4本指の秘密

あかりんりん

文字の大きさ
上 下
1 / 1

4本指の秘密

しおりを挟む
ほとんどの皆さんがご存知であろう、ミッキーマウスやドナルドダックでお馴染みのディズニーのキャラクターの一部にはある秘密がある。

それは「手の指が4本」だと言うこと。

別の「アナと雪の女王」の登場人物であるアナやエルサは指が5本だが、雪ダルマのオルフは4本(枝が手となっているが)である。

ウソだと思う方は是非調べて来ていただいてから、続きを読んで欲しい。

ではなぜディズニーのキャラクターには4本指が多いのか?

これはあまりにも有名なため知っている人は多いかもしれないが、作者ウォルト・ディズニーの子供に指が4本で未熟児の子供が産まれた事に深い関係がある。

当時、初めてのアニメーションを作ろうとしたウォルトは、どのようなキャラクターを生み出すかをずっと悩んでいた。

「みんなから愛される」キャラクターを常々考えていたが、皮肉にも彼の4本指の子は「悪魔の子」と呼ばれて忌み嫌われてしまい、当時働いていたアニメーション制作会社からも追い出され、家族で別の町へ移り住むことを余儀なくされた。

それでも彼は子供を責める事なく、新しい町でも同じ職種であるアニメーション制作会社で働く事を決意した。

なぜなら彼には「大きな夢」があったからだ。

彼の向上心と技術は素晴らしく、すぐに採用された。

数年後、キャラクターについてずっと悩んでいた彼はとうとう「嫌われている動物」である「ネズミ」をモチーフにし、加えて「4本指」のキャラクターが出来上がった。
これがミッキーマウスの誕生である。

さらに、その後彼が作る物語の原本は「グリム童話」が多い。
これも有名であるがグリム童話は元々残酷な話ばかりである。
例えばシンデレラ(灰かぶり姫)やヘンゼルとグレーテル、赤ずきんだ。
気になる方は調べでみて欲しい。

話を元に戻すが、彼はそんな「嫌われている動物」かつ「4本指」の主人公が、現実の「残酷な世界」でもネズミ以外の友達を作り、仲良く笑って暮らし、最後は必ずハッピーエンドになる物語を作り続けたのだ。

全ては「自分の子供が幸せになって欲しい」という親の安直だが素直な願いから、このディズニーの愛すべきキャラクター達や「優しい世界」が生まれたのだ。

そして彼が生み出したキャラクター達は世界中で愛され、ミッキーマウス誕生から90年経った今でもなお、ディズニーの人気が途絶えることは無いのだ。

彼が挫折しそうな時でも支えた「大きな夢」は、大きな形となって実現したのだった。

そんな彼は晩年にこんな言葉を残している。

「If you can dream it, you can do it.」
 (夢見ることができれば、それは実現できる)

あなたに夢はあるだろうか?

結婚したから、子供ができたから、仕事が大変だから、病気があるから、自分にはできないと思っているから。

様々な言い分はあるだろう。

だが、幼い頃に思い描いた夢でも良いし、大人になってからの夢でも良いので、もう1度ワクワクする気持ちを思い出して欲しい。

そしてその夢を叶えるために、今何が出来るのかを具体的に考えて、行動してみて欲しい。

私のこんな小説に、一人でも多く、自分の夢についてもう1度考えてくれるきっかけになってくれたら、私も嬉しい限りである。

さて、ここまで読みながら「腹立たしい」思う人も一部いるだろう。

それはなぜか?

なぜなら前述した内容にウソがあるからだ。

4本指の本当の理由は、当時の映像技術では5本指にすると映像が乱れてしまうため、単純に4本にしたのだ。

彼の子供達は健康そのものだ。

この真実を知っていた人は私の事を腹立たしく思い、また、私の事をウソつきだと思ったであろう。

だが、この3行で終わる「真実」を、あえて冒頭から何十行にもかけて書き続けたウソが、誰かを「優しい気持ち」にさせ、「夢を持つ事の大切さ」を伝える事が出来たのあれば、悪い気もしないのではないだろうか。

「チッポケなウソをついた夜には
 自分がとてもチッポケな奴
 ドデカいウソをつきとおすなら
 それは本当になる」
by THE BLUE HEARTS(泣かないで恋人よ)

私はウソつきである。
そして世界も歴史もウソだらけである。

そんなウソだらけの世界だが、せめて「優しい気持ち」の溢れる世界となって欲しい。

それが私の「夢」である。

なーんてウソである。
なぜなら僕はウソつきだから。


以上です。
長文になってしまいましたが、読んで頂きどうもありがとうございました。
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する


処理中です...