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*王太子視点*
「まさか、叔父上がね…」
「魔力の相性が良いそうですわ。」
今日は、学園が休みの為、ベーネが朝から登城して王妃教育を受け、昼からは勿論私と2人きりの時間だ。その2人きりの時間を作る為に、私も毎日毎日手を抜く事なく執務をしっかりとこなしている。
今迄なら、この2人きりの時も、少し離れた場所にベーネの侍女であるシルフィーが控えているたのだが、最近では、この間に王弟である叔父上─アシュレイ─の執務室に行き、治療を受けに行っている為に居ない。
ベーネ曰く、叔父上から治療の提案があり、お互い魔力の相性も良かったらしく、シルフィーは少しずつではあるが、順調に魔力の流れが回復しているらしい。
ー魔力の相性が良いー
と言う事は…まぁ…他にも色々とメリットがあるのだが…12歳差だからなぁ。それに、シルフィーには…全くと言っていい程異性への関心が無い。マクウェルにしても、第二王子である我が弟も男前だとは思うが…全く眼中に無い様子だ。
そもそもシルフィーは、あまり感情が表に現れない。現れないからと言っても、無い訳ではない。
シルフィーの一番良いところは、ベーネの事を本当に大切に思ってくれている事。
そして、私はそんなシルフィーには…とても感謝している。
シルフィーのフォローが無ければ…私はこんなにもベーネを信頼して、且つ、愛しい─と思わなかっただろう。
幼い頃は共によく笑い合ったベーネ。それが、常に姿勢を崩さず、公爵令嬢然り─とした女性へと変化していき、話していても冷たくあしらわれたりと、ベーネに寂しさを覚えていた時に、ベーネの侍女兼護衛として付く事になったシルフィーと会った。
『ベルフォーネ様は恥ずかしがり屋なのです。素直になれないだけなので、その言葉のまま受け取らない方が良いかと思います。特に、王太子殿下には嫌われたくない─と思うあまりに、強がってしまうところがあるようです。』
シルフィーは、まるでベーネとは長い付き合いがあるかのように、ベーネの性格を把握していた。
それから、ベーネが冷たい言葉を放った後、その言葉の裏側をシルフィーが暴露して、暴露されたベーネが顔を赤らめる─と言うルーティンが出来上がった。
その時のベーネが…たまらなく可愛くて、どうしてやろうか?といつも考えている。最初の頃こそ、シルフィーのフォローが無ければ、いまいちベーネの真意を量り知る事はできなかったが、最近ではなんとなくだが分かるようにもなってきた。
ベーネも、シルフィーを信頼しているし、“友”としても好いているようだ。
色んな事があって、殆ど自分の感情を表さないシルフィーだが、彼女には幸せになって欲しいと思っている。
ー叔父上とシルフィーか…ー
12程の年の差はあるが…貴族社会においてはたまにある。それに…叔父上は見た目は若い。シルフィーも媚を売るような、ハイエナ猛獣宜しくな令嬢ではない。
ーいや、寧ろ、お似合いじゃないか?ー
思わず、口角が上がる。
「──レオ…何か…企んでますわね?」
そう私に質問して来るベーネの方も、こてんと首を傾げて笑っている。ベーネが首を傾げて笑っている時は、何かを楽しんでるいる時の仕草だ。これがまた、本当に可愛いから勘弁して欲しい。
「ベーネこそ…何か企んでるよね?」
「ふふっ─。企んでなんて…いませんわ。私は、シルの嫌がる事はしませんわよ?」
なんて言いながら、目をキラキラさせているベーネ。ベーネは、もともとマクウェルに対して良い感情を持っていない。それが、ここ最近では嫌悪に近くなっている。
勿論、理由は分かっている。
シルフィーの従妹弟達が入園して来てからだ。変な噂も出始めている。
「今はまだ、私も口出ししてませんが、今以上悪くなるなら…遠慮はしませんわよ?例え───レオの弟であるユシール殿下であっても。」
「ユシールであっても、遠慮なんてしなくて良いよ。私は勿論の事、国王陛下も把握しているから。あぁ、キリクスも把握しているからね。」
「それを聞いて、安心しましたわ。これで、いざと言う時は遠慮なくできますわ。」
ニッコリと微笑むベーネ。それは、王太子妃─王妃に相応しい姿だなと思う。王太子妃も王妃も、ただ優しいだけでは務まらない。か弱い者に務まるはずがないのだ。信頼関係が一番必要だが、腹黒さも必要だと私は思っている。ベーネにはそれがある。そして、愛情もある。私は、ベーネ以外は要らない。ベーネを傷付ける者は決して許さない。逆に、ベーネが懐に入れた者は必ず守る。
「3ヶ月後にある、王妃の誕生日パーティに、シルフィーを伯爵令嬢として参加させるのは…どうかな?」
デビュー前の者には参加義務はないが、王族主催のパーティに限っては、高位貴族の令息令嬢で国王が許可をすれば参加できるのである。
「まぁ!それは素敵ですわね!私から招待状を渡しても良いかしら?」
「うん。それじゃあ、ベーネにお願いしよう。」
こうして、シルフィーの知らないところで、少しずつ動き出そうとしていた。
「まさか、叔父上がね…」
「魔力の相性が良いそうですわ。」
今日は、学園が休みの為、ベーネが朝から登城して王妃教育を受け、昼からは勿論私と2人きりの時間だ。その2人きりの時間を作る為に、私も毎日毎日手を抜く事なく執務をしっかりとこなしている。
今迄なら、この2人きりの時も、少し離れた場所にベーネの侍女であるシルフィーが控えているたのだが、最近では、この間に王弟である叔父上─アシュレイ─の執務室に行き、治療を受けに行っている為に居ない。
ベーネ曰く、叔父上から治療の提案があり、お互い魔力の相性も良かったらしく、シルフィーは少しずつではあるが、順調に魔力の流れが回復しているらしい。
ー魔力の相性が良いー
と言う事は…まぁ…他にも色々とメリットがあるのだが…12歳差だからなぁ。それに、シルフィーには…全くと言っていい程異性への関心が無い。マクウェルにしても、第二王子である我が弟も男前だとは思うが…全く眼中に無い様子だ。
そもそもシルフィーは、あまり感情が表に現れない。現れないからと言っても、無い訳ではない。
シルフィーの一番良いところは、ベーネの事を本当に大切に思ってくれている事。
そして、私はそんなシルフィーには…とても感謝している。
シルフィーのフォローが無ければ…私はこんなにもベーネを信頼して、且つ、愛しい─と思わなかっただろう。
幼い頃は共によく笑い合ったベーネ。それが、常に姿勢を崩さず、公爵令嬢然り─とした女性へと変化していき、話していても冷たくあしらわれたりと、ベーネに寂しさを覚えていた時に、ベーネの侍女兼護衛として付く事になったシルフィーと会った。
『ベルフォーネ様は恥ずかしがり屋なのです。素直になれないだけなので、その言葉のまま受け取らない方が良いかと思います。特に、王太子殿下には嫌われたくない─と思うあまりに、強がってしまうところがあるようです。』
シルフィーは、まるでベーネとは長い付き合いがあるかのように、ベーネの性格を把握していた。
それから、ベーネが冷たい言葉を放った後、その言葉の裏側をシルフィーが暴露して、暴露されたベーネが顔を赤らめる─と言うルーティンが出来上がった。
その時のベーネが…たまらなく可愛くて、どうしてやろうか?といつも考えている。最初の頃こそ、シルフィーのフォローが無ければ、いまいちベーネの真意を量り知る事はできなかったが、最近ではなんとなくだが分かるようにもなってきた。
ベーネも、シルフィーを信頼しているし、“友”としても好いているようだ。
色んな事があって、殆ど自分の感情を表さないシルフィーだが、彼女には幸せになって欲しいと思っている。
ー叔父上とシルフィーか…ー
12程の年の差はあるが…貴族社会においてはたまにある。それに…叔父上は見た目は若い。シルフィーも媚を売るような、ハイエナ猛獣宜しくな令嬢ではない。
ーいや、寧ろ、お似合いじゃないか?ー
思わず、口角が上がる。
「──レオ…何か…企んでますわね?」
そう私に質問して来るベーネの方も、こてんと首を傾げて笑っている。ベーネが首を傾げて笑っている時は、何かを楽しんでるいる時の仕草だ。これがまた、本当に可愛いから勘弁して欲しい。
「ベーネこそ…何か企んでるよね?」
「ふふっ─。企んでなんて…いませんわ。私は、シルの嫌がる事はしませんわよ?」
なんて言いながら、目をキラキラさせているベーネ。ベーネは、もともとマクウェルに対して良い感情を持っていない。それが、ここ最近では嫌悪に近くなっている。
勿論、理由は分かっている。
シルフィーの従妹弟達が入園して来てからだ。変な噂も出始めている。
「今はまだ、私も口出ししてませんが、今以上悪くなるなら…遠慮はしませんわよ?例え───レオの弟であるユシール殿下であっても。」
「ユシールであっても、遠慮なんてしなくて良いよ。私は勿論の事、国王陛下も把握しているから。あぁ、キリクスも把握しているからね。」
「それを聞いて、安心しましたわ。これで、いざと言う時は遠慮なくできますわ。」
ニッコリと微笑むベーネ。それは、王太子妃─王妃に相応しい姿だなと思う。王太子妃も王妃も、ただ優しいだけでは務まらない。か弱い者に務まるはずがないのだ。信頼関係が一番必要だが、腹黒さも必要だと私は思っている。ベーネにはそれがある。そして、愛情もある。私は、ベーネ以外は要らない。ベーネを傷付ける者は決して許さない。逆に、ベーネが懐に入れた者は必ず守る。
「3ヶ月後にある、王妃の誕生日パーティに、シルフィーを伯爵令嬢として参加させるのは…どうかな?」
デビュー前の者には参加義務はないが、王族主催のパーティに限っては、高位貴族の令息令嬢で国王が許可をすれば参加できるのである。
「まぁ!それは素敵ですわね!私から招待状を渡しても良いかしら?」
「うん。それじゃあ、ベーネにお願いしよう。」
こうして、シルフィーの知らないところで、少しずつ動き出そうとしていた。
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