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サロン棟にて
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アリシア様を迎える準備をしようと私、マリエルちゃんとルビィ、朱雀様、ミリアの5人でサロン棟へ向かった。
この後セイを訪ねてくるエイディー様の分もおやつとお茶は忘れず用意してきた。
「朱雀様……本当にその格好で行くのですか?」
私とマリエルちゃんは少し後ろからついてくる朱雀様を振り返る。
「ええ。私、今日はお二人のメイドとしてしっかりお世話いたしましてよ?」
にっこりと微笑む朱雀様は燃えるような赤い髪を高い位置でポニーテールにし、いつものシャツにトラウザーズではなく、ミリアと同じメイド服を身に纏っていた……
「クリステアさん、いいんでしょうか? セイさんの聖獣様にメイドの仕事をさせるなんて……それに、あのメイド姿はまさに凶器」
「しっ! 本人は真面目にやるつもりみたいだから、そういう指摘はしづらいでしよ⁉︎」
そう、ミリアも大概スタイルが良いけれど、朱雀様のメイド姿はなんというか、もう、うん。思春期の男子には目の毒だ。
「クリステア様、ご安心くださいませ。何があっても私がお護りいたしますわ!」
胸に手を当てドヤ顔をしている朱雀様に「はは……お手柔らかにお願いしますね」としか言えない私なのだった。
男子寮と女子寮の間に建っているサロン棟は下の階に男女共同の食堂があり、上階にお茶会ができるよう個室が用意されており、ホテルで言うところのフロントのようなところで部屋を予約し、お茶やお菓子の用意や給仕なども依頼できる。
そこで給仕するメイドさんも用意されており、将来貴族の屋敷に奉公予定の生徒のバイト兼実習の場にもなっている。
私の場合、エリスフィード家が在学中貸切にしている部屋があるので、事前に連絡しておけば要望に合わせて花を生けてくれたり、お茶の準備をしてもらえるのだけど、お茶菓子は自分たちで準備したし、お茶はミリアが淹れてくれたのが一番だと思っているので、部屋の予約のみにした。
サロン棟のフロント階に移動すると、今日はお茶会をする方が多いのか、ロビーが賑わっていた。
「クリステア様、受付してまいりますね」
ミリアが私たちにその場で待つように言って人ごみをスルスルと避けながらフロントへ向かった。
部屋は予約済みなので、フロントで鍵を受け取ればアリシア様は後で案内してもらうとして、私たちはそのまま部屋に移動すればいい。
そう思い待っていると、周囲の人たちが私たちをチラチラと見ているのに気づいた。
普段特別寮でお茶していることもあり、サロン棟には滅多にこないから見慣れない顔がいると目立つのかしら。
あ、マリエルちゃんが抱っこしているルビィをガン見してる人もいるわね。
うん、見た目はキュートなコスプレうさぎだもんね……人化したらマッチョなオネエだけど、などと思いながらおすまししていると、人混みの中から数名の男子が進み出た。
「失礼、クリステア嬢。初めてお目にかかります。私はガドリー侯爵家の長男でトリニアンと申します」
先頭に立つ男子が私の前に立ち、恭しく挨拶した。
「え? ……初めまして、クリステア・エリスフィードですわ」
「今日はサロン棟でお茶会と伺いまして。以前、我が家からお茶会にご招待したのですが面識がないということでご参加いただけなくて残念でした」
「そうですか……在学中のお茶会については勉学を優先するため両親に一任しておりますので……」
なんなんだ、この男子生徒は。
同級生には見えないから先輩なのだろうけれど、初対面なのにいきなりお茶会を断ったことを責められるとは思わなかったよ。
お父様やお母様から友人以外の貴族とは下手に関わらなくてよいと言われているので、招待状もお断りの返事も全てお母様が引き受けてくださっている。
まあ、私が貴族同士のやりとりに慣れていないから安易に受けて面倒なことになるといけないので、これから両親のチェックに合格した人たちをお茶会に招いたり招かれたりしておいおい慣れていこうと話がついているんだけどね。
「ええ、母からそのように伺っております。ですから、この機会に知り合えたらと思いまして」
朗らかな笑顔を向けるトリニアンとやらの背後を固める数名の男子がこれまたニコニコと笑顔で頷く。
え、胡散臭い。笑顔が胡散臭すぎる。
ルビィが念話で『やだわ、こいつ碌なこと考えてないわよ。さっさと移動しましょうよ』と訴えてきた。
だよね。私もそう思う。
目が笑ってなくて下心ありありって感じだもの。
碌なことってのがどんなことなのか皆目見当つかないけれど、よからぬことなのは確かだろう。
マリエルちゃんもルビィの念話を聞いたみたいで、チラチラと私を見ている。
うう、ミリア早く来てぇ!
そうしたらすぐ約束の時間ですのでって立ち去れるのに!
「クリステア嬢、よろしければ後日私とも……」
「いったい、何の騒ぎですの?」
「アリシア様!」
トリニアンがスッと手を差し出そうとしたところで、アリシア様が割って入ってきた。
「グルージア家の……」
「あら、ガドリー家のトリニアン様ですわね。入学当初に学園長のお達しがありましたことをもう覚えてらっしゃらないのですか?」
アリシア様の言ってるお達しとは、聖獣契約者の私たちに不用意に接触したらダメっていうアレだ。
私たちが不必要に他寮やサロン棟に近寄らなかったってのもあるけれど、あのお達しのおかげで、今でも変にコンタクト取ろうとする輩がいなくて助かってたのよね。
ジロリと睨むアリシア様を見て、トリニアンはニヤリと嫌な笑みを浮かべた。
「覚えているとも。しかし今日、君とお茶会をすると小耳に挟んでそれも解禁になったのかと思ったのさ。なんせ、エリスフィード家と親しくないはずのグルージア家の君とだからね」
「それは……」
アリシア様が持っていた扇子をギュッと握りしめた。
アリシア様というかグルージア家がエリスフィード家の私に敵対心を持っていたのは周知の事実だったようで、お前が仲良くしていいなら自分たちもいいだろうという結論に達したようだ。
……なんでやねん。
私がアリシア様と仲良くなったからってトリニアンとやらと仲良くする義理はないのだけど⁉︎
私はイラっとしてアリシア様の隣に立ち、扇子を握りしめた手にそっと自分の手を添えた。
「失礼ですが、私とアリシア様はお友達なのですからより仲良くなりたくてお茶会をするのですわ。さあアリシア様、参りましょう?」
「クリステア様……」
ざわつく周囲を無視して、部屋の鍵を持ってこちらに来ようとしたミリアの元へ向かおうとした。
「で、でしたら! 今知り合った私の招待も受けていただけますよね⁉︎」
トリなんとかが私たちの前に立ち塞がろうとしたその時、赤い影がサッと私たちの前に進み出た。
「あらお坊っちゃま? しつこい男は嫌われましてよ?」
「なんだ貴様、メイドの分際で……て、え? あ……」
「朱雀様⁉︎」
他の生徒たちよりも頭ひとつ分以上背の高いメイド姿の朱雀様がトリなんたらの前で艶然たる笑みを浮かべていた。
トリなんたらの目の前には凶器的な双丘がババーン!と聳え立ち、ゴクリ……と生唾を飲む音がそこかしこから聞こえた。
く……っ! 朱雀様は味方なのに敗北感を感じる!
「クリステア嬢! 大丈夫か⁉︎」
「テア、無事かい?」
私を呼ぶ声がしたと思うと、声のした方の人混みがサッと割れ、二人の男子生徒がツカツカと歩み寄った。
「レイモンド王太子殿下にお兄様⁉︎」
「で、殿下⁉︎」
二人が私たちのところに着く頃にはトリなんたらたちの顔は真っ青になっていた。
「君はガドリー家のトリ……」
「トリニアンです、殿下」
レイモンド王太子殿下の問いにお兄様がフォローを入れていた。さすがお兄様。
「トリニアン、この騒ぎの原因は君か?」
「い、いえ! そんなことは……ただ、クリステア嬢をお茶会に招待したいとお誘いしていたら邪魔が入りまして」
トリなんたらがアリシア様をチラッと見た。
「なっ⁉︎」
アリシア様が反論しようとすると、朱雀様がそれを制した。
「いいえ、王太子殿下。本日、クリステア様の聖獣たちに代わってお護りしていた私が証言いたしますけれど、この者がクリステア様にちょっかいをかけていたところをこちらのお嬢様がお助けしようとしていただけですわ」
「君は……いえ、貴女はセイ・シキシィマの……大変失礼いたしました。この者らにはきつく言って聞かせますのでお許しください」
そう言ってレイモンド王太子殿下が頭を下げたので周囲がざわめいた。
まあ、見た目メイドな朱雀様に頭を下げたわけだからその衝撃はわからなくもない。
「クリステア嬢、迷惑をかけた。ここは俺が引き受けるから君たちは部屋に行くといい」
「え、でも……」
「テア、いいから。友だちと楽しんでおいで」
「……ありがとうございます。では、お言葉に甘えて……」
レイモンド王太子殿下とお兄様に笑顔で見送られながら、私たちは予約していた部屋に向かったのだった。
ちなみに、トリなんたらの集団は皆に冷ややかな目で見られて縮こまっていた。
お兄様たちにうんと絞られたらいいんだわ!
まったく!
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この後セイを訪ねてくるエイディー様の分もおやつとお茶は忘れず用意してきた。
「朱雀様……本当にその格好で行くのですか?」
私とマリエルちゃんは少し後ろからついてくる朱雀様を振り返る。
「ええ。私、今日はお二人のメイドとしてしっかりお世話いたしましてよ?」
にっこりと微笑む朱雀様は燃えるような赤い髪を高い位置でポニーテールにし、いつものシャツにトラウザーズではなく、ミリアと同じメイド服を身に纏っていた……
「クリステアさん、いいんでしょうか? セイさんの聖獣様にメイドの仕事をさせるなんて……それに、あのメイド姿はまさに凶器」
「しっ! 本人は真面目にやるつもりみたいだから、そういう指摘はしづらいでしよ⁉︎」
そう、ミリアも大概スタイルが良いけれど、朱雀様のメイド姿はなんというか、もう、うん。思春期の男子には目の毒だ。
「クリステア様、ご安心くださいませ。何があっても私がお護りいたしますわ!」
胸に手を当てドヤ顔をしている朱雀様に「はは……お手柔らかにお願いしますね」としか言えない私なのだった。
男子寮と女子寮の間に建っているサロン棟は下の階に男女共同の食堂があり、上階にお茶会ができるよう個室が用意されており、ホテルで言うところのフロントのようなところで部屋を予約し、お茶やお菓子の用意や給仕なども依頼できる。
そこで給仕するメイドさんも用意されており、将来貴族の屋敷に奉公予定の生徒のバイト兼実習の場にもなっている。
私の場合、エリスフィード家が在学中貸切にしている部屋があるので、事前に連絡しておけば要望に合わせて花を生けてくれたり、お茶の準備をしてもらえるのだけど、お茶菓子は自分たちで準備したし、お茶はミリアが淹れてくれたのが一番だと思っているので、部屋の予約のみにした。
サロン棟のフロント階に移動すると、今日はお茶会をする方が多いのか、ロビーが賑わっていた。
「クリステア様、受付してまいりますね」
ミリアが私たちにその場で待つように言って人ごみをスルスルと避けながらフロントへ向かった。
部屋は予約済みなので、フロントで鍵を受け取ればアリシア様は後で案内してもらうとして、私たちはそのまま部屋に移動すればいい。
そう思い待っていると、周囲の人たちが私たちをチラチラと見ているのに気づいた。
普段特別寮でお茶していることもあり、サロン棟には滅多にこないから見慣れない顔がいると目立つのかしら。
あ、マリエルちゃんが抱っこしているルビィをガン見してる人もいるわね。
うん、見た目はキュートなコスプレうさぎだもんね……人化したらマッチョなオネエだけど、などと思いながらおすまししていると、人混みの中から数名の男子が進み出た。
「失礼、クリステア嬢。初めてお目にかかります。私はガドリー侯爵家の長男でトリニアンと申します」
先頭に立つ男子が私の前に立ち、恭しく挨拶した。
「え? ……初めまして、クリステア・エリスフィードですわ」
「今日はサロン棟でお茶会と伺いまして。以前、我が家からお茶会にご招待したのですが面識がないということでご参加いただけなくて残念でした」
「そうですか……在学中のお茶会については勉学を優先するため両親に一任しておりますので……」
なんなんだ、この男子生徒は。
同級生には見えないから先輩なのだろうけれど、初対面なのにいきなりお茶会を断ったことを責められるとは思わなかったよ。
お父様やお母様から友人以外の貴族とは下手に関わらなくてよいと言われているので、招待状もお断りの返事も全てお母様が引き受けてくださっている。
まあ、私が貴族同士のやりとりに慣れていないから安易に受けて面倒なことになるといけないので、これから両親のチェックに合格した人たちをお茶会に招いたり招かれたりしておいおい慣れていこうと話がついているんだけどね。
「ええ、母からそのように伺っております。ですから、この機会に知り合えたらと思いまして」
朗らかな笑顔を向けるトリニアンとやらの背後を固める数名の男子がこれまたニコニコと笑顔で頷く。
え、胡散臭い。笑顔が胡散臭すぎる。
ルビィが念話で『やだわ、こいつ碌なこと考えてないわよ。さっさと移動しましょうよ』と訴えてきた。
だよね。私もそう思う。
目が笑ってなくて下心ありありって感じだもの。
碌なことってのがどんなことなのか皆目見当つかないけれど、よからぬことなのは確かだろう。
マリエルちゃんもルビィの念話を聞いたみたいで、チラチラと私を見ている。
うう、ミリア早く来てぇ!
そうしたらすぐ約束の時間ですのでって立ち去れるのに!
「クリステア嬢、よろしければ後日私とも……」
「いったい、何の騒ぎですの?」
「アリシア様!」
トリニアンがスッと手を差し出そうとしたところで、アリシア様が割って入ってきた。
「グルージア家の……」
「あら、ガドリー家のトリニアン様ですわね。入学当初に学園長のお達しがありましたことをもう覚えてらっしゃらないのですか?」
アリシア様の言ってるお達しとは、聖獣契約者の私たちに不用意に接触したらダメっていうアレだ。
私たちが不必要に他寮やサロン棟に近寄らなかったってのもあるけれど、あのお達しのおかげで、今でも変にコンタクト取ろうとする輩がいなくて助かってたのよね。
ジロリと睨むアリシア様を見て、トリニアンはニヤリと嫌な笑みを浮かべた。
「覚えているとも。しかし今日、君とお茶会をすると小耳に挟んでそれも解禁になったのかと思ったのさ。なんせ、エリスフィード家と親しくないはずのグルージア家の君とだからね」
「それは……」
アリシア様が持っていた扇子をギュッと握りしめた。
アリシア様というかグルージア家がエリスフィード家の私に敵対心を持っていたのは周知の事実だったようで、お前が仲良くしていいなら自分たちもいいだろうという結論に達したようだ。
……なんでやねん。
私がアリシア様と仲良くなったからってトリニアンとやらと仲良くする義理はないのだけど⁉︎
私はイラっとしてアリシア様の隣に立ち、扇子を握りしめた手にそっと自分の手を添えた。
「失礼ですが、私とアリシア様はお友達なのですからより仲良くなりたくてお茶会をするのですわ。さあアリシア様、参りましょう?」
「クリステア様……」
ざわつく周囲を無視して、部屋の鍵を持ってこちらに来ようとしたミリアの元へ向かおうとした。
「で、でしたら! 今知り合った私の招待も受けていただけますよね⁉︎」
トリなんとかが私たちの前に立ち塞がろうとしたその時、赤い影がサッと私たちの前に進み出た。
「あらお坊っちゃま? しつこい男は嫌われましてよ?」
「なんだ貴様、メイドの分際で……て、え? あ……」
「朱雀様⁉︎」
他の生徒たちよりも頭ひとつ分以上背の高いメイド姿の朱雀様がトリなんたらの前で艶然たる笑みを浮かべていた。
トリなんたらの目の前には凶器的な双丘がババーン!と聳え立ち、ゴクリ……と生唾を飲む音がそこかしこから聞こえた。
く……っ! 朱雀様は味方なのに敗北感を感じる!
「クリステア嬢! 大丈夫か⁉︎」
「テア、無事かい?」
私を呼ぶ声がしたと思うと、声のした方の人混みがサッと割れ、二人の男子生徒がツカツカと歩み寄った。
「レイモンド王太子殿下にお兄様⁉︎」
「で、殿下⁉︎」
二人が私たちのところに着く頃にはトリなんたらたちの顔は真っ青になっていた。
「君はガドリー家のトリ……」
「トリニアンです、殿下」
レイモンド王太子殿下の問いにお兄様がフォローを入れていた。さすがお兄様。
「トリニアン、この騒ぎの原因は君か?」
「い、いえ! そんなことは……ただ、クリステア嬢をお茶会に招待したいとお誘いしていたら邪魔が入りまして」
トリなんたらがアリシア様をチラッと見た。
「なっ⁉︎」
アリシア様が反論しようとすると、朱雀様がそれを制した。
「いいえ、王太子殿下。本日、クリステア様の聖獣たちに代わってお護りしていた私が証言いたしますけれど、この者がクリステア様にちょっかいをかけていたところをこちらのお嬢様がお助けしようとしていただけですわ」
「君は……いえ、貴女はセイ・シキシィマの……大変失礼いたしました。この者らにはきつく言って聞かせますのでお許しください」
そう言ってレイモンド王太子殿下が頭を下げたので周囲がざわめいた。
まあ、見た目メイドな朱雀様に頭を下げたわけだからその衝撃はわからなくもない。
「クリステア嬢、迷惑をかけた。ここは俺が引き受けるから君たちは部屋に行くといい」
「え、でも……」
「テア、いいから。友だちと楽しんでおいで」
「……ありがとうございます。では、お言葉に甘えて……」
レイモンド王太子殿下とお兄様に笑顔で見送られながら、私たちは予約していた部屋に向かったのだった。
ちなみに、トリなんたらの集団は皆に冷ややかな目で見られて縮こまっていた。
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