148 / 209
求む、ふわふわしたもの
しおりを挟む
久しぶりにダンジョン一階の広場でポーションの露店を開いたリディアは、物々交換で楽しく商いをしていた。
リディアが売るのは、自分が調合した「ニコニコポーション」や「ぴかぴかポーション」、そして冒険中に偶然できたちょっと珍しいポーションの数々。お客さんたちは珍しいポーションを求めてやってきて、その対価として様々な品を持ち寄る。
今日のリディアのお目当ては、ふかふかグッズだ。クッション、タオルケット、ぬいぐるみなど、どれも浮島の一つをリラックススポットに変えるためのアイテムで、リディアの頭にはもう完成図が浮かんでいた。
「ふわふわのクッションとぬいぐるみで囲まれた場所……考えただけで楽しみ!」
リディアは夢見心地で露店に立ちながら、お客さんたちの持ち込む品を眺めていた。
そんな中、リディアの露店にやってきたのは、少し気恥ずかしそうな顔をした若い冒険者だった。彼はごつい手で大きな木箱を抱えている。
「えっと、これなんだけど……もらってくれないか?」
彼が差し出したのは、可愛らしいファンシーな模様の入った家具だった。よく見ると、それはテーブルのような形をしていて、ピンク色のリボン柄やハートの模様が施されている。どうやら布が掛けられているらしく、ふわふわとした温かそうな雰囲気が漂っていた。
「これ、なんですか?」
リディアは興味津々でその家具を見つめた。
「これ、こたつって言うんだ。暖かくなる家具らしいけど……正直、俺には柄がちょっと派手すぎて使えなくてな。でも機能は素晴らしいんだ。使ってくれるなら、ポーションと交換してもらえないか?」
「こたつ……?」
リディアは聞いたことのないその名前に首をかしげた。
冒険者は少し照れくさそうに説明を続けた。「この中には小さな魔石が仕込まれてて、布の下がじんわり暖かくなるんだ。それで、寒い日なんかに中に足を入れると最高らしい。まぁ、俺には柄が……その、合わないけど。」
「暖かくなる家具!? すごい! 見たこともないけど、なんだか素敵!」
リディアの目が輝いた。ふわふわグッズを探していたところに、この「こたつ」が加わるとなれば、リラックススポットはさらに夢のような空間になるに違いない。
「これ、絶対に使ってみたいです! お礼に、特別なポーションを交換しますね!」
リディアは「ぽかぽかポーション」を差し出し、冒険者は嬉しそうに頷いた。
交換が成立すると、リディアはその場で「こたつ」の構造をじっくり観察し始めた。布の中を覗き込むと、確かに魔石が固定されているのが見える。
「これなら浮島の寒い夜でもぴったりだね! ふかふかクッションと一緒に置いたら、どれだけリラックスできるだろう……」
妄想が膨らむリディアの足元では、メリーちゃんが「メェ!」と賛同し、タフィーちゃんも「ぷるぷるん!」と嬉しそうに跳ねていた。
魔法の絨毯に乗ったリディアたちが次にたどり着いたのは、白く輝く大理石でできた美しい浮島だった。上空から見ても、その島が特別な存在であることは一目でわかる。中央には優美な天蓋がそびえ、その布が風に揺れる様子は、まるで島そのものが歓迎しているかのようだった。
「わぁ……ここ、やっぱりとっても素敵!」
リディアは感嘆の声を上げながら、絨毯を降り、ついと足元を見つめた。大理石の地面は滑らかで、陽の光を反射してほんのりと温かみを感じさせる。島全体が洗練された雰囲気を漂わせていた。
島の中央に立つ天蓋の下には、広々としたスペースが広がっている。その周囲を取り囲むように配置された段差は、ちょうど背もたれにするのにぴったりの高さで、まるで自然と調和したベンチのようだった。
リディアはその段差に腰を下ろし、天蓋の布がつくる影を見上げた。布には繊細な刺繍が施され、白と淡い金色の模様が優雅に絡み合っている。ふわりと吹く風に揺れる天蓋の影が、リディアの顔に柔らかな模様を落とした。
「ここ、リラックススポットにするのに最高だね!」
リディアは楽しげに言いながら、メリーちゃんとタフィーちゃんに振り返った。メリーちゃんは「メェ!」と嬉しそうに鳴き、タフィーちゃんも「ぷるぷるん!」と弾んで賛成の意思を示す。
リディアは持参してきた荷物を取り出し、島の整備を始めた。ファンシーな「こたつ」やふかふかのクッション、タオルケット、ぬいぐるみ――今日の冒険で集めたアイテムが次々と配置され、島全体がどんどん居心地の良い空間に変わっていく。
「よし、これで完成!」
リディアは満足そうに天蓋の下に座り直し、ふかふかのクッションに体を預けた。
「ねえ、ここでお昼寝したり、本を読んだりしたら絶対に楽しいよね!」
リディアの言葉に、メリーちゃんもタフィーちゃんも楽しそうに「メェ!」「ぷるぷるん!」と応えた。
完成したリラックススポットを眺めながら、リディアはふと思い立った。
「せっかくだから、ここをもう少し特別な場所にしたいな。例えば……天蓋に星の模様を加えるとか?」
その言葉に、魔法の地図がぴかっと光り、何かを示すように矢印を描き出した。次の冒険の舞台がまた一つリディアたちを待っている。
「また新しいものを見つけに行こうね!」
リディアの言葉に、風が天蓋を優しく揺らし、まるで未来の楽しい出来事を予感させるようだった。
リディアが売るのは、自分が調合した「ニコニコポーション」や「ぴかぴかポーション」、そして冒険中に偶然できたちょっと珍しいポーションの数々。お客さんたちは珍しいポーションを求めてやってきて、その対価として様々な品を持ち寄る。
今日のリディアのお目当ては、ふかふかグッズだ。クッション、タオルケット、ぬいぐるみなど、どれも浮島の一つをリラックススポットに変えるためのアイテムで、リディアの頭にはもう完成図が浮かんでいた。
「ふわふわのクッションとぬいぐるみで囲まれた場所……考えただけで楽しみ!」
リディアは夢見心地で露店に立ちながら、お客さんたちの持ち込む品を眺めていた。
そんな中、リディアの露店にやってきたのは、少し気恥ずかしそうな顔をした若い冒険者だった。彼はごつい手で大きな木箱を抱えている。
「えっと、これなんだけど……もらってくれないか?」
彼が差し出したのは、可愛らしいファンシーな模様の入った家具だった。よく見ると、それはテーブルのような形をしていて、ピンク色のリボン柄やハートの模様が施されている。どうやら布が掛けられているらしく、ふわふわとした温かそうな雰囲気が漂っていた。
「これ、なんですか?」
リディアは興味津々でその家具を見つめた。
「これ、こたつって言うんだ。暖かくなる家具らしいけど……正直、俺には柄がちょっと派手すぎて使えなくてな。でも機能は素晴らしいんだ。使ってくれるなら、ポーションと交換してもらえないか?」
「こたつ……?」
リディアは聞いたことのないその名前に首をかしげた。
冒険者は少し照れくさそうに説明を続けた。「この中には小さな魔石が仕込まれてて、布の下がじんわり暖かくなるんだ。それで、寒い日なんかに中に足を入れると最高らしい。まぁ、俺には柄が……その、合わないけど。」
「暖かくなる家具!? すごい! 見たこともないけど、なんだか素敵!」
リディアの目が輝いた。ふわふわグッズを探していたところに、この「こたつ」が加わるとなれば、リラックススポットはさらに夢のような空間になるに違いない。
「これ、絶対に使ってみたいです! お礼に、特別なポーションを交換しますね!」
リディアは「ぽかぽかポーション」を差し出し、冒険者は嬉しそうに頷いた。
交換が成立すると、リディアはその場で「こたつ」の構造をじっくり観察し始めた。布の中を覗き込むと、確かに魔石が固定されているのが見える。
「これなら浮島の寒い夜でもぴったりだね! ふかふかクッションと一緒に置いたら、どれだけリラックスできるだろう……」
妄想が膨らむリディアの足元では、メリーちゃんが「メェ!」と賛同し、タフィーちゃんも「ぷるぷるん!」と嬉しそうに跳ねていた。
魔法の絨毯に乗ったリディアたちが次にたどり着いたのは、白く輝く大理石でできた美しい浮島だった。上空から見ても、その島が特別な存在であることは一目でわかる。中央には優美な天蓋がそびえ、その布が風に揺れる様子は、まるで島そのものが歓迎しているかのようだった。
「わぁ……ここ、やっぱりとっても素敵!」
リディアは感嘆の声を上げながら、絨毯を降り、ついと足元を見つめた。大理石の地面は滑らかで、陽の光を反射してほんのりと温かみを感じさせる。島全体が洗練された雰囲気を漂わせていた。
島の中央に立つ天蓋の下には、広々としたスペースが広がっている。その周囲を取り囲むように配置された段差は、ちょうど背もたれにするのにぴったりの高さで、まるで自然と調和したベンチのようだった。
リディアはその段差に腰を下ろし、天蓋の布がつくる影を見上げた。布には繊細な刺繍が施され、白と淡い金色の模様が優雅に絡み合っている。ふわりと吹く風に揺れる天蓋の影が、リディアの顔に柔らかな模様を落とした。
「ここ、リラックススポットにするのに最高だね!」
リディアは楽しげに言いながら、メリーちゃんとタフィーちゃんに振り返った。メリーちゃんは「メェ!」と嬉しそうに鳴き、タフィーちゃんも「ぷるぷるん!」と弾んで賛成の意思を示す。
リディアは持参してきた荷物を取り出し、島の整備を始めた。ファンシーな「こたつ」やふかふかのクッション、タオルケット、ぬいぐるみ――今日の冒険で集めたアイテムが次々と配置され、島全体がどんどん居心地の良い空間に変わっていく。
「よし、これで完成!」
リディアは満足そうに天蓋の下に座り直し、ふかふかのクッションに体を預けた。
「ねえ、ここでお昼寝したり、本を読んだりしたら絶対に楽しいよね!」
リディアの言葉に、メリーちゃんもタフィーちゃんも楽しそうに「メェ!」「ぷるぷるん!」と応えた。
完成したリラックススポットを眺めながら、リディアはふと思い立った。
「せっかくだから、ここをもう少し特別な場所にしたいな。例えば……天蓋に星の模様を加えるとか?」
その言葉に、魔法の地図がぴかっと光り、何かを示すように矢印を描き出した。次の冒険の舞台がまた一つリディアたちを待っている。
「また新しいものを見つけに行こうね!」
リディアの言葉に、風が天蓋を優しく揺らし、まるで未来の楽しい出来事を予感させるようだった。
0
あなたにおすすめの小説
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
召喚聖女に嫌われた召喚娘
ざっく
恋愛
闇に引きずり込まれてやってきた異世界。しかし、一緒に来た見覚えのない女の子が聖女だと言われ、亜優は放置される。それに文句を言えば、聖女に悲しげにされて、その場の全員に嫌われてしまう。
どうにか、仕事を探し出したものの、聖女に嫌われた娘として、亜優は魔物が闊歩するという森に捨てられてしまった。そこで出会った人に助けられて、亜優は安全な場所に帰る。
【完結】期間限定聖女ですから、婚約なんて致しません
との
恋愛
第17回恋愛大賞、12位ありがとうございました。そして、奨励賞まで⋯⋯応援してくださった方々皆様に心からの感謝を🤗
「貴様とは婚約破棄だ!」⋯⋯な〜んて、聞き飽きたぁぁ!
あちこちでよく見かける『使い古された感のある婚約破棄』騒動が、目の前ではじまったけど、勘違いも甚だしい王子に笑いが止まらない。
断罪劇? いや、珍喜劇だね。
魔力持ちが産まれなくて危機感を募らせた王国から、多くの魔法士が産まれ続ける聖王国にお願いレターが届いて⋯⋯。
留学生として王国にやって来た『婚約者候補』チームのリーダーをしているのは、私ロクサーナ・バーラム。
私はただの引率者で、本当の任務は別だからね。婚約者でも候補でもないのに、珍喜劇の中心人物になってるのは何で?
治癒魔法の使える女性を婚約者にしたい? 隣にいるレベッカはささくれを治せればラッキーな治癒魔法しか使えないけど良いのかな?
聖女に聖女見習い、魔法士に魔法士見習い。私達は国内だけでなく、魔法で外貨も稼いでいる⋯⋯国でも稼ぎ頭の集団です。
我が国で言う聖女って職種だからね、清廉潔白、献身⋯⋯いやいや、ないわ〜。だって魔物の討伐とか行くし? 殺るし?
面倒事はお断りして、さっさと帰るぞぉぉ。
訳あって、『期間限定銭ゲバ聖女⋯⋯ちょくちょく戦闘狂』やってます。いつもそばにいる子達をモフモフ出来るまで頑張りま〜す。
ーーーーーー
ゆるふわの中世ヨーロッパ、幻の国の設定です。
完結まで予約投稿済み
R15は念の為・・
召喚失敗!?いや、私聖女みたいなんですけど・・・まぁいっか。
SaToo
ファンタジー
聖女を召喚しておいてお前は聖女じゃないって、それはなくない?
その魔道具、私の力量りきれてないよ?まぁ聖女じゃないっていうならそれでもいいけど。
ってなんで地下牢に閉じ込められてるんだろ…。
せっかく異世界に来たんだから、世界中を旅したいよ。
こんなところさっさと抜け出して、旅に出ますか。
【完結】聖女召喚に巻き込まれたバリキャリですが、追い出されそうになったのでお金と魔獣をもらって出て行きます!
チャらら森山
恋愛
二十七歳バリバリキャリアウーマンの鎌本博美(かまもとひろみ)が、交差点で後ろから背中を押された。死んだと思った博美だが、突如、異世界へ召喚される。召喚された博美が発した言葉を誤解したハロルド王子の前に、もうひとりの女性が現れた。博美の方が、聖女召喚に巻き込まれた一般人だと決めつけ、追い出されそうになる。しかし、バリキャリの博美は、そのまま追い出されることを拒否し、彼らに慰謝料を要求する。
お金を受け取るまで、博美は屋敷で暮らすことになり、数々の騒動に巻き込まれながら地下で暮らす魔獣と交流を深めていく。
私は聖女(ヒロイン)のおまけ
音無砂月
ファンタジー
ある日突然、異世界に召喚された二人の少女
100年前、異世界に召喚された聖女の手によって魔王を封印し、アルガシュカル国の危機は救われたが100年経った今、再び魔王の封印が解かれかけている。その為に呼ばれた二人の少女
しかし、聖女は一人。聖女と同じ色彩を持つヒナコ・ハヤカワを聖女候補として考えるアルガシュカルだが念のため、ミズキ・カナエも聖女として扱う。内気で何も自分で決められないヒナコを支えながらミズキは何とか元の世界に帰れないか方法を探す。
【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。
二度目の召喚なんて、聞いてません!
みん
恋愛
私─神咲志乃は4年前の夏、たまたま学校の図書室に居た3人と共に異世界へと召喚されてしまった。
その異世界で淡い恋をした。それでも、志乃は義務を果たすと居残ると言う他の3人とは別れ、1人日本へと還った。
それから4年が経ったある日。何故かまた、異世界へと召喚されてしまう。「何で!?」
❋相変わらずのゆるふわ設定と、メンタルは豆腐並みなので、軽い気持ちで読んでいただけると助かります。
❋気を付けてはいますが、誤字が多いかもしれません。
❋他視点の話があります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる