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第八章『最後の晩餐と安土饗応』

20 『外国人の見た明智光秀』

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○宣教師ルイス・フロイスの見た明智光秀


フロイスの『日本史』には、織田信長だけでなく、明智光秀のこともたくさん記されている。

(『』内、引用文)


『信長は奇妙なぼど、光秀を親しく用いた』


――これなどはさっきの小説ではないが……

はたからみると何故それほど気に入ったか解らぬくらい信長が、光秀を気に入っていたことが伝わってくる。


『その才知、深慮、狡猾さにより信長の寵愛を受けた』


――信長が気に入った理由は、その才能、慎重さ、頭の回転の速さ。


『己を偽装するのに抜け目がなく、戦争においては謀略を得意とし、忍耐力に富み、計略と策謀の達人であった。

友人たちには、

人を欺くために七十二の方法を体得し、学習したと吹聴していた』


――ここに書かれているのは結局のところ、

光秀は戦国武将の適性が、トップクラスのかなり優秀な武将であることが解る。

また逆にいうと、信長の人を見る目も間違いなかっといえる。


『主君とその恩恵を利することをわきまえていた』


――信長が求めることに応え続ければ、信長がしっかり待遇などで応えてくれることを理解しており、信長をを立てて一生懸命忠勤に励んだ。


『自らが受けている寵愛を保持し、増大するための不思議な器用さを身に備えていた』


――この文書などは、「人たらし」と呼ばれる羽柴秀吉のような評価を、

フロイスは光秀にしている。


『誰にも増して、絶えず信長に贈与することを怠らず、

その親愛を得るためには、彼を喜ばせることは万事につけて調べているほどであり、彼の嗜好や希望に関してはいささかもこれに逆らうことがないよう心がけ』


――何故、光秀はこれほどまでに信長に好かれるのか?

それは、光秀の行動の原則が、さっきの小説のように――

まず徹底した調査・研究という用意周到さにある。

また諸国放浪そして高齢になるまで下っぱで生きてきた為に、信長による厚待遇に心底感謝しており、誠心誠意、信長に仕えた。


――このように、フロイスの『日本史』からは――

光秀がどれだけ信長の恩に報いる為に、一生懸命忠勤に励んだかが、よく伝わってきますね。


そして、実はこのフロイスは、明智光秀に対して、もっと興味深い評価をしているのであるが――


なんと、それは驚くことに……


まるでフロイスが……

『エヴァンゲリオン』計画を述べているかのような、

――衝撃の内容なのだ!


次回、乞うご期待!

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