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第1章 偽勇者、旅立つ
第5話 キャラバンの護衛を引き受けます
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……暗い。
どこまでも深く、底なしの闇に沈んでいくような感覚。
浮遊感。
耳鳴り。
時間の感覚が、ぐちゃぐちゃに崩れていく。
そのとき――。
「……さま! ……しゅ……ま!」
震える声が、遠くで響いた。
「ほごしゃさま! おねがい……おきて、ください……」
繰り返される懸命な呼びかけ。
その一言一言が、ぐらついていた意識に針を通していくようだった。
「……ぅ、ん」
まぶたが重い。
けれど必死に力を込めて持ち上げると、少しずつ視界に光が入ってきた。
最初に見えたのは、俺を覗き込む涙の溜まった金色の瞳。
「……セラ、フィ」
「ほごしゃさまぁっ!」
勢いよくセラフィに抱き着かれる。
小さな体がぐっとしがみついてきて、その温もりが俺を現実に引き戻してくれた。
ああ、無事だったんだな……よかった。
「……ごめん、ちょっと寝てた」
「えぐ、ひぐっ……セラフィ、しんじて、ました」
しゃくり泣く少女の頭をぽんぽんと撫でる。
反動で意識を飛ばしたが、命に別状はなさそうだ。
「おい、あんた!」
そのとき、後ろから男の声がした。
顔を上げると、そこには5台ほどの荷馬車と大勢の大人たち。
急展開すぎて気づかなかったが、どうやら先ほどの熊魔物に彼らが襲われている、ちょうどその場に出くわしたらしい。
なんて所に飛ばすんだよ、禁書。
「い、生きてるか? 無事か?」
「え、あ、はい……まあ、なんとか」
「すげぇなアンタ……いや、マジですげぇよ。あんな化け物を一瞬で……」
男の顔には驚きと少しの恐怖。
そして安堵の色が濃く滲んでいた。
「お、おい、こっちも気がついたぞ!」
「荷車も無事だ! 助かった、ほんとに助かった……!」
次々に声が上がる。
「本当にありがとうな。アンタの名前、聞いてもいいか? そっちの嬢ちゃんは確か“ホゴなんちゃら”って――」
「――悠斗! か、神谷悠斗です!」
男の言葉を遮って訂正する。
そうだった、セラフィからの呼ばれ方を変えないと。
幼女に「保護者さま」なんて呼ばれてる男、怪しくてしょうがない。
あ、ていうかセラフィ!
慌てて彼女の方を見ると、背中の小さな羽は消え、地にしっかりと足を着けて立っていた。
おお、姿を見て騒がれると面倒くさいなと思ったけど、ちゃんと天使であることを隠してくれてる。
「ふふーんっ」
視線を向けた意図が伝わったのか、セラフィは自慢げに胸を張った。
ふふーんとか言わない。
他の人たちが何のことかわからなくて混乱するでしょ。
「……? ゆ、ユウトさん、な。覚えとくよ。ユウトさんは俺らの命の恩人だ」
男はそう言って、ぎこちなく頭を下げた。
それに続いて、他の人たちも口々に礼を述べる。
お礼を言われるのなんて、どれくらいぶりだろう。
転移してから一ヶ月、まともに人から感謝されてなかったな。
……悪くないな、こういうのも。
「で、ユウトさん。ぶしつけで悪いが、アンタに聞きたいことがあるんだ」
ひときわ体格のいい隊長格らしき人が、改めてこちらに向き直った。
額には汗、鎧には土と血がついているが、背筋はまっすぐだ。
「さっきの戦い……とても普通の人間ができる芸当じゃなかった。何者なんだ、アンタ」
「あはは……ただの旅人です。ちょっとワケありでして、この子と二人で旅を」
「ですっ」
できるだけ穏当な言い回しで答える。
俺の言葉に続いて、セラフィがぴょこんと跳ねた。
本当のこと――異世界から来た偽勇者で、禁術使いで、天使の幼女と一緒に旅してます――なんて言っても、信じてもらえるはずがない。
それに、今回はしょうがないけど、禁術はできるだけ人目に付かないようにしないとな。
目立つとめんどくさいし。
「そうか……まあ深くは聞かねえ。アンタがどこの誰で、何をしてようが、俺たちを救ってくれたことには変わりねえんだ」
男はそう言うと、ちらりと荷車のほうを振り返る。
荷台には傷ついた護衛たちが寝かされ、動ける者は荷物の確認や応急処置に追われていた。
「……このビバロの森、最近やたらと魔物の出没が増えててな。
銘魔物も存在は聞いていたが、まさかこんな真っ昼間に出てくるとは思わなかった」
銘魔物。
この一ヵ月、勇者訓練と称して神官たちから無理やり詰め込まれた知識の中に、その言葉はあった。
魔物の中でも特異な進化を遂げ、周囲に深刻な被害を与える危険度の高い存在には固有名――つまり、名前が与えられる。
簡単な話が、めちゃくちゃヤバいやつってことだ。
「何とか切り抜けることができて、よかったです」
隣でセラフィがこくこくと頷きながら自慢げな顔をする。
男はそれを見て笑っていたが、やがてバツの悪そうな表情に変わった。
後頭部をたくましい腕でぼりぼり掻きながら、きまりの悪そうに口を開く。
「あー、そんでな……助けてもらってばかりで悪いんだが、ちょっとばかし頼みがある」
「頼み?」
「俺たちは港町リリアスまで行くんだが、その道中、また何が出てくるかわからねえ。
雇った護衛も、さっきの戦闘で皆ボロボロだ。できれば……同行してもらえねえか、ユウトさん」
ふむ、護衛のピンチヒッターか。
予想していた申し出だった。
「もちろん、基本的に働く必要はねえ。ただ荷台に乗っててくれるだけでいいんだ。
とにかく、何かあったときに対処できる人間がいるってだけで、みんな安心するんだよ」
「……ふむ」
俺はぐるっと辺りを見回す。
俺たちのいるここ、開けた空間を囲むように木々が生い茂っていた。
ここがどこなのかも分からない、地図もない、恐らくどこかの森の中。
さすがに、このまま歩いて出口を探すのは無謀だ。
その港町リリアスがどんな所かはわからないけど、この森よりは食事と寝床にありつきやすいだろう。
「いいですよ。こちらとしても、町まで乗せていってもらえるのはありがたいです」
「本当か! 助かる!」
男はぱっと顔を明るくして、力強く頷いた。
「俺の名はハイン。このキャラバンの隊長だ。改めてよろしく頼むよ、ユウトさん」
「こちらこそ。……行くぞ、セラフィ」
「はいっ!」
こうして俺たちは、キャラバンに同行することになった。
馬の引く荷台に乗り込むと、ぎしりと木が軋む音とともに進み始めた。
どこまでも深く、底なしの闇に沈んでいくような感覚。
浮遊感。
耳鳴り。
時間の感覚が、ぐちゃぐちゃに崩れていく。
そのとき――。
「……さま! ……しゅ……ま!」
震える声が、遠くで響いた。
「ほごしゃさま! おねがい……おきて、ください……」
繰り返される懸命な呼びかけ。
その一言一言が、ぐらついていた意識に針を通していくようだった。
「……ぅ、ん」
まぶたが重い。
けれど必死に力を込めて持ち上げると、少しずつ視界に光が入ってきた。
最初に見えたのは、俺を覗き込む涙の溜まった金色の瞳。
「……セラ、フィ」
「ほごしゃさまぁっ!」
勢いよくセラフィに抱き着かれる。
小さな体がぐっとしがみついてきて、その温もりが俺を現実に引き戻してくれた。
ああ、無事だったんだな……よかった。
「……ごめん、ちょっと寝てた」
「えぐ、ひぐっ……セラフィ、しんじて、ました」
しゃくり泣く少女の頭をぽんぽんと撫でる。
反動で意識を飛ばしたが、命に別状はなさそうだ。
「おい、あんた!」
そのとき、後ろから男の声がした。
顔を上げると、そこには5台ほどの荷馬車と大勢の大人たち。
急展開すぎて気づかなかったが、どうやら先ほどの熊魔物に彼らが襲われている、ちょうどその場に出くわしたらしい。
なんて所に飛ばすんだよ、禁書。
「い、生きてるか? 無事か?」
「え、あ、はい……まあ、なんとか」
「すげぇなアンタ……いや、マジですげぇよ。あんな化け物を一瞬で……」
男の顔には驚きと少しの恐怖。
そして安堵の色が濃く滲んでいた。
「お、おい、こっちも気がついたぞ!」
「荷車も無事だ! 助かった、ほんとに助かった……!」
次々に声が上がる。
「本当にありがとうな。アンタの名前、聞いてもいいか? そっちの嬢ちゃんは確か“ホゴなんちゃら”って――」
「――悠斗! か、神谷悠斗です!」
男の言葉を遮って訂正する。
そうだった、セラフィからの呼ばれ方を変えないと。
幼女に「保護者さま」なんて呼ばれてる男、怪しくてしょうがない。
あ、ていうかセラフィ!
慌てて彼女の方を見ると、背中の小さな羽は消え、地にしっかりと足を着けて立っていた。
おお、姿を見て騒がれると面倒くさいなと思ったけど、ちゃんと天使であることを隠してくれてる。
「ふふーんっ」
視線を向けた意図が伝わったのか、セラフィは自慢げに胸を張った。
ふふーんとか言わない。
他の人たちが何のことかわからなくて混乱するでしょ。
「……? ゆ、ユウトさん、な。覚えとくよ。ユウトさんは俺らの命の恩人だ」
男はそう言って、ぎこちなく頭を下げた。
それに続いて、他の人たちも口々に礼を述べる。
お礼を言われるのなんて、どれくらいぶりだろう。
転移してから一ヶ月、まともに人から感謝されてなかったな。
……悪くないな、こういうのも。
「で、ユウトさん。ぶしつけで悪いが、アンタに聞きたいことがあるんだ」
ひときわ体格のいい隊長格らしき人が、改めてこちらに向き直った。
額には汗、鎧には土と血がついているが、背筋はまっすぐだ。
「さっきの戦い……とても普通の人間ができる芸当じゃなかった。何者なんだ、アンタ」
「あはは……ただの旅人です。ちょっとワケありでして、この子と二人で旅を」
「ですっ」
できるだけ穏当な言い回しで答える。
俺の言葉に続いて、セラフィがぴょこんと跳ねた。
本当のこと――異世界から来た偽勇者で、禁術使いで、天使の幼女と一緒に旅してます――なんて言っても、信じてもらえるはずがない。
それに、今回はしょうがないけど、禁術はできるだけ人目に付かないようにしないとな。
目立つとめんどくさいし。
「そうか……まあ深くは聞かねえ。アンタがどこの誰で、何をしてようが、俺たちを救ってくれたことには変わりねえんだ」
男はそう言うと、ちらりと荷車のほうを振り返る。
荷台には傷ついた護衛たちが寝かされ、動ける者は荷物の確認や応急処置に追われていた。
「……このビバロの森、最近やたらと魔物の出没が増えててな。
銘魔物も存在は聞いていたが、まさかこんな真っ昼間に出てくるとは思わなかった」
銘魔物。
この一ヵ月、勇者訓練と称して神官たちから無理やり詰め込まれた知識の中に、その言葉はあった。
魔物の中でも特異な進化を遂げ、周囲に深刻な被害を与える危険度の高い存在には固有名――つまり、名前が与えられる。
簡単な話が、めちゃくちゃヤバいやつってことだ。
「何とか切り抜けることができて、よかったです」
隣でセラフィがこくこくと頷きながら自慢げな顔をする。
男はそれを見て笑っていたが、やがてバツの悪そうな表情に変わった。
後頭部をたくましい腕でぼりぼり掻きながら、きまりの悪そうに口を開く。
「あー、そんでな……助けてもらってばかりで悪いんだが、ちょっとばかし頼みがある」
「頼み?」
「俺たちは港町リリアスまで行くんだが、その道中、また何が出てくるかわからねえ。
雇った護衛も、さっきの戦闘で皆ボロボロだ。できれば……同行してもらえねえか、ユウトさん」
ふむ、護衛のピンチヒッターか。
予想していた申し出だった。
「もちろん、基本的に働く必要はねえ。ただ荷台に乗っててくれるだけでいいんだ。
とにかく、何かあったときに対処できる人間がいるってだけで、みんな安心するんだよ」
「……ふむ」
俺はぐるっと辺りを見回す。
俺たちのいるここ、開けた空間を囲むように木々が生い茂っていた。
ここがどこなのかも分からない、地図もない、恐らくどこかの森の中。
さすがに、このまま歩いて出口を探すのは無謀だ。
その港町リリアスがどんな所かはわからないけど、この森よりは食事と寝床にありつきやすいだろう。
「いいですよ。こちらとしても、町まで乗せていってもらえるのはありがたいです」
「本当か! 助かる!」
男はぱっと顔を明るくして、力強く頷いた。
「俺の名はハイン。このキャラバンの隊長だ。改めてよろしく頼むよ、ユウトさん」
「こちらこそ。……行くぞ、セラフィ」
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