同じ物買ってたのね」
「真似しないでよもう」
2人でストローを刺して飲んでいると、お母さんはおばさんに資料を手渡す。
「同じ母親として言いますが、娘さんに仕事がどんなに大変なのか実感してもらうには丁度良いかと。」
「…寮?」
おばさんとおじさんは資料に目を通し、朋樹は私の手を握りながら苺牛乳を飲む。
「過労の意味すら知らないようなので」
「でも、離れて暮らすとなるとあの子は大丈夫なんでしょうか…」
「大丈夫ですよ、まずは体調を治してゆっくりしないと死にますよ?」
そうですね、と少し微笑むおばさん。
全員で苺牛乳を飲みながら、他愛も無い話をしていた。
しばらくすると、騒々しいサイレンが外から聞こえてきた。
窓を開けて外を覗き込むと、必死に暴れる朋美の姿。
「あらら、お母さん見て」
「…なんてこと」
車のフロントガラスが割れていて、所々凹んでいるのがわかるお母さんの車。
おばさん達には何も言わず、トイレに行くと言って2人で外に出る。
「偉そうにしてるあいつらが悪いんだから!!」
ベッドライトも割れていて、破片が散乱していた。
お母さんお気に入りのエアロも傷が大きく入っていて、見るに耐えない物だった。
「この車の所有者ですが。」
「あ、持ち主の方ですか。実はあちらの方から通報が入って来たんです。」
お母さんと警察が話している間、無理矢理パトカーに乗せられていった朋美。
詳しい話を聞く為と言って、お母さんも警察署まで行く事になった。
「朋樹に連絡するから、私も行くね」
メールで経緯を伝えて警察署まで行き、被害届を提出し、警察署を出る。
朋美についても簡単に話すと、警察は溜息を漏らしていた。
「それは災難でしたね…、こちらの方で対処するので、またご連絡します。」
ボロボロになった車をレッカーで車屋まで運んで貰った為、私達はバス停まで歩き車屋さんまで向かう。
「しっかし、ボストンバッグ一個でよくあんなボロボロにするわよね。」
「馬鹿力過ぎてびっくりしたよ!心臓止まるかと思ったんだから」
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私は着替えを持って相原の家まで一人で歩いた。
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