221 / 423
連載
実食、実食ぅ!
しおりを挟む
パメラさんの手招きに誘われ近づいてみると、奥には半個室のようなスペースがいくつかあり、その一つに案内された。
「おお、クリステア嬢も食べにきたのかね」
「学園長⁉︎」
中に入ると、そこにいたのは学園長だった。
「さあ皆、せっかくだからここで食べていきなさい」
学園長が空いている席を勧めてくださった。
「え、でも……」
「わしらだけで食べるより、大勢のほうが楽しいからの。老いぼれの頼みを聞いてはくれんかのう?」
パチンとウインクしながら茶目っ気たっぷりな学園長に、パメラさんも頷く。
「それに、ここなら変に注目を浴びなくてすみますよ。余計なちょっかいをかけてくる者もいないでしょうし」
あ……きっと、さっきの騒ぎが聞こえていたのね。
確かに、ここならジロジロと見られたりすることもないし、学園長の前でおかしな行動をする者もいないだろう。お二人の心遣いに嬉しくなった。
「ありがとうございます。お言葉に甘えさせていただきます」
私がそういうと、セイとマリエルちゃんも「ありがとうございます」と頭を下げた。
学園長に勧められるまま席に着くと、テーブルの中央近くにプレートをはめ込む魔導具があった。
私たちはパメラさんの説明を受けながら、それぞれ自分の席に該当するスペースにプレートをカチリとはめた。
すると、プレートを取り囲むようにフレーム部分がふわりと光った。
「これで、厨房に料理をどこのテーブルに運ぶのか伝わるのよ。光っているのは、まだ料理が運ばれていない目印になっているの。全ての料理が届いたら光は消えて、プレートは回収されるわ」
ほほ~、なるほど。なかなか便利ね。
「すごいですね! あの、この魔導具って学園外では見たことありませんけど……」
マリエルちゃんが興味深そうに質問した。
「これは魔導具コースで製作した試作品じゃよ。試作品は学園内で試運転しつつ改良を繰り返し、外に出して恥ずかしくないものと判断されたら製作者の名で魔導具師ギルドに登録されることになっておる。チームで作ればもちろん連名で登録することになる」
「魔導具師ギルド?」
商業ギルドなら知ってるけど……
「うむ。魔導具師として生計を立てたい者は魔導具師ギルドに登録して、作った魔導具を登録者の名前で申請しておかねば、その仕組みを商業ギルドに販売することができんのじゃ」
「それは何故ですか?」
「誰がその魔導具を作ったのか責任者をはっきりさせておかねば、いざ事故が起こった時に対応できないこと、商業ギルドで量産化する際にその利益の一部が登録した魔導具師に入るようにするためなど、理由はさまざまじゃな」
「なるほど……」
あれ? でもうちの領地にいる魔導具師は個人で店をやっていたよね?
「あの、商業ギルドを通さず、魔導具師個人で店を構えて直接販売することはあるのでしょうか?」
まさかあの魔導具師、モグリだったとかじゃないわよね?
「うむ、腕のいい者は貴族や商人から直接依頼を受けておるのもいるな」
あ、そうなのね。それならよかったわ。
「本来、魔導具師や商業ギルドを通すのは権利や利益の分配などで魔導具師が不利益を被らんようにするのが目的じゃ。魔導具師は商売っ気のないものもおるからの。良い魔導具を価値のわからんものに買い叩かれんように魔導具師を守るためにギルドが創立され、商業ギルドと協力しあうことになったんじゃ」
確かに、専門バカってそういうとこあるわよね。
「直接個人とやりとりしている場合、一応、どの魔導具にもギルドに登録している名を記す決まりになっておる。後々トラブルが発生した場合のためにの。しかし個人で生計を立てられるほどの腕前の持ち主であれば、記名の意味はトラブル回避というより、その魔導具の価値を上げるものになるであろうな」
「そうなのですか」
……てことは、あの魔導具師は結構すごい人だったのかしら?
ガルバノおじ様やティリエさんに「腕はいいけど魔導具狂いだから嬢ちゃん(貴女)はくれぐれも近寄らないように」と言われてそれ以来、ガルバノおじ様経由でしか仕事の発注はしてなかったものね。
それからは一般教養の授業のことや、今後の選択コースのことなどを話しているうちに、給仕の者を引き連れた料理長がやってきた。
「お待たせいたしました! 皆様のお口に合えばよいのですが……」
緊張した面持ちの料理長が挨拶している間に、給仕が流れるような所作でそれぞれの席に注文した料理のトレーを配膳していった。
あら、学園長とパメラさんもごはんセットにしたんだ?
「このごはんとやらは、クリステア嬢が広めたそうじゃな?」
食前の祈りを終えた学園長が、スプーンを手に取った。
お箸はまだ浸透していないから、平皿にごはん、ミソスープ……お味噌汁はスープ皿で、スプーンを使って食べるみたい。うう、違和感が拭えない。
「はい。よくご存知でしたね」
「お父上が王宮で自ら食べてみせては、安全なものであると立証しておったそうだからな。今では安価で食べやすいと平民の間では歓迎されておるそうだよ」
あう、それは以前お仕事に行かれるときにと持たせたおにぎり弁当を「愛娘が作ってくれた愛情たっぷりの料理だ」と部下に自慢しまくりながら食べたとかいうアレですかね……?
それとも、「ここ(王都の屋敷)でもクリステアの作る料理を再現できるようになれ」と命令して試作を繰り返した挙句、使用人たちもごはんを食べさせられる羽目になって、それがきっかけで口コミで王都の庶民の間でもごはん食が広まり始めたとかいうアレですかね……⁇
お父様本人からその話を聞かされて「まあ、お父様ったら、恥ずかしいわ」と笑顔で答えながら、心中では「お父様、何しちゃってるのおぉ⁉︎」と当時は動揺しまくったっけな……
思わずスン……となりながらも学園長に「恐れ入ります」と無難に返事をした。
「寮の食事でも取り入れては? という案が出たそうなのじゃが、貴族の子女から反対の声が上がってなかなか実現せんようだ」
「まあ……」
そりゃそうだよ。なんたって「悪食令嬢」と噂された人が広めたメニューなんて、噂した側としては食べたくないでしょうよ。
「ここで人気が出たらまた状況は変わるかもしれませんわね」
パメラさんが笑顔で言うと、側で控えていた料理長の顔がさらに強ばり、手にしているコック帽をぎゅっと握りしめた。
「せ、責任重大ですね……」
……給仕の人は下がったのに、料理長はなぜか残っている。
これは、私たちが食べて感想を伝えないと帰らない、いや、気になって帰れないのかも。
早いとこ感想を述べてお引き取りいただこう。
「はは、そうじゃな。さあ、冷めないうちにいただこうじゃないか」
学園長の言葉に、皆が食べ始める。
私はまずご飯から口にした。
もっちりとした食感や噛めば噛むほど甘みを増すご飯は、レシピに忠実に作ったようで美味しかった。よかった。
肉野菜炒めも、さすがプロ。
火加減もバッチリで野菜は甘く、お肉も焼きすぎてパサパサになることもなく、ジューシーだ。うん、これは美味しい。
そして、最後にお味噌汁をスプーンですくう。うーん、違和感。
やっぱりお味噌汁はお椀から啜ってこそよねぇ。
せめてスープカップで提供するようにお願いしようかなと考えながら、お味噌汁を口に入れる。
……ん? あれ?
なんか……まずい。
学園長やパメラさんは食べたことがないからか、珍しい味だとか評しているし、特に不快そうな様子もない。
だけど、セイやマリエルちゃんを見るとなんだか微妙な表情……だよね?
「あ……あの、いかがでしょう?」
料理長が恐る恐る聞いてきた。
「うむ、面白い味わいじゃな」
「ええ、このごはんは食感が面白いですわね」
学園長とパメラさんは笑顔で答えているから本当にまずいとは思ってなさそう。
「ありがとうございます! で、あの、エリスフィード公爵令嬢様は……?」
料理長は私たちの反応がイマイチなのが気になるのだろう。
ここで美味しいと言うのは簡単だけど、レシピを売り出した側の責任がある。言うべきことは言わないと。
「あの、ごはんや肉野菜炒めは美味しいです。ですが……」
「な、なんでしょう?」
「お味噌汁が、まずいです」
「……えっ⁉︎」
私の言葉にセイとマリエルちゃんがうんうんと頷き、料理長となぜか学園長とパメラさんが驚いていた。
だってねぇ、まずいものはまずいんだもの。
これは、原因を究明して是正せねば!
---------------------------
コミカライズ版「転生令嬢は庶民の味に飢えている」3巻が12月末に刊行されます!
連載は2月までお休みですが、3巻の描き下ろし番外編は必読ですのでぜひ!
「おお、クリステア嬢も食べにきたのかね」
「学園長⁉︎」
中に入ると、そこにいたのは学園長だった。
「さあ皆、せっかくだからここで食べていきなさい」
学園長が空いている席を勧めてくださった。
「え、でも……」
「わしらだけで食べるより、大勢のほうが楽しいからの。老いぼれの頼みを聞いてはくれんかのう?」
パチンとウインクしながら茶目っ気たっぷりな学園長に、パメラさんも頷く。
「それに、ここなら変に注目を浴びなくてすみますよ。余計なちょっかいをかけてくる者もいないでしょうし」
あ……きっと、さっきの騒ぎが聞こえていたのね。
確かに、ここならジロジロと見られたりすることもないし、学園長の前でおかしな行動をする者もいないだろう。お二人の心遣いに嬉しくなった。
「ありがとうございます。お言葉に甘えさせていただきます」
私がそういうと、セイとマリエルちゃんも「ありがとうございます」と頭を下げた。
学園長に勧められるまま席に着くと、テーブルの中央近くにプレートをはめ込む魔導具があった。
私たちはパメラさんの説明を受けながら、それぞれ自分の席に該当するスペースにプレートをカチリとはめた。
すると、プレートを取り囲むようにフレーム部分がふわりと光った。
「これで、厨房に料理をどこのテーブルに運ぶのか伝わるのよ。光っているのは、まだ料理が運ばれていない目印になっているの。全ての料理が届いたら光は消えて、プレートは回収されるわ」
ほほ~、なるほど。なかなか便利ね。
「すごいですね! あの、この魔導具って学園外では見たことありませんけど……」
マリエルちゃんが興味深そうに質問した。
「これは魔導具コースで製作した試作品じゃよ。試作品は学園内で試運転しつつ改良を繰り返し、外に出して恥ずかしくないものと判断されたら製作者の名で魔導具師ギルドに登録されることになっておる。チームで作ればもちろん連名で登録することになる」
「魔導具師ギルド?」
商業ギルドなら知ってるけど……
「うむ。魔導具師として生計を立てたい者は魔導具師ギルドに登録して、作った魔導具を登録者の名前で申請しておかねば、その仕組みを商業ギルドに販売することができんのじゃ」
「それは何故ですか?」
「誰がその魔導具を作ったのか責任者をはっきりさせておかねば、いざ事故が起こった時に対応できないこと、商業ギルドで量産化する際にその利益の一部が登録した魔導具師に入るようにするためなど、理由はさまざまじゃな」
「なるほど……」
あれ? でもうちの領地にいる魔導具師は個人で店をやっていたよね?
「あの、商業ギルドを通さず、魔導具師個人で店を構えて直接販売することはあるのでしょうか?」
まさかあの魔導具師、モグリだったとかじゃないわよね?
「うむ、腕のいい者は貴族や商人から直接依頼を受けておるのもいるな」
あ、そうなのね。それならよかったわ。
「本来、魔導具師や商業ギルドを通すのは権利や利益の分配などで魔導具師が不利益を被らんようにするのが目的じゃ。魔導具師は商売っ気のないものもおるからの。良い魔導具を価値のわからんものに買い叩かれんように魔導具師を守るためにギルドが創立され、商業ギルドと協力しあうことになったんじゃ」
確かに、専門バカってそういうとこあるわよね。
「直接個人とやりとりしている場合、一応、どの魔導具にもギルドに登録している名を記す決まりになっておる。後々トラブルが発生した場合のためにの。しかし個人で生計を立てられるほどの腕前の持ち主であれば、記名の意味はトラブル回避というより、その魔導具の価値を上げるものになるであろうな」
「そうなのですか」
……てことは、あの魔導具師は結構すごい人だったのかしら?
ガルバノおじ様やティリエさんに「腕はいいけど魔導具狂いだから嬢ちゃん(貴女)はくれぐれも近寄らないように」と言われてそれ以来、ガルバノおじ様経由でしか仕事の発注はしてなかったものね。
それからは一般教養の授業のことや、今後の選択コースのことなどを話しているうちに、給仕の者を引き連れた料理長がやってきた。
「お待たせいたしました! 皆様のお口に合えばよいのですが……」
緊張した面持ちの料理長が挨拶している間に、給仕が流れるような所作でそれぞれの席に注文した料理のトレーを配膳していった。
あら、学園長とパメラさんもごはんセットにしたんだ?
「このごはんとやらは、クリステア嬢が広めたそうじゃな?」
食前の祈りを終えた学園長が、スプーンを手に取った。
お箸はまだ浸透していないから、平皿にごはん、ミソスープ……お味噌汁はスープ皿で、スプーンを使って食べるみたい。うう、違和感が拭えない。
「はい。よくご存知でしたね」
「お父上が王宮で自ら食べてみせては、安全なものであると立証しておったそうだからな。今では安価で食べやすいと平民の間では歓迎されておるそうだよ」
あう、それは以前お仕事に行かれるときにと持たせたおにぎり弁当を「愛娘が作ってくれた愛情たっぷりの料理だ」と部下に自慢しまくりながら食べたとかいうアレですかね……?
それとも、「ここ(王都の屋敷)でもクリステアの作る料理を再現できるようになれ」と命令して試作を繰り返した挙句、使用人たちもごはんを食べさせられる羽目になって、それがきっかけで口コミで王都の庶民の間でもごはん食が広まり始めたとかいうアレですかね……⁇
お父様本人からその話を聞かされて「まあ、お父様ったら、恥ずかしいわ」と笑顔で答えながら、心中では「お父様、何しちゃってるのおぉ⁉︎」と当時は動揺しまくったっけな……
思わずスン……となりながらも学園長に「恐れ入ります」と無難に返事をした。
「寮の食事でも取り入れては? という案が出たそうなのじゃが、貴族の子女から反対の声が上がってなかなか実現せんようだ」
「まあ……」
そりゃそうだよ。なんたって「悪食令嬢」と噂された人が広めたメニューなんて、噂した側としては食べたくないでしょうよ。
「ここで人気が出たらまた状況は変わるかもしれませんわね」
パメラさんが笑顔で言うと、側で控えていた料理長の顔がさらに強ばり、手にしているコック帽をぎゅっと握りしめた。
「せ、責任重大ですね……」
……給仕の人は下がったのに、料理長はなぜか残っている。
これは、私たちが食べて感想を伝えないと帰らない、いや、気になって帰れないのかも。
早いとこ感想を述べてお引き取りいただこう。
「はは、そうじゃな。さあ、冷めないうちにいただこうじゃないか」
学園長の言葉に、皆が食べ始める。
私はまずご飯から口にした。
もっちりとした食感や噛めば噛むほど甘みを増すご飯は、レシピに忠実に作ったようで美味しかった。よかった。
肉野菜炒めも、さすがプロ。
火加減もバッチリで野菜は甘く、お肉も焼きすぎてパサパサになることもなく、ジューシーだ。うん、これは美味しい。
そして、最後にお味噌汁をスプーンですくう。うーん、違和感。
やっぱりお味噌汁はお椀から啜ってこそよねぇ。
せめてスープカップで提供するようにお願いしようかなと考えながら、お味噌汁を口に入れる。
……ん? あれ?
なんか……まずい。
学園長やパメラさんは食べたことがないからか、珍しい味だとか評しているし、特に不快そうな様子もない。
だけど、セイやマリエルちゃんを見るとなんだか微妙な表情……だよね?
「あ……あの、いかがでしょう?」
料理長が恐る恐る聞いてきた。
「うむ、面白い味わいじゃな」
「ええ、このごはんは食感が面白いですわね」
学園長とパメラさんは笑顔で答えているから本当にまずいとは思ってなさそう。
「ありがとうございます! で、あの、エリスフィード公爵令嬢様は……?」
料理長は私たちの反応がイマイチなのが気になるのだろう。
ここで美味しいと言うのは簡単だけど、レシピを売り出した側の責任がある。言うべきことは言わないと。
「あの、ごはんや肉野菜炒めは美味しいです。ですが……」
「な、なんでしょう?」
「お味噌汁が、まずいです」
「……えっ⁉︎」
私の言葉にセイとマリエルちゃんがうんうんと頷き、料理長となぜか学園長とパメラさんが驚いていた。
だってねぇ、まずいものはまずいんだもの。
これは、原因を究明して是正せねば!
---------------------------
コミカライズ版「転生令嬢は庶民の味に飢えている」3巻が12月末に刊行されます!
連載は2月までお休みですが、3巻の描き下ろし番外編は必読ですのでぜひ!
202
あなたにおすすめの小説
婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました
kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」
王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。
Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。
そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。
そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。
これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。
(1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)
【完結・全3話】不細工だと捨てられましたが、貴方の代わりに呪いを受けていました。もう代わりは辞めます。呪いの処理はご自身で!
酒本 アズサ
恋愛
「お前のような不細工な婚約者がいるなんて恥ずかしいんだよ。今頃婚約破棄の書状がお前の家に届いているだろうさ」
年頃の男女が集められた王家主催のお茶会でそう言ったのは、幼い頃からの婚約者セザール様。
確かに私は見た目がよくない、血色は悪く、肌も髪もかさついている上、目も落ちくぼんでみっともない。
だけどこれはあの日呪われたセザール様を助けたい一心で、身代わりになる魔導具を使った結果なのに。
当時は私に申し訳なさそうにしながらも感謝していたのに、時と共に忘れてしまわれたのですね。
結局婚約破棄されてしまった私は、抱き続けていた恋心と共に身代わりの魔導具も捨てます。
当然呪いは本来の標的に向かいますからね?
日に日に本来の美しさを取り戻す私とは対照的に、セザール様は……。
恩を忘れた愚かな婚約者には同情しません!
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。