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62 それぞれの準備
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守護竜4人でのティータイムの後、側衛の4人も加わって挨拶をした後、これからの予定の話をした。
これから私が住む事になる西の離宮の準備が整うまでは王城で過ごす為、主にバージルさんとネグロさんから守護竜について教えてもらう事になった。
そして、私の竜力が安定したらイーデンさんとの対面。その対面には、側衛のキースと、私の護衛としてカイルスさんが同席する事になった。イーデンさんが攻撃して来た場合、キースではイーデンさんを止められないから。
「私もマシロ様を護れるように、武術も精進します!」
と、キースが少し悔しげな顔をしていたのは、少し可愛いなと思った。キースは人の姿でも、私には癒やしなのかもしれない。
「あれ?そう言えば、キースも隼になると白色だけど、人の姿では今迄通り、黒色の髪と黄色の瞳だね」
「側衛は主の竜力の影響を受けるから、マシロの人の姿が黒だから、キースもそのまま黒色が残ったんだろうな」
側衛とは、主の守護竜の影響を受けまくる──と言う事なのかもしれない。
住まいである西の離宮への入宮は、お披露目とお祝いを終えてからになる。入宮の際、ちょっとした儀式のようなものがあるそうだ。勿論、お母さんも一緒にと言う予定だけど、イーデンさんとベレニスさん次第ではどうなるのか分からない。
お披露目とお祝いに関しては、今は急ピッチで準備が進められているそうだ。
「マシロは着飾って笑うだけで良い」
とだけ言われた。お披露目時の服は守護竜の正装で、お祝いのパーティーではドレスなる物を着るそうで、お母さんが現在進行系でデザイナーさん達と作ってくれている。
『娘のドレスをオーダーメードするなんて日が来るなんて!』
と、楽しそうに言っていたのが2日前。それ以降、お母さんは食事以外の時間は準備で忙しいようで、殆ど姿を見る事はない。日本での時のように“行方不明”ではないから、一緒に居られなくても辛くは無い。私は私でする事があるから、私も時間を無駄にする事なく頑張るだけだ。因みに、ダンスは踊らなくて良いそうだ。
「一応、ベレニスの事も話しておこうか」
外とは一切遮断された部屋に居るせいか、今は落ち着いているらしい。ただ、お母さんや私に攻撃した事については何も話さないようで、反省や後悔をしている様子は無いようだ。これでまた、お母さんや私に攻撃して来るようであれば、ベレニスさんだけではなくイーデンさんにも責任を問うことになると言う。
「守護竜や子竜に攻撃する事が無い事を祈るがな」
と言うバージルさんの言葉に、ローゼさんとニーロンさんは何とも言えない顔をしている。
そんなに素直に引き下がる訳ないだろう
と言ったところか?引き下がれるのなら、私が守護竜だと分かった後に、更に敵意を向けて来る事はなかっただろうから。
「番って、幸せなだけの存在じゃないんですね」
「同族での番なら、殆どの場合は幸せしかないと思うわ。今回の事は異例じゃないかしら?イーデンがハッキリしないのが……悪いのよ」
お母さんから更に拒絶されたにも関わらず、態度を改める様子のないイーデンさん。お母さんへの気持ちがまだ残っているのか?残っているとしても、既に自分には妻子が居るのだから、お母さんへの気持ちは切り捨てるべきだ。私達がイーデンさんに、夫や父を求めていないのだから。求めていないのに擦り寄られても迷惑でしかない。その事を分かってもらいたい。こっちは命が掛かっているのだから。
ー少しでも早く、私も色んな意味で闘える力をつけないとー
「最後に、マシロに近衛を付けようと思っているんだが、俺達で選んでも良いか?」
「はい。私には選ぶ基準もよく分からないので、宜しくお願いします」
ーカイルスさんが良いなぁー
なんて、我儘言っちゃ駄目だよね。カイルスさんは竜騎士の中でもトップクラスの実力だと言っていたから、竜王配下の騎士団に居るべきだろうから。私みたいな子竜に付くような騎士ではないよね。
「大丈夫よ。なるべき人がなるから」
「なるべき人?」
ローゼさんの言っている意味は分からないけど、私以外の7人はうんうんと頷きながら微笑んでいる。
「う……うん?」
どう答えて良いか分からず、私は小首を傾げるだけに留めた。
******
守護竜のティータイムから2週間。
その間は、キースと一緒に守護竜についてバージルさんから教えてもらいながら、竜力の扱い方の訓練もする事になり、1日1日があっと言う間に過ぎて行った。
そうして、私の竜力の変化も終えて安定し、バージルさんからも『もう大丈夫だ』とお墨付きをもらう事ができた。
「それじゃあ、イーデンさんと……会います」
私からイーデンさんの竜力が無くなった。
守護竜は竜力が変化する─事は、一般的には知られていない事だから、私と対面した時にイーデンさんがどんな反応をするのか。
ー私達を諦める材料になれば良いけどー
そう願いながら、イーデンさんとの対面の日を迎えた。
❋“置き場”に、キース視点の話を投稿しました。お時間ある時にでも読んでいただければ幸いです❋
(* ´▿`*)*_ _)⁾⁾ペコッ
これから私が住む事になる西の離宮の準備が整うまでは王城で過ごす為、主にバージルさんとネグロさんから守護竜について教えてもらう事になった。
そして、私の竜力が安定したらイーデンさんとの対面。その対面には、側衛のキースと、私の護衛としてカイルスさんが同席する事になった。イーデンさんが攻撃して来た場合、キースではイーデンさんを止められないから。
「私もマシロ様を護れるように、武術も精進します!」
と、キースが少し悔しげな顔をしていたのは、少し可愛いなと思った。キースは人の姿でも、私には癒やしなのかもしれない。
「あれ?そう言えば、キースも隼になると白色だけど、人の姿では今迄通り、黒色の髪と黄色の瞳だね」
「側衛は主の竜力の影響を受けるから、マシロの人の姿が黒だから、キースもそのまま黒色が残ったんだろうな」
側衛とは、主の守護竜の影響を受けまくる──と言う事なのかもしれない。
住まいである西の離宮への入宮は、お披露目とお祝いを終えてからになる。入宮の際、ちょっとした儀式のようなものがあるそうだ。勿論、お母さんも一緒にと言う予定だけど、イーデンさんとベレニスさん次第ではどうなるのか分からない。
お披露目とお祝いに関しては、今は急ピッチで準備が進められているそうだ。
「マシロは着飾って笑うだけで良い」
とだけ言われた。お披露目時の服は守護竜の正装で、お祝いのパーティーではドレスなる物を着るそうで、お母さんが現在進行系でデザイナーさん達と作ってくれている。
『娘のドレスをオーダーメードするなんて日が来るなんて!』
と、楽しそうに言っていたのが2日前。それ以降、お母さんは食事以外の時間は準備で忙しいようで、殆ど姿を見る事はない。日本での時のように“行方不明”ではないから、一緒に居られなくても辛くは無い。私は私でする事があるから、私も時間を無駄にする事なく頑張るだけだ。因みに、ダンスは踊らなくて良いそうだ。
「一応、ベレニスの事も話しておこうか」
外とは一切遮断された部屋に居るせいか、今は落ち着いているらしい。ただ、お母さんや私に攻撃した事については何も話さないようで、反省や後悔をしている様子は無いようだ。これでまた、お母さんや私に攻撃して来るようであれば、ベレニスさんだけではなくイーデンさんにも責任を問うことになると言う。
「守護竜や子竜に攻撃する事が無い事を祈るがな」
と言うバージルさんの言葉に、ローゼさんとニーロンさんは何とも言えない顔をしている。
そんなに素直に引き下がる訳ないだろう
と言ったところか?引き下がれるのなら、私が守護竜だと分かった後に、更に敵意を向けて来る事はなかっただろうから。
「番って、幸せなだけの存在じゃないんですね」
「同族での番なら、殆どの場合は幸せしかないと思うわ。今回の事は異例じゃないかしら?イーデンがハッキリしないのが……悪いのよ」
お母さんから更に拒絶されたにも関わらず、態度を改める様子のないイーデンさん。お母さんへの気持ちがまだ残っているのか?残っているとしても、既に自分には妻子が居るのだから、お母さんへの気持ちは切り捨てるべきだ。私達がイーデンさんに、夫や父を求めていないのだから。求めていないのに擦り寄られても迷惑でしかない。その事を分かってもらいたい。こっちは命が掛かっているのだから。
ー少しでも早く、私も色んな意味で闘える力をつけないとー
「最後に、マシロに近衛を付けようと思っているんだが、俺達で選んでも良いか?」
「はい。私には選ぶ基準もよく分からないので、宜しくお願いします」
ーカイルスさんが良いなぁー
なんて、我儘言っちゃ駄目だよね。カイルスさんは竜騎士の中でもトップクラスの実力だと言っていたから、竜王配下の騎士団に居るべきだろうから。私みたいな子竜に付くような騎士ではないよね。
「大丈夫よ。なるべき人がなるから」
「なるべき人?」
ローゼさんの言っている意味は分からないけど、私以外の7人はうんうんと頷きながら微笑んでいる。
「う……うん?」
どう答えて良いか分からず、私は小首を傾げるだけに留めた。
******
守護竜のティータイムから2週間。
その間は、キースと一緒に守護竜についてバージルさんから教えてもらいながら、竜力の扱い方の訓練もする事になり、1日1日があっと言う間に過ぎて行った。
そうして、私の竜力の変化も終えて安定し、バージルさんからも『もう大丈夫だ』とお墨付きをもらう事ができた。
「それじゃあ、イーデンさんと……会います」
私からイーデンさんの竜力が無くなった。
守護竜は竜力が変化する─事は、一般的には知られていない事だから、私と対面した時にイーデンさんがどんな反応をするのか。
ー私達を諦める材料になれば良いけどー
そう願いながら、イーデンさんとの対面の日を迎えた。
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