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魔女の唄
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迷いの森。そこに魔女が住んでいる。
セイレイは森に迷い込んだ少年をみていた。
「・・・果ては陽出ずのみやこーー統べからく魂よ・・・」
あの日嘆きの祈り・・・天ねく魂よ」
娘はうたいながら掃除をしていた。
三人の魔女のうち一人は母だが、家事を押し付けていた。
トン、トン。 「だれか来てるわ」 「子供よ」
「「せっかく来たニンゲンよ」」
魔女は不気味に笑い合う。
「まあ、いらっしゃい」
「久しぶりのお客さん」
「温かいスープでもどうぞ」
子供は口がきけない。体が冷えてお腹が空いていたのでだされたスープを飲んだ。
ぐっすり眠る子供。娘はこっそり近づいて起こす。
「言葉は、分かるかしら。逃げて。3人は魔女なの。あなたをいけにえにしようとしているの」
ベッドからそっと抜け出す。「こっちよ、魔女に見つからずに外に出られるわ。・・・わたしは出られないから森をぬける道を教えることは出来ないの」
魔女たちがいけにえ台に運びにくるといなかった。食事に眠り薬を入れておいたので起きるはずはない。
魔女たちは娘を探す。音がきこえてくる。「行って」
「よくも逃がしてくね、久しぶりのニンゲンを」
「いままで生かしておいたのに」
「こんなに愚かだとは・・・」
魔女は言うと短剣を手にし娘の胸に突き刺す。
ひきぬくと娘はゆっくりと倒れていった。
森の精霊のごとく存在していた魔物はその様子を見ていた。
魔物が娘を連れていく。
そこがどこか分からず、傷も癒えている。
「空は流れ さえてわたる・・・この星を眺めてた
街の終わりかたち失くし・・・民のこえ届かずに
幾春は堪えずしてこころの・・・天く呼びごえ
この空は戻らない・・・こう えいえんに」
「言葉もだき うめくまま・・・きっと光は差さぬ
幾時は消えていく それでも・・・待っているだろう
とらわれてる きっと抜け出せないね・・・」
歌っている、何度も。おなじフレーズを。
細い体つきの娘。目は魔女譲りの黒。オニキスのような静かな印象がある。
ほのかに赤みがかっているブロンド髪は耳の上で両側で縛られ、腰よりも下まで伸ばされていた。
足首まであるふわりとしたスカートをつけ、膨らみのある胸に青みがかった白い布を巻付けているだけ。
青年とみえる耳のとがった人が娘を連れていく。
「どうして。あの時死んだでしょう」
「いけにえとなりおまえは・・・様のものとなる。そのためにその体はつくられた。
「・・・様。魔女が崇める悪魔の、何?」
「悪魔については知っていたようだな」
見をすくませた。震え上がると反対に駆け出した。
青年は、仕方ないのか、とあきれながらも捕らえにいく。
「いけにえということは、きっとまともじゃない」
娘は走るのをやめ、「どうでもいいかな。死んでるし・・・」
つぶやくと立ち止まった。
「もうあきらめた・・・のか」 「うん」
「そういや君の名前は・・・」
「・・・・」娘はこたえた。
セイレイは森に迷い込んだ少年をみていた。
「・・・果ては陽出ずのみやこーー統べからく魂よ・・・」
あの日嘆きの祈り・・・天ねく魂よ」
娘はうたいながら掃除をしていた。
三人の魔女のうち一人は母だが、家事を押し付けていた。
トン、トン。 「だれか来てるわ」 「子供よ」
「「せっかく来たニンゲンよ」」
魔女は不気味に笑い合う。
「まあ、いらっしゃい」
「久しぶりのお客さん」
「温かいスープでもどうぞ」
子供は口がきけない。体が冷えてお腹が空いていたのでだされたスープを飲んだ。
ぐっすり眠る子供。娘はこっそり近づいて起こす。
「言葉は、分かるかしら。逃げて。3人は魔女なの。あなたをいけにえにしようとしているの」
ベッドからそっと抜け出す。「こっちよ、魔女に見つからずに外に出られるわ。・・・わたしは出られないから森をぬける道を教えることは出来ないの」
魔女たちがいけにえ台に運びにくるといなかった。食事に眠り薬を入れておいたので起きるはずはない。
魔女たちは娘を探す。音がきこえてくる。「行って」
「よくも逃がしてくね、久しぶりのニンゲンを」
「いままで生かしておいたのに」
「こんなに愚かだとは・・・」
魔女は言うと短剣を手にし娘の胸に突き刺す。
ひきぬくと娘はゆっくりと倒れていった。
森の精霊のごとく存在していた魔物はその様子を見ていた。
魔物が娘を連れていく。
そこがどこか分からず、傷も癒えている。
「空は流れ さえてわたる・・・この星を眺めてた
街の終わりかたち失くし・・・民のこえ届かずに
幾春は堪えずしてこころの・・・天く呼びごえ
この空は戻らない・・・こう えいえんに」
「言葉もだき うめくまま・・・きっと光は差さぬ
幾時は消えていく それでも・・・待っているだろう
とらわれてる きっと抜け出せないね・・・」
歌っている、何度も。おなじフレーズを。
細い体つきの娘。目は魔女譲りの黒。オニキスのような静かな印象がある。
ほのかに赤みがかっているブロンド髪は耳の上で両側で縛られ、腰よりも下まで伸ばされていた。
足首まであるふわりとしたスカートをつけ、膨らみのある胸に青みがかった白い布を巻付けているだけ。
青年とみえる耳のとがった人が娘を連れていく。
「どうして。あの時死んだでしょう」
「いけにえとなりおまえは・・・様のものとなる。そのためにその体はつくられた。
「・・・様。魔女が崇める悪魔の、何?」
「悪魔については知っていたようだな」
見をすくませた。震え上がると反対に駆け出した。
青年は、仕方ないのか、とあきれながらも捕らえにいく。
「いけにえということは、きっとまともじゃない」
娘は走るのをやめ、「どうでもいいかな。死んでるし・・・」
つぶやくと立ち止まった。
「もうあきらめた・・・のか」 「うん」
「そういや君の名前は・・・」
「・・・・」娘はこたえた。
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