学園追放者は影の支配者になる ~ ダンジョンを攻略しながら、悪者を成敗する物語

ジョーカー

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第27話 召喚液

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俺とディーラーは、奴隷商人を隠しておく場所と戦闘後のあとしまつについて話し合った。
 
 まず、護衛や使用人は全員亡くなっていた。そのため、森の中で土を掘り、護衛や使用人の遺体を埋めた。護衛や使用人たちが持っていたものも、一緒に土の中に埋めた。

 組織に売り渡された多くの女性たちに、クリエント街以外の街や村に逃げるように促した。さらに商人が持っていた現金を女性たちに配った。女性たちは現金を受け取り、他の街や村に避難していった。もちろん、女性たちにかぶせられていた大きな布や手錠は取り除いておいた。

 その後、奴隷商人をどうするべきか話し合った。話し合いをしばらくした後、ショウカの家で奴隷商人を縛りつけておくことに決めた。

 また、ディーラーは奴隷商人が持っていた召喚液について話をしてきた。
「奴隷商人が持っていた召喚液についてだが、俺がいただいてもいいか。」

「召喚液をどうする気だ?」
「俺は、これを飲む。そして、力を手に入れる。」

「どうして力が欲しいんだ。借金なら俺が肩代わりするのに」
「それは、妹を守るためだ。」
「妹を守るため?」

「ああ。俺は借金を返したら、組織を抜ける。抜けた後は、恐らく組織が俺の家族を狙ってくるだろう。両親は情報を手に入れて、逃げ道を確保できると思う。しかし、妹はまだ幼い。俺が守ってやらなくてはいけないんだ。そのためには、力がいる。だから、召喚液を俺にくれ。」

 カルロスは、ディーラーの話を聞いて少し考えた。しばらくして、結論を出した。
「わかった。ディーラーに召喚液を渡す。しかし、その液体にどのような副作用があるか分かったもんじゃない。飲むのなら気をつけろよ・・・」

 俺は、ディーラーの意思が固いと思い、飲むのを控えさせるのはできなかった。だから、気をつけろとだけ伝えた。

「すまない感謝する。この召喚液は大事に扱う」
「ああ・・・」

 俺達は召喚液をどうするべきか話を終えた。こうして、あとしまつと奴隷商人を隠しておく場所を決めた俺達は、奴隷商人とゴブリンを連れて街まで帰ることにした。もちろん、ゴブリンや奴隷商人の全身には大きい布をかぶせた。また、奴隷商人の口にはガムテープをつけ、両手は縄でしばった。

 その後、奴隷商人とゴブリンを連れて街に向かい歩き出した。歩いている道中に、魔物や盗賊や組織の者が出てくることはなかった。

 俺達は、奴隷商人とゴブリンを連れて、街まで戻ってきた。奴隷商人の方は、叫ぶこともできず俺達のいう通り動いていた。

 その後、クリエント街の南側に着き、少しして、ショウカの家にたどり着いた。

 ショウカの家にたどりついた俺達は、玄関についてある鉄の輪を鳴らした。すると玄関からショウカが出てきた。俺達はショウカに事情を説明した。

 ショウカは、奴隷商人を少しの間、隠して置くことに協力すると言ってくれた。そのため、連れてきた奴隷商人をショウカに引き渡した。また、偵察に出していたゴブリンは再びとらえている者達の監視役とした。

 こうして、奴隷商人とゴブリンの今後を決めた俺は、ディーラーやショウカとは別れ、宿屋に向かった。
 
 宿屋に着いた後、自分が泊っている部屋の中に入った。入った後すぐに手荷物の整理を行った。そして、身につけていた者を片付けると、俺はベッドに横になり寝た。

 その頃、カルロスやショウカと別れたディーラーは自宅に帰っていた。帰ったと言っても両親は出稼ぎでいなく、妹だけがいた。

「おにいちゃん、お帰り」
「ただいま。」

「きょうも、にんむはやりとげたの」
「やりとげたよ。この通りお金ももらったよ。」

「よかった。これでしゃっきんすこしかえせるね。」
「ああ。」

「じゃあ、おにいちゃんつかれているとおもうから、はやくベッドにねなよ」
「そうする。チエミ心配させてすまなかったな。」
「うん。わたしはだいじょうぶだよ」

 チエミはそういうと、兄の汚れた服を預かり、洗濯のためその場を離れた。
 ディーラーはその姿を見て、チエミのためにも力を手に入れなくてはいけないと決意をさらに固めた。

 ディーラーは自分の部屋に入ると、ベッドに横になった。そして、持っていた召喚液を取り出した。少しの間、考え事をしていたが、決意ができると、召喚液を飲んだ。

 召喚液を飲んだ後、かなりの痛みがディーラーに生じた。
 
「ぐ・・・・・・ぐわああああああ~~~~!!」
 ディーラーは、あまりの痛みに叫んでいた。

「ど・・・どうしたの・・・おにいちゃん」
 妹のチエミは心配して、部屋の中に入ってきた。

「だ・・・大丈夫だ。なんでもない」
「で・・・でもさっきからうめきごえをあげているよ」

「ほ・・・本当に・・・ぐっ・・・大丈夫だ。だから、お兄ちゃんを一人にしてくれないか」
「わ・・・わかったよ。おにいちゃんのことばをチエミはしんじるよ。」

 こうして、チエミは部屋を後にして、ドアを閉めた。
 その後も、部屋中にディーラーの叫び声が響いていたのである。
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