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お母様とのお話 1
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き、きき求婚⁉︎
お兄様は私が手を握られて動揺しているのに気づくことなく話を続ける。
「もちろん、学園にいる間は兄と妹として接します。クリステアの気持ちを無視したりはしません」
「無論、無理強いなど言語道断だ」
お父様がお兄様を睨みつけた。
いやいや、十歳のお子ちゃまに無理強いとかないでしょ……ないよね?
うーん、この世界ならありそうだな……怖いことに。
お兄様は絶対そんなことしないってわかってるけど。
「僕はテアを大切にしたい。だから、テアの幸せを一番に考えます」
お兄様はそう言って、私の手を包み込むように優しく握った。
いやだから、私はこういうのに耐性ないんだってば!
じんわりと手の平に汗が滲む。ひええ……!
お母様はスッと立ち上がり、お兄様の頬を撫で、懐かしむような、慈しむような表情で見つめた。
「貴方がそう決めているのならばいいわ。貴方達の気持ちを尊重しましょう。私としては、レイモンド王太子殿下との婚約もいいと思うのだけれど……でもねノーマン、私は貴方の幸せも願っているということを忘れないでね」
「はい、ありがとうございます……母上」
お兄様が照れ臭そうに笑みを浮かべ、私を見る。
「テア、君は今まで通り変わらず過ごせばいい。僕が君に選んでもらえるよう努力するだけだから」
「へあっ? え、あの、その……」
突然話を振られたので変な声が出てしまった。
うっ、お母様が「淑女としてなってないわよ!」と言わんばかりに睨んでくるよぅ……
「はい、わかりました……」
お兄様がにこ、と微笑んで掴んでいた手を自分の口元に引き寄せようとした。
「ンッ、ゴホン!」
手の甲に口付ける寸前にお父様の咳払いが聞こえ、お兄様がそちらを見る。
「……なんですか、父上」
「兄妹として接するのではなかったか?」
不機嫌そうなお父様の言葉に、お兄様は渋々といった様子で私の手をそっと離した。
「学園にいる間は、と申し上げましたが? それ以外の場所では僕を選んでもらう努力をするつもりですよ」
「……あくまでもクリステアの気持ちを優先せねば許さんぞ」
「もちろんです。ね、テア?」
「ふえっ⁉︎」
満面の笑顔で言われても、私にどうしろっていうの⁉︎
「えと、あの……」
「……クリステア。少し私とお話ししましょうか」
「えっ⁉︎」
お母様が笑顔で立ち上がる。
「貴女の部屋に行きますよ。さあ」
「は、はい……」
やばい、これはお説教の予感。
「淑女たるものその程度のこと、笑顔でかわせなくてどうするの!」とか怒られちゃうのかも……
私がしかたなく立ち上がると、お兄様も立ち上がった。
「部屋まで送ります」
「いいえノーマン、聖獣様方もついているのだから大丈夫よ。貴方はここに残ってお父様ともう少しお話しなさいな」
「……はい」
お母様がお兄様の肩に触れて座るように促し、私をちらりと見てからドアに向かって移動し始めたので、私も急いでその後に続く。
そういえば黒銀と真白がいたのに静かだったな……
こういう時は反対したり、邪魔してきたりするものとばかり思っていたけれど。
そっと二人を見ると、かなり不機嫌そうにしていたけれど、黙って私たちを護るようについてきた。
二人とも、どうしたんだろう。
何も言わないから気になってしかたない。
私はお父様とお兄様におやすみなさいと挨拶をしてから、落ち着かない気持ちで自室に向かった。
「お母様、どうぞ」
ミリアを先に休ませたので、私の部屋付きのメイドにお湯だけお願いし、私が緑茶を煎れ、羊羹を添えて出した。
「ありがとう。淑女たるもの、メイドの仕事は奪わないように……と言うべきところだけど、これに関して貴女に今更どうこう言っても仕方ないわね」
お母様はふう、とため息を一つ吐いて緑茶の入った茶器に手を伸ばした。
「色々と不出来な娘で申し訳ありません……」
しょんぼりしながら謝ると、お母様は頭を振った。
「いいえ、貴女は今時の貴族の子女にしては頑張っていると思うわ。勉強嫌いかと思っていたけれど、入学前には難なく教師陣から推薦を受けていたもの」
確かに、前世の記憶が戻る前は魔力の暴走が怖かったこともあって、あまり勉強熱心じゃなかったものね。
「クリステア、貴女はノーマンのことをどう思っているの?」
「え? ど、どう……とは?」
「まったく貴女は……先ほどから淑女らしくない対応ばかりして。領地にこもりきりだったから不慣れなのはしかたないとはいえ、学園内では貴女の対応次第なのだから気をつけなさいね」
「は、はい……」
「貴女には今までノーマンが実の兄ではないことを黙っていたのは悪かったと思っているわ。けれど、貴方がノーマンを兄として慕ってくれたから、私たちは家族になれたの」
「え……?」
お母様は緑茶をコクリと飲んで、茶器を置いた。
「ノーマンがクリスティーナの子というのは聞いているのよね?」
「ええと……お父様の妹の子だと……私の叔母さまの名はクリスティーナというのですか?」
「ええ。貴女の名前はクリスティーナからもらったの。クリスティーナは私にとっても妹のようなものだったわ」
お母様は私の隣に移動し、頭を撫でた。
「彼女は学園で出会った子爵家の次男と恋仲になり、意に沿わぬ結婚は嫌だと学園を卒業してすぐに駆け落ちしたのよ。貴女の行動力があるところは彼女に似ているわね」
お母様はふふ、と笑みを浮かべて私の髪をすく。
「お義父様は激怒してお義母様や私たちが止めるのも構わずクリスティーナを勘当したわ。でも数年後、私とスチュワードが結婚してしばらくしてから、彼女の居場所がわかったの。二人は真面目に働きながら慎ましく生活していたようだった。そして二人の間にノーマンが生まれていたことがわかって、やっと勘当を許されたわ。スチュワードが公爵家を継ぐから、補佐として雇う形で戻ることになって……」
優しく撫でていた手が止まった。
「領地の屋敷に向かう途中で事故にあったの。二人はノーマンを庇うようにして抱きしめていたけれど、見つかった時にはもう……」
お母様の言葉がつまり、私を抱き寄せた。
私は何も言えなくて、そっとお母様の背中に手を回した。
「それで、一人残されたノーマンを私たちの養子として引き取ることにしたわ。我が家に着いた時、幼いノーマンはとても荒れていて、手がつけられなかったわ……」
お兄様……両親を亡くしたショックで……
その時のことを想像するだけで涙が浮かんできた。
私の悲しみに同調したのか、真白と黒銀は聖獣化して寄り添ってきた。
慰めてくれてありがとう、真白、黒銀……
---------------------------
先週9/9にコミカライズ版「転生令嬢は庶民の味に飢えている」第20話更新されております!
ついにあの子が登場です!
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「はい、ありがとうございます……母上」
お兄様が照れ臭そうに笑みを浮かべ、私を見る。
「テア、君は今まで通り変わらず過ごせばいい。僕が君に選んでもらえるよう努力するだけだから」
「へあっ? え、あの、その……」
突然話を振られたので変な声が出てしまった。
うっ、お母様が「淑女としてなってないわよ!」と言わんばかりに睨んでくるよぅ……
「はい、わかりました……」
お兄様がにこ、と微笑んで掴んでいた手を自分の口元に引き寄せようとした。
「ンッ、ゴホン!」
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「……なんですか、父上」
「兄妹として接するのではなかったか?」
不機嫌そうなお父様の言葉に、お兄様は渋々といった様子で私の手をそっと離した。
「学園にいる間は、と申し上げましたが? それ以外の場所では僕を選んでもらう努力をするつもりですよ」
「……あくまでもクリステアの気持ちを優先せねば許さんぞ」
「もちろんです。ね、テア?」
「ふえっ⁉︎」
満面の笑顔で言われても、私にどうしろっていうの⁉︎
「えと、あの……」
「……クリステア。少し私とお話ししましょうか」
「えっ⁉︎」
お母様が笑顔で立ち上がる。
「貴女の部屋に行きますよ。さあ」
「は、はい……」
やばい、これはお説教の予感。
「淑女たるものその程度のこと、笑顔でかわせなくてどうするの!」とか怒られちゃうのかも……
私がしかたなく立ち上がると、お兄様も立ち上がった。
「部屋まで送ります」
「いいえノーマン、聖獣様方もついているのだから大丈夫よ。貴方はここに残ってお父様ともう少しお話しなさいな」
「……はい」
お母様がお兄様の肩に触れて座るように促し、私をちらりと見てからドアに向かって移動し始めたので、私も急いでその後に続く。
そういえば黒銀と真白がいたのに静かだったな……
こういう時は反対したり、邪魔してきたりするものとばかり思っていたけれど。
そっと二人を見ると、かなり不機嫌そうにしていたけれど、黙って私たちを護るようについてきた。
二人とも、どうしたんだろう。
何も言わないから気になってしかたない。
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お母様はふう、とため息を一つ吐いて緑茶の入った茶器に手を伸ばした。
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「いいえ、貴女は今時の貴族の子女にしては頑張っていると思うわ。勉強嫌いかと思っていたけれど、入学前には難なく教師陣から推薦を受けていたもの」
確かに、前世の記憶が戻る前は魔力の暴走が怖かったこともあって、あまり勉強熱心じゃなかったものね。
「クリステア、貴女はノーマンのことをどう思っているの?」
「え? ど、どう……とは?」
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「は、はい……」
「貴女には今までノーマンが実の兄ではないことを黙っていたのは悪かったと思っているわ。けれど、貴方がノーマンを兄として慕ってくれたから、私たちは家族になれたの」
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お母様は緑茶をコクリと飲んで、茶器を置いた。
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お兄様……両親を亡くしたショックで……
その時のことを想像するだけで涙が浮かんできた。
私の悲しみに同調したのか、真白と黒銀は聖獣化して寄り添ってきた。
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