花は咲くよ、どこまでも

mogura

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花は咲くよ、どこまでも

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「種も仕掛けもないこの帽子の中から~?なんとっお花が咲きました!!」

  (はぁ…まだまだ人に見せるにしてはダメダメだな、これじゃあ日本一の手品師になるのも来世だな。)
     
これはある青年が自分の夢へと近づくために日々努力する物語。

「わぁ!!すごい帽子からお花が咲いてる!」

「お!カナちゃんおはよう!今日も見に来てくれたんだね。はい、これ今日のお花だよ。」

「ありがとうお兄ちゃん!カナね!お兄ちゃんの出すお花が世界一好き!」
 

この子は朝いつも決まった時間に手品を見に来るこの春からピカピカのランドセルを手にした小学生のカナちゃんだ。

「ありがとうカナちゃん、僕の手品を褒めてくれたのは君が初めてだよ( ; ; )今日も学校、頑張るんだよ!」

「ありがとうお兄ちゃん!また明日見に来るね!」

「今日も1日頑張れそうだ。それにしても日本一の手品師になるには一体どうすれば、、、そうだ!この公園でマジックショーでもやってみるか、何事も挑戦って言うしな。」

【開催日 4/18(土)】

〈花園公園にて、9:30~10:00にマジックショーを行います!参加費無料!誰でも気軽におこしください!〉

(こんな簡素なビラだけど人来てくれるかな…)

街をかけまわりがむしゃらにビラを配り不安と期待で押しつぶされそうな中迎えた土曜日。

(もうすぐ9:30になるけどまだ誰もいない、、仕方ない今日も手品の練習でもして帰るか。)

「何も無いジャケットの中から~?なんとっ!ハトが出てきました~!って在り来りすぎるよな…笑今日はもう帰ろう。」

「あっ!やってるやってる!ママパパ!こっちこっち!」

「コケるんじゃないぞーカナ」

(カナちゃんだ…!それにお父さんとお母さんまで連れてきてくれた!)

青年は今まで練習してきた手品を披露し、いよいよ最後の手品を披露する番となった。
気づけば周りには公園の管理人や散歩中のおばあさん、町中の人で溢れていた。

「見てみて!カナの1番好きなやつやるよ!」

「種も仕掛けもない帽子の中から~?じゃん!なんとっ!お花が咲きました!」

「わぁ~!綺麗だね!ママ!パパ!」

そんな声と共に一斉に拍手と歓声が上がった。青年は、帽子だけではなく少女1人、否、多くの人々の心の中に煌びやかな花を咲かせた。

この日、公園の花は咲き乱れ、見渡す限りの晴天で、でもところどころにある雲はまるで美しいラナンキュラスの花弁のようであった。

後に青年が、誰もが知るあの大舞台で日本一の手品師として日本中の人々の心に花を咲かせる最高のマジシャンになるのはまた別のお話  ーーー

花は咲くよ、どこまでも    【mogura】
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