猟犬クリフ

小倉ひろあき

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2章 壮年期

2話 戦争の落とし子 下

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 数日後


 クリフはヘクター、マスター、スジラド、レイトンと会議を行っていた。

「お前さんたちのお陰で商店街からは感謝の言葉が多く寄せられている……先ずは良い結果だ。」

 マスターがメモした商店からの感謝の言葉を読み上げた。それだけ浮浪児による被害に悩まされていたと言うことだろう。

 事実、クリフとスジラドが捕らえた浮浪児の数は僅か4日で17人である。

「私から報告しましょう。」

 レイトンが束ねた紙を見ながら報告を始めた。

「先ずは今回捕まえた浮浪児は殆どが男子、10才以上です。」
「ふーん、やっぱ悪さをするのは生意気盛りの男ってワケかい?」

 レイトンの言葉にヘクターが相づちを打つ。

「いえ、盗みを働けるのが10才以上なのです。それ以下は足手まといになるので使えないのだと。」
「10才以下は何をしているんだ?乞食か?」

 ヘクターの言葉に、レイトンが「それもあります」と応じた。

「乞食をする者もいますが……大抵は野垂れ死にです。食べれないからですね。」

 クリフが「ふうっ」と溜め息をついた。
 思い返せば、若い頃の自分もいつも腹が減っていた。

「女子は……運が良ければ女衒(ぜげん)に拾われます。」
「運が良くてそれか。」

 マスターが溜め息をついた。

「はい、大半の者は10才にもなれば立ちんぼをして客を取ります。早い者は7~8才で客を取るそうです。」

 立ちんぼとは、路上で客の手を引く娼婦のことだ。

 クリフは戦慄した。
 7~8才とは養女のエリーと同じ年頃だ。もしエリーを養女としなければ……と想像し、おぞましさに身が震えた。

「おいおい、そりゃ無理ってもんよ。さすがに7つやそこらじゃな。まあ、世の中にゃ幼子を見てオツな気分になる奴もいることはいるが……」

 ヘクターの言葉にレイトンが苦笑する。

「そうですね、無理矢理いたす趣味人もいるそうですが、大抵は口でするそうです。ちなみに相場は16ダカット。とにかく安いので割りと客は来るそうですよ……もちろん客筋は悪く、子供と侮って3人に1人はそれすら踏み倒します。」

 16ダカットは日本円に換算すれば2000~1500円くらいである。

 皆が押し黙ってしまった。

「彼らに大きなグループは無く、少人数が群れとなるようです。ある程度の年齢になれば反社会勢力に仲間入りするのは言うまでもありません。」

 おかしな空気が周囲を包んだ。
 皆が気まずいので冗談でも口にしたいが、内容が内容だけに少し冗談にはしづらいのだ。

……何とかしてやりたいが、全員に飯を食わせるのは無理だ。

 クリフも現実を考えれば何もできない。
 下手に同情して、僅かばかりの金を握らせて助けるフリをするような残酷なことはクリフはしたくない。
 助けるならばエリーのようにキチンと面倒を見るべきだ。

「取り合えず、捕まえた何人かに仕事を仕込んで、飯を食えるようにしてやるのはどうだ?」

 マスターの発言に「甘いことを」という非難めいた視線が集まる。

「いや、全員は助けられん。比較的に微罪で大人しい者を選んで目こぼしをするんだ。そして何らかの仕事を仕込んで下働きに出す。」

 皆が黙って聞いている。マスターの意見を吟味しているのだ。

「ほんの10人くらいで良いんだ……更正させた、更正させようとしたって事実が大事さ。罪が重いものを衛兵に突き出して、軽いものを更正させる……世間的には落とし所としてはこんなもんだろ。」
「成る程、その手の美談がついてこれば依頼の決着点としては商人ギルドも折れやすいかもしれませんね。」

 スジラドがマスターの言葉に頷く。
 対外的なポーズとして数人の浮浪児の更正させるのだ。
 庶民はこの手の人情味のある話が好きだ……両ギルドの良い宣伝になるだろう。

 無論、救われるのは浮浪児の極一部であり、大半は命綱であった犯罪すら取り上げられ野垂れ死にが待っていることだろう。

 しかし、浮浪児に情けを掛けて、税金を払う市民を苦しめては本末転倒である。

 目につくところを綺麗にし、臭いものには蓋、その蓋の上を美談で飾るのだ。

「俺は兄貴に……アイザック・チェンバレンに手紙をかこう。王都での浮浪児対策を聞いてみるよ。」

 クリフは月に1度はファロンの様子や噂話などを書いてアイザックに送る。
 今回の手紙には浮浪児対策のことを書き、アドバイスを求めるつもりなのだ。

「王都は……あまり気にしていないかもしれませんね。」

 スジラドが寂しげにポツリと呟いた。

 自由都市ファロンには領主がおらず、貴族の数も極端に少ないため、庶民への民政は比較的に行き届いている。王都は事情が真逆だ。

「さて、商人ギルドへの報告だが……」

 議題は次の話題へと移っていく。



………………



 商人ギルドとの交渉の結果、商店街への警戒は1ヶ月更新で落ち着き、常時4人以上の冒険者が巡回を行うこととなった……これは冒険者ギルドからそれなりの腕前の冒険者が選ばれ派遣された。

 そして浮浪児を引き取る話だが、両ギルドで6人づつ合計で12人の浮浪児を引き取ることで話がついた。

 実に少ない数である。

 クリフが見るに浮浪児の数は1000人は下らない。
 レイトンの見立てでは男女合わせて3000人ほどだと言う。

 3000人の内の12人である。
 しかし、世間は両ギルドの判断を美談だと誉めそやした。

 そして残りは、衛兵により排除された。
 評議会主導でファロンにおける大規模な浄化作戦が行われたのだ。

 数ヵ月間に渡り衛兵による怪しげな者への取り締まりが強化された。
 これにより老若男女問わず、身元の定かならぬ者は逮捕され、ファロン領外に追放されることになった。

 臭いものに蓋すらしない、ただ文字通り手当たり次第に捕まえて放り出しただけである。

 当然、大半の者が野垂れ死にをした。
 一説によれば1万人以上が死んだと言われている。
 後世において、この浄化作戦は自由都市ファロンの歴史における汚点の1つとされた。

 この浄化作戦は両ギルドの評判が上がると共に治安維持に手をこまねいた評議会への風当たりが強まったために、より分かりやすい形で取り締まりを行ったと言われている。

 人道的には問題はあるが、目に見えてファロンの治安は向上した。
 後世の評価は別にすれば、市民の評判は上々である。


…………


 運が良かった12人は冒険者ギルドで職業訓練を受けた。

 担当はクリフとレイトンである。

 クリフは数人の浮浪児に刃物の研ぎかたや、小鳥の捌きかた、麻縄のない方などを教え込んでいた。
 刃物の扱いに慣れれば肉屋や武器屋に下働きに行くことができ、小鳥の捌きかたを知れば肉屋や食堂に入れるかもしれない。
 縄のない方を覚えればどこに行こうと役に立つ。

 レイトンは挨拶の仕方や服の繕い方、靴の磨き方を教え込んだ。
 本当は読み書きを教えたかったようだが、時間が足りなかったため商家で必要な挨拶を教えた。
 服や靴のメンテナンスは古着屋などで重宝されるであろう。
 機械化していない時代の服は高価なものである。庶民は古着屋をよく利用するのだ。

 そして、一月(ひとつき)ほど預かった後に商人ギルドに6人を引き渡した。

 商人ギルドの評判に関わることでもあるので一応の面倒は見るはずであるし、浮浪児にしても寝床と食事にありつけるのだ……否やは無い。
 聞けば商人ギルドに所属する店に割り振られて行ったようだ。

 冒険者ギルドはギルドの預かりとして3人……これは雑務や宿舎の掃除などに携わることになる。

 そして、エイブの個人的な養子として2人。
 これは売春により身心ともに衰弱した女子である。エイブは12人の内で行き先が決まらないであろう2人を引き取ったのだ。

 そして、残りの1人はクリフの家で引き取った……とは言え、養子ではない。
 クリフがハンナに浮浪児の行き先を相談した結果「うちの従者にしたら」と言われ、従者としての採用が決まったのである。

 クリフからすれば、思いもよらない提案であったが、ハンナからすれば貴族であるクリフォード・チェンバレンに従者がいない方が不自然であったのかもしれない。

 その男子の名はバーナード、奇しくも今は亡きハンナの兄と同名の11才の少年だ。

 思いの外ハンナは従者の扱いに厳しく、バーナードは食事に同席したりすることは許されず、母屋では無く物置を簡単に改装した離れで寝起きするなど、家族とは明らかに待遇が異なった。
 しかし、彼は感謝の気持ちを忘れず、まめに働きチェンバレン家によく仕えた。

……まあ、エリーのお守(も)りでもしてもらえればな。

 クリフは軽く考えていたが、働き者で真面目なバーナードをすぐに手放せなくなるのである。



………………



 季節はいつの間にやら移ろい、夏になった。

 クリフは午前中に書類仕事を済ませ、ギルド内の酒場に足を運んだ。

「今回は済まなかったな。」

 ギルドの酒場でマスターが酒を注いでくれる。
 まだ昼前だ、ほとんど客はいない。

「何の話だ?」

 クリフが問い返すと、「浮浪児のことさ」と申し訳なさげにマスターは答えた。

「いや、バーニーは良く働くからな、助かってるよ。エリーの安全のために護衛を雇ったと思えば安いもんさ。」

 バーニーとはバーナードの愛称である。

 マスターは「そうか」と答えて黙り込んだ。
 見れば自分の杯を用意して強い酒を注いでいる。

「俺はな、昔の生き方を後悔してるんだよ……」

 マスターがグイッと杯を空け、さらに酒を注ぐ。

「冒険者だったんだろ?」
「まあな、でもよ、お前やヘクターみたいな上等のもんじゃねえ。」

 マスターはさらに杯を空け、酒を注ぐ。

「おいおい、大丈夫か?」
「ああ、若い頃の恥なんざ、素面(しらふ)じゃ話せねえよ。」

 マスターは深い溜め息をついた。

 パティが料理を見繕って運んでくれた。
 パティは満腹亭という定職屋で働いていた娘だが、冒険者ギルドを新設した時にギルドの酒場に転職したのだ。
 決して太っていないのだが、ふくよかな印象があり実にクリフ好みの女性である。
 クリフは母性を感じる女性が好みである。妻のハンナとは真逆のタイプなのだが世の中とはそうしたものであろう。

「聞いてるのか……パティの尻ばかりみてると女剣士に叱られるぞ。」
「いや、見てない。聞いている。」

 クリフは苦笑した。
 見ていたのは胸元である……
 クリフは母性を感じる女性が好きだ、パティの立派な母性の象徴に下心を持った目が向かうのは仕方の無いことである。
 そして、尻を見ていないのは事実だ。

 ちなみにパティは現代日本風に言うなればEカップ、ハンナはBカップだ。

「俺はよ、汚い仕事も平気でするタイプでな……今になって後悔してるんだ。」

 マスターはさらに杯を空けて酒を注ぐ。
 さすがにピッチが早すぎる。

「冒険者って言ってもよ、仲間を集めて傭兵団の真似をしてたんだ……戦争は幾らでもあったしよ。ヘクターそん時の若い衆だ……始めからモノが違ったぜ、アイツは。」

 マスターが更に自分の杯に酒を注ぐが手元が狂い、びちゃびちゃと溢(こぼ)した。

「戦争でよ、汚れ仕事もいとわない冒険者集団なんて重宝されてよ……何でもしたよ。」
「村を滅ぼしたりか?」

 クリフがポツリと呟くと「それもあった」とマスターはハッキリと言った。

「当時は何とも思わなかったけどよ、年を取るとな……どうにも駄目だ。後悔しない日はない。」

……村を滅ぼした、か。別にマスターやヘクターが俺の故郷を滅ぼしたとは限らないさ。

「そんな奴ら、幾らでもいただろうな。」
「そりゃ、まあな……だが、生きてる奴は少なかろう。冒険者は使い捨てだからな。」

 クリフは自分の中で生まれた疑念を払うように杯を空けた。カッと酒精が喉を焼いた。

……だったら、どうするんだ?故郷の仇にマスターを殺すのか?そんなバカなことができるもんか……

 クリフの杯に新しい酒が注がれ、それもグイッと空ける。

「その罪滅ぼしか? ギルドも、養子も。」

 クリフの言葉に、マスターは「そうかもしれん」と呟いた。

「いいさ、俺は今が幸せだから……」

 自分に言い聞かせながら、クリフはまた杯を空けた。
 マスターも強(したた)かに酔っており、既にクリフは手酌だ。

 いつの間にか無言になり、二人は何かを振り払うように酒を飲んだ。



………………



「クリフがこんなになるのは珍しいわね……」

 昼を過ぎ、ハンナが冒険者ギルドに顔を出したときはクリフは正体を失っていた……いわゆるベロベロの状態である。

「クリフ、こんなになるまで飲んじゃ駄目よ。」

 ハンナが声をかけると、ふらふらとした動きでクリフはハンナに抱きついた。
 その手はハンナの胸元をまさぐっている。

「ちょっとちょっと、なんなのよっ!」

 ハンナが慌てて引き離す。
 パティがその様子を見てニヤニヤと喜んでいる。

 ちなみにマスターは既に酔い潰れて隅っこの方に寄せられている。

「ハンナ……」
「どうしたの? 何か変よ?」

 ハンナはクリフに甘えられることは滅多に無いので満更でも無い様子だ。

「ハンナ……ずっと一緒にいてくれよ……俺は……」

 最後の方は呂律(ろれつ)の回らない口でむにゃむにゃと言うのみで意味は判らない。

 それだけ言うと、クリフはカウンターに突っ伏してイビキをかきはじめた。

「もちろんよ、私とクリフはずっと一緒。」

 ハンナは子供に語りかけるように、優しげにクリフに囁(ささや)いた。


 ハンナはパティに冷やかされ、照れ臭そうにはにかんだ。
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