1 / 22
翻訳術師のお仕事
しおりを挟む
契約を進めるとき、いつも紙で机がいっぱいになる。
契約内容が書かれた書類に委任状。見取り図や翻訳術報告書に術式目録――わたしはそれらを、混ざらないように並べた。
お茶一つ出されていないテーブルの左側にいる老紳士は恰幅がよく、あごの髭を抜く癖があった。彼はレストランの経営者で、今回の依頼主だ。
名前はゴランドさん。
普段は腰に細身の剣を据えているけれど、今は契約相手に友好の意思を見せるため、手の届かないところに立てかけてある。
その契約相手はわたし――ではない。
ゴランドさんの正面の席には誰もいない。その代わりに、テーブルの上に小さなお客さんがいた。
手のひらサイズの黒銀の毛皮の持ち主はネズミさんだ。テーブルの上で立ち上がり、あちこちに視線を向けながら鼻先をひくひく動かしている。
片目に傷のある彼の名前はアジンさん。レストランに住むネズミさんの代表だ。ゴランドさんの契約相手でもある。
え? ネズミさんに契約なんてできるはずないって?
翻訳術師がいないところだとそうなのかもしれない。でもわたしのような翻訳術師がいれば、そんなこともできてしまう。
わたしはフクラ・ラークス。成人したばかりの年齢と低い背から信じない人も多いけれど、この町唯一の翻訳術師だ。草の香りがする渋染めのローブと、チェスのポーンのような首飾りがその証。
今からわたしの仕事ぶりを見せてあげる。
ここはゴランドさんが経営するレストランの、窓から一番離れたテーブル席だ。開店前なのでお客さんはいない。
わたしはテーブルの横に立っている。
「それでは、翻訳術を開始します」
わたしは首飾りに口づけをして、祈りを込めた。そしてアジンさんの頭にハンコを押すように、軽く押し当てる。
「どうですか? わたしの言葉がわかりますか?」
わたしは首飾りをアジンさんから離すと、人間の言葉で語りかけた。
もちろんネズミさんには、人間の言葉はわからない。そのはずだけれど――
『ああ、わかるぞ。不思議なもんだなぁ』
アジンさんがしわがれた声で答えた。わたしの言葉が通じたのだ。
これが翻訳術。詳しい原理を説明するのは難しいのだけれど、どんなモノとも話せる魔法みたいなものだ。
わたしはあらためて、一人と一匹に目配せをした。
「翻訳術が成立したので、契約の内容確認に移らせていただきます。この契約はレストラン、エアカイトの経営者であるゴランドさんと、アジンさんを代表とするレストランに生息するネズミさんたちとの間で交わされます。両者は従業員、および関係するネズミさんに契約内容を周知する義務が――」
まだ前置きの段階だけれど、丁寧に説明していく。特にネズミのアジンさんは文字を読むことができないので、反応をうかがいながら、より念入りに説明する必要がある。後から『聞いてない』と言われるのが一番困るのだ。
とはいえこんな前置き部分。人間だってまともに聞いていられない。ネズミさんからすれば、難解な呪文を唱えられているようなものだ。
案の定、アジンさんは不安そうに周りをきょろきょろと見回している。
「アジンさん大丈夫ですか? わからないところがあったら何でも言ってください」
わたしが問いかけると、アジンさんは首を傾げた。
『わからないもなにも、難しいことだらけで何がなんのこっちゃわからねってば』
さっきと同じで、しわがれたおじさんの声でそう返ってきた。ちなみに、アジンさんが実際にその声で喋っているわけではない。
アジンさんが伝えようとしたことを、翻訳術でわたしがそう認識しているのだ。
伝えようとしていれば――例えばダンスとか臭いとかでも『言葉』として受け取ることができる。
でもわたしは言葉だけで伝えないといけないので大変だ。
「簡単に言うと、契約で決まったことを他のネズミさんにも教えてあげてくださいということです」
情報量を減らして、わかりやすい言葉を選んだ。でもまだアジンさんは首をひねっている。
『教えるつっても、ネズミなんて山ほどいるぞ』
「レストランに住んでいるネズミさんだけで大丈夫ですよ。契約はアジンさんを代表と認めたネズミさんのみに有効ですから」
『ああ、そうだったか。それなら楽勝だ』
アジンさんはピョンピョンと跳ねた。
それに対し、ゴランドさんは「すべてのネズミに有効だといいのだがな」と、髭を抜きながらつぶやいた。
わたしはすかさずゴランドさんに向き直る。
「そうなるとネズミさんの群衆ごとに契約する必要が出てくるので、わたし一人しか翻訳術師のいないこの町では、現実的ではないですね。可能だとしても、お金もたくさんかかります」
「わかっている。高い報酬を払っているんだ。独り言くらい許してくれ。国の決まりに文句を言うつもりはないが、小娘が一つの仕事で取る金額じゃないぞ」
ゴランドさんは手を払うようにして、話を進めるよう促した。
お世辞にも良い態度とは言えない。わたしが契約相手だったら、目の前で契約書を破り捨てている。
でもアジンさんはネズミだから、ゴランドさんが何て言ったかなんてわからないし、人間の表情や態度の機微なんかもわからない。
わたしたち人間に、動物の表情がよくわからないのと一緒だ。
だからゴランドさんの悪態はこの契約には影響しない。ゴランドさんはそれがわかってやっているのだ。
そう思うと余計にムカムカしてきた。でも今は仕事中だ。アジンさんのためにも、わたしは我慢して次の文面を読み上げた。
「この契約は人間とネズミさんの居住空間を隔離して、お互いの幸福度を上げるのが目的です。ネズミさんたちはレストランの客室、厨房、倉庫に立ち入らないようにしてください」
わたしは色分けされた図面をアジンさんの前に置いた。
「入ってはいけないところは赤く塗られています。ネズミさんたちの活動区域である床下にも掲示するので、参考にしてください。青の部分は屋外ですが、廃棄する食材の一時置き場です。食べ物が必要な場合はここから持って行ってください。トイレは建材に影響のないこの場所で――」
図面を指差して、一つずつアジンさんに説明していく。
ゴランドさんとアジンさんの意見を何度もすり合わせて決めたことなので、だいたいわかっているはずだ。けれどやっぱり、念には念を入れておかなければいけない。
実際、アジンさんは何度もうなずきながら『ここがなるほど、そうか』と相槌を打っている。まるで初めて説明されているかのようだ。
(ちょこちょこ様子を見に来て、必要なら説明し直した方がよさそうですね)
心の片隅にそうメモをして、説明を終えた。
「それではゴランドさんとアジンさん。契約の内容に問題が無ければサインをお願いします」
ここでいうサインは、名前を書き記すことに限らない。人間以外の生き物にそんなことはできないからだ。
アジンさんはサインの欄をかじって跡をつけた。こういうのもありだ。
それを見てゴランドさんは顔をしかめた。でも何か言ったりはせず、胸ポケットから万年筆を取り出して横の欄に名前を書いた。
アジンさんの真似をして、紙をかじってくれたら面白かったのに。
わたしは契約書を正面に置いて、軽く深呼吸した。
「では翻訳術師フクラ・ラークスがゴランドさんとアジンさんの契約が成立したことを確認しました。すべての生き物が人類の友人であらんことを」
わたしは決まり文句を言ってから首飾りを外し、底部分を二人のサインの間に軽く押し当てた。
正確には軽く押し当てているように見えるように――だ。実際は結構指に力を入れている。震えないギリギリのところで、力いっぱい押し当てているのだ。
(もう大丈夫ですかね? いや、もう少し……)
三回くらい、そうやってためらってから、ゆっくりと首飾りを紙から離した。
恐る恐る覗き込んだ先に、地面に突き刺さる二本の剣を象った印影が見える。翻訳術師を現す紋章だ。
上の方にわたしの名前が入っているのだけれど、力を入れすぎたか、文字がつぶれてギリギリ読めないくらいになっている。そのくせ印影の左下部分はかすれていて、まるで齧られたリンゴみたいだ。
正直、見栄えは悪い。それでも翻訳術師の印だということは一目でわかる……はずだ。
「大丈夫。合格点ですね」
肩の力が抜けたせいか、思わず自己評価を口にしてしまった。
ゴランドさんはその印影を見て、顔をしかめた。
契約内容が書かれた書類に委任状。見取り図や翻訳術報告書に術式目録――わたしはそれらを、混ざらないように並べた。
お茶一つ出されていないテーブルの左側にいる老紳士は恰幅がよく、あごの髭を抜く癖があった。彼はレストランの経営者で、今回の依頼主だ。
名前はゴランドさん。
普段は腰に細身の剣を据えているけれど、今は契約相手に友好の意思を見せるため、手の届かないところに立てかけてある。
その契約相手はわたし――ではない。
ゴランドさんの正面の席には誰もいない。その代わりに、テーブルの上に小さなお客さんがいた。
手のひらサイズの黒銀の毛皮の持ち主はネズミさんだ。テーブルの上で立ち上がり、あちこちに視線を向けながら鼻先をひくひく動かしている。
片目に傷のある彼の名前はアジンさん。レストランに住むネズミさんの代表だ。ゴランドさんの契約相手でもある。
え? ネズミさんに契約なんてできるはずないって?
翻訳術師がいないところだとそうなのかもしれない。でもわたしのような翻訳術師がいれば、そんなこともできてしまう。
わたしはフクラ・ラークス。成人したばかりの年齢と低い背から信じない人も多いけれど、この町唯一の翻訳術師だ。草の香りがする渋染めのローブと、チェスのポーンのような首飾りがその証。
今からわたしの仕事ぶりを見せてあげる。
ここはゴランドさんが経営するレストランの、窓から一番離れたテーブル席だ。開店前なのでお客さんはいない。
わたしはテーブルの横に立っている。
「それでは、翻訳術を開始します」
わたしは首飾りに口づけをして、祈りを込めた。そしてアジンさんの頭にハンコを押すように、軽く押し当てる。
「どうですか? わたしの言葉がわかりますか?」
わたしは首飾りをアジンさんから離すと、人間の言葉で語りかけた。
もちろんネズミさんには、人間の言葉はわからない。そのはずだけれど――
『ああ、わかるぞ。不思議なもんだなぁ』
アジンさんがしわがれた声で答えた。わたしの言葉が通じたのだ。
これが翻訳術。詳しい原理を説明するのは難しいのだけれど、どんなモノとも話せる魔法みたいなものだ。
わたしはあらためて、一人と一匹に目配せをした。
「翻訳術が成立したので、契約の内容確認に移らせていただきます。この契約はレストラン、エアカイトの経営者であるゴランドさんと、アジンさんを代表とするレストランに生息するネズミさんたちとの間で交わされます。両者は従業員、および関係するネズミさんに契約内容を周知する義務が――」
まだ前置きの段階だけれど、丁寧に説明していく。特にネズミのアジンさんは文字を読むことができないので、反応をうかがいながら、より念入りに説明する必要がある。後から『聞いてない』と言われるのが一番困るのだ。
とはいえこんな前置き部分。人間だってまともに聞いていられない。ネズミさんからすれば、難解な呪文を唱えられているようなものだ。
案の定、アジンさんは不安そうに周りをきょろきょろと見回している。
「アジンさん大丈夫ですか? わからないところがあったら何でも言ってください」
わたしが問いかけると、アジンさんは首を傾げた。
『わからないもなにも、難しいことだらけで何がなんのこっちゃわからねってば』
さっきと同じで、しわがれたおじさんの声でそう返ってきた。ちなみに、アジンさんが実際にその声で喋っているわけではない。
アジンさんが伝えようとしたことを、翻訳術でわたしがそう認識しているのだ。
伝えようとしていれば――例えばダンスとか臭いとかでも『言葉』として受け取ることができる。
でもわたしは言葉だけで伝えないといけないので大変だ。
「簡単に言うと、契約で決まったことを他のネズミさんにも教えてあげてくださいということです」
情報量を減らして、わかりやすい言葉を選んだ。でもまだアジンさんは首をひねっている。
『教えるつっても、ネズミなんて山ほどいるぞ』
「レストランに住んでいるネズミさんだけで大丈夫ですよ。契約はアジンさんを代表と認めたネズミさんのみに有効ですから」
『ああ、そうだったか。それなら楽勝だ』
アジンさんはピョンピョンと跳ねた。
それに対し、ゴランドさんは「すべてのネズミに有効だといいのだがな」と、髭を抜きながらつぶやいた。
わたしはすかさずゴランドさんに向き直る。
「そうなるとネズミさんの群衆ごとに契約する必要が出てくるので、わたし一人しか翻訳術師のいないこの町では、現実的ではないですね。可能だとしても、お金もたくさんかかります」
「わかっている。高い報酬を払っているんだ。独り言くらい許してくれ。国の決まりに文句を言うつもりはないが、小娘が一つの仕事で取る金額じゃないぞ」
ゴランドさんは手を払うようにして、話を進めるよう促した。
お世辞にも良い態度とは言えない。わたしが契約相手だったら、目の前で契約書を破り捨てている。
でもアジンさんはネズミだから、ゴランドさんが何て言ったかなんてわからないし、人間の表情や態度の機微なんかもわからない。
わたしたち人間に、動物の表情がよくわからないのと一緒だ。
だからゴランドさんの悪態はこの契約には影響しない。ゴランドさんはそれがわかってやっているのだ。
そう思うと余計にムカムカしてきた。でも今は仕事中だ。アジンさんのためにも、わたしは我慢して次の文面を読み上げた。
「この契約は人間とネズミさんの居住空間を隔離して、お互いの幸福度を上げるのが目的です。ネズミさんたちはレストランの客室、厨房、倉庫に立ち入らないようにしてください」
わたしは色分けされた図面をアジンさんの前に置いた。
「入ってはいけないところは赤く塗られています。ネズミさんたちの活動区域である床下にも掲示するので、参考にしてください。青の部分は屋外ですが、廃棄する食材の一時置き場です。食べ物が必要な場合はここから持って行ってください。トイレは建材に影響のないこの場所で――」
図面を指差して、一つずつアジンさんに説明していく。
ゴランドさんとアジンさんの意見を何度もすり合わせて決めたことなので、だいたいわかっているはずだ。けれどやっぱり、念には念を入れておかなければいけない。
実際、アジンさんは何度もうなずきながら『ここがなるほど、そうか』と相槌を打っている。まるで初めて説明されているかのようだ。
(ちょこちょこ様子を見に来て、必要なら説明し直した方がよさそうですね)
心の片隅にそうメモをして、説明を終えた。
「それではゴランドさんとアジンさん。契約の内容に問題が無ければサインをお願いします」
ここでいうサインは、名前を書き記すことに限らない。人間以外の生き物にそんなことはできないからだ。
アジンさんはサインの欄をかじって跡をつけた。こういうのもありだ。
それを見てゴランドさんは顔をしかめた。でも何か言ったりはせず、胸ポケットから万年筆を取り出して横の欄に名前を書いた。
アジンさんの真似をして、紙をかじってくれたら面白かったのに。
わたしは契約書を正面に置いて、軽く深呼吸した。
「では翻訳術師フクラ・ラークスがゴランドさんとアジンさんの契約が成立したことを確認しました。すべての生き物が人類の友人であらんことを」
わたしは決まり文句を言ってから首飾りを外し、底部分を二人のサインの間に軽く押し当てた。
正確には軽く押し当てているように見えるように――だ。実際は結構指に力を入れている。震えないギリギリのところで、力いっぱい押し当てているのだ。
(もう大丈夫ですかね? いや、もう少し……)
三回くらい、そうやってためらってから、ゆっくりと首飾りを紙から離した。
恐る恐る覗き込んだ先に、地面に突き刺さる二本の剣を象った印影が見える。翻訳術師を現す紋章だ。
上の方にわたしの名前が入っているのだけれど、力を入れすぎたか、文字がつぶれてギリギリ読めないくらいになっている。そのくせ印影の左下部分はかすれていて、まるで齧られたリンゴみたいだ。
正直、見栄えは悪い。それでも翻訳術師の印だということは一目でわかる……はずだ。
「大丈夫。合格点ですね」
肩の力が抜けたせいか、思わず自己評価を口にしてしまった。
ゴランドさんはその印影を見て、顔をしかめた。
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる