99 / 99
4章 晩年
終話 新たな物語
しおりを挟む
6歳の時の、あの日のことは今でも覚えている。
あの日、酷くうろたえた母に連れられて、俺と妹は馬車に乗った……幼い俺にはよくわからなかったが、何か大変な事が起きたのだとは理解できた。
向かった先はクロフト村だ。
そこで俺たちが見たのは、力無くベッドで横たわる祖父の姿だった。
祖父の名はクリフォード・チェンバレン。
猟犬クリフと呼ばれた伝説の冒険者だ。
若い頃より数々の冒険を為し遂げ、世に知らぬ者とてない英雄だ……その英雄が、戦いで傷つき、倒れた。
母は変わり果てた祖父にすがり付き、子供のように泣きじゃくった。
厳しい母の泣いた姿を見たのは、あれが初めてだったかもしれない。
……母さんが泣くなんて……
信じられない思いで妹たちと眺めていた母の姿は、今でもハッキリと思い出せる。
幸いなことに、クロフト村で療養した祖父の容態は回復に向かった。
しかし、長く幾多の戦いを勝ち抜いた祖父の体はボロボロだった。
祖父は左手を失い、右膝を痛め、左の半身に麻痺もあった……自ら歩くことすら辛そうだった。
俺は祖父が大好きだった。
俺の父のトバイアスは公爵の実弟だ。
伯父のファビウス公爵を補佐し、元帥として公爵領の軍事を担う実力者だ。家を空けることも多い。
公爵ファビウス、宰相アマデウス、元帥トバイアスと言えば、ジンデルの三兄弟として有名だ。
俺も公爵の一門としてジンデルの宮殿で幼い頃より社交を叩き込まれた……しかし、内向的で口下手な俺は社交会に馴染めず、社交的で明るい妹たちに劣等感を抱いていた。
父も母も俺をよく叱責した「もっと努力しろ、何故できないんだ」と。
俺は貴族としては落ちこぼれなのだろう……知らない人と話すのが嫌で嫌で仕方が無いのだ。
残念ながら、これは今でもあまり変わりはない。
そんな俺にも祖父は優しく、様々な話を聞かせてくれた。
祖母である剣姫ハンナ、友であるヘクター、ギネス、スジラド……冒険者たちの話を聞くのが俺は大好きだった。
自分も祖父の仲間となり、共に戦う空想に心を踊らせた。
祖父は言う「お前はお前の人生を歩めば良いのだよ」と……クロフト家の嫡男として育てられた俺に、そんな事を言ってくれる大人は他に居なかった……
その祖父が、今、ベッドの上で死を迎えようとしている……一月(ひとつき)ほど前から体調を崩し、風邪を拗(こじ)らせ、とうとう肺炎になったのだ。
既(すで)に医者も匙(さじ)を投げた。
近しい親族と、祖父に仕えるバーニー、そして祖父の戦友であるハンクが祖父の枕元に集まっていた。
祖父の意識はすでに無いのだろう……細くぜーぜーと喘(あえ)ぐのみだ。
皆が心配げに祖父を見守っている。
微(かす)かに、祖父の唇が動いた気がした。
母が祖父の手を握り、必死で祖父の言葉を聞き取っている……遺言なのか、うわ言なのかは判らない。
「クリフっ! 私もよ、幸せだった!」
母が叫んだ……一瞬、自分の事を言われたのかと思い、身を固くしたが違ったらしい。
その後、まもなく祖父は亡くなった。享年52……短くはないが、長くもない人生だと思う。
「父さんは、ハンナありがとうって……父さんは……幸せだったって……」
母がしゃくりながら遺言を皆に披露した……祖父が遺した言葉は祖母への感謝だった。
母が「わっ」と祖父にすがり付き泣きじゃくった。
母の涙を見たのは、これで2度目だ。
皆が、泣いていた。
………………
4年後
16才になった俺は戦に出た……初陣だ。
地方の豪族がお家騒動を起こし、家督相続で揉めた。
相続者を名乗る者が互いに支持者を募り、衝突する。
これがそこそこの規模の内戦となった……稀にある話だ。
公爵が内戦を鎮めるために鎮圧軍を派遣し、俺もその中に加わったのだ。
初陣の俺はさしたる危険もない輸送任務を任された……筈だった。
しかし、現実は残酷だ。
俺の率いる輸送隊は敵の偵察隊と鉢合わせとなり、遭遇戦に突入した。
偵察隊は精兵だ……対する輸送隊は弱卒や、兵ですらない人足の任務とされる。
戦力は味方が人足を含めて300人ほど、敵は恐らく50人ほどだろう。
だが、人足と偵察隊では練度がまるで違う。
みるみる内に味方は突き崩され、敵の騎士が目前に迫る。
騎士の槍が振るわれ、俺は馬から振り落とされた。
……俺は、こんなことで、初陣で死ぬのか!?
凄まじい恐怖で体が竦(すく)む。
俺は辛うじて立ち上がり、剣を抜き、身を固くした。
「小僧! ミスリルの剣を持つとは名のある騎士と見た!」
先程の騎士が俺に名を尋ねた……敵の名が判らねば手柄にはならない。
俺を殺して武勲とするつもりなのだ。
「く、クリフォード……」
俺は名前を口にすると「ハッ」と気がついた。
そう、俺の名は祖父から継いだのだ。
『……この剣は、負けを知らぬ剣だ……強くなれ、強くなれクリフ……』
祖父の言葉だ……父ではなく、俺が祖父の剣を継いだのだ。
……そうだ、俺は猟犬クリフの孫なんだ! 誰よりも強い爺ちゃんの孫なんだ!
「うおおっ! 嵐(あらし)の剣(つるぎ)よ、俺に力を貸してくれっ!」
俺は叫び、剣を構え、騎士に向き合う。
「俺は、俺はクリフォードっ! 猟犬クリフだっ!」
俺が名乗ると明らかに騎士は怯んだ。
そのまま俺は騎士の槍をくぐり抜け、馬の腹を切り裂いた。
馬が棹立ちになり、騎士が落馬する……俺はそのまま騎士に止(とど)めを刺した。
信じられなかった……今まで恐怖で竦(すく)んでいた体には力が漲(みなぎ)り、俺は飛ぶように戦場を駆けた。
………………
気がつけば俺は4人の敵を斬り倒していたらしい……正直、よく覚えていない。
嵐の剣が血を求めたのか、祖父の魂が力を貸してくれたのか……それは分からない。
だが、何かに乗り移られたと言われた方が納得できそうだ。
それほどの力の滾(たぎ)りを感じた。
『クロフト家の嫡男、クリフォード・クロフトが初陣で目を見張る活躍をした』
これはちょっとしたニュースとなり、俺の回りは騒がしくなった。
初陣にて敵将を一騎討ちで討ち取り、単騎で敵陣を突き崩した。
少し誇張もあるが、言葉にすればとても自分の行いとは信じられないほどだ。
父も母も、俺を一人前の男として認め、頭ごなしに叱ることは無くなった。
母などは「お爺様の若い頃にそっくりよ」と、にこやかに微笑むのだ。
俺の人生は変わった。
誰も俺を侮るものはいなくなり、口下手ですら「武人の風格」とか言われるようになったのには怒りを通り越して笑ってしまう。
初陣で嵐の剣を抜いた時、俺は生まれ変わった。
俺の中に流れる猟犬クリフの血は誇りだ……いつも祖父は、俺と共にいるのだ。
………………
人の世は移ろう。
誰が居なくなろうとも、次の日は昇り、新たな1日が始まる。
猟犬クリフの物語は終わりを告げたが、どこかで次の物語が始まるだろう。
しかし、本書は猟犬クリフの人生と共にあり、ここでひとまずの閉幕としたい。
猟犬クリフ~とある冒険者の生涯
先(ま)ず、今日(こんにち)は此(こ)れ切(ぎ)り
あの日、酷くうろたえた母に連れられて、俺と妹は馬車に乗った……幼い俺にはよくわからなかったが、何か大変な事が起きたのだとは理解できた。
向かった先はクロフト村だ。
そこで俺たちが見たのは、力無くベッドで横たわる祖父の姿だった。
祖父の名はクリフォード・チェンバレン。
猟犬クリフと呼ばれた伝説の冒険者だ。
若い頃より数々の冒険を為し遂げ、世に知らぬ者とてない英雄だ……その英雄が、戦いで傷つき、倒れた。
母は変わり果てた祖父にすがり付き、子供のように泣きじゃくった。
厳しい母の泣いた姿を見たのは、あれが初めてだったかもしれない。
……母さんが泣くなんて……
信じられない思いで妹たちと眺めていた母の姿は、今でもハッキリと思い出せる。
幸いなことに、クロフト村で療養した祖父の容態は回復に向かった。
しかし、長く幾多の戦いを勝ち抜いた祖父の体はボロボロだった。
祖父は左手を失い、右膝を痛め、左の半身に麻痺もあった……自ら歩くことすら辛そうだった。
俺は祖父が大好きだった。
俺の父のトバイアスは公爵の実弟だ。
伯父のファビウス公爵を補佐し、元帥として公爵領の軍事を担う実力者だ。家を空けることも多い。
公爵ファビウス、宰相アマデウス、元帥トバイアスと言えば、ジンデルの三兄弟として有名だ。
俺も公爵の一門としてジンデルの宮殿で幼い頃より社交を叩き込まれた……しかし、内向的で口下手な俺は社交会に馴染めず、社交的で明るい妹たちに劣等感を抱いていた。
父も母も俺をよく叱責した「もっと努力しろ、何故できないんだ」と。
俺は貴族としては落ちこぼれなのだろう……知らない人と話すのが嫌で嫌で仕方が無いのだ。
残念ながら、これは今でもあまり変わりはない。
そんな俺にも祖父は優しく、様々な話を聞かせてくれた。
祖母である剣姫ハンナ、友であるヘクター、ギネス、スジラド……冒険者たちの話を聞くのが俺は大好きだった。
自分も祖父の仲間となり、共に戦う空想に心を踊らせた。
祖父は言う「お前はお前の人生を歩めば良いのだよ」と……クロフト家の嫡男として育てられた俺に、そんな事を言ってくれる大人は他に居なかった……
その祖父が、今、ベッドの上で死を迎えようとしている……一月(ひとつき)ほど前から体調を崩し、風邪を拗(こじ)らせ、とうとう肺炎になったのだ。
既(すで)に医者も匙(さじ)を投げた。
近しい親族と、祖父に仕えるバーニー、そして祖父の戦友であるハンクが祖父の枕元に集まっていた。
祖父の意識はすでに無いのだろう……細くぜーぜーと喘(あえ)ぐのみだ。
皆が心配げに祖父を見守っている。
微(かす)かに、祖父の唇が動いた気がした。
母が祖父の手を握り、必死で祖父の言葉を聞き取っている……遺言なのか、うわ言なのかは判らない。
「クリフっ! 私もよ、幸せだった!」
母が叫んだ……一瞬、自分の事を言われたのかと思い、身を固くしたが違ったらしい。
その後、まもなく祖父は亡くなった。享年52……短くはないが、長くもない人生だと思う。
「父さんは、ハンナありがとうって……父さんは……幸せだったって……」
母がしゃくりながら遺言を皆に披露した……祖父が遺した言葉は祖母への感謝だった。
母が「わっ」と祖父にすがり付き泣きじゃくった。
母の涙を見たのは、これで2度目だ。
皆が、泣いていた。
………………
4年後
16才になった俺は戦に出た……初陣だ。
地方の豪族がお家騒動を起こし、家督相続で揉めた。
相続者を名乗る者が互いに支持者を募り、衝突する。
これがそこそこの規模の内戦となった……稀にある話だ。
公爵が内戦を鎮めるために鎮圧軍を派遣し、俺もその中に加わったのだ。
初陣の俺はさしたる危険もない輸送任務を任された……筈だった。
しかし、現実は残酷だ。
俺の率いる輸送隊は敵の偵察隊と鉢合わせとなり、遭遇戦に突入した。
偵察隊は精兵だ……対する輸送隊は弱卒や、兵ですらない人足の任務とされる。
戦力は味方が人足を含めて300人ほど、敵は恐らく50人ほどだろう。
だが、人足と偵察隊では練度がまるで違う。
みるみる内に味方は突き崩され、敵の騎士が目前に迫る。
騎士の槍が振るわれ、俺は馬から振り落とされた。
……俺は、こんなことで、初陣で死ぬのか!?
凄まじい恐怖で体が竦(すく)む。
俺は辛うじて立ち上がり、剣を抜き、身を固くした。
「小僧! ミスリルの剣を持つとは名のある騎士と見た!」
先程の騎士が俺に名を尋ねた……敵の名が判らねば手柄にはならない。
俺を殺して武勲とするつもりなのだ。
「く、クリフォード……」
俺は名前を口にすると「ハッ」と気がついた。
そう、俺の名は祖父から継いだのだ。
『……この剣は、負けを知らぬ剣だ……強くなれ、強くなれクリフ……』
祖父の言葉だ……父ではなく、俺が祖父の剣を継いだのだ。
……そうだ、俺は猟犬クリフの孫なんだ! 誰よりも強い爺ちゃんの孫なんだ!
「うおおっ! 嵐(あらし)の剣(つるぎ)よ、俺に力を貸してくれっ!」
俺は叫び、剣を構え、騎士に向き合う。
「俺は、俺はクリフォードっ! 猟犬クリフだっ!」
俺が名乗ると明らかに騎士は怯んだ。
そのまま俺は騎士の槍をくぐり抜け、馬の腹を切り裂いた。
馬が棹立ちになり、騎士が落馬する……俺はそのまま騎士に止(とど)めを刺した。
信じられなかった……今まで恐怖で竦(すく)んでいた体には力が漲(みなぎ)り、俺は飛ぶように戦場を駆けた。
………………
気がつけば俺は4人の敵を斬り倒していたらしい……正直、よく覚えていない。
嵐の剣が血を求めたのか、祖父の魂が力を貸してくれたのか……それは分からない。
だが、何かに乗り移られたと言われた方が納得できそうだ。
それほどの力の滾(たぎ)りを感じた。
『クロフト家の嫡男、クリフォード・クロフトが初陣で目を見張る活躍をした』
これはちょっとしたニュースとなり、俺の回りは騒がしくなった。
初陣にて敵将を一騎討ちで討ち取り、単騎で敵陣を突き崩した。
少し誇張もあるが、言葉にすればとても自分の行いとは信じられないほどだ。
父も母も、俺を一人前の男として認め、頭ごなしに叱ることは無くなった。
母などは「お爺様の若い頃にそっくりよ」と、にこやかに微笑むのだ。
俺の人生は変わった。
誰も俺を侮るものはいなくなり、口下手ですら「武人の風格」とか言われるようになったのには怒りを通り越して笑ってしまう。
初陣で嵐の剣を抜いた時、俺は生まれ変わった。
俺の中に流れる猟犬クリフの血は誇りだ……いつも祖父は、俺と共にいるのだ。
………………
人の世は移ろう。
誰が居なくなろうとも、次の日は昇り、新たな1日が始まる。
猟犬クリフの物語は終わりを告げたが、どこかで次の物語が始まるだろう。
しかし、本書は猟犬クリフの人生と共にあり、ここでひとまずの閉幕としたい。
猟犬クリフ~とある冒険者の生涯
先(ま)ず、今日(こんにち)は此(こ)れ切(ぎ)り
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
欠席魔の公爵令嬢、冤罪断罪も欠席す 〜メイリーン戦記〜
水戸直樹
ファンタジー
王太子との婚約――それは、彼に恋したからでも、権力のためでもなかった。
魔王乱立の時代。
王も公爵も外征に出ている王都で、公爵令嬢メイリーンは“地味な婚約者”として王城に現れる。
だが、王太子は初顔合わせに現れなかった。
にもかかわらず、記録に残ったのは「公爵令嬢の欠席」。
抗議はしない。
訂正もしない。
ただ一つ、欠席という事実だけを積み上げていく。
――それが、誰にとっての不合格なのか。
まだ、誰も気づいていない。
欠席から始まる、静かなるファンタジー戦記。
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる