258 / 423
連載
採取の森へ
しおりを挟む
「隠れてるって……どこに?」
きょろきょろと周囲を見渡すも、姿は見えない。
「ばっかねぇ。内緒でついてきてるのに、アンタたちが気づけるわけないでしょ?」
ごもっとも……聖獣の皆様が本気で気配を消したら私たちにはさっぱりわからないからね。
しかたないので念話で二人に問いかけることにした。
『真白、黒銀。近くにいるの?』
『うん、いるよー。あーあ、ばれちゃったかー』
『暴露されては仕方あるまい。主、我らは密かに護衛するつもりゆえ、主は我らのことなど気にせず行動するといい』
当たり前のように返事が返ってきた。
気にするなと言われても……
「まあいいじゃない。主人が心配でついてきてるんだから。アンタたちに怒られないように姿を隠してまでして見守ろうなんて可愛いじゃないの。ま、一番キュートなワタシは彼らと違って嵩張らないし、薬草採取には役立つからこのままついていってあげるわ」
ルビィはそう言って胸を張った。
人よりも嗅覚が優れているし、視点も低いため薬草を見つけるのは得意なんだとか。
それを聞いたマリエルちゃんが、ルビィの前足をガシッと掴んで縋るように見つめた。
「ルビィ……頼りにしてますから!」
「んふふ、ワタシにまっかせなさぁい!」
「ありがとう! ルビィ……!」
……マリエルちゃん、薬草覚えるの苦労してたし自信が無さそうだったからね……
「……なんと……心が洗われるようだ……」
背後からぼそっとつぶやく声に目を向けると、ヘクター様がブルブルと震えながらマリエルちゃんとルビィを凝視していた。
……ヘクター様って、マリエルちゃんと趣味嗜好は異なるものの、萌えに忠実なあたり似た者同士かもしれない。
……あれ?
ヘクター様の向こうに見えるアリシア様も、俯いてブルブル震えてらっしゃる……
あ、さっきの「なんだ」発言からほったらかしになってたからもしかして怒ってるとか?
やばい、今日はアリシア様も一緒の班なのに、機嫌を損ねたままで行動するのは気まずいわよね。
ルビィのことにしたって「こんな時に聖獣を連れてくるなんて非常識ですわ!」とか怒られるかも。
「あの、アリシア様……ルビィを同行させても大丈夫でしょうか?」
アリシア様にルビィの同行を了承してもらおうと声をかけると、アリシア様はバッと顔を上げてこちらを見た。
え、顔が赤い……?
「しっ、しかたないですわね! 聖獣様がはぐれないよう貴女方がしっかり見張っておいてくださいまし!」
アリシア様は早口でそう言い放つと、プイッと顔を背けてしまった。
ん……? んん……?
顔はそっぽを向けながらも、視線はちらっ、ちらっとルビィを見ている……?
……もしかして、アリシア様も可愛いものが好き?
「……ったく、アリーは素直じゃねぇなあ。ルビィ様がついてくるのはすごく嬉しいって言えばいいのに」
「エッ、エイディー様はひとこと余計なんですのよ! お黙りになって⁉︎」
エイディー様がやれやれとばかりに肩をすくめて言うと、アリシア様がさらに顔を赤くして噛み付くように言った。
え、アリシア様ってもしかしてツンデレさんだった⁉︎
いや、まだデレはほとんど拝めてないけど……
そういえば召喚した魔獣を送還する時も寂しそうにしてたし。
可愛いもの好きなのは確定でしょ。
「おーい、そこの班! 君たちが最後だぞ!」
職員に声をかけられてハッと周囲を見渡せば、他の生徒たちは転移魔法陣で採取の森の近くへ転送してしまっていた。
「話はここまでにして採取の森に向かおう。さ、行くよ」
お兄様の先導で、私たちは慌てて採取の森行きの転移魔法陣へ移動したのだった。
採取の森は学園の敷地内にあり、生徒や職員なら誰でも採取は可能だけど、かなり広い森のため、いくつかのポイントが設けられた転移魔法陣を使用する。
その際、誰がどの転移ポイントを使用するのか、転移前に記録することになっている。
というのも、採取に夢中になって日が暮れたのにも気づかず、暗い森の中で動けなくなりプチ遭難……みたいなことが年に何回かあるからなのだとか。
そんな時、行方不明者が利用した転移ポイントを中心に捜索するんですって。
私たちも利用する転移先専用のリストに名前を記入し、採取の森を管理する職員のチェックを受けてから転移魔法陣の中に入った。
「採取の際は転移ポイントからあまり離れないように。時間になったら必ず転移ポイントに戻ること」
職員が簡単に注意事項を告げてから転移魔法陣に魔力を流して起動させると、ぐにゃりと景色が歪み、一瞬で周囲は深い森に変わった。
「ここが、採取の森……」
転移ポイントには石板が敷き詰められ、そこに魔法陣が刻まれていた。
「この周辺には結界魔法が施されているので何かあればここに逃げ込めばいい。今から渡すペンダントは結界を通り抜けるための魔導具だから紛失したりしないようにね」
お兄様が説明しながら私たちに職員から預かったペンダントを配っていく。
ペンダントトップには魔石が嵌め込まれており、その側面に見える細かな模様に見せかけたものが結界を通るための呪文のようだった。
私たちはペンダントを首にかけてから無くさないようにシャツの中にたくし込んだ。
「よし、じゃあまず基本の薬草から探していこうか」
私たちはお兄様の先導で転移陣を出て森の中へ入ったのだった。
「……あっ、真白たちを置いてきちゃった……?」
転移魔法で跳んできたので、真白たちを連れてくることはできなかったのだ。
おそらく、白虎様たちも近くにいたのだろうけれど……まとめて置いてけぼりにしてしまった。
「心配しなくても平気よぉ。結界の中とかじゃない限りアンタたちの居場所はすぐわかるから、今頃移動を始めてるはずよ」
隣を歩くマリエルちゃんに抱かれて移動するルビィが私の呟きを聞いて、安心しなさいとウインクした。
そういやそうだった。
以前、私が領内の冒険者ギルドから一時的に行方不明になった時も、魔導具師のお店の結界から出た途端、文字通り跳んできたもの。
よかった。なんだかんだ言っていつも採取の時には一緒にいたから、二人の姿が見えないのは心細かったのよね。よかったぁ。
ほんの少し気が楽になった私は、採取に集中することにしたのだった。
きょろきょろと周囲を見渡すも、姿は見えない。
「ばっかねぇ。内緒でついてきてるのに、アンタたちが気づけるわけないでしょ?」
ごもっとも……聖獣の皆様が本気で気配を消したら私たちにはさっぱりわからないからね。
しかたないので念話で二人に問いかけることにした。
『真白、黒銀。近くにいるの?』
『うん、いるよー。あーあ、ばれちゃったかー』
『暴露されては仕方あるまい。主、我らは密かに護衛するつもりゆえ、主は我らのことなど気にせず行動するといい』
当たり前のように返事が返ってきた。
気にするなと言われても……
「まあいいじゃない。主人が心配でついてきてるんだから。アンタたちに怒られないように姿を隠してまでして見守ろうなんて可愛いじゃないの。ま、一番キュートなワタシは彼らと違って嵩張らないし、薬草採取には役立つからこのままついていってあげるわ」
ルビィはそう言って胸を張った。
人よりも嗅覚が優れているし、視点も低いため薬草を見つけるのは得意なんだとか。
それを聞いたマリエルちゃんが、ルビィの前足をガシッと掴んで縋るように見つめた。
「ルビィ……頼りにしてますから!」
「んふふ、ワタシにまっかせなさぁい!」
「ありがとう! ルビィ……!」
……マリエルちゃん、薬草覚えるの苦労してたし自信が無さそうだったからね……
「……なんと……心が洗われるようだ……」
背後からぼそっとつぶやく声に目を向けると、ヘクター様がブルブルと震えながらマリエルちゃんとルビィを凝視していた。
……ヘクター様って、マリエルちゃんと趣味嗜好は異なるものの、萌えに忠実なあたり似た者同士かもしれない。
……あれ?
ヘクター様の向こうに見えるアリシア様も、俯いてブルブル震えてらっしゃる……
あ、さっきの「なんだ」発言からほったらかしになってたからもしかして怒ってるとか?
やばい、今日はアリシア様も一緒の班なのに、機嫌を損ねたままで行動するのは気まずいわよね。
ルビィのことにしたって「こんな時に聖獣を連れてくるなんて非常識ですわ!」とか怒られるかも。
「あの、アリシア様……ルビィを同行させても大丈夫でしょうか?」
アリシア様にルビィの同行を了承してもらおうと声をかけると、アリシア様はバッと顔を上げてこちらを見た。
え、顔が赤い……?
「しっ、しかたないですわね! 聖獣様がはぐれないよう貴女方がしっかり見張っておいてくださいまし!」
アリシア様は早口でそう言い放つと、プイッと顔を背けてしまった。
ん……? んん……?
顔はそっぽを向けながらも、視線はちらっ、ちらっとルビィを見ている……?
……もしかして、アリシア様も可愛いものが好き?
「……ったく、アリーは素直じゃねぇなあ。ルビィ様がついてくるのはすごく嬉しいって言えばいいのに」
「エッ、エイディー様はひとこと余計なんですのよ! お黙りになって⁉︎」
エイディー様がやれやれとばかりに肩をすくめて言うと、アリシア様がさらに顔を赤くして噛み付くように言った。
え、アリシア様ってもしかしてツンデレさんだった⁉︎
いや、まだデレはほとんど拝めてないけど……
そういえば召喚した魔獣を送還する時も寂しそうにしてたし。
可愛いもの好きなのは確定でしょ。
「おーい、そこの班! 君たちが最後だぞ!」
職員に声をかけられてハッと周囲を見渡せば、他の生徒たちは転移魔法陣で採取の森の近くへ転送してしまっていた。
「話はここまでにして採取の森に向かおう。さ、行くよ」
お兄様の先導で、私たちは慌てて採取の森行きの転移魔法陣へ移動したのだった。
採取の森は学園の敷地内にあり、生徒や職員なら誰でも採取は可能だけど、かなり広い森のため、いくつかのポイントが設けられた転移魔法陣を使用する。
その際、誰がどの転移ポイントを使用するのか、転移前に記録することになっている。
というのも、採取に夢中になって日が暮れたのにも気づかず、暗い森の中で動けなくなりプチ遭難……みたいなことが年に何回かあるからなのだとか。
そんな時、行方不明者が利用した転移ポイントを中心に捜索するんですって。
私たちも利用する転移先専用のリストに名前を記入し、採取の森を管理する職員のチェックを受けてから転移魔法陣の中に入った。
「採取の際は転移ポイントからあまり離れないように。時間になったら必ず転移ポイントに戻ること」
職員が簡単に注意事項を告げてから転移魔法陣に魔力を流して起動させると、ぐにゃりと景色が歪み、一瞬で周囲は深い森に変わった。
「ここが、採取の森……」
転移ポイントには石板が敷き詰められ、そこに魔法陣が刻まれていた。
「この周辺には結界魔法が施されているので何かあればここに逃げ込めばいい。今から渡すペンダントは結界を通り抜けるための魔導具だから紛失したりしないようにね」
お兄様が説明しながら私たちに職員から預かったペンダントを配っていく。
ペンダントトップには魔石が嵌め込まれており、その側面に見える細かな模様に見せかけたものが結界を通るための呪文のようだった。
私たちはペンダントを首にかけてから無くさないようにシャツの中にたくし込んだ。
「よし、じゃあまず基本の薬草から探していこうか」
私たちはお兄様の先導で転移陣を出て森の中へ入ったのだった。
「……あっ、真白たちを置いてきちゃった……?」
転移魔法で跳んできたので、真白たちを連れてくることはできなかったのだ。
おそらく、白虎様たちも近くにいたのだろうけれど……まとめて置いてけぼりにしてしまった。
「心配しなくても平気よぉ。結界の中とかじゃない限りアンタたちの居場所はすぐわかるから、今頃移動を始めてるはずよ」
隣を歩くマリエルちゃんに抱かれて移動するルビィが私の呟きを聞いて、安心しなさいとウインクした。
そういやそうだった。
以前、私が領内の冒険者ギルドから一時的に行方不明になった時も、魔導具師のお店の結界から出た途端、文字通り跳んできたもの。
よかった。なんだかんだ言っていつも採取の時には一緒にいたから、二人の姿が見えないのは心細かったのよね。よかったぁ。
ほんの少し気が楽になった私は、採取に集中することにしたのだった。
224
あなたにおすすめの小説
婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました
kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」
王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。
Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。
そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。
そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。
これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。
(1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)
【完結・全3話】不細工だと捨てられましたが、貴方の代わりに呪いを受けていました。もう代わりは辞めます。呪いの処理はご自身で!
酒本 アズサ
恋愛
「お前のような不細工な婚約者がいるなんて恥ずかしいんだよ。今頃婚約破棄の書状がお前の家に届いているだろうさ」
年頃の男女が集められた王家主催のお茶会でそう言ったのは、幼い頃からの婚約者セザール様。
確かに私は見た目がよくない、血色は悪く、肌も髪もかさついている上、目も落ちくぼんでみっともない。
だけどこれはあの日呪われたセザール様を助けたい一心で、身代わりになる魔導具を使った結果なのに。
当時は私に申し訳なさそうにしながらも感謝していたのに、時と共に忘れてしまわれたのですね。
結局婚約破棄されてしまった私は、抱き続けていた恋心と共に身代わりの魔導具も捨てます。
当然呪いは本来の標的に向かいますからね?
日に日に本来の美しさを取り戻す私とは対照的に、セザール様は……。
恩を忘れた愚かな婚約者には同情しません!
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。