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1章 ダンジョンと少女
ドラゴンスレイヤー
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「レディーすえーーーん……ジェントルメーーン!!
本日は待ちに待ったバトルアリーナの開催だぁ!
優勝者には、我らの街の技術の粋を集めた結晶、『龍殺しの剣』を進呈だ!」
『ワァ』と盛り上がる会場に、大きく貼り出されたトーナメント表。
各職業ごとに競い合って、その優勝者同士が戦って勝者を決めるのだという。
剣を扱う『剣士』、魔法を扱う『魔法使い』、そして魔物だけで挑むのが『魔物使い』だ。
短剣や弓といった武器の場合は、基本的に当人の判断に委ねられる。
多くの場合は競争倍率の低い魔法使いとしてエントリーするらしいのだが。
「じゃあ早速いってみようかぁ!
ソードマスターの栄冠は誰の手に?
剣士達の一回戦を進めていくぞぉ」
「おぉぉ! ぶった斬れザムザァ!」
「負けんじゃねーぞニグルス!!」
気合の入った進行役の男の声に、会場も否応なく盛り上がる。
そんな中、周囲にいた控えの選手達の視線は一人の少女に集まっていた。
「マジでレプロだよ……」
「あぁ、噂で聞いてはいたが、まだ12、3くらいの女の子じゃないか」
街の領主も観に来る大会で、皆それなりに気合を入れて臨んでいる。
この街の住人は、巷で囁かれる噂も知っているものだから、少女を心配してしまうのだ。
『領主の不興を買った者は、龍の元へ供物として捧げられる』
つまりは生贄である。
大きな街には賑わいもたくさんあるが、相応に影の部分も現れてしまうもの。
街が龍の被害を受けないのは、定期的に供物を捧げられるからに他ならないのだとされているのだ。
「一回戦から白熱した試合が続いてやがるっ!!
これは魔法の撃ち合いも期待が持てるぞ!」
やはり剣士の試合は長剣と小盾を用いた者が多い。
中には自作の鎖鎌のような変わった武器を披露して会場を沸かせた者もいたが、まだ扱いに慣れておらず敗退することとなっていた。
「じゃあ早速魔法使いの部を始めようかぁ!
ルールはいたって明白! 降参か場外で決着だぁ!」
『魔法が使えること』が最低条件なので、キューブを所持していれば誰でも魔法使いとしてエントリーが可能。
だから、本当は探検しか使わないという者でも、オマケ程度の魔法を使って戦うのが常である。
「やはり接近戦にもつれこむとクルーシャが不利かぁ?
得意の風魔法も、頑丈な鎧の前ではなす術なーーーし!!」
あまりに無慈悲な体当たりで、男魔法使いが吹き飛び場外。
しかし、問題はここからであった。
「さぁ、キュービックゲーム一回戦のトリを飾るのが初参戦のうら若き女冒険者ドラーニア!!
相手は前回マジックマスターの栄冠をもぎ取った屈強なる狂戦士ガガリム!」
それまで、冒険者たちの試合を感心しながら見ていた凍花だったが、聞き覚えのある名前を聞いて表情が曇る。
「えっ……ドラーニアさん……?」
壁にもたれかかっていたドラーニアがスッと会場に上がると、会場は再び大いに盛り上がる。
しかも相手はマジックマスターとは何かと思うほどの太って鎧の塊。
確かに多少の火の玉や風で押し出せるような相手には見えないが、かと言って魔法で戦うということは絶対に無さそうである。
凍花以外の誰もがガガリムの勝利を確信していたであろう。
だからこそ周囲の表情が面白く感じる凍花である。
「な……なな、なんとドラーニア選手の魔法でガガリム選手微動だにできない?!」
まるで重力を操っているかのように、ガガリムの身体を地面に叩きつけるドラーニア。
ミシミシと鎧が悲鳴を上げているようで、中にいるガガリムもまた苦しそうに呻いている。
どれだけの圧がかかれば、そんな声が漏れてしまうのだろうか?
危険を感じた進行役の男が試合を止めてガガリムに駆け寄るが、その後も微動だにしない姿を見て静まり返ってしまったのだ。
「って……ちょっと待ってよ。
私も勝ち進んだら、アレと戦わなきゃいけないわけ??」
恐ろしい事実に気付き、ゾッとしてしまう凍花であった。
本日は待ちに待ったバトルアリーナの開催だぁ!
優勝者には、我らの街の技術の粋を集めた結晶、『龍殺しの剣』を進呈だ!」
『ワァ』と盛り上がる会場に、大きく貼り出されたトーナメント表。
各職業ごとに競い合って、その優勝者同士が戦って勝者を決めるのだという。
剣を扱う『剣士』、魔法を扱う『魔法使い』、そして魔物だけで挑むのが『魔物使い』だ。
短剣や弓といった武器の場合は、基本的に当人の判断に委ねられる。
多くの場合は競争倍率の低い魔法使いとしてエントリーするらしいのだが。
「じゃあ早速いってみようかぁ!
ソードマスターの栄冠は誰の手に?
剣士達の一回戦を進めていくぞぉ」
「おぉぉ! ぶった斬れザムザァ!」
「負けんじゃねーぞニグルス!!」
気合の入った進行役の男の声に、会場も否応なく盛り上がる。
そんな中、周囲にいた控えの選手達の視線は一人の少女に集まっていた。
「マジでレプロだよ……」
「あぁ、噂で聞いてはいたが、まだ12、3くらいの女の子じゃないか」
街の領主も観に来る大会で、皆それなりに気合を入れて臨んでいる。
この街の住人は、巷で囁かれる噂も知っているものだから、少女を心配してしまうのだ。
『領主の不興を買った者は、龍の元へ供物として捧げられる』
つまりは生贄である。
大きな街には賑わいもたくさんあるが、相応に影の部分も現れてしまうもの。
街が龍の被害を受けないのは、定期的に供物を捧げられるからに他ならないのだとされているのだ。
「一回戦から白熱した試合が続いてやがるっ!!
これは魔法の撃ち合いも期待が持てるぞ!」
やはり剣士の試合は長剣と小盾を用いた者が多い。
中には自作の鎖鎌のような変わった武器を披露して会場を沸かせた者もいたが、まだ扱いに慣れておらず敗退することとなっていた。
「じゃあ早速魔法使いの部を始めようかぁ!
ルールはいたって明白! 降参か場外で決着だぁ!」
『魔法が使えること』が最低条件なので、キューブを所持していれば誰でも魔法使いとしてエントリーが可能。
だから、本当は探検しか使わないという者でも、オマケ程度の魔法を使って戦うのが常である。
「やはり接近戦にもつれこむとクルーシャが不利かぁ?
得意の風魔法も、頑丈な鎧の前ではなす術なーーーし!!」
あまりに無慈悲な体当たりで、男魔法使いが吹き飛び場外。
しかし、問題はここからであった。
「さぁ、キュービックゲーム一回戦のトリを飾るのが初参戦のうら若き女冒険者ドラーニア!!
相手は前回マジックマスターの栄冠をもぎ取った屈強なる狂戦士ガガリム!」
それまで、冒険者たちの試合を感心しながら見ていた凍花だったが、聞き覚えのある名前を聞いて表情が曇る。
「えっ……ドラーニアさん……?」
壁にもたれかかっていたドラーニアがスッと会場に上がると、会場は再び大いに盛り上がる。
しかも相手はマジックマスターとは何かと思うほどの太って鎧の塊。
確かに多少の火の玉や風で押し出せるような相手には見えないが、かと言って魔法で戦うということは絶対に無さそうである。
凍花以外の誰もがガガリムの勝利を確信していたであろう。
だからこそ周囲の表情が面白く感じる凍花である。
「な……なな、なんとドラーニア選手の魔法でガガリム選手微動だにできない?!」
まるで重力を操っているかのように、ガガリムの身体を地面に叩きつけるドラーニア。
ミシミシと鎧が悲鳴を上げているようで、中にいるガガリムもまた苦しそうに呻いている。
どれだけの圧がかかれば、そんな声が漏れてしまうのだろうか?
危険を感じた進行役の男が試合を止めてガガリムに駆け寄るが、その後も微動だにしない姿を見て静まり返ってしまったのだ。
「って……ちょっと待ってよ。
私も勝ち進んだら、アレと戦わなきゃいけないわけ??」
恐ろしい事実に気付き、ゾッとしてしまう凍花であった。
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