逆説の本能寺『変は信長の自作自演であった』魔王信長と救世主イエス、その運命の類似と戦国乱世終結の謎

枢木卿弼

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第十章 『新説【本能寺の変】~“旧説”が、全て消え去る日~』

3 『【諸説争乱】本能寺の変』〈3〉

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【黒幕複合・共謀】説(共謀者が具体的な説)

○光秀・秀吉共謀説

光秀が、秀吉にそそのかされ本能寺襲撃。

そのあと秀吉に裏切られた、等。


○光秀・家康共謀説

光秀が、家康にそそのかされ本能寺襲撃。

そのあと家康に裏切られた、等。


○光秀・秀吉・家康共謀説

・土岐明智家滅亡阻止説等、源氏復興の為。

・とりあえず目の上のタンコブ信長を廃してから、後の天下の事は考えよう、等。



○足利義昭・朝廷黒幕説

信長以前の旧体制を復興したい。


○毛利輝元・足利義昭・朝廷黒幕説

同上。


○近衛前久・徳川家康黒幕説

天皇をないがしろにするように見える信長より、天皇を大切にしそうな家康を天下人にと、前久は考えた、等。


○堺商人・徳川家康黒幕説

実際、本能寺の変の第一報を家康に伝えたのは、堺商人で豪商の茶屋四郎次郎だったことから、等。

「家康様が天下人になったら、ご贔屓にお願いしますよ」

by茶屋


○上杉景勝・羽柴秀吉黒幕説

毛利を倒したら次は自分と考えていた――

信長家臣の秀吉と、

信長の敵の景勝が共謀して計画実行。

後の豊臣政権の五大老に、景勝が選ばれているのが根拠の一つか?


○徳川家康・イギリス・オランダ黒幕説

信長が、旧教カトリック系ヨーロッパ諸国(スペイン・ポルトガル等)と関係が深かったので、新教プロテスタント系

ヨーロッパ諸国がそれに対抗して家康を祭り上げるため、等。


これは幕末の、幕府はフランス、討幕派はイギリスが後押ししたように――

日本史をグローバルな視点で、つまり列強の勢力争いの一環として見ている点で、興味深い。


○足利義昭・羽柴秀吉・毛利輝元黒幕説

とりあえず目の上のタンコブ信長を消し去ってから、後の事は考えよう連合。


○信長不死説

……これも初めて聞くが、

宇月原晴明先生の小説

『信長―あるいは戴冠せるアンドロギュヌス』のように、信長に宿った《霊魂》は不滅の存在で――

例えば過去にはアンドロギュヌスになったり、キリストになったり、仏陀になったり、そして信長になったりと……

時代時代に《偉人》としてこの不滅の霊魂を宿した者が現れるという、『偉人霊魂輪廻』説の一つのことかな?


・「信長は本能寺で死ななかった!」という、『信長本能寺脱出』説とかの、『信長生存』説のことか?


○家康暗殺説

これは今、一番注目されている最有力説の一つ!

本能寺に徳川家康をおびき寄せ、織田信長の指示により明智光秀が家康を討つ!

という《信長の計画》を、光秀が家康に密告して――

光秀と家康が共謀して信長の計画を利用して、信長を本能寺で討った。


……という初めて聞く人には……トンデモ説な感じですが、実は現在一番注目されている説でもあります。


何故なら『本能寺の変』に参加した光秀軍の兵士の供述書に、「家康を討つとばっかり思っていた」とあるからだ。




――ということで次回、

この一番現在、本能寺の《真相》に近いといわれる――


信長による『家康暗殺計画』失敗説を、検証します!


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