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しまったあああぁ!
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特別寮では私の作る料理が当たり前に受け入れられているから、こんなふうに戸惑われるとは思ってもみなかった。
前世の日本を思わせる国ヤハトゥール出身でドリスタン王国の食に精通していないセイと、私と同じ前世持ちのマリエルちゃん、美味しいものなら気にせず何でも食べてしまう聖獣の皆様と生活しているうちに感覚が麻痺していたみたい。
え? ニール先生?
……あの人は食にこだわりがない分、未知のメニューにも躊躇しないという珍しい人なのでノーカンです。
しまったなぁ。
ただただ美味しいものを食べてもらいたくてひたすら作っちゃったけど、アリシア様や他の貴族の方々が日頃どんなお茶菓子を出しているのか調べてなかったよ。
そうだよね、馴染みのない料理とかって、手を出しづらいよね。
「ええと……」
とりあえず一つひとつ説明していこうとしたところで、ルビィがにんじんのシフォンケーキをアリシア様のお皿に転移させた。
「え、あの……?」
突然トレーから目の前の皿の上に転移した素朴な見た目のケーキを見て戸惑うアリシア様に、自らの皿にもシフォンケーキを転移させたルビィが自慢げにふんぞり返った。
「クリステアの作るお菓子や料理は特別寮でも美味しいと評判なんだから、気になるものがあればどれから食べたっていいのよ。でもね、そのケーキはワタシも作るのを手伝ったからぜひ食べてほしいわ」
「このケーキを、ルビィ様が⁉︎」
アリシア様が驚いてルビィを見ると、ルビィがウインクした。
「そうよお? ワタシも頑張ったんだからよおく味わってね?」
うん、頑張ったよね。マッチョなエプロン姿で……アリシア様には絶対教えちゃいけない気がするけど。
「まあ……そうですの。ルビィ様が……素朴ながらも可愛らしい色のケーキですわね」
ルビィはまじまじとシフォンケーキを見つめるアリシア様を満足気に見つめてから徐にケーキにかぶりついた。
「うーん、美味しい! にんじんのケーキと思うと余計に美味しく感じるわね!」
「……えっ?」
ルビィのコメントにフォークを入れかけたアリシア様の手が止まった。
……ん?
「こ、ここここれ、に、にににんじんのケーキ……ですの⁉︎」
明らかに動揺しているアリシア様の声が震えていた。
フォークを持つ手がそろりと下ろされてしまった。
え、も、もしかして……
「あの、アリシア様? その、もしかしてですが、にんじんが……?」
「……に、苦手なのですわ」
アリシア様が目を潤ませながら答えた。
やっぱりかー!
あわわわ! まずい、まずいよこれは!
いや、シフォンケーキのことではなくて!
これじゃ意地悪してわざと苦手なものを出したわけじゃないのに、嫌がらせと誤解されかねないよ!
仲直りのお茶会なのに、どうしよう⁉︎
「あらら。アリーったらにんじんが苦手なのぉ?」
「……にんじんもですが、生のお野菜も苦手ですわ」
おおっとお⁉︎ ……てことは、きゅうりのサンドイッチとBLTサンドもアウト?
「あ、あの。もうしわけございませんでしたわ。アリシア様の好みも確認しないでこんな……」
「ク、クリステアさん、普通のお茶会にはにんじんや生のお野菜を使ったお茶請けは出てきませんから。このことはさすがにアリシア様にも予想できなかったと思います」
マリエルちゃんのフォローにならないツッコミにそれもそうかと納得しながらも、ミリアにアリシア様の皿を交換するよう目配せしたところでアリシア様がフォークをグッと持ち直した。
「……いいえ、お気遣いなく。ルビィ様やクリステア様が私のために手ずから作ってくださったのですもの。い……いただきますわ!」
「うふっ。よく言ったわ。女は度胸よアリー! さあ、パクッといっちゃいなさぁい!」
ルビィのひと声を合図にアリシア様がシフォンケーキにフォークを入れた。
「えっ……す、すごくやわらかいのですわね?」
マッチョなルビィがあっという間に立ててくれたメレンゲでふんわり焼きあげたからね!
ふわふわなシフォンケーキを一口サイズに切り分け、恐る恐る口元にそれを運ぶアリシア様はさながら死地に赴く戦士のように虚な目をしていた。
いや、そこまで無理して食べなくてもいいよ⁉︎
アップルパイとか他にも食べるものはあるから!
いっそ今からでも遅くない、止めよう! と思ったその時、アリシア様がギュッと目を閉じてケーキをパクッと食べてしまった。
あーっ!
「……⁉︎ え、お、美味しい……?」
ダメそうならペッとしてもらおうと思いながらハラハラしつつ咀嚼する様子を伺っていたら、アリシア様がパッと目を見開き、口元に手を添えて驚いていた。
よ、よかった……お口にあったみたい。
「え……? 程よい甘みで、軽い口当たりでふわふわで……これ、本当ににんじんを使ったケーキですの? 信じられませんわ」
アリシア様はそう言って二口、三口と、確かめるように食べ進めていき、あっという間にシフォンケーキを食べ切ってしまった。
「ああ……もう食べ終わってしまいましたわ。夢のような美味しさでした……」
空になった皿を残念そうに見つめるアリシア様の背後で朱雀様が「そのお気持ち、私よぉくわかりましてよ!」と言わんばかりのドヤ顔でうんうんと頷いていた。
そうね、朱雀様はプリンを食べる時そんな感じだもんね……
「うふふ、だから言ったでしょお?」
ルビィがほぉらごらんなさい、と自慢げな顔でアリシア様に声をかけた。
「ええ……とても美味しゅうございました。あの、はしたないとは承知しておりますが、同じものをもう一ついただくわけには……?」
レディは小鳥が啄むように食べるもの(要は少食)でおかわりなどもってのほか、というのが淑女の教えなのだけれど、それを踏まえた上で食べたいのだと、アリシア様は頬をほんのり赤くしながら、上目遣いで私を見た。
おわあ、可愛い! 破壊力抜群だわ!
マリエルちゃんと二人してアリシア様にノックアウトされそうになった。
でも私としては他のお菓子も食べてほしいので、アリシア様のおねだりを断腸の思いで跳ね除けるのだ。
「シフォンケーキの他にも食べていただきたいものがたくさんございま……すから、シフォンケーキは帰りにお土産としてお包みいたしますね!」
「他にも」と言った瞬間にしゅんと悲しそうな顔をされてしまったので、咄嗟にお土産にすると約束してしまった。負けた。
ルビィのお代わり用に取っておいた分を渡していいかルビィに念話で確認したら「しかたないわねぇ、クリステアには色々と世話になってるから、ここらで借りを返さないとね」とオッケーをもらえた。ホッ。
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……あの人は食にこだわりがない分、未知のメニューにも躊躇しないという珍しい人なのでノーカンです。
しまったなぁ。
ただただ美味しいものを食べてもらいたくてひたすら作っちゃったけど、アリシア様や他の貴族の方々が日頃どんなお茶菓子を出しているのか調べてなかったよ。
そうだよね、馴染みのない料理とかって、手を出しづらいよね。
「ええと……」
とりあえず一つひとつ説明していこうとしたところで、ルビィがにんじんのシフォンケーキをアリシア様のお皿に転移させた。
「え、あの……?」
突然トレーから目の前の皿の上に転移した素朴な見た目のケーキを見て戸惑うアリシア様に、自らの皿にもシフォンケーキを転移させたルビィが自慢げにふんぞり返った。
「クリステアの作るお菓子や料理は特別寮でも美味しいと評判なんだから、気になるものがあればどれから食べたっていいのよ。でもね、そのケーキはワタシも作るのを手伝ったからぜひ食べてほしいわ」
「このケーキを、ルビィ様が⁉︎」
アリシア様が驚いてルビィを見ると、ルビィがウインクした。
「そうよお? ワタシも頑張ったんだからよおく味わってね?」
うん、頑張ったよね。マッチョなエプロン姿で……アリシア様には絶対教えちゃいけない気がするけど。
「まあ……そうですの。ルビィ様が……素朴ながらも可愛らしい色のケーキですわね」
ルビィはまじまじとシフォンケーキを見つめるアリシア様を満足気に見つめてから徐にケーキにかぶりついた。
「うーん、美味しい! にんじんのケーキと思うと余計に美味しく感じるわね!」
「……えっ?」
ルビィのコメントにフォークを入れかけたアリシア様の手が止まった。
……ん?
「こ、ここここれ、に、にににんじんのケーキ……ですの⁉︎」
明らかに動揺しているアリシア様の声が震えていた。
フォークを持つ手がそろりと下ろされてしまった。
え、も、もしかして……
「あの、アリシア様? その、もしかしてですが、にんじんが……?」
「……に、苦手なのですわ」
アリシア様が目を潤ませながら答えた。
やっぱりかー!
あわわわ! まずい、まずいよこれは!
いや、シフォンケーキのことではなくて!
これじゃ意地悪してわざと苦手なものを出したわけじゃないのに、嫌がらせと誤解されかねないよ!
仲直りのお茶会なのに、どうしよう⁉︎
「あらら。アリーったらにんじんが苦手なのぉ?」
「……にんじんもですが、生のお野菜も苦手ですわ」
おおっとお⁉︎ ……てことは、きゅうりのサンドイッチとBLTサンドもアウト?
「あ、あの。もうしわけございませんでしたわ。アリシア様の好みも確認しないでこんな……」
「ク、クリステアさん、普通のお茶会にはにんじんや生のお野菜を使ったお茶請けは出てきませんから。このことはさすがにアリシア様にも予想できなかったと思います」
マリエルちゃんのフォローにならないツッコミにそれもそうかと納得しながらも、ミリアにアリシア様の皿を交換するよう目配せしたところでアリシア様がフォークをグッと持ち直した。
「……いいえ、お気遣いなく。ルビィ様やクリステア様が私のために手ずから作ってくださったのですもの。い……いただきますわ!」
「うふっ。よく言ったわ。女は度胸よアリー! さあ、パクッといっちゃいなさぁい!」
ルビィのひと声を合図にアリシア様がシフォンケーキにフォークを入れた。
「えっ……す、すごくやわらかいのですわね?」
マッチョなルビィがあっという間に立ててくれたメレンゲでふんわり焼きあげたからね!
ふわふわなシフォンケーキを一口サイズに切り分け、恐る恐る口元にそれを運ぶアリシア様はさながら死地に赴く戦士のように虚な目をしていた。
いや、そこまで無理して食べなくてもいいよ⁉︎
アップルパイとか他にも食べるものはあるから!
いっそ今からでも遅くない、止めよう! と思ったその時、アリシア様がギュッと目を閉じてケーキをパクッと食べてしまった。
あーっ!
「……⁉︎ え、お、美味しい……?」
ダメそうならペッとしてもらおうと思いながらハラハラしつつ咀嚼する様子を伺っていたら、アリシア様がパッと目を見開き、口元に手を添えて驚いていた。
よ、よかった……お口にあったみたい。
「え……? 程よい甘みで、軽い口当たりでふわふわで……これ、本当ににんじんを使ったケーキですの? 信じられませんわ」
アリシア様はそう言って二口、三口と、確かめるように食べ進めていき、あっという間にシフォンケーキを食べ切ってしまった。
「ああ……もう食べ終わってしまいましたわ。夢のような美味しさでした……」
空になった皿を残念そうに見つめるアリシア様の背後で朱雀様が「そのお気持ち、私よぉくわかりましてよ!」と言わんばかりのドヤ顔でうんうんと頷いていた。
そうね、朱雀様はプリンを食べる時そんな感じだもんね……
「うふふ、だから言ったでしょお?」
ルビィがほぉらごらんなさい、と自慢げな顔でアリシア様に声をかけた。
「ええ……とても美味しゅうございました。あの、はしたないとは承知しておりますが、同じものをもう一ついただくわけには……?」
レディは小鳥が啄むように食べるもの(要は少食)でおかわりなどもってのほか、というのが淑女の教えなのだけれど、それを踏まえた上で食べたいのだと、アリシア様は頬をほんのり赤くしながら、上目遣いで私を見た。
おわあ、可愛い! 破壊力抜群だわ!
マリエルちゃんと二人してアリシア様にノックアウトされそうになった。
でも私としては他のお菓子も食べてほしいので、アリシア様のおねだりを断腸の思いで跳ね除けるのだ。
「シフォンケーキの他にも食べていただきたいものがたくさんございま……すから、シフォンケーキは帰りにお土産としてお包みいたしますね!」
「他にも」と言った瞬間にしゅんと悲しそうな顔をされてしまったので、咄嗟にお土産にすると約束してしまった。負けた。
ルビィのお代わり用に取っておいた分を渡していいかルビィに念話で確認したら「しかたないわねぇ、クリステアには色々と世話になってるから、ここらで借りを返さないとね」とオッケーをもらえた。ホッ。
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