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1日目の恋心 夕音
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朝起きた時、昨日の放課後の出来事が信じられなくて念じながら手を振り下ろしてみた。
”恋使”
ふわり
花が舞うように変わる。狐のような耳と尻尾。どうやら昨日の事は本当らしい。
「ぉおおっ」
ちょっぴりわくわくしながら、いつもの制服に着替え、いつもより軽い足取りで学校へ向かう。
「おはよー」
「おはようっ」
「はろーっ」
仲の良い者同士での挨拶。私の学校は正門から校庭を突っ切って校舎へ向かう。その門から登校する者が1番多い。
「おはよー夕音!」
「おはよう、夕音」
私に気付いて挨拶してくれたのは今入 紗奈と蝶野 利羽。家は違う方向だが、途中で会ったらしく一緒に来ていた。
「おはよう、紗奈ちゃん、利羽ちゃん。あれ?霙ちゃんは?」
霜月 霙とは紗奈がいつも一緒に来ている女の子だ。
「霙?なんか用事があって先行くって言ってたけど…」
ひゅんっ
目の前で、風を切る音がした。
一瞬の沈黙。
「っ……きゃぁぁああああ!?!?!?」
何が起こったか解らない私は、悲鳴をあげてしまった。誰だって、目の前にいきなり人が飛び降りてきたら悲鳴をあげるだろう。
そう、人が飛び降りてきたのだ。誰かって?それは…。
「おっはよー夕音ーっ!お、紗奈と利羽もいるねぇっ!」
霙だった。霙は持久力が無い代わり、跳躍力などに優れている。だからか、先生に頼まれごとをされている朝はよく体育小屋から飛び降りて来る。
「おはよう霙、今朝も元気に飛び降りてるね…」
「おっはよー、大丈夫?」
未だ冷静さを取り戻せない私とは違い、利羽と紗奈は霙に挨拶を返す。
「んー、大丈夫っ!また先生に頼まれて…私は雑用じゃないってば!」
「霜月ーっ」
「やば、先生だっ!!ごめん、もう行くね。後でねー!」
サボっていたのが気付かれたらしく、焦り気味で走って行った。
利羽が「行こうか」と言ったので、私は短く「うんっ」と答え、紗奈は「だねっ」と答えた。
その時、遠くに男子3人組が見えた。気付いた紗奈が大きな声で声をかけた。
「あ、榊原と林、それに竜夜だー。おはよー」
「んぁ?おはよう?」
「おはようございますー」
「おはよう」
梶栗 竜夜、榊原 羅樹、林 蒼の順に返してくれた。
「おはようございます…っ」
「お、おはようっ」
あからさまに動揺してしまう。それもその筈、私は目の前にいるこの男、羅樹が好きなのだ。毎日神社に行って祈っていたのは、羅樹との事なのだ。
今日も私の羅樹への恋心を中心に、私の世界がくるくる回る。
”恋使”
ふわり
花が舞うように変わる。狐のような耳と尻尾。どうやら昨日の事は本当らしい。
「ぉおおっ」
ちょっぴりわくわくしながら、いつもの制服に着替え、いつもより軽い足取りで学校へ向かう。
「おはよー」
「おはようっ」
「はろーっ」
仲の良い者同士での挨拶。私の学校は正門から校庭を突っ切って校舎へ向かう。その門から登校する者が1番多い。
「おはよー夕音!」
「おはよう、夕音」
私に気付いて挨拶してくれたのは今入 紗奈と蝶野 利羽。家は違う方向だが、途中で会ったらしく一緒に来ていた。
「おはよう、紗奈ちゃん、利羽ちゃん。あれ?霙ちゃんは?」
霜月 霙とは紗奈がいつも一緒に来ている女の子だ。
「霙?なんか用事があって先行くって言ってたけど…」
ひゅんっ
目の前で、風を切る音がした。
一瞬の沈黙。
「っ……きゃぁぁああああ!?!?!?」
何が起こったか解らない私は、悲鳴をあげてしまった。誰だって、目の前にいきなり人が飛び降りてきたら悲鳴をあげるだろう。
そう、人が飛び降りてきたのだ。誰かって?それは…。
「おっはよー夕音ーっ!お、紗奈と利羽もいるねぇっ!」
霙だった。霙は持久力が無い代わり、跳躍力などに優れている。だからか、先生に頼まれごとをされている朝はよく体育小屋から飛び降りて来る。
「おはよう霙、今朝も元気に飛び降りてるね…」
「おっはよー、大丈夫?」
未だ冷静さを取り戻せない私とは違い、利羽と紗奈は霙に挨拶を返す。
「んー、大丈夫っ!また先生に頼まれて…私は雑用じゃないってば!」
「霜月ーっ」
「やば、先生だっ!!ごめん、もう行くね。後でねー!」
サボっていたのが気付かれたらしく、焦り気味で走って行った。
利羽が「行こうか」と言ったので、私は短く「うんっ」と答え、紗奈は「だねっ」と答えた。
その時、遠くに男子3人組が見えた。気付いた紗奈が大きな声で声をかけた。
「あ、榊原と林、それに竜夜だー。おはよー」
「んぁ?おはよう?」
「おはようございますー」
「おはよう」
梶栗 竜夜、榊原 羅樹、林 蒼の順に返してくれた。
「おはようございます…っ」
「お、おはようっ」
あからさまに動揺してしまう。それもその筈、私は目の前にいるこの男、羅樹が好きなのだ。毎日神社に行って祈っていたのは、羅樹との事なのだ。
今日も私の羅樹への恋心を中心に、私の世界がくるくる回る。
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