1 / 1
自殺者用アパート
しおりを挟む
俺は会社の同僚のカズヤからこんな話を聞いた。
「自殺者用アパートって知ってる?なんでも、自殺願望がある人がそこに住んで、みんな首を吊って自殺してるらしいよ」
カズヤとは時々一緒にYou Tubeに動画を投稿している。
イケメンで高身長の彼は女性ファンが僅かながらいて、俺は下ネタとドM担当で男性ファンが僅かながらいる。
動画の内容は「あっち向いてホイ」や「指スマ」などの簡単な勝負をして、負けた方がアルコール度数の高い酒を飲んだり、「人生ゲーム」をしてマイナスのマスに止まるたびに、マイナスの金額に応じたアルコール度数の酒を飲んだりして、人が酒に酔って壊れる姿を映したドキュメンタリーなどである。
俗に言うバズった訳では無いが、これまでに1番再生数が伸びた動画は
「近所の公園の端っこに俺が立ち、右手を真っ直ぐ横に伸ばし、掌の上で缶コーヒーの空缶を乗せて、公園の反対の端っこにカズヤが立ち、3万円もするスナイパーライフルのエアガンで、俺の掌の上にある空缶を撃ち抜く」という動画だ。
もちろんそれだけでは無く、カズヤは悪ふざけをして俺の股間を見事に撃ち抜き、俺が悶絶するというアホな内容も付け加えている。
賛否両論あるため、再生数が増えただけに過ぎなかった。
他には別の友達とオンラインでゲーム実況動画を投稿したりと、まぁ仕事の休みの日に合間を縫って面白おかしく編集して投稿している訳だ。
さて、最近はネタも尽きてきたし、彼女のいない一人暮らしの俺は、早速「自殺者用アパート」の噂のある街まで電車で向かった。
噂のアパートはすぐに見つかり、小太りの不動産屋兼管理人の初老男性は
「本当にあの部屋に住むのですか?悪ふざけで住むのは止めた方が良いですよ。」
と力無く言われてしまい、俺は噂の真相を確かめたかったが、少し悪い気がしたため
「悪ふざけではなく、家賃が安いから決めました。」
とウソをついた。
そのアパートはそこそこ大きな駅の近くのため1LDKの相場は月々10万~12万円に対して、7.5万円と格安なのだ。
職場からは少し遠くなってしまうが、家賃が安いし、何より面白い動画が撮れるのならばそれで良い。
そう思ってすぐに契約し、再来週の8月1日から住むことになった。
8月1日の土曜日の朝9時に、引っ越し業者がチャイムを鳴らす。
元々一人暮らしだったので、PC、冷蔵庫、洗濯機、エアコンなど大型家電を運んでもらい、衣服などは自分の車で運んだ。
「さて、ここが新しい家か。呪われているけど(笑)」
などと内心ワクワクしながら引っ越しが完了した。
ライフラインである水道、電気、都市ガスなども問題無く開通できた。
カーテンと窓を開けても、目の前に大型のマンションが建っており、日光はほとんど入らない。
まぁ俺のような気楽な一人暮らしをしていれば、何も問題無い。
せいぜい布団がカビてしまうことぐらいだろう。
今は安い布団もネットですぐに届くから、都度買い換えれば良い。
この「自殺者用アパート」の怖い噂や、部屋の壁のシミが顔に見えるなどと、少し誇張した編集をした動画が完成し、そこそこ再生数も稼ぐ事が出来たまでは良かったが、その後は何も起きなかった。
他の部屋の住人も様々な人が住んでいたが、問題ある行動を取る者は一人もおらず、ゴミ出しや買い物、通勤時などに出会った際も皆普通に挨拶をしてくれる人格者ばかりだった。
噂の「自殺願望のある人が住むアパート」とは到底思えなかった。
時々、カズヤや別の友達と夜中に騒いで動画を撮っていて隣の部屋から「壁ドン」で怒られたりはしたが、問題のある住民は俺だけだった。
なんだ、結局噂だけか。
おそらく、自殺者が出てから話が拡がる中で、勝手に付け加えられていったのだろう。
と、内心残念な気持ちもあったが、何も無くて良かったと安堵した気持ちもあった。
特に何も起こらないまま、このアパートへ住んでから11ヶ月が経ち、通勤が車で1時間以上かかることが苦痛であった事もあり、もっと通勤がラクな場所へ引っ越すことにした。
このアパート最後の動画は
「何も起きませんでした(笑)俺らが騒ぎ過ぎて幽霊も引っ越したんだと思います(笑)」
というシンプルなものにしようと決めた。
と思った矢先に不幸があった。
引っ越しの1週間前に、原付バイクに乗って買い物からの帰る途中に衝突事故にあった。
このアパートに住んで、初めての不吉な事だった。
その事を動画にはしてみたが、足の骨折のみで松葉杖を使えば移動でき、それほど大きなけがでは無く、相手からも多くの慰謝料を振り込んでもらった。
俺「やれやれ、しばらくは松葉杖で不便だけど、職場から近場に引っ越すタイミングとしてはちょうど良かったか」
このアパートへ住んでちょうど1年が経つ7月31日の土曜日に引っ越し業者が来て、慰謝料をもらった事もあるので今度は全て運んでもらった。
さて、また8月1日から新しい暮らしが始まるぞ。
と、今度はワクワクした気持ちは一切無く、松葉杖と共に新しいアパートへタクシーで移動した。
無事に引っ越しも終わり、その日は溜めておいた動画を編集をして過ごした。
引っ越し疲れもあり、翌日の8月1日は日曜だし、ゆっくり寝ようと布団に入り、深い眠りについた。
だが、翌日の朝からけたたましいチャイムが鳴った。
目を覚ますと見覚えのある部屋だった。
時刻は9時だ。
俺は玄関のドアを開けると、見覚えのある引越し業者がいた。
「お世話になります!〇〇引越しの△△です!本日はよろしくお願いします!」
引っ越しは昨日終わったはずだ。
意味が分からなかった。
俺は「少し待って下さい」と伝えてから、部屋のカーテンと窓を開けると、目の前に大型マンションが建っていた。
俺はあの部屋に戻っていた。
記憶がおかしくなってしまったのだろうか。
それ以降は昨日と同じ引っ越しが再び無事に終わった。
デジャブだ。こんなことがあるのか?
それとも疲れていて夢を見たのか?
そんな事を考えながら、その日は動画の編集はせずに早く寝た。
そして翌朝7時に目が覚め、また見覚えのある部屋で、カーテンと窓を開けると、また目の前に大型マンションが建っていた。
そしてスマホで日にちを見ると7月31日になっていた。
これはよくアニメなどであるタイムループだ。
現実に起きるなど想像しても無かった。
今回はすぐに引越し業者等にキャンセル電話をした。
かなり怒っていたが料金を全額払う事を伝えたらすんなり許してくれた。
さて、どうしたものか。
アニメではだいたい何かをすればまた時が進みだすものだが。
だが待てよ、逆に考えれば記憶は残るため、何度でも楽しい事が出来るではないか!
松葉杖が唯一の邪魔だったが、俺は貯金を全額引き出してタクシーで都内へ向かった。
そこで行った事の無い高給ホテルや高給レストランやキャバクラなどで遊んだ。
またある時は新幹線に乗って田舎の方へも行ってみた。
ずっと貧乏だった俺は全てが新鮮で、お金を使う事が楽しかった。
そして、映画、アニメ、漫画や小説、他人の投稿動画などを見る時間も無限にある。
そして目が覚めるとまた7月31日になっていて、あのアパートだ。
次はどこへ行って何をしようか!
毎日が楽しかった。
だが、繰り返す7月31日を2年間ぐらい過ごした頃、だんだん何をしても楽しくなくなっていた。
他人の動画も更新されず、新しいゲームも発売されず、漫画や小説も読み飽きた。
それに、後々分かったことだが、深夜0時になるとすぐに7月31日に戻されるため、朝7時から始まると17時間しかない。
ゲームは最後までクリア出来ないものがほとんどで、違う土地に行くのも移動時間を考えるとそれほど長く遊べない。
何事にも終わりがあり、またもう一度したい、と思えるから楽しめるのだと思った。
それからはもう外に出ることもせず、ただただ布団の上で過ごした。
時計の秒針の音だけが聞こえて、1秒がこれほどまで長く感じた事は無く、日光のあまり入らないこの部屋は、昼間なのに薄暗かった。
そして、何度繰り返したかも分からなくなったある日の夕方に、買った覚えのないロープがテーブルの上に置いてあった。
「俺が死んだら8月1日に進むのだろうか」
俺は死にたい訳では無く、ただの興味本位で首吊用のロープを準備した。
せっかくなので、自分の最後の姿を動画で撮る事にした。
自殺すると目玉や舌が飛び出て、体液が垂れ流しになるという。
その動画を投稿すれば、再生数が稼げるかもしれない。
そして、有名で人気者でお金持ちのYouTuberの仲間入りになれるかもしれないな。楽しみだ。
俺の頭は繰り返される毎日でおかしくなっていて、特に何も考えずにロープへ首を通した。
それから数日して、ある程度騒ぎになった後、当たり前だがその動画は警察が押収し、世間に公開される事は無かった。
ただ、両親だけが最後の姿を見たいとのことで、途中まで見たそうだ。
この「自殺者用アパート」は「自殺願望のある者が住む」のではなく、住んだ人が「自殺せざるを得なくなる」アパートだったのだ。
他の住人も、このアパートから出ようとしたら、俺と同じ結末を迎えるのかもしれない。
以上です。
最後まで読んでいただきどうもありがとうございました。
仕事終わりの夜中に原付きバイクに乗っている時にこのストーリーがなぜか思い付き、翌日に半日かけて書いてみました。
書くのが楽しいです。
「自殺者用アパートって知ってる?なんでも、自殺願望がある人がそこに住んで、みんな首を吊って自殺してるらしいよ」
カズヤとは時々一緒にYou Tubeに動画を投稿している。
イケメンで高身長の彼は女性ファンが僅かながらいて、俺は下ネタとドM担当で男性ファンが僅かながらいる。
動画の内容は「あっち向いてホイ」や「指スマ」などの簡単な勝負をして、負けた方がアルコール度数の高い酒を飲んだり、「人生ゲーム」をしてマイナスのマスに止まるたびに、マイナスの金額に応じたアルコール度数の酒を飲んだりして、人が酒に酔って壊れる姿を映したドキュメンタリーなどである。
俗に言うバズった訳では無いが、これまでに1番再生数が伸びた動画は
「近所の公園の端っこに俺が立ち、右手を真っ直ぐ横に伸ばし、掌の上で缶コーヒーの空缶を乗せて、公園の反対の端っこにカズヤが立ち、3万円もするスナイパーライフルのエアガンで、俺の掌の上にある空缶を撃ち抜く」という動画だ。
もちろんそれだけでは無く、カズヤは悪ふざけをして俺の股間を見事に撃ち抜き、俺が悶絶するというアホな内容も付け加えている。
賛否両論あるため、再生数が増えただけに過ぎなかった。
他には別の友達とオンラインでゲーム実況動画を投稿したりと、まぁ仕事の休みの日に合間を縫って面白おかしく編集して投稿している訳だ。
さて、最近はネタも尽きてきたし、彼女のいない一人暮らしの俺は、早速「自殺者用アパート」の噂のある街まで電車で向かった。
噂のアパートはすぐに見つかり、小太りの不動産屋兼管理人の初老男性は
「本当にあの部屋に住むのですか?悪ふざけで住むのは止めた方が良いですよ。」
と力無く言われてしまい、俺は噂の真相を確かめたかったが、少し悪い気がしたため
「悪ふざけではなく、家賃が安いから決めました。」
とウソをついた。
そのアパートはそこそこ大きな駅の近くのため1LDKの相場は月々10万~12万円に対して、7.5万円と格安なのだ。
職場からは少し遠くなってしまうが、家賃が安いし、何より面白い動画が撮れるのならばそれで良い。
そう思ってすぐに契約し、再来週の8月1日から住むことになった。
8月1日の土曜日の朝9時に、引っ越し業者がチャイムを鳴らす。
元々一人暮らしだったので、PC、冷蔵庫、洗濯機、エアコンなど大型家電を運んでもらい、衣服などは自分の車で運んだ。
「さて、ここが新しい家か。呪われているけど(笑)」
などと内心ワクワクしながら引っ越しが完了した。
ライフラインである水道、電気、都市ガスなども問題無く開通できた。
カーテンと窓を開けても、目の前に大型のマンションが建っており、日光はほとんど入らない。
まぁ俺のような気楽な一人暮らしをしていれば、何も問題無い。
せいぜい布団がカビてしまうことぐらいだろう。
今は安い布団もネットですぐに届くから、都度買い換えれば良い。
この「自殺者用アパート」の怖い噂や、部屋の壁のシミが顔に見えるなどと、少し誇張した編集をした動画が完成し、そこそこ再生数も稼ぐ事が出来たまでは良かったが、その後は何も起きなかった。
他の部屋の住人も様々な人が住んでいたが、問題ある行動を取る者は一人もおらず、ゴミ出しや買い物、通勤時などに出会った際も皆普通に挨拶をしてくれる人格者ばかりだった。
噂の「自殺願望のある人が住むアパート」とは到底思えなかった。
時々、カズヤや別の友達と夜中に騒いで動画を撮っていて隣の部屋から「壁ドン」で怒られたりはしたが、問題のある住民は俺だけだった。
なんだ、結局噂だけか。
おそらく、自殺者が出てから話が拡がる中で、勝手に付け加えられていったのだろう。
と、内心残念な気持ちもあったが、何も無くて良かったと安堵した気持ちもあった。
特に何も起こらないまま、このアパートへ住んでから11ヶ月が経ち、通勤が車で1時間以上かかることが苦痛であった事もあり、もっと通勤がラクな場所へ引っ越すことにした。
このアパート最後の動画は
「何も起きませんでした(笑)俺らが騒ぎ過ぎて幽霊も引っ越したんだと思います(笑)」
というシンプルなものにしようと決めた。
と思った矢先に不幸があった。
引っ越しの1週間前に、原付バイクに乗って買い物からの帰る途中に衝突事故にあった。
このアパートに住んで、初めての不吉な事だった。
その事を動画にはしてみたが、足の骨折のみで松葉杖を使えば移動でき、それほど大きなけがでは無く、相手からも多くの慰謝料を振り込んでもらった。
俺「やれやれ、しばらくは松葉杖で不便だけど、職場から近場に引っ越すタイミングとしてはちょうど良かったか」
このアパートへ住んでちょうど1年が経つ7月31日の土曜日に引っ越し業者が来て、慰謝料をもらった事もあるので今度は全て運んでもらった。
さて、また8月1日から新しい暮らしが始まるぞ。
と、今度はワクワクした気持ちは一切無く、松葉杖と共に新しいアパートへタクシーで移動した。
無事に引っ越しも終わり、その日は溜めておいた動画を編集をして過ごした。
引っ越し疲れもあり、翌日の8月1日は日曜だし、ゆっくり寝ようと布団に入り、深い眠りについた。
だが、翌日の朝からけたたましいチャイムが鳴った。
目を覚ますと見覚えのある部屋だった。
時刻は9時だ。
俺は玄関のドアを開けると、見覚えのある引越し業者がいた。
「お世話になります!〇〇引越しの△△です!本日はよろしくお願いします!」
引っ越しは昨日終わったはずだ。
意味が分からなかった。
俺は「少し待って下さい」と伝えてから、部屋のカーテンと窓を開けると、目の前に大型マンションが建っていた。
俺はあの部屋に戻っていた。
記憶がおかしくなってしまったのだろうか。
それ以降は昨日と同じ引っ越しが再び無事に終わった。
デジャブだ。こんなことがあるのか?
それとも疲れていて夢を見たのか?
そんな事を考えながら、その日は動画の編集はせずに早く寝た。
そして翌朝7時に目が覚め、また見覚えのある部屋で、カーテンと窓を開けると、また目の前に大型マンションが建っていた。
そしてスマホで日にちを見ると7月31日になっていた。
これはよくアニメなどであるタイムループだ。
現実に起きるなど想像しても無かった。
今回はすぐに引越し業者等にキャンセル電話をした。
かなり怒っていたが料金を全額払う事を伝えたらすんなり許してくれた。
さて、どうしたものか。
アニメではだいたい何かをすればまた時が進みだすものだが。
だが待てよ、逆に考えれば記憶は残るため、何度でも楽しい事が出来るではないか!
松葉杖が唯一の邪魔だったが、俺は貯金を全額引き出してタクシーで都内へ向かった。
そこで行った事の無い高給ホテルや高給レストランやキャバクラなどで遊んだ。
またある時は新幹線に乗って田舎の方へも行ってみた。
ずっと貧乏だった俺は全てが新鮮で、お金を使う事が楽しかった。
そして、映画、アニメ、漫画や小説、他人の投稿動画などを見る時間も無限にある。
そして目が覚めるとまた7月31日になっていて、あのアパートだ。
次はどこへ行って何をしようか!
毎日が楽しかった。
だが、繰り返す7月31日を2年間ぐらい過ごした頃、だんだん何をしても楽しくなくなっていた。
他人の動画も更新されず、新しいゲームも発売されず、漫画や小説も読み飽きた。
それに、後々分かったことだが、深夜0時になるとすぐに7月31日に戻されるため、朝7時から始まると17時間しかない。
ゲームは最後までクリア出来ないものがほとんどで、違う土地に行くのも移動時間を考えるとそれほど長く遊べない。
何事にも終わりがあり、またもう一度したい、と思えるから楽しめるのだと思った。
それからはもう外に出ることもせず、ただただ布団の上で過ごした。
時計の秒針の音だけが聞こえて、1秒がこれほどまで長く感じた事は無く、日光のあまり入らないこの部屋は、昼間なのに薄暗かった。
そして、何度繰り返したかも分からなくなったある日の夕方に、買った覚えのないロープがテーブルの上に置いてあった。
「俺が死んだら8月1日に進むのだろうか」
俺は死にたい訳では無く、ただの興味本位で首吊用のロープを準備した。
せっかくなので、自分の最後の姿を動画で撮る事にした。
自殺すると目玉や舌が飛び出て、体液が垂れ流しになるという。
その動画を投稿すれば、再生数が稼げるかもしれない。
そして、有名で人気者でお金持ちのYouTuberの仲間入りになれるかもしれないな。楽しみだ。
俺の頭は繰り返される毎日でおかしくなっていて、特に何も考えずにロープへ首を通した。
それから数日して、ある程度騒ぎになった後、当たり前だがその動画は警察が押収し、世間に公開される事は無かった。
ただ、両親だけが最後の姿を見たいとのことで、途中まで見たそうだ。
この「自殺者用アパート」は「自殺願望のある者が住む」のではなく、住んだ人が「自殺せざるを得なくなる」アパートだったのだ。
他の住人も、このアパートから出ようとしたら、俺と同じ結末を迎えるのかもしれない。
以上です。
最後まで読んでいただきどうもありがとうございました。
仕事終わりの夜中に原付きバイクに乗っている時にこのストーリーがなぜか思い付き、翌日に半日かけて書いてみました。
書くのが楽しいです。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない
文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。
使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。
優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。
婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。
「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。
優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。
父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。
嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの?
優月は父親をも信頼できなくなる。
婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。
元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜
日々埋没。
ファンタジー
「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」
かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。
その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。
レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。
地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。
「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」
新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。
一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。
やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。
レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
【完結】精霊に選ばれなかった私は…
まりぃべる
ファンタジー
ここダロックフェイ国では、5歳になると精霊の森へ行く。精霊に選んでもらえれば、将来有望だ。
しかし、キャロル=マフェソン辺境伯爵令嬢は、精霊に選んでもらえなかった。
選ばれた者は、王立学院で将来国の為になるべく通う。
選ばれなかった者は、教会の学校で一般教養を学ぶ。
貴族なら、より高い地位を狙うのがステータスであるが…?
☆世界観は、緩いですのでそこのところご理解のうえ、お読み下さるとありがたいです。
結婚したけど夫の不倫が発覚して兄に相談した。相手は親友で2児の母に慰謝料を請求した。
佐藤 美奈
恋愛
伯爵令嬢のアメリアは幼馴染のジェームズと結婚して公爵夫人になった。
結婚して半年が経過したよく晴れたある日、アメリアはジェームズとのすれ違いの生活に悩んでいた。そんな時、机の脇に置き忘れたような手紙を発見して中身を確かめた。
アメリアは手紙を読んで衝撃を受けた。夫のジェームズは不倫をしていた。しかも相手はアメリアの親しい友人のエリー。彼女は既婚者で2児の母でもある。ジェームズの不倫相手は他にもいました。
アメリアは信頼する兄のニコラスの元を訪ね相談して意見を求めた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる